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カメラ - Nikon Nikomat FT/FTN

1965年の発売当時3万円。ニコンの一眼普及機第一弾。

Nikon Nikomat FT

名機“F”の誕生によって、優秀なニッコールレンズが一眼レフ市場にも進出開始。ただ当時のFは大卒の初任給よりも高く庶民にとっては高嶺の花。そんな中、廉価版として登場したのがニコマートシリーズであり、本機はその第一弾として発売された露出計内蔵のマニュアル機。廉価版といってもF譲りの質実剛健な造りでボディにヤワなところは微塵もなく、オール真鍮製のズッシリした重量感がある。堅牢さもかなりのものだがさすがに発売から50年近く経過した今では内蔵露出計の動かないタマも多く修理も厳しいので、今後入手するのであればフルマニュアルを前提とすべきだろう。ファインダー視野率92%、倍率0.86倍。縦走りのシャッターはバルブ及び1~1/1000秒の全速メカニカルで、シンクロ接点は1/125秒。このあたりのスペックは80年代の名機FEやFMと比べてなんら見劣りするものではない。ミラーアップもできるし絞り込みボタンもある。とにかく廉価=手抜きではないのだ。

露出計が生きていたとしても中央部重点やマルチパターンなど現在の精度の高い内蔵露出計に慣れてると、当時のTTL平均測光の露出値にはかなりズレを感じると思う。それでも露出計を動かしたい場合、バッテリーは水銀電池のMR-9なのでボタン電池のSR44にアダプターをかまして使うのが王道。

操作性は独特のもので、絞り、シャッタースピード、感度、ピントといった主要な操作がマウント部分に集中しているので最初は苦労するかもしれないが、慣れるとむしろ楽である。なおレンズ装着時の開放F値設定は、通称“ガチャガチャ”と呼ばれオールドニコン党の神聖な儀式となっている(露出計使わないなら関係ないんだけどw)。スクリーンはスプリットのないマイクロプリズムなのでピントあわせは多少戸惑うかもしれない。まあデジタル時代の一眼レフにくらべて圧倒的に明るいので精度にそれほど困るとも思えないが。

なお絞り機構やファインダー内情報の見直しを図ったニコマートFTNへとリファインされる。発売期間も販売台数もこちらのほうがずっと多いので、中古市場で見かけるFTの大半はこちらであろう。程度のいい画像がなかったのでFT2で代用(FT/FTNにペンタ部のクイックシューはない)。そのうち入れ替える。

2013-05-01

けっこう前に我が生涯の強敵より頂いた(ちなみにFTNのほうな)。その後殿下よりオートニッコールの85mmを授かったので、わりといい組み合わせだなあ、と。

ガチャガチャにはオートニッコールがよく似合う。なお魔改造され大往生流を取得しているようだ。

2015-07-20

再会した閣下が銀塩に興味あるようなこといってたので、85mm F1.8とセットで無期限貸し出しすることに。果たしてどんな絵を撮るのやら(ちなみに閣下はPaint使いの絵師である)。イルフォードパン50を装着済み。

低感度ならではのシャープな微粒子かつピーキーで気難しい野郎だから、露出計ないとかなり苦しいだろうなあ。

脚注

ガチャガチャ
内蔵露出計のためにレンズの開放F値を機械的にボディ側に伝えるための仕組み。装着時の手順は次のとおり。
  1. レンズの絞りをF5.6に合わせる。
  2. ボディ側のピンを左いっぱいに回す。
  3. レンズのツメとボディのピンを合わせて装着する。
  4. 絞りを最小から最大まで往復させる。
その後レンズのマウント面に切り込みを設けボディマウント内のレバーを動かす開放絞り値自動伝達機構、いわゆるAi方式の登場でガチャガチャは役目を終えたが、後方互換のためツメ(通称カニ爪)は長いこと残された。現在は様々なレンズ情報が電気接点によってやりとりされている。最後の砦だった絞り制御も一部のレンズではすでに電磁絞りとなっており、伝統のFマウントからメカニカル接点が消える日も秒読み段階か。