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SSD - SUNEAST SE800 120GB

市場価格 4,480円(税別)。TLC の格安中華 SSD 。2017年11月発売。

画像は 480GB

ここのところやたら SSD の中華製品が増えている。Crucial や CFD といった安定株と違いほとんどがコントローラやチップが非公開だし、品質は蓋を開けてみるまでわからないのだけれども、いっときに比べて NAND が値上がりし SSD の値段も若干上がったため、予算の都合上選ばざるを得ないひともけっこういるだろう。

本製品もそんな中華 SSD のひとつで、シーケンシャルの公称値はリード 550MB/s のライト 480MB/s とまずまず。4K も 70MB/s くらい出てるので、この手のプロダクトのニーズであれば十分な性能といえる。ラインナップは 120GB / 128GB / 240GB / 256GB / 480GB 。128GB と 256GB は MLC なのかな?

SUNEAST

SUNEAST こと旭東エレクトロニクスだけど、(やっつけ感は強いが)ちゃんと自社サイトを公開してるのは好印象。プレスリリースによれば OEM から始めたようだが、それが事実なら他の販売元の製品よりも信頼できるかもしれない。3年保証で、保証規定もちゃんとした紙で同封されてるのは精神的によい(まあ 3年後に存在してるかどうかは正直疑わしいのだけど)。

2018-03-12

職場のウェブ会議用マシーンの調子が悪いので SSD に換装することにした。この価格帯はどれを選んでも一緒と思いつつ、(恐らくは代理店だろうが)国内法人の公式サイトがちゃんとあったのでこれにしてみた。格安品にしては梱包はまともで、ちゃんとした箱に入ってた(メール便の封筒に帯電防止袋に放り込んだだけ、なんてのもあるからな)。

EaseUS Todo Backup のシステムクローンで普通に移行は成功。USB2.0 接続で 80GB HDD から要した時間は50分くらい。換装後認識に手こずることもなく、OS の立ち上がりはもちろん、アプリケーションの起動時間も大幅に短縮。やはり旧資産のテコ入れに SSD 換装はキク。

パフォーマンスはというと、Vista 時代の Core 2 Duo マシーンなのでバスは当然 SATA2、シーケンシャルはほぼ限界まで出てるのはともかく 4K のリード / ライトが予想以上によかった。

換装前、HDD にしても遅い

換装後、SATA2 の限界まで出てる

4K ブロックの IOPS は 18000 くらいか。

格安 SSD の使い道は眠ってる旧資産のテコ入れが中心と思われるので、その目的であれば十分に要件を満たしているといえよう(特にメモリ上限が低くストレージ高速化くらいしかパフォーマンス改善手段がないケースは、とても多い)。信頼性やパフォーマンスを求める人が選んじゃいけないし、買って文句いうのは自分がアホと宣伝して回るのと同じ。

で、ほかにもそろそろ HDD 飛びそうな職場のマシーンがゴロゴロあるので、全部この SSD に変えちゃおうかと企んでいる。バックアップ&リストアの提案も含め、来期に向けた取り組みだな…。

補記:ベンチマークと実利用環境の違い

ストレージのベンチマーク結果にはリードとライト、さらに大容量データのシーケンシャルと微細なデータ※のランダムがあるのは、多少パソコンに精通してるひとなら理解していると思われる。定番ツールの Crystal Disk Mark も複数の測定方法でテストが行われている。

ランダムでの計測は( Windows のデフォルトなので)事実上 4KB ブロックが基準になってるが、ほんとはその環境に応じたクラスタサイズ~要はフォーマットしたの際のアロケーションユニットサイズ~で実行するのが望ましい。たとえば 512KB でフォーマットしたマルチメディアデータ保存用の大容量ストレージを 4K で測定してもまったく無意味なわけ。

が、実際にはリードのみもしくはライトのみという状況だけでなくリードとライトが同時に起きるケースも当然あるわけで、リード/ライトの比率次第でベンチとはパフォーマンスが大きく変わってくる可能性がある。また SSD はその性質上、プリコンディショニングデータエントロピーにパフォーマンスが大きく左右されるが、これを考慮したベンチマークツールはほとんどない。

何がいいたいのかというと、実環境で測定したとしても出荷時のベンチ結果の通りのパフォーマンスがその後も発揮されるとは限らない、ということ。さらにいうなら、なんのためにベンチテストするのか、なんのためにベンチスコアを気にするのか、ちゃんと自問自答しなさいよ、というお話。

脚注

クラスタサイズ
書き込み区画の最小単位、最小ブロック。Windows ではアロケーションユニットサイズと呼ばれフォーマット時に設定する。ストレージサイズにもよるが NTFS のデフォルトは 4KB、exFAT は 128KB( 32GB 以下は 32KB だが、互換性のため通常は FAT32 でフォーマットされる )。たとえ 1文字しか打ってない 1 バイトのテキストデータでも保存には最低 4KB なりの領域を必要とし(このときに生じる空きスペースがクラスタギャップ)、転送もこのブロック単位で行われるためストレージの利用目的によってクラスタサイズの最適化をするのが理想。
なんだけど、これまで何度かデータ用のストレージを 4KB と 64KB でフォーマットし違いを比較してみたものの、実利用環境で体感できるレベルのパフォーマンスへの影響はなかった。今にして思えば、おそらくはっきり有意差が出るほどのフラグメンテーションが発生していなかったのだろう(シーケンシャルでは違いを無視できる)。だからほとんどのひとは意識しなくてよい。つか OS のシステムパーティションで 64KB なんてやったらクラスタギャップだらけで無駄が多すぎるから下手に触んないほうがいいし、SSD は HDD に比べてランダム性能が桁違いに高いから、クラスタサイズを大きくするメリットよりクラスタギャップによるデメリットのほうが大きいと思う。
そんなわけで、ちゃんと取り組むならクラスタサイズの変更目的がスループットの向上なのか利用効率の向上なのかを明確にした上で、事前にファイル数に対するクラスタギャップの割合やファイルサイズの分布をきちんと分析すること。さもないとかえって悪化しかねないよ。
プリコンディショニング
SSD は NAND の書き込み履歴の有無によってパフォーマンスが変わる。具体的には、一度も書き込みが行われたことがない領域への最初の書き込みはパフォーマンスが下がる(しかもシーケンシャルとランダムとで影響値が異なったりするもんだから始末が悪いw)。プリコンディショニングとは、この書き込み履歴の影響を取り除く一連の書き込み作業を指す。つまりすべての領域でシーケンシャル / ランダムによるプリコンディショニングが行われた状態(これを定常状態と呼ぶ)が真の性能ということになるが、普通はそんなのやってられない。
データエントロピー
書き込まれたデータ配置のランダム度。データエントロピーが大きい(ランダム度が高い)とパフォーマンスは下がる。SSD のコントローラはけっこう賢いので、ランダムでもデータ配置に何らかの規則性があるとちゃんとそれを汲み取ってくれるのだ。ベンチマークツールのランダムテストはデータエントロピー最大で行われることが多いが、実際の利用状況ではデータ配置に偏りがあることがほとんどなので(たとえばブラウザのキャッシュなんてだいたい同じところに固まってるわけよ)ベンチ結果よりも高いパフォーマンスを示すことが多いようだ。

参考:SSDのパフォーマンス状態遷移|SNIA SSS性能試験仕様に基づくSSDパフォーマンスの把握

んまあ、定常状態で悪条件が重なったとしても、HDD よりはずっとパフォーマンスは高いので旧資産のテコ入れには確実にキクのだが、出番が少ないと…年に一度しか通電しなかったりするとデータが蒸発してる可能性がある。それが SSD 換装の最大の落とし穴だろう(日々運用してるマシーンであれば気にすることはない)。書き込み寿命に関してはよっぽど特殊な運用状況でもない限り、他のパーツが先にガタがくると思われる。下手するとユーザーがお亡くなりになるほうが早かったり。