402 Payment Required - お金が必要です
マルチパワーバッテリーパック - Nikon MB-D12
メーカー希望価格4万円。D800/800E/810/810Aに使用可能。2012年03月22日発売。

D810/810Aに装着するとコマ速がDXクロップ時7コマ/秒にアップする(電圧の関係でEL-EN15系だと変化しない※)。また縦位置シャッターやメイン・サブコマンドダイヤルのほか、背面にはマルチセレクターも装備しているので、普段の操作性を損なわず縦位置撮影ができる。細かなところでは、D200やD80などの増設グリップと違い本体にバッテリーを装着したままでよいためより長時間の使用を可能としているなど、非常に完成度の高い製品となっている。
カメラとの一体感もよい。本体はマグネシウム製。

・・・取って付けたようなデザイン、て評価を散見するけど、そんな人は一度パナのGH4を見てやってくれ。
名機D300のアクセサリ、MB-D10以降ニコンのバッテリーグリップは大幅に使いやすくなった。中でもこいつは対応機種がもっとも多い(水増し感ぱねえけど)。ただ、模造品が非常に目立つ。通販やオークション等で純正品を入手したつもりが中華系コピー品だった、という報告が多いので購入の際は慎重に。不安なら割高でもニコンダイレクトや店頭購入がよいだろう。
社外品そのものは別にダメともなんとも思ってないけど、どうも縦グリはネジ穴から外れないとか作りが粗悪なものが多いみたいで。それを承知の上で買うならいいんじゃないの(5倍以上の価格差で純正品と同等の品質を期待するほうがアホだ。
2015-06-23
MB-D10を放出して以来出番がまったくなくなったおかげで大量のエネループが休眠状態である。もったいないし、何よりD810の性能を底上げしてくれるのだから買わない手はない。重さを気にする人がD810を買うのはナンセンス。
2015-12-04
最近よく競馬場で動画も撮っているのだが、そうすると電池消費量が一気に増え、1日1個じゃ足りなくなることが多い。いちおうもうひとつ予備があるので困ることはないのだが、問題は泊りでの参戦の場合。そう、有馬記念である。
もうひとつバッテリー(EN-EL15)買い足すことも考えたのだが、どうせなら増設グリップのほうが何かと都合いい。が高い。新品で3万近い。この際互換品でもいいか。

そんなわけで、ポチってしまった。NLCってやつ。便宜上、MB-D12Re(Replacement)と呼ぶことにする。お値段4,380円。

中身はこんだけ。中華製品にありがちな適当梱包。ボディはプラスチックでバッテリールームのシーリングもないし耐久性や防塵防滴性は期待できないが、5千円以下なんだから文句は言わん。エネループが見つからないのでひとまずアルカリ単三で駆動してみたところ、通電は問題なさそう。機能面は正常に動作した。操作性はマルチセレクタが使いにくいほかは特に不具合もなく。で、MB-D12の隠し芸であるコマ速度アップだが、DXクロップで7コマ/秒といちおうカタログスペックどおりの性能向上。うん、これで十分。
そんなわけで、馬券当たったら純正品に買いなおすよ!
参考までに、MB-D12Re装着時の連続撮影枚数実測値はこんな感じ。記録メディアはTranscend CF 800x 64GBとTranscend SDXC 64GB Ultimate。
記録モード | CF | SD | ファイルサイズ |
---|---|---|---|
14bitロスレス圧縮RAW | 44コマ | 40コマ | 18.5MB |
14bitロスレス圧縮RAW+JPEG Normal | 33コマ | 28コマ | 18.5MB+4.7MB |
JPEG Fine | 100コマ | 100コマ | 7.8MB |
RAWだと一度の連写時間は4~6秒程度だけどJPEGであれば上限(ニコンは連続撮影枚数100枚という制約がある)までバッファ気にせずガンガン連写できる。ただバッファフルからメディアへの転送時間はどちらも10秒以上掛かるので注意しないと。
続いてフルフレーム時。ボディ単体と差はないはず。
記録モード | CF | SD | ファイルサイズ |
---|---|---|---|
14bitロスレス圧縮RAW | 22コマ | 19コマ | 41.1MB |
14bitロスレス圧縮RAW+JPEG Normal | 19コマ | 18コマ | 41.1MB+9.5MB |
JPEG Fine | 79コマ | 62コマ | 16.3MB |
これでもD800よりは強化されてるんだよなあ。D800使いはこの点だけでも買い換える価値あるんじゃないだろうか。
なお検証に用いた被写体はこれ。

画面全体の輝度が高い(白い)と枚数は低下し、輝度が低い(黒い)と枚数は増加する。逆の気もするが検証結果がそうなってるんだから仕方ない(ファイルの記録サイズとは別に、センサーの受け取る情報量としては輝度が高いほうが多いってことなんだろう)。つまり状況によって連続撮影枚数は変化するので鵜呑みにしないこと。
2015-12-06
有馬でぶっつけ投入はさすがに怖いから5回中山競馬初日でさっそく実戦検証。詳細は当日の記事を参照してもらうとして、結論からいうとまがいものはやはりまがいものだった。

連写が突然Err表示で止まったり、連写できてるけど何も写ってなかったり。自宅でのテストや着いて早々は何の不具合もなかったことやシングルショットは問題ないことから、どうも電圧が下がってくるとおかしな挙動を起こすようだ。帰宅後も連写するとエラー続出したが、新品の電池に交換したら収まった。
厄介なのはボディの電池残量表示に消耗具合が反映されないところ(常にフル)。突然エラーがやってくるので始末に負えない。さすがパチもん、一筋縄にはいかん。ただ“どういう状況でどういう挙動を示すか”が前もってわかってさえいれば乗り切れる。イルミネーションJSと葉牡丹賞という尊い犠牲(どっちも好きなんだよ)は払ったがこれである程度メドは立った。でも肝心なシーンでまた「やってくれたぜ」ってことになるんだろうなあ。怖くてとても有馬本番で使う気になれない。
2016-06-25
中年男性、写真やめるってよ。

一身上の都合により、機材一式ドナドナしますた。
脚注
- 主な純正バッテリーの容量の違い
- 2007年の電気用品安全法、いわゆる電安法の改正(具体的には、PSEマークのないLi-ion電池が販売不可に)を機に、以降の製品は10番台となった。
-
- EN-EL3 7.4V 1400mAh 10.3Wh
- EN-EL3e 7.4V 1410mAh 11Wh
- EN-EL4 11.4V 2000mAh 22.2Wh
- EN-EL4a 11.1V 2600mAh 28.9Wh
- EN-EL14 7.4V 1030mAh 7.7Wh
- EN-EL14a 7.2V 1230mAh 8.9Wh
- EN-EL15 7.0V 1900mAh 14Wh
- EN-EL18 10.8V 2000mAh 22Wh
- EN-EL18a 10.8V 2500mAh 27Wh
- 値段対比で考えるとEN-EL15の容量は飛びぬけて高い。新しい製品ほど電圧が下がってきているのは、回路の消費電力やモーターなどの駆動効率が向上しているためだろう。