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コミック - 久寿川なるお「イッキ!!」 秋田書店
1995~1999年にヤングチャンピオンで連載。全9巻。

馬を主人公としているが、実際には確認不可能な馬側の視点で見た競馬を前世の記憶を持ったまま人間が生まれ変わったという設定のおかげで、マキバオーほど極端でない馬視点での競馬が表現されている。また競馬を題材にしながらレースエピソードのほとんどが1話か2話でサクサク進むのが特徴か。ただし密度は濃い。絵はヘタクソだけど、それが本作品の(よい意味での)泥臭さに合ってる。
俺好みの渋い舞台設定はもとより、馬優先主義に対するアンチテーゼなどコミカルな中にも意外と芯が存在し、それでも競馬が続いていく締めが実によい。他の有名な競馬漫画に引けをとらない名作と思う。むしろ隠れた傑作。
…なお本作が描かれた1990年代の日本競馬はまだはっきりと世界の壁の存在を感じていた頃であり、それゆえ地方所属の主人公の最大目標がJCに設定されている。つまりJC命の俺にはバイブルのようなもの、定期的に一気読みしてる。
2009-10-15
連載時に全巻買ったのだけれども、何度も引っ越しを繰り返すうちにどこかいってしまったので揃え直す。盛り上がってくるのは4巻くらいから。毎日王冠のエピソードは何度読んでもグッとくるし、ファントムフライとの三度目の対決での「出ルンダJC!」という魂の叫びはJC命の俺にとって震えるほど感動した。
それはともかく、マンガ喫茶でも滅多に見かけないしP2Pにも転がってないし、このページ以外にまともなレビュー数えるほどしかないマイナーな存在だけど、騙されたと思って一度は読んでみれ。たぶん競馬漫画で一番面白いから(特に公営好きや1990年代から競馬始めた人なら絶対ハマる)。モンモンモンの頃からつの丸先生大好きなオレがいうんだから間違いない。まあシルフィードあたりが好きな人にはピンとこないだろうけど。ちなみに「優駿の門」は泣かせようってのが見え見えだし何しろ主人公補正が強すぎてダメだわ(あれだけチートなトンデモ作品で感動とか、寒い。
・・・読みたい、って人は貸すよ。最高の競馬漫画を決めるなら、マジでこれ読んでからにしろ。シルフィードや優駿以下ってこたーないから。
2015-01-01
なかなか読む機会ないだろうから、あおばに1セット寄贈することにした。まだ2セットあるし。