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デジタルカメラ - Panasonic AG-GH4U

実売価格300,000円。インターフェースユニットを装備した初の業務用DSL。

Panasonic AG-GH4U

スチルカメラとして初の4K撮影に対応したGH4に、各種インターフェイスユニットを同梱した本格的な業務用モデル。ただねえ・・・業務用ってのはハードに酷使されることが多いので、これくらい無骨なほうがいいのかな、って気がしなくもないんだけど、UCも完結するご時勢にガンタンクはないでしょう、という印象。Blackmagic製品を見た後だからよけいそう感じちゃうのかも。

ベースのGH4、話題の4K記録に留まらず素性はかなりのもので、本体でのRAWやLog記録にこそ対応してないものの、増設ユニットのSDI経由で外部レコーダーに接続すれば10bit YUV422出力を得られ(本体のみだと8bit YUV420どまりというのがほんとうに惜しい)、カラーグレーディングの幅がかなり広がりそうだし浅い被写界深度などスチル機材ならではの演出を業務撮影と同じワークフローで実現できるわけで、腕に覚えのある人からしたらいかにも撮影意欲の沸きそうな製品なのだろう。もちろんBMPCCと違って静止画撮影も可能(というかそっちが本来メイン)だからパブ用のカットを別撮りする必要もない。WiFiリモートコントロールもかなりこなれたものになったみたいだし、現時点でのミラーレス一眼のひとつの完成系なのだろう。これでデザインさえよけりゃねえ。

そんなわけで、ソニーやオリンパスに比べて地味な存在に感じていたパナソニックが実はミラーレス最強メーカーだったりするんかな、と思った次第。

Panasonic

なおフルHD(16:9)の撮影ではセンサー幅いっぱいに画素を使い1920x1080にリサイズするのだけれども、4Kシネマ(1.85:1、いわゆるビスタサイズ)の場合はクロップして4096x2160のピクセル等倍で記録する方式のようだ。これが問題となるのは画質ではなく画角で、通常で2倍のライカ判比が2.3倍に拡大してしまうため広角撮影への影響は少なくない。しかも4Kシネマ記録ではビットレートの上限は100Mbpsどまり。4Kばかり注目されてるけど、ひょっとしたらMFTネイティブの画角かつオールIピクチャで200Mbps記録が可能なフルHDがGH4のポテンシャルをもっとも活かせるのかも。ここまでビットレートを奢ってやればオールIで破綻することもないだろうし、GOPフレーム数云々のハックも不要になるんじゃないかな。

MPEG記録であってもオールIピクチャは時間軸方向の圧縮を行わないので、事実上220MbpsのApple ProRes422(HQ)とほぼ同等、といってもよい(というかそこまでするならRAWでもよかったんじゃないのかとw)。それとミラーレスカメラで200Mbpsなんて発熱とかえらいことになりそうなもんで、その実用化に成功したのもすごいっちゃすごい。

側面にところ狭しと並ぶSDIやらXLRやらの端子を見ると業務機の雰囲気満々だけど、リグ組んだときのバランスあんまりよくなさそうな(リグ組む前提なのにリグ組んだときのことまるっきり考えてなさそなアホデザインにしか見えないんだが)。ケーブル左出しのほうがいいんじゃね?って気もするし。右上のDC12V入力は増設ユニットの駆動に必要だけど、電源は付属しないらしい。この取り回しなんかも含めてスマートな運用はなかなか大変かもね。

ここまで本格的でなくてもいいから、コンシューマ用のドックがもっとあってもいいような気がする。本機に限らずね。

脚注

カラーグレーディング
ひとことでいえば映像業界における色調補正の作業。RAW映像(特にLog記録されたもの)はコントラストや彩度の低いのんめりした状態で、ターゲットとなる色調等は後で設定するのが普通。これがもう補正とか微調整なんてレベルじゃないのよ。ガラッと変えちゃうの。映像のグレーディングを知っちゃうと、スチルでの「レタッチ(後処理での修正)に対してどこまでを写真と呼んでいいか」なんて議論がバカバカしくなってくるぜ!
XLR端子
主に音声入力に用いられる3ピンコネクタ。ノイズ耐性に強いことから特にマイク入力の業界標準端子となっている。別名キヤノンコネクターだがカメラのキヤノンとは関係ないし、ホンダのバイクとも関係ない。
SDI
シリアルデジタルインターフェイス。標準的な同軸ビデオケーブルを使用してコンポジットデジタル映像およびコンポーネントデジタル映像の両方を送受信する規格。端子にはBNCを用いるのが一般的。当初は転送レート270MbpsのSD規格だったが衛星放送などの高解像度の映像に対応するため1.5GbpsのHD-SDI、3Gbpsの3G-SDIと拡張された。さらに衛星軌道からの直接攻撃も検討されたが予算オーバーと軍縮ムードによりお蔵入りとなった。

デジタル一眼による動画記録については、こちらの記事がよくまとまっているというかどんな壁が待ち受けているのかがわかる。

映像技術ファイル|堤原稚登 映像デザイン事務所

比較的専門用語が多いけど、それを調べる作業も含めて、動画撮影に踏み込むのによい指針となるのではないか。