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DTP - 書体に関する覚え書

使えるなあと思ったフォントとか。迷い込んできたDTP初心者のさらなるネタづくりとか。

初稿:2007年くらい 最終更新:2014-09-16

書いたのけっこう前で情報のアップデートほとんどしてないからあまり突っ込まないよーに。

和文フォント

モリサワ系
商用日本語フォントの代名詞。日本のDTPは新ゴ、じゅん、中丸ゴシックBDRなしでは仕事にならない。Nexus 7の標準フォントが新ゴでけっこう嬉しかった。
ダイナフォント
格安日本語フォントの代名詞になったダイナコムウェアのフォント。個人的にここの通常書体はどうも好きになれないので、金文体、康印体、隷書体、麗雅宋くらいしか使わない。1万円程度なのでちょっとしたPOP制作ならこれで十分だろう。ただし商用制限も存在するので目を通しておいたほうがよい。
視覚デザイン研究所
コミカルかつメリハリのあるロゴジー系にはたいへんお世話になった。東京競馬場のフルビジョンバナーでよく見かける。
ロゴジー
ヒラギノ
大日本スクリーンのフォント。角ゴや丸ゴはそれなりに使える。
国鉄方向幕書体
その名の通り旧国鉄の方向幕で使われていた書体、すみ丸角ゴシック体のコピーフォント。意外と使いどころが難しいけど憎めない奴。ドラクエなんかのRPGのメッセージフォントにも似てる。ちなみに現JRでは新ゴかゴナが用いられてる(はず)。
MSゴシック系
アスキーアートで多用する。スクリーンフォントなので印刷には向かないが、その性質上 Windows 環境では目に馴染んでるので社内文書とか、当たり障りのない資料で使うのがベストでないの。
メイリオ(Meiryo)
Windows 98の UIゴシック以来久々にマイクロソフトが送り出した和文これもスクリーンフォントの意欲作。“明瞭”の名の通り開放感のある現代的な広い字面で、雰囲気は新ゴに近い。単品で見ると洗練されて悪くないのだが、たまに漢字の高さの揃え方がなんか不自然に感じるときがある。
画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画企マロ 
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アロマ企画アロマ企画アロマ企画アロマ企画アロマ企画 
アロマ企画アロマ企画アロマ企画アロマ企画アロマ企画 
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     画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画 
../ ⌒\ 画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画 
(^ω^ )ざわざわ・・・ざわ・・ 
みたいな・・・そうでもないか。なおVista導入しなくてもVisual Studio 2008 Express EditionのC# 2008にオマケで付いてくるけどUnicodeフォントなのでCS以前のPhotoshopやIllustratorでは基本的に扱えない。さらにコードベースは問題のJIS2004(JIS X 0213:2004)と、けっこう気を遣うフォントだったりする。Vistaだとどうか知らんが。一時期今ではXP向けのダウンロードが公式に用意されてるのだけど、いつの間にか消えてた
さすがに商用フォントの新ゴと違ってウェイトなどのバリエーションも乏しく DTP 的には微妙だが、プレゼン資料や簡易 POP ならけっこう使えると思うよ。
遊ゴシック
Windows 8.1 や MacOS X Mavericks 以降に標準搭載の、字游工房によるフォント。Windows10 では Yu Gothic となっているが、オリジナルとは微妙に扱いが異なる。
HG創英角POP体
Office インストールするとくっついてくるリコー製フォント。2015年に突如“ダサいフォントの代名詞”な扱いを受けたけど、ハナっから DTP 界隈で Windows 組み込みフォント自体を使うことはなく、もとより本格的な DTP 以外でのシーン…それこそ Word とかで作った POP だよ…でしか用いられてなかった。つまり一部の意識高い系(誰)が専門外の人間に対し「まだ使ってるの(プギャ」するために考えた雑なネタなわけだ( HG創英角POP体が用いられるような現場では充分用を足してたのだよ、嘘だと思うならHG創英角POP体でドンキっぽい POP を作ってみろ)。要は適材適所というだけのお話で、ネタを真に受けて「創英角POP体を使ってるなんてダサいですよ」などとのたまう人種がいちばんダサいということに気づいたほうがよい。
えれがんと
タイプラボのフォント。かな/カナのみだけどPOP制作で大変役に立った。商用利用可。
はんなり明朝
タイピングアートのフォント。やはりかな/カナのみ。凡例はIPA明朝との組み合わせ。

英文フォント

Helvetica
ヘルベチカ。世界で一番有名かもしれない英文フォント。MacOSはデフォルトで持ってるが、Windowsの場合ビットストリーム社のSwiss 721シリーズで代用するケースが多い(まんまHelveticaのコピーだけど版権の問題で名前変えてる、つかヘルベチカがラテン語でスイスのことなんだけど)。OS標準で入ってるMicrosoftのArialはHelveticaを手本に作られHelveticaのエイリアスとして機能するが、間に合わせならともかくまともなDTPではまず使わない。現在は改良版のHelvetica Neueが登場している。

スタイルシートでfont familyにHelveticaを指定すると、システムに存在しない場合Arialに置き換えられる。ただどうもこれが不完全なようで、Helvetica指定のサイトをIEで表示するとバグを起こすから仕事でない限り下手にWindowsでHelveticaをインストールしないほうがいい(せめてSwiss 721)。

Tahoma
Windows系が標準で持ってる英文フォントの中ではカジュアルな見栄えで好き。
Britannic Bold
これもWindows系が標準で持ってる英文フォントだけど腰が据わっててお気に入り。
Existence
どこかで拾ってきた、とにかく細いゴシック系フォント。
pentacomのwebiconフォント
いわゆるシンボルフォント。その名のとおりウェブのアイコンとして使い勝手がよい。
Download fonts - dafont.com
見てるだけでも楽しいフリーのフォントダウンロードサイト。割合は少ないものの、日本語書体もある。
Edwardian Script ITC
事実上アダルトビデオにおける業界標準電マ、フェアリーシリーズのロゴフォント。フェアリーのパクリでファンシーなる商品を作ろうとしたときに使ったのだけど、ちゃんと話は通しておいたはずだったのだが(あまりにも似すぎてて)ゴーサインが出なかったため結局ポシャった。
当たり前のことだがScript(筆記体)フォントで全部大文字は超バランスが悪い。一度試してみたオレがいうんだから間違いない。

たまにネットで「WindowsだとHelveticaがなくて不便」とかいってる人を目にするけど、オレにいわせれば仕事でDTP始めるのに定番フォント購入の算段もおぼつかないようなら思いなおしたほうがいいって話(ちゃんとLinotype社からHelveticaのWindow向けPostScriptフォントが発売されてる)。結局 Mac だってモリサワは用意しなきゃだし、当然Adobe系ソフトだってバンドルされてるわけじゃない。さらにWindowsに比べてハードウェア本体が何かと割高なのでトータルの導入費用は変わらないかMacのほうが高いくらいじゃないの。仕事じゃないならArialで十分よ。

その他

Multi-bits
ベンダー製フォントを1書体、1文字から購入できる。任意の文字のプレビューが便利。書体を表示してスクリーンショットを取り、これをPhotoshop等で加工なんて裏技も(違法だ違法)。そうやって資料作って、採用されたフォントだけ稟議通して買ったとか懐かしい。
フォントインストーラSAKURA
PhotoshopやIllustratorで作業中にフォントの確認をするのは非効率極まりない。ただでさえ使わないフォントをたくさんインストールしておくとパフォーマンスにも影響するし、フォントビュアーなしでシンボルフォント(図形)を探すのは容易じゃない。そのため書体のプレビューを行ったり、必要なときだけフォントをロードするフォント管理ソフトはDTPでは必須といえる。自分が使いやすければなんでもいいけど、オレはずっとSAKURA。
書体に慣れない、フォントをなかなか探せないうちはこの手のツールでフォント一覧をプリントしてクリアファイルとかに綴じておくとよいかもしれない。ある程度DTPなりに慣れてきたら見なくてもどういうシチュエイションでどういうフォント使ったらよいか自然に浮かぶようになるし、新しく入荷したフォントをまたプリントするのとかめんどくさくてやってられなくなる。
TENPLATEBOXのFree Logo Templates
商用サイトのロゴのベースになりそうなフリーのテンプレート。フォント同梱のPSDファイルをダウンロードできる。
Suitcase Fusion 2
有料のフォント管理ツール。プロで使ってる人はすごい多い。任意の場所のフォントを特定のアプリケーション使用時にのみ自動でフォントをオンオフできるのでOS起動時やフォント未使用時のパフォーマンスが低下しない。Windows版もある。
Fontographer
30年近い歴史を誇るMacの定番フォントエディタ。残念ながらWindows版はない。
FontForge
オープンソースのフォントエディタ。Windows環境で動かすことはできなくもないが面倒。

…OS標準のフォントも商用利用については制限を掛けている場合が多いので、実効性はともかく、使用許諾には注意されたし。

補記

  • 概してゴシック体は視認性、明朝体は可読性に優れる。つまり見出しにはゴシック体、長いテキストには明朝体を使うのがセオリー。またどちらのフォントでもおおむね10pt以下の場合、アンチエイリアスをかけるとかえって見づらくなることがあるため、あえてアンチエイリアスをかけないときもある。
  • 似たような理由で、小画面/極小フォントではアウトラインフォントよりも奇麗に表示できるビットマップフォントが好まれることもある。
  • 英語では明朝体はserif、ゴシック体はsans-serifに相当し、前者はヒゲ付き、後者はヒゲ無しという扱いになる(厳密には別物)。スタイルシートでは明朝体はfont-family:serif、ゴシック体はfont-family:sans-serifと指定。等幅フォント(TypewriterFont)は文字通り文字の幅が固定幅のフォント。メルマガの本文は等幅表示を前提としているものが多い。スタイルシートではfont-family:monospaceと指定する。なおフォント名にScriptが混じると筆記体を意味するが、CSSに設定はない。
  • スタイルシートでfont-familyを使う場合、以上の3つくらいに留めておくのがよい。推奨はできないが、font-familyに固有フォント名を使う場合は代替としてserifやsans-serifの指定も忘れないように。個人的にはHn(見出し)のみsans-serifを指定し、その他の要素には指定しないことが多い。
  • つか、ウェブでそんなデザインに懲りたいなら、サイトタイトルとかであれば画像にしてalt属性に代替テキスト記述だろ、常考(ry。記事見出しとか本文で固有フォント名なんか指定すんなよ(俺はしてるけど。
  • 日本語の場合、JIS第一水準だけでも約三千字、第二水準含めると約六千字という漢字の存在が欧米フォントとは比べ物にならない開発負担となる。そのためフリーの日本語フォントではかなやカナしか存在しないものが多い。漢字混じり文で使う場合には、漢字の部分だけ傾向の似た書体のフォントを使って間に合わせる(平成明朝+えれがんとなど)といった工夫が必要になる。
  • PowerPointやWordの資料の場合、オフィスインストール状態で利用できるフォント以外は使わないようにする。どうしても使いたい場合はラスタライズして画像にするか、アウトライン化して貼り付ける。
  • ちゃんとDTPやるならすべてのモリサワフォントを年間5万円で利用できるモリサワパスポートに入ってしまうのが理想(長年の夢)。これをを高いとみるかどうかは抱える仕事次第。
  • 上で紹介した以外にも有償無償問わずフォントは星の数ほど存在するが、数が多けりゃいいってものでもない。何しろWindowsはフォントが多いとOS起動時間がガンガン伸びる(だからフォント管理ソフトが必要なわけ)。使えるフォントがどれだけ頭の中に入ってるかがけっこう重要。
  • フォントと密接な関係にあるDTPであるが、日本のDTPでは出力センターの対応の問題で、Windows版のないQuarkXPress3.3Jでしか作業できない状況が長いこと続いた(もっとも、当時のWindowsではメモリ管理の観点から、およそDTPには不向きだったことも事実である)。今ではInDesign+OpenTypeベースでおおむね問題なくなりつつあるが、利用する出力センター次第なのは変わらないので、事前に確認できるならそれにこしたことはない。
  • 上記のことから、熟練のDTPオペレータは必然的にMac育ちが多くなり、Windowsベースになるとアプリ操作はともかくトラブル対応が苦しいという話を聞いたことがある。んまあ本人のセンスや教育環境にも拠るだろうが、Macベースのほうが人材を揃えやすい傾向はあると思う(設備投資は高くなるけどな!)。
  • 現在ではQuarkXPressもInDesignもTrueTypeフォントに対応しているが。出力センターがフォントを持ってない(対応していない)可能性が高い。現在でもDTPでTrueTypeが敬遠されるのはそのへんが理由。
  • フォントをアウトライン化することで環境に異存しない出力は可能となるが、フォントに含まれていたメタ情報はなくなってしまう。メタ情報にはフォントサイズに応じた微調整なども含まれることから、出版などの商用レベル印刷では出力側とフォントを揃える~出力側のPostScript対応およびフォントのインストールが不可欠である。
  • データをPDF化する場合、埋め込みが不可のフォントを使用していると出力側は代替フォントを用いることになる。これもアウトライン化することでスタイルを保持することは可能だが、テキストとしての情報は当然失われてしまうのでデータの汎用性はゼロに等しい。PDF化の目的に応じてテキスト情報の保持とデザインのバランスを考えることが大事。
  • 実際の商用印刷(ちなみに商用印刷における“印刷”はプリントではなくプレスの意)ではさらに版下のデータをレーザーで製版フィルムに焼きこむことになるが、これには数千万~億単位というイメージセッターの出番となり、一般人の考える“プリント”などとは文字通り桁違いのコストがかかる(いわゆるオフセット印刷)。個人レベル、ドラフトレベルであれば高解像度のカラー複合機とかKinko'sなりのオンデマンド印刷で十分というかそれ以上を求めるなよ(もっとも最近は小ロット&低コストなデジタルオフセット印刷軽オフセット印刷もあるが、通常のオフセット印刷に比べるとクオリティは劣る)。
  • 現在のDTPは媒体印刷前の最終状態である刷版を直接出力する=製版フィルム工程が不要となる、プレートセッターと呼ばれる機器を利用するCTPが主流となりつつある。イメージセッターを経由するのに比べてコスト面で有利なこと、さらなる高解像出力が可能などメリットは多いが、庶民にとって無関係な話であることに変わりは無い。
  • 密接な関係とはいえフォントの話からどんどんかけ離れてくので、プレスのほうの商用印刷についてもっと知りたい人はオフセット印刷でググってみるとよい。