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無敵の中年男性!的確な中年男性!難攻不落の中年男性!

お勉強:マルチメディア - 動画再生の便利ツール

世に出回ってる動画ファイルはずいぶんいい加減なものが多い。

初稿:2005年くらい 2013-03-06 大幅加筆修正 最終更新:2017-04-30

手っ取り早く再生したい人は CCCP を入れれば&含まれてる Media Player Classic で再生すればほぼ OK だろう。一通り知りたい人は面倒でも本稿をちゃんと読むように。スマホやタブレットは得意じゃないのでアプリ情報は他をあたって。

動画再生の便利ツール

Windows 7 以降・・・具体的には DirectShow の後継 API、Media Foundation・・・では標準でサポートするフォーマットやコーデックが増えたので再生で躓くケースはずいぶん減ったと思う。そうはいっても WMP だけで片付くほど甘い状況でもなく、メジャーどころで未対応なのは MP4 と Vorbis、RealMedia あたり。あとは H.264/AVC や VP9 も現時点ではサポートされていない再生コンテナに制限がある。

俺が未だに XP SP3 なので Vista や 64bit 環境のことは知らない。XP 時代の 32bit ツールは 64bit な Windows 7 以降の環境でもたいてい使えるが、たとえばソフトウェアが 64bit 版であればコーデックも 64bit 用のものが必要となることに注意。再生に利用するメディアプレイヤーが 32bit であれば 32bit 用のデコーダーを使うことになる。もっとも動画・音声の再生では動画の編集や画像処理ほどはっきりと 64bit ネイティブの効果が現れない(体感差が生じない)ので、特殊な用途でない限りプレイヤーやツールが 32bit でおおむね問題ないと思われる。

鑑賞用途に ProRes 422 とか非圧縮 AVI 使うやつもおらんだろ。

ただし DirectShow Filter の利用にはちょいとした制約があって、メトリック値をどう変えようが常に Media Foundation が最優先で適用されてしまう。この問題については Win7DSFilterTweaker で後述(今のところ Windows 10 環境でも状況に変化はないようだ)。

そんなわけで、なるべく無料で使えるものを中心にあれこれピックアップ。なるべく手直ししてるけど初稿から10年以上経ってるので時代遅れのものもある。“おすすめ”にしても初回掲載時の印象なので注意願いたい。細かい使い方なりはツールの名前でググるのが手っ取り早い(他人任せ(汚いさすが中年男性汚い。

プレイヤー

これがなきゃどうしようもない。何を選ぶか最終的には好みの問題かも。動画ファイルの再生に関してだけいえばデフォルトでサポートしていない形式で DirectShow Filter によって対応できることが多いけど、ISO ファイルなどのトラックイメージの直接読み込みはソフト自身が備えてなかったら無理。

プレイヤー ≫ 使う価値のある(あった)もの
VLC media player
定番。VLC は“ VideoLAN Client ”の略。有名どころのプレイヤーの中ではわりと後発の部類だが、たいていの動画の再生に対応してるし軽くて高機能なので、それなりにスキルのある人は好んで使ってる。DVD の ISO イメージをマウントせずにそのまま再生することも可能。開発はオープンソース。Windows 依存の DirectShow Filter としてではなく真の意味でコーデックを内蔵していることもあって移植性に優れており、Mac や UNIX 系でも使えるためマニア人気が高い反面、参照フレームのデコードをすっ飛ばすというなかなか深刻なバグを長いこと放置してたり、メニューの日本語化は済んでるけど 2 バイト文字の扱いはあまり得意ではなくプレイリストや OSD 内容がよく化けるなど、クセもあるので初心者は手を出さないほうがいいかも(今は落ち着いてるけど油断できない)。
API 経由で他のアプリケーションから VLC の機能を利用することもできる。またソースフィルタも非常に強力で、他のプレイヤーやツールで読み込めなくても VLC Player であれば再生できることがあるため、これを利用することで修復ツール的な使い方もできる。そんなわけで、俺は GOM で再生できなかったファイルの検証や、MPEG-TS を PS に変換なんて場面で使ってた(まあ TS の処理は TMPGEnc 使うほうが多いけどね)。カスタムブックマークを利用できるけど記録できるのはタイムコードのみ。だったら GOM でいいわ。
追記:気がついたらタイムコードのほか任意入力欄が追加されてた。これが3年前なら乗り換え検討もしたろうけど、すでに10万行を超えた GOM のブックマークを移植するのはちょっとねえ。ブックマーク呼び出しの操作性もあんまりよくないし。
そんなわけで、VLC はけっこうクセの強いプレイヤーなので個人的には MPC-BE のほうが無難と思う。
Media Player Classic / MPC-HC※おすすめ
これも定番で VLC と人気を二分する。デフォルトの外観は MediaPlayer 6.4 だけど機能は桁違いに豊富というかまったく別物で、動作も軽い。わしも普段使いはしてないけど、20Mbps を超える高ビットレートの MPEG-2 なんかもわりとサクサク再生できるので、入れておくにこしたことはない。
参考:「ヘビーローテーション/AKB48」MPEG2 20Mbps
再生の目安にどうぞ。うちの場合、GOM + ffdshow では耐えられなかった。
なお組み込みコーデックはあまりなく、後述する ffdshow の併用が前提になる。機能面では動画本編の内容を指定した間隔でキャプチャし自動でサムネイルのコンタクトシート画像を生成するスナップショットがなかなか面白い。
どこぞでよく見かけるこれね。
MPC-HC は MPC の派生版で、長いこと放置状態の続いたオリジナルに対しさらなる機能追加やバグフィクスなどが精力的に行われているので、メインのプレイヤーとして使うならこちら。ちなみにわしがセカンドプレイヤーに使ってるに使ってるのは、MPC-HC からさらに派生した MPC-BE。なお HC も BE もどういうわけかインターレース解除に対応していないので、結局 ffdshow 必須になる。

オープンソースでお馴染みの SourceForge のプロジェクトに「Guliverkli」と「Guliverkli2」がある。前者が元祖で、MPC 及び各種スプリッタ( DirectShow Filter )や VobSub などを開発してたけど、2005年に更新が止まっちゃったので有志によって一部のメンテナンスやバグフィクスが行われた。それが後者。前者はメイン開発者の名を取って Gabest 版とも。バグや脆弱性が残ってたりするのであんまり使わないほうがいい。

SMPlayer
これも定番。もともと MPlayer というオープンソースのメジャーなメディアプレイヤーがあり、そのフロントエンドのひとつが SMPlayer である。決して縄とムチと蝋燭で歓喜するフェティッシュな人たちのことではない。こいつも VLC 同様、ISO イメージをマウントせずに直接再生可能だったりする。基本機能は MPlayer のそれなので、ベースが進化すればこいつも機能アップする。プレイヤーとしての資質は高いけれども、わしとしてはブックマーク機能の欠如を覆すほどではない。
The KMPlayer
これも有名なメディアプレイヤーだが、オープンソースコミュニティ KDEKMPlayer と名称が同じで紛らわしい(そっちもそっちで有名だけに)。KMP とも表記されるがこれまた TSUTAYA グループの某 AV メーカーと名称が(ry。
上記の理由によりこちらを“ The ”として区別することが多い(無印はそもそも UNIX 環境で動作するメディアプレイヤーのフロントエンドで公式の Windows バイナリはない)。開発元は韓国の PANDORA TV。コーデック内蔵タイプで利用者も多い。
mpv
MPlayer からフォークした MPlayer2 をさらに発展改良したマルチメディアエンジン。SMPlayer をフロントエンドとして使うほか自由にスクリプトを組んで、たとえば音楽再生に特化とか、好きなようにカスタマイズできるので Linux をはじめオープンソース界隈での支持は熱い。もちろん Windows 向けのビルドもあちこちで行われてるけど、何せプレイヤーとしてのスタンダードが存在しないだけに多くの人にとっては敷居が高いと思われる。
PotPlayer / 日本語化
The KMPlayer の後継ソフト。現在はこっちを使ってる人のほうが多いかもしれない。やはり韓国製。SVP との親和性が高いのは魅力なんだけど、なんか乗り遅れてしまったのでほとんど使ってない。
Qonoha
唯一 GOM から乗り換えの可能性を秘めていたプレイヤー。俺はシークを苦手とする WMV や MKV なファイルでインデックス再構築してもシーク性の改善しないものは H.264/AVC に再エンコというなんともおめでたい奴なのだが、こいつは他の追随を許さないシーク性能を誇り Windows Media なんかでもグリグリ動く。何より再生中に編集可能!なブックマーク機能が素晴らしい。もし乗り換えるようなことがあったら GOM のブックマークの移行マクロ by EmEditor でも組んでみようかな、と思ったのだがバイナリで保存されていた ('A`) そもそもブックマークポイントがタイムライン表示のみで任意の名前を付けられないのも残念。最近は WMV のシークに苦労することもほとんどなくなったので、もう起動することはないかな。
現在はブックマークポイントに備考を入力できるようになったようだが、バイナリ管理なのでユーザーによる編集性は XML 形式の GOM が上だろう。
Splash 2 Lite
ポーランドの Mirillis 社によるメディアプレイヤー。レンダラー単体の madVR を別にするといちばん高画質かも。今どきのプレイヤーにしてはサポートするフォーマットが事実上 MPEG-4 系のみという寂しさ(※他はハードウェア支援が使えないので意味がない)。使い勝手は微妙で機能は貧弱だが、エクスポートで再生中のファイルのエンコードやクラウドへのアップロードを手軽にできるのは面白い。
ハードウェア支援が有効だとマシンパワーにモノを言わせて緻密なアップコンバートやティザリングを行うほか、有償版の Premium Features ( Ver.1 の Pro 版) に搭載されるポストプロセッサー Picture² がなかなか優秀。特にMotion² のフレーム補完による 60fps 化はヌルヌルで気持ち良いと各所で評判だった。正直 Picture² だけ単体販売してくれればと思う。
AVS Media Player
英 Online Media Technologies 社のメディアプレイヤー。機能はシンプルなのに他のプレイヤーに比べてややもっさりで、純正系よりはマシ程度。ビデオとオーディオで異なるインターフェイスを持っていてるがスキン対応はしていない。
オーディオ再生の使い勝手がよいので動画と同じプレイヤーで済ませたいならありかもわからんが DVD-Video / DVD-Audio をサポートしなかったりで、どうもチグハグな印象。使い勝手がよいといっても iTunes なりのライブラリ統合型を置き換えるようなものではないし、音質重視派は foobarMediaMonkeyAIMP など軽量かつハイレゾや ASIO & WASAPI に対応したプレイヤーを選ぶだろうし。それとエラー表示で不安を煽る系のうざい広告で同社の AVS Registry Cleaner を見かけるのも印象悪い。
BSPlayer
かつて ffdshow とセットで使われることの多かった(というか ffdshow の浸透に大きく貢献した)超軽快プレーヤー。Pentium2 のメモリ 256MB なんていう Windows Media Player の起動すら厳しいような 98 世代のマシンで、DixX など(当時の)先進コーデックを採用した動画の再生で重宝された。もっとも、あまりに古いマシンで高ビットレートの動画を再生しようとすると、CPU の処理能力よりもディスクなどの転送速度がボトルネックになる可能性はある。海外ソフトで日本語化は少し面倒かもしれない(昔は GOLD Unko さんが日本語化パッチ作ってたけど、最近はどうなんだろう?)。
バージョン 0.8 や 1.0 の頃は安定してたけど、その後マルウェア組み込んできたので、黎明期を支えてくれたことに感謝しつつサヨナラした。
プレイヤー ≫ 純正系

ろくなものがない。

Windows Media Player
Windows の標準メディアプレイヤー。Windows Media のデコード等で関連コンポーネントが必要になる。プレイヤーとして使うのはストリーミングを含めライセンス付の WMV ファイルを再生する場合くらい。DRM 解除を行うのであれば自動更新の対象外にしておくのがセオリーだったが、今はおとなしく最新版にしておくのがよかろう。Ver.12 以降は XP 以前のサポートを打ち切っている。その Ver.12 では標準 API が DirectShow から Media Foundation に変更され見違えるほど軽くなった。
ただ、WMP は昔から勝手にガンガンファイル名やメタ情報を書き換えやがるので、あらかじめ オプション - ライブラリ の ファイルのメディア情報の自動更新 を無効にしておくこと。 チェック全部外しておけよ!
Windows 10 も当然標準装備しているが DVD や Blu-Ray の再生はサポートしていない。ちなみに DirectShow 及び Media Foundation の MPEG 系ランタイム“ msmpeg2vdec.dll ”( Microsoft DTV-DVD Video Decoder / MPEG Video Decoder MFT / H.264 Video Decoder MFT などの実体)は MPEG-2 や H.264/AVC のデコード機能を内包しているが、大人の事情によりデフォルトでは無効にされている。
参考:Windows 10 で Windows Media Center を利用する方法が明らかに
なお Windows Media Player 7 以降も旧 Media Player 6.4 はシステムに存在し、機能は乏しいものの実行ファイル単体で動作するのでめちゃくちゃ軽いと評判だった。Windows XP まではスタートメニューのファイル名を指定して実行から「mplayer2」で起動できたのだが、Vista 以降完全に姿を消した。
QuickTime Player ※まさかのオワコン!
Mac はどうか知らんが Windows 環境だとえらい使いにくいソフト。かつては常駐が死ぬほどウザったく、多くの人から忌み嫌われていた怨敵 qttask.exe がようやく消えたと思いきや、今度は Apple Software Update が常駐するようになりこれがまた不具合をよく引き起こしてくれる。それでもまあ qttask ほど悪質ではないが、使うとしたら他にツールを導入していない環境で MPEG-4 や MOV 形式のファイルを再生する場合くらいで、主体的にインストールするよりも iTunes のついでに入ってるのが一般的か。
重要:Apple、QuickTime for Windows の サポート終了を正式に告知していたことが判明
この件に関してはみんな Apple に土下座でもさせたいのか“発覚!”“公式認定ktkr”ってな調子の感じ悪い見出しが躍っててちょっと笑った。確かに後手に回った感は否めないけど、もともと打ち切りが既定路線だったところにたまたまゼロデイ脆弱性が見つかった程度の話じゃないかね( Apple のサポートがくそみそなのは今に始まったことじゃない。
※ iTunes は2011年秋にリリースされたバージョン 10.5 から単独で機能するようになってるけど、ProRes のデコードは QuickTime 依存のままだったらしい。それと iTunes の動作は問題なくても動画編集ソフトをはじめ入出力に QuickTime のライブラリを用いる外部アプリケーションはめちゃくちゃ多いから、アンインストールの前にちゃんと復元ポイントは残しておけよ。あと QuickTime Alternative は QuickTime 本体からライブラリだけ取り出したものだから、脆弱性のリスクはベースの QuickTime と何ら変わらにゃい。代わりにはならないからな。どうしても使わざるを得ないなら仮想環境やオフラインで。
RealPlayer
特にツールを導入していない環境でどうしても RealMedia 系ファイルの再生が必要な場合でもたぶん使わない。海外での評判は知らんが、常駐のウザったさはもちろんのこと、ソフトの作りそのものが日本人に合わないというか前時代的なんだよなあ・・・。こんなの誰が使うんだろう?と思ったらうちの社長が使ってました!というありがちなお話。何気に初登場から20年近い老舗ソフトで、RealPlayer G2 だの RealOne Player だの RealPlayer SP だの、何度も微妙に名前を変えてみたりしたけど、結局 RealPlayer に立ち戻った。最近は RealPlayer Cloud で落ち着いてるがいつ RealPlayer 365 とか RealPlayer Ultimate になってもおかしくない。
最新版は二つ名が RealTimes になっていた! ひょっとしたら多少は使いやすくなってるのかも、なんて淡い期待は起動した瞬間に軽く吹っ飛んだ。
頭おかしいwwww
インストーラでツールバーとかあれこれ突っ込もうとしたり関連付けしないを選んだにも関わらずしっかり関連付けられてたり、RealPlayer にとっては平常運転なのだろうが2016年にもなってここまでユーザーから全力で遠ざかってるソフトはむしろ貴重かもしれん。
そんなわけで、素直に Real Alternative を入れよう。
DivX Player
DivX は Ver.7 以降、主体をコーデックから統合再生環境へと大きくスタンスを変えた。最新の Ver.10 では他に先駆けて HEVC に対応しているようになかなか侮れない存在である。プレイヤーとしては正直なところ目立った長所はないが、HEVC 対応や DivX Converter など付加価値の面で導入する意味はある。
プレイヤー ≫ いわくつき
GOM Player
開発元の Gretech Corporation は GOM Media Player に名称を変更している。合わせて GOM Encoder も GOM Video Converter となった。国内法人の Gretech Japan では GOM Player のままだがインストーラは“ GomMediaPlayer_Setup_Manager.exe ”になっている(以前は GOMPLAYERENSETUP.EXE )。かつては VLC や MPC と並ぶメディアプレイヤーの定番だった。
※ GOM Player に関しては オナニスト必見!GOM Player のブックマーク機能 で単独記事を書いてるので興味のある人はこちらもどうぞ。

GOM Player を使う場合は自動アップデートを無効にしておくこと。というのも公式サイトが旧バージョンのインストーラを提供しないので、アップデートで不具合が生じても以前のバージョンに戻せなくなる。この不具合がわりとよくあるし、アップデートプログラムの配布サーバがハッキングに遭い、トロイを仕込まれて大騒ぎになった件も記憶に新しい。念のため旧バージョンのインストーラを少なくとも 3 世代くらいは手元に残しておいたほうがいい。またデフォルトのスキンとロゴはマルウェアみたいなものなので必ず変更すること。

…GOM の旧バージョンに限らず、プログラムの非公式な二次配布はとってもリスキーなのでおすすめしない。改ざんされていない保証はないし、その配布サイト自体に罠が仕掛けてある可能性も否定できない。利用するにしてもせめて隔離環境で先にテストしてから。わざわざ説明するまでもないことなんだけどね。

そもそもインストールで Baidu IME だの Hao123 だの中華ゴミを一緒に混せ混むわ、プレイヤーの画面ど真ん中にゴミサイトの広告リンク表示するわ、かなりタチが悪い。当初はトップで紹介してたようにプレイヤーの素性はいいんだけど、不手際や下策が目に余るおかげで初心者にはとてもおすすめできない残念なソフトに成り下がってしまった。開発元の Gretech Corporation も日本市場を事実上放棄してるし、ある意味敷居の高いプレイヤーなのでわしのような愛用者はともかく今から手を出すのはやめたほうがいい。

頻度の高いコーデックをあらかじめ内蔵した“全部入り”プレーヤーのはしり。サイトには軽い動作とかあるがそうでもない。早くから公式に日本語化されていることもあり初心者向けと紹介する記事も多々見受けるが、高いシーク性を筆頭に再生速度変更時の音程補正再生中に調整できる音ズレしたソースに便利なシンクロ機能など再生制御に優れるほか、ネイティブでサポートするコンテナやコーデックがほんと豊富なのでコーデックパックなど他のツールの干渉の影響を受けにくい。特に H.265/HEVC のデコード(ソフト・ハードとも)に対応してるのは強み。それでいて DirectShow Filter の適用もかなり柔軟にカスタマイズできるし、キャプチャも自在だし、任意の位置をブックマークとして保存できるしキーコンフィグの範囲も広いし機能はかなり充実している。画面の透明度を変更し動画にゲームを重ねるなんていうちょっと変わった楽しみ方も。あとは開発元の GRETECH 社が韓国企業なのでやたらと右巻きなアンチが多いのも特徴か。GOM 使いのオレもきっと在日認定されるんだろう。オナニーに国境はねえんだよ(ピュア。
他の有名どころのプレイヤーと比べて機能面で物足りないのは DVD の ISO イメージの直接読み込みができない点かな( DVD として間接的に読み込みはできる)。個人的には MP4 や MKV などの埋め込みチャプターに対応してないのが残念。画質は正直悪いけど、いろいろ設定を弄ることでそれなりに改善する(グラボ性能に余裕があるなら内蔵フィルターを無効にしてレンダラーに madVR を使うとよい)。とりあえずプレイヤーの基準として考えるとよいと思う。当然後発は GOM よりも高機能 or 高性能 or 高画質であるべきで。
ちなみに GOM の AVI スプリッタはなかなか強力で、他のツールやプレイヤーでは開くことのできなかった、無理やり AVI コンテナに突っ込んだ 2GB を超えるデータも強引に再生できた(本来は AVI 2 で、どうやって作ったのかわからん)。GOM Encoder も同じフィルタなので、おかしなファイルの修復で試す価値はある。
参考:MMname2 で“movi チャンクがない”と怒られる AVI ファイルの修復
余談だが、かつてはサポートのレスポンスがよく BBS でも有用な情報のやりとりが行われてたし、当初より公式サイトは充実の内容でプレイヤー紹介はもとより動画に関する説明が初心者が知識を学ぶのにも便利だった。ほんと、おすすめのソフトだったのよ。

以上、主だったものはこんなところか。GOM だせえとか弱点しか目に入らないのが情弱、こないだまで GOM 使ってたくせに VLC で FA とか強がってるのが情強、必要に応じて必要なものを使うのが賢者。メインの再生用と各種検証用で複数入れとくのが無難じゃないかしら。それとローカルファイルの再生に関してはもうひと段落しちゃってるので、今後はオンライン動画への対応が重要になるんじゃないかな。ブラウザを使わず直接 YouTube やニコ動あたりの動画を巡回したりストックしたり、再生時にプレイヤーの調整機能を有効にしたり、もちろんログインしてコメントしたりツイートしたり(ぶっちゃけスマホはもうそういう感覚に近いと思うんだよね。

動画管理

WhiteBrowser
内容をサムネイル表示できる動画管理ソフト。なんのかんので登場から10年くらい経つのかな。インクリメンタルサーチ対応のキーワード検索やタグ付け・スコアリングなど属性によるソートや絞り込み、フォルダ内の一括登録、追加ファイルの重複チェック、DB 情報のエクスポート&インポート( CSV )と大量に溜まった未整理ファイル(何)を効率よく管理するための機能が備わっている。さらにスキン、エクステンション、タグレットによってデザインや機能をかなりカスタマイズできるのがウリで、動画ファイルのほか任意の画像やアーカイブを紐付けできるためいろいろ応用が利く。
同種のツールはあまり見かけないが今のところホワイトブラウザがいちばん使いやすいと思う。Area61 や KARMA もそれぞれ使ったことがあるんだけど、前者はインターフェイスが旧態然で、後者は重いしうまく再生できないファイルが多かった。

久々に有料版の KARMA..Plus を使ってみたところ、まだちょっと重く感じるけどかなり安定してきたようだ。プロプライエタリだけあって機能は豊富で、中でも完全同期比較再生は便利。どうせなら専門メーカーの強みを活かしてインストールされている同社の製品とシームレスに連携したりフロントエンドとして機能すれば、統合動画管理環境として大きく完成度が高まると思うんだけどなあ。あといい加減 H.265/HEVC に対応してはどうか。

ライブラリに公開されてるスキンには No.4“DMM 情報対応 Small”や同 Big の No.40、同カテゴリー付きの No.42 と No.43、女優管理に特化した No.39 の chaos_browser などエロ動画の管理に便利なものもある。てかエクステンションもタグレットもエロ動画を意識した機能強化が目立つ。ちなみに DMM の作品情報取得にはタグレット“DMMInfoTaglet_selected”や“DMMInfoTaglet_all”が必要だけど、公式まとめのライブラリからは削除されている。WhiteBrowser スレは生きてるのでダメ元で聞いてみるとか。
HamMultiPlayer
複数動画の再生を効率よく行うための機能を重視しているプレイヤー。2015年、mplayer をベースに開発がスタートと歴史が浅くわしもまだまだ触り込んでる途中だけど、マルチ再生できるツールがほとんどないだけにすごく新鮮。波動研より機能が豊富で WhiteBrowser よりとっつきやすい。統合管理環境と呼ぶのはちょいと違うかもしれんが、今後の進化を大いに期待したい。
インターフェイスはなかなか独特。最小化や閉じるボタンも一般的な位置とは異なるので最初は戸惑うと思う。
iTunes
強いて挙げるならこれもか。ただでさえ Windows 版は重いわバグだらけだわ、バージョンアップのたびに UI やプラグイン(外部 API )の仕様コロコロ変えすぎ。「囲い込みの邪魔だっ!」って下心が露骨すぎてドン引きするわ。そのくせ未だに単体で再生中の歌詞表示ができないのはいったいどういうことなのか。iPod nano 持ってなかったら誰が使うかこんなクソアプリ。ぶっちゃけアップルの企業姿勢はマイクロソフトよりずっと腹黒い。たぶんのちの世で“21 世紀の社会を薄っぺらにした二大戦犯”としてグーグルとともに語り継がれるに違いない。

歌詞表示はプラグインを用いるのが一般的で、手っ取り早いのは標準のビジュアライザー+ Cover Version だけど、Visual Studio 2013 のランタイムがないと動かないかも。つか iPod でやれることがなんでいつまでたっても iTunes に来ないんだよ。

クリックすると Cover Version での歌詞表示

いつの間にかできるようになってた。Cover Version に比べると貧弱だけどそのぶん軽い。
何が腹が立つ、って Apple ID の統合ができないことだよ。ストアで購入したコンテンツは Apple ID =メールアドレスに紐付けられてるので、メアド変更しても古いアドレスを iTunes ストアのためだけにずっと残して置かなきゃならない。どんな設計だってな。こういう不合理を平気で押し付けてくるのがほんとムカつくので iTunes ストアは金輪際利用しない。
CD 作成機能も貧弱で、 Overburn できないらしくたとえ 99分メディア使っても 79分59秒を 1秒でも超えると強制的に 2 枚に分割される。カスタマイズ性もバージョンアップするごとに範囲が狭くなるし、作り手の「愚民どもは我々の掌の上で踊っていればいいのだあ!」という性根が透けて見える。ゴミだよほんと。

単純に CD-DA をコピーするなら最初から別のソフト使うけど、プレイリストをそのまま CD 化できるのってけっこう便利なのよ。そういう長所すら台無し。あと以前重宝してたタイマー再生のプラグイン、iRemocon も使えなくなっちゃったし(今は iTunes おやすみタイマーがあるけど、iRemocon のがずっと使い勝手よかった。

それと最新バージョンにアップデートすると旧世代の iPod シリーズを正常に認識できないエラーがよく起きるため、アップデート前に復元ポイントを作成しておくか、旧バージョンのインストーラを手元残しておいたほうがよい。
参考:iTunesのダウンロードリンク|iBitzEdge
ただし、iTunes はセキュリティホールの山なのを忘れずに。

PC での動画鑑賞が一般化して久しいけど、音楽や画像に比べて“これ”という管理手法が未だに確立されていない。上に挙げた WhiteBrowser にしても何か違う気がするし、iTunes は統合管理環境の皮をカブった課金プラットフォームだし。そもそも画像ビューア的なインターフェイスで直に動画ファイルを扱わなくてもいいと思う。まあスキンをカスタマイズしてサムネイルもゼロにするとかまだまだ追い込む余地はあるけど。

根本的な問題はファイル自体にメタ情報を持たせるって考えが動画には薄いことなんだよなあ・・・。フォーマットが多すぎてなかなか統一仕様に向かいづらいのは理解できるんだけど、たとえば画像なら JPEG でおなじみの EXIF、音楽なら MP3 の ID3 みたいに、動画のメタ情報もユーザーのファイル管理に役立つフィールドを定義してほしいよ。もとのサイズが大きいんだからヘッダ 1MB くらい増やしても特に問題はなかろうに。

結局、ファイル名に情報を持たせるしかないんだよね。いっときは「メーカー・レーベル+品番+タイトル+女優名」を統一ネーミングルールにして、保存フォルダもメーカー/レーベルごとにわけ、それををうたたねに読み込ませてリスト替わりにしてたけどアホくさいのでやめた。業務現場ではソース管理や編集、チェックのための統合環境みたいなのがあるんだろうか。

コーデック・フィルター

定番・高性能なもの。

ffdshow※おすすめ
MPEG-2 はもちろん、DivX や Xvid、H.264/AVC など頻度の高いコーデックを網羅した DirectShow Filter 群で、実体は libavcodec を中心とした FFmpeg の各種ライブラリ。何はさておきまずはこいつをインストールするのが動画再生におけるお約束のようなもの。動作はそれなりに軽いが過信は禁物。設定項目は幅広いので柔軟な反面、初心者にはとっつきにくいかもしれない。まあ何もいぢらなくてもおおむね問題は無いが。
頻繁に更新されてるのでアップデートを放置しないように。
CCCP※おすすめ
The Combined Community Codec Pack。長いこと君臨していた ffdshow に代わって動画再生ツールの頂点に立った。といってもコイツは ffdshow をはじめ使用頻度の高いフィルタやスプリッタの統合インストーラであり、個別にインストールする手間が省けるだけで ffdshow そのものの重要性が下がったわけではない。インストール内容にはプレイヤーも含まれてるので最初にこれ入れておけば、あとは Real Alternative と FLV Splitter くらいかな。もっとも、すでに各種コーデックやフィルタをインストールしている環境だといろいろ干渉が起きるかもしれないので導入は慎重に。
K-Lite Codec Pack
人気のコーデックパック。CCCP よりもさらにあれこれ詰め込んでるので、まっさらな状態であればこっちのほうがいいかもしれない。というかまっさらな状態じゃないとかなり混乱すると思う。特に同梱の LAV Filters は意図しない挙動をするというかフィルタ適用の制御がめんどくさいので、結局オレはアンインストールしてしまった。CCCP にしても K-Lite にしても、既存環境があるなら導入は慎重に。

コーデックパックの厄介なところはメトリック値が意図しないものになってしまうほか、アンインストール時に重複する既存のコーデックも一緒に削除しちゃうところ。たとえば CCCP をアンインストールするともともと入ってた ffdshow もいなくなってしまう。そういうのが面倒なので、オレは自分のマシンでコーデックパックは一切使わない。バーチャル環境や出先とかで何も入ってないマシンに限り使うような感じ。どうしても使うなら、一度他のコーデックなりを削除してまっさらな状態にしてからがいいよ(でなければ、“システムの復元”なりで少なくとも入れる前の状態に戻せる前提で)。

Shark007 ADVANCED Codecs
K_Lite よりもさらにあれこれと余計なものまで詰め込んだ多機能コーデックパック。以前は Win7Codecs を名乗っていた。 Windows 10 対応の際に方針転換したようでいっときほどの地雷原ではなくなったけど、既存コーデックとの干渉は相変わらず(そりゃいっぱい詰め込むほど競合する対象だって増えるってもんだよw)。早い時期から H.265/HEVC のデコードに対応してたのでそれを目当てに導入しかえってぐちゃぐちゃになった人は数知れず。管理インターフェイスはわりとよくできてるし機能も豊富なだけにいろいろと惜しい。

どのコーデックパックも往々にしてライブラリやコアエンジンに ffmpeg とか LAV とか haali とか x264 といった定番モノを組み合わせてるから、自分の中で普段使いするプレイヤーなり動画編集なりのプログラムがある程度はっきりしてるとコーデックパック選びもしやすいはず(そこで干渉を起こしそうなものは避ける→たぶんコーデックパックは使わない、って結論になると思うけど。

CoreAVC
デコード負荷の高い H.264/AVC の処理をマルチコア CPU に特化することで最適化した、とても軽快な H.264/AVC デコーダー。他のコーデックの性能アップや PC のパワーアップなどでリリース当時ほどのアドバンテージはないだろうが、それでも CPU 使用率 100 % に近いような高負荷状況での余力がぜんぜん違う。バックグラウンドでエンコード複数走らせてるような場合でもフル HD 動画を余裕で再生、コマ落ちする気配なし。有償だけどこれはほんとに金出す価値がある。Ver.2.0 で CUDA /DXVA に対応。Ver.3 は目立つ変更なし(不具合だらけですぐに 3.0.1.0 がリリースされた)。H.265/HEVC には未対応。
開発元である corecodec.com の CoreCodec, Inc はかつての CoreCodec.org で CoreVorbis や CorePlayer などをリリースしていたが、AVC / AAC のライセンス費用を請求されたため法人化の道を選んだとかなんとか。Matroska Foundation や Video LAN とは協力関係にあり、商用ソフトへのバンドルなどに伴う x264 のライセンス管理も行っていた。
なお開発初期には alpha 版( 0.0.0.4 )が無償公開されていたが、CCCP がこれをコーデックパックに組み込もうとして断られたらしい。さらに旧バージョンの製品版を同梱したコーデックパックが Codecs.com で配布されていたこともある( Codec8.4 に含まれていたのは Ver.2.0、その時の最新版は Ver.2.5 )。さすがに製品版はアウトだろ。Codecs.com からは消えたけど今でも探せばけっこう転がってる。んまあ、それくらい H.264/AVC デコーダーとして高い評価を受けてる証左ではある。Windows 7 くらいからマシーン全体の性能向上や OS の標準サポート、DXVA などのハードウェア再生支援と H.264/AVC デコードの周辺状況もいろいろ変化して再生でもたつくこともあんまないだろうけど、Core 2 時代の過去資産を引っ張り出してくるとやっぱり重宝する。
参考:CoreAVC - CCCP (英語、同梱断念した際のレポート)

Codec8.4 なりを推奨しないのはちゃんとレジストしてるオレからするとムカつくってのもまあ理由のひとつだが、正義感じみたものよりもそういう無責任なコーデックパックは他にも何が入ってるかわかったもんじゃない≒入れて何が起きるかわからないんで。入れるならそういったリスクも承知の上で。

姉妹品として AAC デコーダーの CoreAAC も開発している。わしの手元にあるのは2010年7月の Ver.2.0.0 (ビルド 8056 )。これまた高性能で、珍しく 64bit 版もある。H.264/AVC + AAC という標準的な MPEG-4 セットの再生は CoreCodec にお任せ、という感じ。Ver.1.2 が配布されているのをあちこちで見かけるが、ライセンス的にどうなのかはわからない。ちなみに再生できる AAC は MPEG-4 AAC で、MPEG-2 AAC は NG だった。商用なんだからそこはちゃんとサポートしようよ。

どうやら開発元の CoreCodec 社は解散したみたいでカートやメーカーサポートが 404 になってる。PC の性能向上やハードウェア支援のおかげでコーデック単体の優位性が意味をなさなくなりつつあるのはわかるし、撤退やむなしの判断も尊重するけど、せめてその旨のリリースくらいしろってな。そういうのが気に入らないので※おすすめ認定から外した。最終版は2011年9月リリースの Ver.3.0.1 (ビルド 8441 )かな。野良で出回ってる Ver.1.8 あたりと機能も性能も大差ないからしゃかりきになって探す意味はないと思われ。

DivX H.264 Decoder
CoreAVC と並び称される H.264/AVC デコーダー(だった)。フリーなのでこちらを先に試すとよい。比較記事を見る限り CoreAVC の alpha 版と同じかちょっと上くらいの性能のようだ。DivX 公式の DivX Plus Software の Codec Pack に含まれていたが現在単体配布はない。ググればデコーダー単体での配布も見つかるが最新バージョンとは限らない。2013年3月現在、本家の最新は Ver.9.0.1.21、Codecs.com でのコーデック単体の再配布は Ver.8.2.0.26 となっている。
※もう ffdshow の H.264/AVC デコーダーもこなれたので今さら入れる必要はないかと。
DivX HEVC-plugin
DivX Player 向けのプラグインで H.265/HEVC のエンコーダーとデコーダーのセット。今のところコーデック単体の公式配布は未確認。当初は貴重だったけど、2013年の下半期くらいから HEVC をサポートする動きが各所で盛んになり影が薄くなった。ffdshow や Intel Media SDK などもとっくに対応済みだし、エンコードも x265 があるし、これを使う理由は特になくなってしまった感。
Microsoft H.265 Video Decoder
Media Foundation の H.265/HEVC デコーダー。実体は“hevcdecoder.dll”。Windows 10 に標準搭載されている。ただし Windows Media Player 12 は大人の事情により MP4 コンテナをサポートしていないのであんまり意味がない。でも H.265/HEVC と AAC の MKV ファイルならすっぴんの Windows 10 でも再生できる。H.264/AVC の MP4 も Edge (ブラウザ)に放り込めばたぶん再生できる。でも Edge は Silverlight をサポートしてないので WMV を再生できない…。あれこれツッコミたくなるが、察してやろう。
64 ビット/32 ビットそれぞれ用意されているが、Media Foundation のみで DirectShow 版の提供はない。
QuickTime Alternative※おすすめ
iTunes を使ってる人であればもれなく QuickTime もインストールされているのでじたばたしてもはじまらないが、Apple の戦略には従いたくないような人に最適なのが QuickTime Alternative で、QuickTime からプレイヤー関連のプログラムを取り除き純粋に QT 形式の再生に必要なフィルタとライブラリだけのセットとなっている。
※ Apple が QuickTime for Windows のメンテから手を引いた今となっては Alternative を使うのも避けるべき。QT や MOV 形式のコンテナ再生に QuickTime ライブラリを利用しているアプリケーションを運用する際の対策は、QT Alternative をインストールするマシンを物理的にネットから切り離すか、ネイティブに QT や MOV をサポートするコンテナ変換ツールで MKV なりにする、といったところか。
Real Alternative※おすすめ
QuickTime Alternative 同様、RealPlayer を導入することなく RM / RMVB 形式の再生を可能とする DirectShow Filter のセット。最新は2010年の Ver.2.0.2 だが本家 Real Media の開発が止まってるので問題ない。
開発元は K-Lite でおなじみの CodecGuide.com だが、公式サイトでは単体配布をしていないのでコーデックパックが苦手な人(誰)は Codecs.comFileHippo.com などの大手配布サイトから。
Haali Media Splitter or Matroska Splitter
Windows Media Player などで MKV ファイルの再生を可能とするスプリッタ。Haali 版と Gabest 版が有名。どちらを使ってもよいが両方入れると競合・干渉するので片方を無効にしておく。LAV Filter や MP4 系ソースフィルタに対しても排他的で、CCCP や K-Lite などコーデックパックをインストールした環境では特に注意。
なお Matroska 自身が提供するのは libMatroska などのソースコードに留まり、スプリッタのバイナリ配布はしていない。
FLV Splitter
文字通り FLV のスプリッタ。いろんなところから出てるけど入れるべきは Guliverkli2 版。なぜかは先人の記録を読んでくれ。
MadVR
極めて高精度なレンダラー。Madshi Video Renderer とされることも。アップスケーリングに強く、SD クラスのソースをフル HD や 4K モニタで全画面再生するようなケースでは歴然とした差が出る。バッチリ決まると目から鱗。結果として高品質を得られるのであって導入するだけで高画質というわけじゃないし、各々の環境で解像度ごとに最適化したプロファイルをコツコツ作り上げないといけない。マシンパワー(というかグラボのパワー)もけっこう必要で、一般的なスペックのパソコンではたぶんフレーム落ちだらけで使い物にならない。目安としては NVidiaであれば 最低でも kepler 世代以降で Maxwell 2nd 以降が望ましい。CPU 内蔵グラフィックスでの利用はおすすめしない。トライアンドエラーが苦手な人もやめたほうがよい。
レンダラーの切り替えができないプレイヤーでも DirectShow Filter のメトリック値をいぢって madVR をシステムのデフォルトにしてやればたぶん使えるようになるけど、デフォルト無視するタイプはお手上げ( VLC や MPC、GOM あたりは問題なし)。
参考:madVR 設定 日本語ガイド
SmoothVideo Project※おすすめ(ただしマシンパワーをかなり食う
通称 SVP 。一般的な 30fps 映像をフレーム倍速補完で 60fps 化しソフトウェアで手軽にヌルヌル再生を実現するソフト。もっともお手軽なのは作業の手間で、処理負荷は壮絶に重い。いやプレイヤーによっては手間も掛かるか。
なお配布元に主要なプレイヤーの動作状況が載ってるので目を通しておくとよい。
ReClock※おすすめ(ただし処理負荷がががががが
ビデオカード≒ディスプレイのリフレッシュレートに合わせて動画のフレームレートを調整し再生映像をスムースにする DirectShow Filter。オーディオレンダラーでもあり、フレームレートを調整した映像と高精度なリサンプリングの音声とをリップシンク(同期)させることができるほか、OS のカーネルミキサーを経由しない WASAPI 排他モードで“ビットパーフェクト再生”もできちゃうスグレモノ。SVP が流行りだすと倍速補完された動画で音声のズレを調整するのにも重宝された。
ビットパーフェクト再生だからって耳に心地よいかどうかは別問題だからな。
巷の解説記事では KMPlayer や MPC-HC と組み合わせるケースが目立つが、基本的に DirectShow Filter を扱えるプレイヤーなら何でも利用できる。VLC ほか外部フィルターに対応してないものは無理。難点は処理が重いこと、ReClock 動作中はオーディオ出力を専有するので他の音が出なくなること。
開発は AnyDVD でお馴染みの Slysoft で、活動を停止した 2016年以降は RedFox Forum に引き継がれている。

madVR とは別のアプローチとして、waifu2x を用いて全フレームに高精度なアップスキャンをかけ、改めて動画に組み直す AvisynthAviUtl のプラグインがある。ま、さすがに鑑賞時のリアルタイム処理というわけにはいかず、手間と時間はとんでもなく掛かるし再生支援の範疇を超えてるけど、そのぶん得られるクオリティは別次元。ただし二次元アニメ限定( waifu2x の特性上、実写だと不自然な映像になってしまう。

ツール

あるといろいろ便利なもの。ダウンロード支援も混じってるけど、気にするな。

ツール ≫ コーデック関連
真空波動研/真空波動研 Lite
表向きは WMP コンポーネントを利用したプレイヤーだが、真の顔は動画ファイルの調査ツール・・・いわゆるコーデックチェッカーである。海外製だと AVIcodec や MediaInfo あたりが有名だけど、純国産で更新も続いてる波動研の人気は根強く、ファイルの再生で躓いたらまずこれで調べるのがお約束。誰かに助けを求める場合でもたいてい「波動研で情報くれ」と返される。Lite はコーデックチェッカーとしての性格をより強めプレイリスト(一覧表示)に特化したもの。リネーム機能もあるけど、それなら MMname2 を使うほうがよい。
MMname2※おすすめ
ファイル名に各種情報を付加するリネームソフト(それが何の役に立つかはナイショ)。このリネーム機能自体かなり強力で柔軟にカスタマイズできるのだが、それを支えるコーデックチェッカー機能もまた優秀で、複数ファイルの同時調査&一覧表示、ファイル整合性チェック、WMP 再生時の DirectShow 情報表示、真空波動研情報の付加(これはうまく動かないことが多いw)、必要コーデックの入手先表示、偽装拡張子の修正、インストール済みコーデックの表示、と高機能にもほどがある。動作が重いのとコーデック情報の更新が2007年で止まってるのが難点で、波動研と併用するのがベスト。
それでも大量のファイルをざーっとチェックするのにこれ以上便利なソフトは今のところない。MMname2 でおおまかに暫定チェック、その後個別に詳細調査というのが効率のよい手順かと。

MMname2 でよく見かける”SPS (0x000001x7) が見つかりません”というファイル整合性のエラーについて。ググってもまるで情報なくて放置してたんだけど、これは H.264/AVC で定義されてる Sequence Parameter Set のことで、プロファイルやレベルなどシークエンス全体の符号化に関わる情報が格納されたヘッダ情報のひとつらしい。これが欠損していてもプレイヤーやデコーダーが独自に取得するのか再生そのものは可能だったりするんだけど、ストリームコピーでコンテナ変更しただけでは解決はしなかった。当たり前か。TMSR4 通すと解決することもある。

極窓
拡張子変換ツール。オレは都度チェックしてるのであんまり使う機会ないけど、溜まりまくった動画ファイルの拡張子を正しいものにしたい、なんてときに便利。ただログを残さないのでアプリケーションを終了してしまうと何が変更されたのかわかりにくい。またやり直しもできないので大量に処理する際は慎重に。
あと WMV の判定が微妙におかしい気がする。WVC3 + MP3 のような本来 ASF にすべき組み合わせでも WMV にリネームしようとしたり、まっとうな WMV を WMA と判定したり。未だにインストーラで悪名高い JWord 入れようとするし、作者のサイトでファイル名の最大の長さの説明間違ってたりするので意外といい加減なのかもしれない。
MediaInfo
コーデックチェッカー。表示情報の豊富さでは群を抜いてる。まあ正直ここまでは要らないんだけど、単一ファイルをじっくり調べたいときにいいかも。コンテキストメニューからの呼び出しもできる。まあとりあえず使ってるコーデックを調べる程度なら後述の MediaTab のほうがお手軽。
MediaTab※おすすめ
上記 MediaInfo のコンポーネントを利用したコーデックチェッカー。ファイルプロパティにコーデック情報タブを追加してくれる。とりあえず単一ファイルのコンテナやコーデックを調べならこれが一番手っ取り早い。
残念なのはプログラム内部でのパスの扱いがバイト換算のようで、256 バイト以上のパス・・・たとえば日本語で 128 文字とかあると情報を表示できない(海外製のツールではよくある)。バイト換算 128 以下にしてやるとちゃんと表示される。
video easy info
これもコーデックチェッカーだけど、ファイル名に付加された [...] な情報をカットする機能が便利。コーデック判定は自身による解析のほか波動研の Codecs.ini も利用できる。なお再生時間取得処理をきちんとやってる関係で尻切れファイルだと調査時間が長びくようだ。あとはリストから任意のプレイヤーで再生可能なのがポイント高い(実はこれができるチェッカー少ない)。
InstalledCodec
まんま名前の通りで、インストール済みのコーデックやスプリッタ、DirectShow Filter の一覧や詳細を表示してくれる。ファイルの有効/無効の切り替えも可能だがメトリック値の変更はできないので、次の DirectShow Filter Tool で。日本語化は公式サイトにある言語ファイル( InstalledCodec_lng.ini )をプログラムと同じフォルダに設置すればおk。
同種のツールではコーデック判別機能も備えている GSpot が有名だけど、最新バージョンの日本語化パッチがないので InstalledCodec のほうが無難と思う。
DirectShow Filter Tool
DirectShow Filter の登録・登録解除・メトリック値の変更を行うツール。InstalledCodec や GraphEdit とあわせて使うとよさそう。一時的にあるフィルタを使いたくないとか、フィルタとコーデックの最適な組み合わせを試したりするのに至極重宝してる。なお復元機能が備わっているけど限定的なので、初心者は DirectShow の仕組みがよくわからないうちは手を出さないほうがいいかも。
DSF/MFT Viewer※おすすめ
登録済みの DirectShow Filter および Media Foundation Transform を一覧表示するツール。一覧+詳細の 2 ペイン表示がとても見やすい。詳細ではそれぞれのバージョンや対応するメディアタイプ、32bit と 64bit の区別など細かいところまで手が届いてるし、メトリック値の変更や登録/解除も可能。少なくとも国産の DSF 系ツールではいちばんデキがよいと思う。Bluesky 氏は他にも DXVA Checker や EasyMCC など有用なツールを開発しているのでチェックしてみては。
Win7DSFilterTweaker※おすすめ
Windows 7 では標準装備の各種デコーダーが OS レベルで保護されており、DirectShow Filter Tool などでメトリック値を変更しても強制的に標準デコーダーが適用されてしまう。解除するにはレジストリを編集する必要があるが、これを GUI で設定できるようにしたのが Win7DSFilterTweaker。32bit 版、64bit 版ともに対応している。ちなみに名前は 7 だけど Windows 8 や Windows 10 でも同じように使える。標準 API が Media Foundation のうちは共通とみてよさそう。
表示されるコーデックに限りがあるのでこれひとつですべて賄えるわけじゃないのが難点。標準デコーダ等の保護を無効にし、残りの細かい制御は従来どおり DirectShow Filter Tool などを使うことになる。
なお Windows 8 で Media Foundation を完全に無効にすると Modern UI (旧 Metro UI )にけっこう影響が出るため Desktop での利用を推奨。エクスペリエンス インデックスのベンチマークもグラフィック処理テストなど一部 Media Foundation に依存してるので無効にすると WinSAT( Windows System Assessment Tool )が完走しない。
Codec Tweak Tool※おすすめ
コーデックパックの K-Lite Codec Pack に含まれてる フィルタチェック&調整ツールだけ抜き出したもの。Win7DSFilterTweaker よりも高機能なので今はこっち使ったほうがよいけど、同種のツールと併用するとわけわかんなくなる。

デコーダーやレンダラーをいろいろ追加して DSF / MFT の調整やってると大概こんがらがってドツボにはまるので、大胆に大幅にいじるときはまめに設定をバックアップするなり復元ポイント作りながら取り掛かるのがよいよ。

ツール ≫ コンテナ操作(分離・多重化・結合)

中のストリームには手を付けないツール。

UniteMovie※おすすめ
分割動画などを無劣化結合してくれるツール。厳密には MP4Box や VirtualDubMod、AsfBin などの統合環境だが結合に特化しているため使いやすい。対応形式は AVI、RealMedia、WindowsMedia、MP4 系、FLV など。YouTube とかの同じうp主で Part に分かれてる動画をひとつに結合する、なんてのにピッタリ。WindowsMedia の結合については同じ AsfBin を使う、後述の AsfBin Master のほうが何かと勝手がよいかもしれない WMVConcatGUI を使うべき。
なお結合できるのは対象ファイルのコーデックやビットレート、解像度などエンコードの仕様が同一なものに限る。これはファイル形式問わず結合の基本。また単純バイナリ分割されたファイルの場合は HJ-Split か FFSJ を使うのが王道。
uniteOGM※おすすめ
UniteMovie が対応していない OGM/MKV ファイルの無劣化結合をしてくれるツール。実体は OGMerger と MKVmerge で DOS プロンプトで処理されるため、日本語パスやファイル名だとエラーになることに注意。UniteMovie と似た名前で似た機能でどちらも国産だけど特に関係はない。
VOBUtils
通常 1GB 単位に分割されている VOB ファイルをチャプター単位で分割してくれるツール。IFO ファイルを開いてチャプター番号を選ぶだけのカンタン操作だけど、IFO ファイルがないと手も足も出ないので、VOB ファイルしか存在しないならあらかじめ後述の IfoEdit で再構築しておく。
ただ、昔ならいざ知らずストレージの大容量化が進んだ今となっては VOB 単体で持っててもあんまり意味はない。そのままじゃ鑑賞には不向きだし、中間ソースとして扱いやすいサイズにはなるけどバラしちゃうとかえって管理が煩雑になったりするし。よっぽど頻度の高いネタでもない限り DVD-Video の ISO をそのままライブラリ的に扱うほうが利便性は高いし整理整頓もしやすいんじゃないかね。一発こっきりの使い道ならわざわざチャプターを抜き出すほうが面倒くさそう(まあ普段から直接チャプターを抜き出せる TVMW を使ってるせいでそう感じるのかも。
VOBMerge
VOBUtils の逆で、複数の VOB ファイルをひとつに結合( Merge )するツール。単純結合なので解像度やアス比、フレームレート、プロファイル、オーディオストリームといった個々の設定が揃ってるものに限られるし、本来 VOB は IFO ありきなんだから正常に再生できる保証もない。このソフトに限った話じゃないけど、ツール上で“ successfully ! ”と表示されても実際にきちんと再生できるかどうか必ずチェックして(特に繋ぎ目とか)、問題ないことを確認できるまで結合前のファイルは処分せずに残しておくこと。じゃないと取り返しのつかないことになる(経験済。
YAMB
たぶん MP4Box 系のフロントエンドでは一番使いやすい。オレは結合だけなら UniteMovie や TMSR4 を、エンコードが絡む場合は別のツールを使うのであんまり出番はないけど、配信向けにファイル末尾のインデックス情報を先頭に持ってくる、なんてときには便利かもしれない。
AsfBin Master※おすすめ
シンプル操作で WindowsMedia ファイルを再エンコードなしに無劣化編集が可能。まあ結合だけなら他にもいろいろツールは存在するが、こいつの真髄は不完全なインデックスの修復機能にある。シーク性が悪いファイルもこいつを通すだけであら不思議!サクサクに生まれ変わっちゃうのだ!特にストリーミングソースは劇的に改善されるので使わない手は無い。
AsfBin のフロントエンド(まあ AsfBin 自体ラッパーなんだけどね)だがすでに配布元は消失していて AsfBin の最新バージョンに対応してないのが難点。まあ ASF フォーマットや WindowsMedia の仕様に変更がない限り無問題かと。インデックス再構築のできる AsfBin フロントエンドは WmvTool など他にもあるけど、パスやファイルを日本語のまま扱えるし使い勝手がいいのでおすすめ。ただし最終バージョンの Ver.1.7 を再配布しているサイトがことごとく引っ掛けなので注意すべし。入手可能な Ver.1.6 に日本語化パッチを適用し asfbin.exe を Ver.1.8.3 に入れ替えたほうがよい※処理済みアーカイブを置いとくので自己責任でどうぞ。
AsfBinMaster Reflesh Ver 1.6 + 1.8.3 Ja
追記:あるファイルでインデックス修復後に映像に不具合が発生したので、WMVConcatGUI を推奨する。連結や修復前のファイルを消す際には十分注意すること。Windows 10 はメディアコンポーネントの互換性に難があるのか、旧いバージョンの WMV を処理すると画質が乱れたり完走しなかったりする。これは AsfBin 系フロントエンド全般にいえることなので、Windows 7 かそれ以前の環境での利用を推奨。

上がオリジナル、下が AsfBinMaster で結合後、女優さんは裕木まゆ

今マイクロソフトが力を入れているマルチメディアテクノロジーの Azure Media Services は MPEG 寄りの規格を組み合わせたソリューションで自社コーデックに固執していないから、遠くない将来 Windows Media のサポートは終了すると思われる( Windows Server 2008 以降 Windows Media SDK 関連の開発は事実上ストップしてる)。WMV1 や WMV2 の結合は XP 環境…厳密には Windows Media Format 8 SDK ≒ Windows Media Player 8 環境…じゃないとキツいかも(自炊では見かけなくなったけど商用配信だと設備投資にカネが掛かるので WMV2 のままエンコードしてるところがけっこう多い)。あるいは Windows Media Player 9 のままの Windows 7 ならイケる可能性はある。
WmvTool
AsfBin 系フロントエンドであれば AsfBin Master よりこちらのほうがいいかもしれない。
WMVConcatGUI
Windows Media Format 9.5 SDK 付属ツールの WMVAppend をベースにした結合・修復ツール。UniteMovie、UniteOGM、そしてこの WMVConcatGUI がファイル連結三種の神器だろう。作者サイトはずいぶん前に閉鎖されているけど、内部の処理は WMAPI 経由で wmvcore.dll が行っているため、WMP のバージョンが 11 以降であれば VC-1 でも問題なく扱える。上記の AsfBin Master で不具合を起こしたファイルも問題なく処理できた。
ただ、ファイルによってはストリーム抽出に失敗することもあるので WMVConcat でダメなら AsfBin Master、という使い分けがよいと思われる。どっちも完走しないファイルは諦めておとなしく再エンコするなり別の方法を試みるがよろし。
追記:非常に有用なツールなのだが、Windows Media ( wmvcore.dll )の仕様が変わったのか、Windows 10 環境ではまともに完走しない( AsfBin 系のフロントエンドはたぶん AsfBin にコアモジュールが含まれてるので使える)。
MP4Cam2AVI Easy Converter
その名の通り MPEG-4/MJPEG/MOV/AVCHD といったデジカメやビデオの撮影ソースを AVI コンテナに無劣化変換するツール。VirtualDubMod や MovieMaker などで編集するための中間ソース(作業用ファイル)作成を目的としているのであって拾ったファイルの変換ツールではないことに注意。それでも使うなら、何度も書いてるように AVI コンテナが VBR の格納や B フレームを想定していないことを承知の上で(その意味がわからないなら使うべきじゃない)。
MKVtoolnix※おすすめ
ストリームの分離・多重化をはじめ MKV コンテナの扱いに特化した定番ツール群で公式に日本語対応済。H.264/AVC 絡みのコンテナ変換で大変お世話になっております。主要なツールは mkvmerge、mkvextract、mkvinfo の 3 つでいずれもコマンドベースだけどフロントエンド にMKVmerge GUIMKVextract GUI が同梱されてるので多い日も安心。 MP4Box や ffmpeg、AsfBin などと同様に外部プログラムからの利用も多い。チャプターやタイムコードの処理もできるし、たいていの調整はこれひとつで済むはず。バージョンアップ頻度がけっこう高め。
AVI-Mux GUI
AVI ファイルの分離・多重化ツール。出力コンテナは AVI と MKV を選べる。エンコード機能はついてない。日本語化されてるかどうか知らないけどシンプルなインターフェイスで設定もわかりやすいので英語のままでもそんなに困らないだろう。主に H.264/AVC + Vorbis といったいかにも相性の悪そうな AVI ファイルを別のコンテナに変換する際の、ストリームを分離する中間ツールとして使ってる。VirtualDubmod や TMPGEnc シリーズなど分離・多重化ができるツールはいくらでもあるけど分離・多重化だけやりたい場合はこういう軽快でシンプルなツールのほうがいい。
もっとも一発で AVI から MKV にコンテナ変換できそうなものだけど、実際にやってみるとまるでシークの利かない、インデックス異常かインターリーヴが狂ったようなファイルが出来上がる。TMSR5 でも読み込めなかったり。面倒でもいったん MKV と MKA に分離してから MKVmerge で多重化するのが無難(やってることは Mux と Demux だけなのだが、2010年の Ver.1.17.8.3 で更新が止まってるので諦める)。

音声同期の狂ったファイルは前述の MediaTab で映像と音声の再生時間( Duration )をチェックしてみる。たいてい映像のほうが長いので、いったん分離して映像の余分なところ(末尾に真っ暗が画面とかあればそれ)をカットし時間を揃えてから個別のストリームを再び多重化するとよい。そんなときにも AVI-Mux GUI が役に立つ。ただ AVI-Mux GUI での分離が完走しないようなら重症なので諦めて別のソースを探したほうがよいかも。

あとこの手の処置を行う前にスプリッタやデコーダとの相性問題もチェックしておくこと。部分的な同期不良はぶっちゃけソースフィルタ替えるだけで解決することもある(まともなエンコードじゃない可能性は高いが)。

MP4 FastStart※おすすめ
MP4 コンテナの moov atom の位置を mdat atom の前に置き換えるユーティリティ(オンライン動画をプログレッシブダウンロードに対応させるには moov atom =インデックス情報を先頭に配置する必要がある)。ストリームには手を付けないので無劣化で処理できる。操作は簡単だけど最初にフォルダを指定するのがちょっと変わってるというか、ファイルのドラッグアンドドロップに対応してないのが残念。
現在の moov atom の位置を確認するには MP4 Reader が便利だろう( mdat よりも moov が上にあればだいじょーぶ)。
…まあ YouTube なりにうpすれば勝手に FastStart にしてくれるから、仕事でやってるとか自分のサーバにコンテンツ置いてるような人はともかく、たいていの人は心配無用かな。
参考:TMSR シリーズには moov atom に関する項目がない
ツール ≫ トランスコード・ストリームコピー

狭義のトランスコードではないが(限りなく)無劣化が特徴のもの。

Video Container Changer
コンテナ変換に特化したトランスコーダー。他の無劣化変換ツールと比べて入出力形式が非常に豊富なのが特徴で、アスペクト比やフレームレートの変更、カット編集といったエンコードを伴わない調整を加えることもできる。メニューは英語オンリーだけど日本語ソースの処理には対応してるし、基本操作はソースと出力コンテナを選ぶだけで設定項目もたいしてないから困ることはあるまい。エンジンは FFmpeg、.NET Framework 4.0 が必須。あとわしは公式配布元から落とせなかった。
軽く使ってみた印象としては、便利っちゃ便利だけどエンコ慣れした中級者向けかな。ソースチェックは処理開始後なのか、たとえば Xvid + Vorbis なソースの格納先に MP4 を選べちゃったりするけど実行するとエラーになる。当たり前っちゃ当たり前だが、このツールを使いそうな人を考慮するとあらかじめ変換可能なコンテナのみ選べるようにしたほうが親切じゃないかな(せめて無難な MKV をデフォルトにするとかさ)。それとクセのありそうな AVI や OGM コンテナのソースから MKV への変換をいくつか試した結果はあまり芳しくなく、特に音声が Vorbis の場合スムースに再生されなかった(元ソースは正常に再生できる)。原因がツールにあるとは限らないが、処理が完了し変換に成功したように見えても不具合が起きる可能性があることには注意したほうがよいだろう。
TMPGEnc MPEG Smart Renderer 5 ( TMSR5 )※おすすめ
Pegasys 社のカット編集ツール。異なる条件のソースでも差分を極力吸収して再エンコードを減らすスマートレンダリング機能がウリで、UniteMovie や UniteOGM では受け入れられないようなファイルでもけっこう連結できる(まあ部分的にでも再エンコードしてるんだからそうでなくては困るのだが)。また GOP ではなく任意のフレーム単位でカット編集を行ってもスマートレンダリングのおかげで再エンコードが発生するのは前後の数フレーム程度で済む。オリジナル品質を保ちつつこれだけ自由度の高い編集が可能なツールは他にないのでは。出力コンテナは MPEG 系のほか MKV も選べる。4K/8K ソースにも対応。GOP 長やアスペクト比といったパラメータ変更、カット編集、テロップの挿入程度であれば可能だが、解像度やビットレート、各種フィルタなどストリームの中身に直接手を加える大掛かりな調整機能はない。moov atom の配置も指定不可というか mdat の後ろになる。BDMV 向け出力はかなり細かくチェックしてるみたいで、ちょっとでもおかしな設定があると簡単にハネられて凹む。ちなみに TVMW 系とは異なりエンジンに“Intercom Transcoder”を使っている。
商用だけあってインターフェイスや操作性の完成度も高い。とてもよく出来たソフトなのだが、エンコーダーではなくトランスコーダーなので入力ソースが MPEG-1/2、H.264/AVC、H.265/HEVC と MPEG 系限定なのが残念。ちなみに映像ストリームが H.264/AVC ならコンテナは MKV や FLV、AVCHD でも大丈夫(音声の形式は問わない)だけど AVI は NG。
わしは D810 で撮った動画の粗編集やコンテナ・音声ストリームの変換に重宝してた。もう D810 売っちゃったんだけどね (’A`)
XMedia Recode※おすすめ
マルチエンコーダー。具体的には対応フォーマットやプリセット、インターフェイスを大幅に強化した携帯動画変換君という感じで、端末向け出力の最強ツールかも。エンコードエンジンはお約束の ffmpeg や x264。日本語対応してるけど公式サイトはドイツ語なので、よくわかんなかったらk本的にフリーあたりで。ちなみに最新版は対応 OS が Windows 7 以降になっている。
DVD/Blu-ray のトラックイメージを含む多種多様な入力フォーマットに加えお手軽ツールにしてはエンコード設定もなかなか細かいし、チャプター編集や切り出し、MKV コンテナであれば字幕をソフトサブとして多重化もできる(他のコンテナはハードサブ)。さらに組み込みのプリセットがめちゃくちゃ充実しているのでスマホやタブレットなど端末向けの出力もたいていはリストから選ぶだけで済むだろう。MP4 が自ずとプリセットの主体だがカスタム出力で VP8/9、WMV、XVID など各種コーデックを利用できるほかストリームコピーも可能。わしも音量不足の手持ち動画や DVD でコンテナと映像はいぢらず音声ゲインのみ調整するのに重宝している。
欠点は GPU 支援等をサポートしていないのでストリームコピー以外の処理が重いこと。非正規音声のリサンプリングとかでもけっこう時間を食う。この手のツールはクオリティよりも利便性重視で使う人が多そうだから、そこは惜しい。
そんなわけで、本格的な編集ソフトやエンコードツールにはさすがに及ばないものの、端末での鑑賞のように目的のはっきりした用途であれば擬似トランスコーダーとして使えるのではないかと。
ツール ≫ 修復系
DivFix++
破損して再生できない AVI ファイルの修復ツール。処理内容は破損箇所の除去とインデックス情報の再構築なので、未完了ファイルなどに有効。CRC エラーの場合は運頼み。~.ogm.avi のような拡張子偽装された OGM も無理。
MKVVerify
MKV の修復ツールはこれと Meteorite しかないんじゃないかな。コマンドプロンプト動作で日本語情報も皆無なので上級者向きかもしれない。
Meteorite
MKV の修復ツール。対象のファイルをアイコンにドラッグ&ドロップするだけと操作は簡単だけど、動作はコマンドプロンプトなのであらかじめパスやファイル名を ASCII オンリーにする必要がある。
mkclean tool※おすすめ
Matroska 公式の最適化ツール。処理内容はキューエントリー( AVI でいうところのインデックス情報)のファイル先頭部分への移動、MKV の仕様にない要素の削除、 I フレームとクラスタ境界のマッチングなど。シークがクソ重いファイルもこれで多少はマシになるはず。コマンドツールだけどこれも対象のファイルをアイコンにドラッグアンドドロップでおk。
mkclean のほか、尻切れ・破損ファイルを再生できるよう修復する mkWDclean もついてくる(使い方は同じ)。おそらく他の MKV 修復ツールも中身はこれじゃないかな。なお MKV のサブセットである WebM 専用の検証ツールとしてmkvalidatorもある。
All Media Fixer
多彩なフォーマットに対応する修復ツール。無料版の Basic と有料版の Pro で修復率に差がある。使ったことないけど。
IfoEdit※おすすめ
DVD-Video の制御情報が記述されている IFO ファイルの編集ツールでおなじみ Doom9 の産物。通常はキャンセルできないスタート時の警告映像やリージョンの変更、字幕の文字化け修復、レイヤーブレイクポイントの調整、VOB ファイルからの新規 IFO ファイル構築と、IFO 絡みのことであればほぼこれ一本で賄える。
BDAVTOOL / rplsTOOL
BDAV でディスクのプレイリスト情報を記した info.bdav や 録画された番組情報を記した 00001.rpls などを編集するツール。位置付けとしては DVD-Video における IfoEdit に比較的近いが、BD は録画単位でストリームを M2TS に格納しているため 1GB 単位に分割される VOB のような面倒はない。
Wave Time Control※おすすめ
音声補正ツール。ミリ秒単位で再生時間を補正してくれるので、時間とともにズレが大きくなるタイプの音ズレの修復で大活躍する。ただし WAVE ファイル限定なので事前に対象ファイルから音声を抽出し WAVE ファイルに変換しておく必要がある。

このタイプの音ズレは再生時間の異なる映像と音声を多重化した際に、映像に合わせて無理やり音声が伸縮させられてることが多い。修復のポイントはファイル末尾で最終的に何秒ズレてるかを正確に算出することだけど、それがいちばん大変だったりする(会話なら楽だけど、エンドロールとかで音声と映像のタイミング合わせるのってほとんど無理ゲーだよ)。あと、なぜ再生時間が異なるのかの原因も同時に調べておくこと。たとえば本来 24FPS の映像を 30FPS として Mux してるとかなら、正しい FPS に直すだけで済むかもしれないし。

JAV でよく見かける黄文字透かしの中華海賊版、アレなんかもツール( mencoder が多い)で先頭にスポンサーサイトの宣伝映像を図々しく盛り込んでるおかげでほぼ音ズレしてやがる(しかも AVI コンテナに H.264/AVC&AAC-LC 突っ込む間抜け具合 )。まあ一定間隔のズレがほとんどだから修復自体は楽だけど。

修復はある一定線を越えるともうエンコードの領域なので、そのうちそっちで扱うことにするわ。

ツール ≫ 動画編集・エンコード
Avidemux
動画編集ソフト。入出力形式が豊富なので大半のトラブルに対応可能。定番エンコードツールのVirtualDubmodAviUtilなどに比べればとっつきやすいインターフェイスなので積極的に自炊や編集に使うのもいいだろう。エンコードもできるが、うちの場合なぜか必ず音ズレして困る。
Xvid + Vorbis な AVI を MKV にするといった音ズレの修復や音量の調整、無劣化でコンテナ変更したいときなんかによく使ってたけど最近は出番がない。
SUPER ©
正式名称は Simplified Universal Player Encoder & Renderer、いわゆる再帰的頭字語になっている。様々なファイル形式に対応したプレイヤーであり、エンコーダーであり、レコーダーであり、コンバーター。これもいろんなツールのフロントエンドだが、初心者の壁になりそうな ffmpeg や x264、 MEncoder などをあらかじめ組み込んであるのでインストールは楽。インターフェイスもわかりやすく設定がひとつの画面で完結するのがよい。これが結合や無劣化変換にも使えるといいのだが、残念ながら Direct Copy できるのは映像のみ、実にもったいない。ちなみに x265 も組み込み済みなので HEVC を利用したエンコードもできる。日本語化されてないのが惜しい。
Moyea FLV Editor Lite
FLV 動画を無劣化でタイムライン編集できるツール。結合にも対応。IE のキャッシュを直接取り込めるのは便利だが、編集がキーフレーム単位なので使いどころは大雑把なやっつけ仕事の範囲か。
個人的には、H.263 や VP6 を用いた過去の FLV はともかく、最近の H.264/AVC + AAC の F4V なら MP4 にコンテナ変換して UniteMovie なりを使えばいいと思う。オレは前述 TMSR5 を使ってる。
AutoGK
おそらく最も古い世代のエンコードスイートと思われるGordian Knot(昔は世話になった)を徹底的に自動化したもの。HandBrake の登場までは DVD ソースを 700MB まで圧縮して CD-R に焼くのにけっこう使われていた。
別格

定番中の定番。使い方とかは他のサイトに任せる。

VirtualDubMod
GNU プロジェクトの多機能動画編集ツール VirtualDub をベースに Ogg/MKV 出力をサポートした派生版。Matoroska コミュニティと密接な関係にある。
なお過去の経緯により VirtualDub とその派生版は ASF コンテナをサポートしていない。読み込みには別途 AviSynth 等が必要。
AviUtl
純国産の AVI ファイルに各種フィルタをかけるツール。プログラム本体はシンプルだけどプラグインによる機能拡張により動画編集に関することはほぼなんでもできるし AVI と銘打っているが出力フォーマットは特に問わない。欠点は 32 ビットアプリケーションなのでスケーラビリティ面が弱いくらいか。
AviSynth
スクリプトベースで処理を他のツールに受け渡すフレームサーバ。単体では機能しない。VirtualDub 系、AviUtl、TMPGEnc など定番のソフトはみな AviSynth をサポートしている。
FFmpeg
多彩なフォーマットやコンテナをサポートするオープンソースのマルチメディアツール。定番中の定番で本稿でも取り上げた ffdshow や VLC、Avidemux など有力なツールが採用している。プログラムとしての ffmpeg は libavcodec や libavformat、libswscale、libavfilter などのライブラリを扱うラッパー。コマンドラインツールだけどフロントエンドが無数にあるので最初はそっちから入ればいいだろう。豊富なオプションを使いこなしたければやっぱりコマンドを覚えたほうがいい。ただしバージョンアップが盛んなので対応フォーマットや使えるオプションには注意。
x264
H.264/AVC の代表的なソフトウェアエンコーダ。開発は VLC プレイヤーでお馴染みの Video LAN プロジェクト。トップクラスのエンコード性能を誇り、TMPGEnc などの商用製品も含め数多くのツールで利用されている。これまたコマンドラインツールだけどフロントエンドはたくさんあるし、普及しているだけあって解説ページも多いのでそう困ることはないだろう。ライセンスは GPLv2 でライセンス管理を x264.LLC が行っている。
オプションも豊富で MPEG-4 Part 10 規格のほとんどに対応しているが、各種プロファイルに含まれない機能は再生時にプレイヤーが対応できない可能性がある。
x265
H.265/HEVC のエンコード/デコードライブラリ。名前から x264 の延長と思われがちだがこちらは MulticoreWare によってプロジェクトが運営されている。やはり GPLv2 でライセンス管理は x265.com。公式配布はソースコードのみ。

そこそこ細かい調整とかするなら入れとかないと話にならない。

ツール ≫ リッピング・バックアップ
HandBrake
DVD を MPEG-4 に変換するスイート。MakeMKV の登場までは独壇場だった。各種字幕対応に積極的で愛用者が多い。
MakeMKV 五十六億七千万の夜( Current Beta Key )※おすすめ
DVD→ファイル変換ツールの決定版。高機能な MKV コンテナの特徴を活かし DVD-Video の MPEG-2 リッピングや H.264 エンコードを高速&高画質&簡単操作で実現できる。また DVD/BD のフルバックアップとしても至極便利だがプロテクト解除は自己責任で。オレは DVD ソースからコイツで本編映像だけ MPEG-2 を MKV に取り込んで、TVMW5 で H.264 エンコしてたけど、最近はもう面倒になって吸い出した MKV をそのまま鑑賞することが多い。
シェアウェアだが期限付きのベータ版を無料公開している。期限はインストールから30日で、Current Beta Keyを入力することで延長可能。
注:Ver1.9.1 よりまるごとバックアップ機能はオミットされている。
DVDfab
通称はサル。DVD や Blu-Ray のリッピングツールといえば今はこれか。当初DVDFab Decrypterと称していたが、現在( Ver.9 )は単に DVDFab で、DVD や Blu-Ray のリッピング、ライティング、フォーマット変換など複数の製品を統合したスイートになった(キモであるプロテクト解除機能はDVDfab Passkeyとして単体売りもしている)。有償で30日の試用期限を過ぎるとDVDFab HD Decrypterという扱いになり一部のプロテクト解読やトランスコード、ライティング、エンコードなどいくつか機能制限が生じる。単にトラックイメージをそのまま ISO ファイルとして HDD に出力するだけなら勝手に ImgBurn や DVD Shrink と連携してくれるので問題ない(もちろんあらかじめ ImgBurn をインストールしておく必要はある)。
ダイレクトにエンコードもできるけどあまり設定範囲は広くなく性能も良いとはいえないので、吸出しから後は別のツールを使うべきだろう。ちなみに DVD Fab での「リッピング」は一般的に用いられている意味の吸出しとは異なり、デバイスに適したファイルへのエンコードも含まれる(いわゆるリッピングは「コピー」となっている)。最初その違いがわからず混乱した。
優秀なツールとは思うもののちょっと高いのと、中華製なので決済をためらってしまう。国内販売されているものはプロテクト解除機能がオミットされているので注意。
AnyDVD HD
通称「赤いキツネ」。DVDfab と並び称される。ドライバとして常駐するのでシームレスにいろんなツールと連携できる反面、他のディスク仮想化ドライバとの相性がやたら悪い。また各種プロテクト情報をサーバに保管してるためネットに繋がってないと使えない難点がある。ライセンスは2年更新だけど DVDFab もメジャーバージョンアップが頻繁にあるので長期的には AnyDVD のほうが安上がりかも。あとはもう好みかね。
ちなみに AnyDVD の発売元は CloneCD でおなじみの SlySoft で、UCC未加入のアンティグア・バーブーダに存在する。
追記:DVDfab 開発元の Fengtao Software は次世代コピープロテクトの AACS 2.0 には対応しないとアナウンスしている。また AnyDVD 開発元の SlySoft は2016年2月に公式サイトを閉鎖し活動中止を宣言した。もっとも間を置かず RedFox Forum として活動再開、3月1日には AnyDVD 7.6.9.1 をリリースしている。
TMPGEnc PGMX Creator
有償。ペガシスの提唱するフォーマット「PGMX」を作成するソフト。ファイルコンテナはまんま Matoroska でペガシス版 MakeMKV といった感じだが、格納ストリームの内容やトラック数に制約がないという MKV の特長を活かし DVD や BD のメニューも含め 1 ファイルに格納・再現しているのはなかなか面白い。一発保存の点では MakeMKV のほうが楽だけど、円盤以外のファイルも扱えるのは便利。完全準拠なので MKV コンテナツール的に使うこともできる。
再生に無料の専用プレーヤーTMPGEnc PGMX Playerが必要、というのが難点。拡張子を MKV にするだけで他のプレイヤーでも普通に再生できるのだが、メニューなどペガシスの独自拡張機能は当然使えない。また映像や音声を複数トラックに分けて格納した場合、再生対象として認識されるのはデフォルトトラックのみのようだ。このあたりの仕様を公開したりスプリッタやプラグインを提供するなりして VLC や MPC-HC をはじめ再生可能なプレイヤーを増やすよう働きかけないとコケる姿しか想像できない(でも買った)。このままだとフリーでも同じことができるようになってそっちのが浸透しちゃうぞ。いっそのこと Matoroska のパートナーになって PGMX で追加実装した機能を還元するとかさあ。
DVD Flick
DVD の定番オーサリングツール。フォーマットやコーデックの違いを意識することなく様々なソースを DVD-Video に準拠した MPEG-2 PS に変換& VOB 化してくれる。もちろんメニューの作成、チャプター設定、字幕/音声の多重化、フォルダレイアウト及び ISO イメージ化といったオーサリングに必要な機能一式を備えているので DVD 制作は(欲を張らなければ)これひとつですべて賄えるはず。単一の動画ファイルであればメニューふっ飛ばして自動再生にすることもできるので、慣れるとソースを選んだらあとやることはアスペクト比のチェックくらいで済む。ライティングには同梱の imgBurn を使用。
わしはペガシスのお買い得セットに含まれてた TMPGEnc Authoring Works 5 があるのでそっちを使ってるけど、TVMW6 や TMSR5 のプロジェクトを直接読み込めるのが便利なくらいで、別に凝ったメニューが必要なわけでもなし、機能だけでいえば正直 DVD Flick で十分だったりする(ソース映像をいろいろ編集・加工したりなんだりってなるとさすがに荷が重いというかそれはオーサリングソフトでやることじゃないし)。
DVD Shrink
DVD のバックアップツール。その名の通り片面二層の DVD9 を 片面一層の DVD5 に圧縮(シュリンク)できるのが大きな特徴で、DVD-R DL 対応の記録メディアやドライブが希少だった頃より重宝された。圧縮できるのは映像のみで、ビットレートを削るぶん当然画質は落ちるが鑑賞に影響を与えるほどでもない。
BD Rebuilder
BD のバックアップツールで DVD における DVD Shrink に相当する。シュリンクの際は x264 で H.264/AVC に再エンコードするため、映像ストリームが MPEG-2 であれば 片面二層 BD50 → 片面一層 BD25 における劣化はないに等しい。 DVD9 / DVD5 へのシュリンクも可能だが BD50 からではさすがに苦しい。

2010年の著作権法改正により CSS や AACS などコピープロテクトの解除を伴うリッピングは私的複製の対象外となっている(コピープロテクトを解除するツールの販売・公布も違法)。

ツール ≫ その他
GetASFStream
ストリーミングデータをダウンロードするのに欠かせないツール。略称 GAS。これがフリーなんだからよい時代というか。Gyao とかみたいに CM が自動挿入されるやつでも本編だけ分離できる。名前の通り対応してるのは WindowsMedia のみ。なお GAS のインデックス付加機能はあてにならないので、ダウンロード完了後は AsfBin Master なりでインデックス再構築するのを忘れないこと。
同種のツールにNet Transportがあるが、単体でプロトコル解析ができないので別途URL Snooperなりが必要になる。だったら GetASFStream でいいやん、というお話。RealMedia 落としたいならOrbit downloaderのほうがよい(シェアウェア)。んまあ RealMedia なんてすでに死滅寸前ではあるが、Orbit downloader は Flash その他にも対応してるので YouTube やニコ動を手っ取り早く落とすのにも使える。
JDownloader※お ( 察しください
いわゆるダウンローダーだが、特に海外のオンラインストレ-ジへの対応が充実しており、有料アカウントと組み合わせれば幸せな日々を過ごせる。ゲストでもプロキシ切り替えやルータの再接続機能、キャプチャ入力補完(要ユーザー登録)があるので自動化できるとかできないとか。ちなみに J は Japan でも JK でもなく JAVA ベースの意味。
Ver1 と 2 があるがどっちがいいかは好みというか。オレは 2 を使ってる。オンラインストレ-ジのほか YouTube とかも対応してるし。
FFSJ
分割・結合ツール。エンコード済み動画などをバイナリ分割または復元する場合に用いる。エンコードの際に分割したファイル(コンテナが閉じているもの)の結合には使えないので注意。長いこと配布元は北陸先端科学技術大学院大学のサイトだったけどいつの間にか独自ドメインに移行してた(ページの中身は変化なし)。作者はベトナム人。英語とスペイン語版のみだが旧バージョンなら日本語版もある。
Concat.exe
分割されたトラックイメージの結合ツール。MDF 形式 ( MD0, MD1, MD2 ... ) と ISO 形式( I00, I01, I02 ... )に特化してるので使いやすい。
余談:シーク性について

シークに関する不満・不具合を大別すると次の 2 つ。

  • シーク位置が悪い(シーク間隔が長い、狙ったところにジャンプしてくれないなど)
  • シークのレスポンスが悪い(瞬時に移動しない、映像がなかなか切り変わらないなど)

症状によって解決方法は異なるが、エンコード時における GOP や IDR の不適切な設定、ストリーミングソースによるインデックス異常、コーデックとコンテナの組み合わせ、プレイヤーのアルゴリズム、再生レートとマシンパワーなどなどシーク性に影響する要素はけっこうたくさんあって根が深い。そんなわけで、再生時の調整やツールでの修復にも限度があるため、極端にシーク性やシーク位置の悪い動画は面倒でも再エンコしてる。

参考:ageha was here | GOP 関連をおろそかにした x264 は Xvid にも劣る。

なお最適な GOP 長や IDR 間隔は鑑賞スタイルによって変わってくる。通常再生のほかチャプター単位のジャンプくらいしかなさそうな映画やドラマはシーク間隔を長めに取ってもよいだろう。ニコ動などサイズに制約のあるストリーミングでは意図的にシーク間隔を長大にすることもある( I フレームを極力減らしストリーム全体の画質を上げるため)。オレが口うるさくシーク性にこだわるのは鑑賞対象が頭からお尻までまともに再生するのが稀で「前置きはいいからさっさと脱げ」と抜きどころまですっ飛ばすのが当たり前かついざ絡みが始まったらピンポイントサーチ必須のエロ動画だから。GOP 300 だの IDR 間隔10秒なんてのはもってのほかだし、プレイの切り替わるタイミングや抜きどころの直前にちゃんとキーフレームが欲しいわけ。

ポイント

ではどうしたらいいのか、的な何か。

プレイヤー選び

ある程度のスペックがあるなら再生に何を使うかは好みでよいと思う。とはいってもブックマーク機能に慣れたらもう GOM から離れられないはずだが・・・。Quad コアな男爵マシンではよほど高ビットレートの H.264 でも無い限り GOM で全然問題なし( CoreAVC 入れてるので GOM でも問題なし)。QuickTime や RealOne はコーデックインストールの際に導入することになるが、プレイヤーとして使う必要はまったくない。むしろ常駐を要求されるぶん、WindowsMediaPlayer よりタチが悪い。特に QuickTime はレジストリエントリを消しても復活するので大嫌いだ(プレイヤーの環境設定で変更するしかない)。iTunes を普段使いな人の気が知れない。いやきっとクソ重い常駐に耐えうるハイスペックなマシンをお使いになってるのだろう。

よくわからなければ VLC / MPC-BE の二択( MPC-BE は ffdshow を入れる前提)。ブックマーク命のわしのように確固たるポリシーがないなら今さら GOM 使ってると初心者扱いされると思われる。何度もされたけどブラウザのようにお気に入り→ブックマークのインポート/エクスポートが容易にできるならまだしも、再生ポイント保存についてはそもそも実装してるプレイヤー自体が少ないので乗り換えの可能性はきわめて低い。んまあ複数入れてケースバイケースで使い分けるのが一番。ついでにプレビュー用にPiacViewのようなシンプルプレイヤー。PicaView による動画プレビューは DirectShow時代の WMP コンポーネントを利用してるので重いし未対応のファイルは多いしで画像や音声ほどの利便性がなかったけど、Media Foundation 以降 WMP も軽くなったから、QTTabBarなどのシェル拡張で右クリックからメディアプレビューできるツールを入れとくと便利だろう。

なお気の利いたプレイヤーであれば再生に使うコーデックに外部フィルタを指定できるようになっているけれども、内部コーデックを使わない場合本体の持つ機能に支障をきたすこともある。うちの場合、GOM Player で H.264 の再生を内部コーデックから CoreAVC に変更したら、OSDがまったく表示されなくなりアスペクト比も一切変更できなくなった。結局CoreAVC で“Force VMR AR correction”が有効、かつ GOM で出力が“VMR7/9 Renderless mode”以外、という条件で発生するVMR絡みの問題だったのだが、こういった機能干渉は原因を特定するのが非常にめんどくさい(この件の場合、AR がアスペクト比の略と気づけばすぐに解決したはずで、日本語表示になってないものが多いのも原因追及を遠ざけているように思う)。

コーデックパックについて

上記に通ずるものがあるが、K-Lite や CCCP など定評のあるものを除き、コーデックパックは正直あまりおすすめしたくない。というのも、例えば H.264 のデコーダーはいくつも存在し、再生の際にどのコーデック(フィルタ)を使うかはメトリック値によって判断される。詰め合わせパックの中身によっては、バグの含まれた古いバージョンのコーデックのメトリック値を高く設定してしまうこともありうるし、より高性能なコーデックをみすみす使わないでいる可能性もある。また CCCP であっても既存の適用順序を変えてしまい依存関係がぐちゃぐちゃになる可能性が高い(むしろこっちのほうがウザったい)。LAV Filters も設定したメトリック値無視して勝手にデコードしてくれるのでほんとにありがた迷惑。

それなりに知識のある人は自分でフィルタのメトリック値を変更できるだろうが、マシンがまっさらかそれに近い状態でもない限り自信のない人はこの手の詰め合わせパックには手を出さないほうが賢明(むしろ自信のある人はまず手を出さないのだが)、ffdshow を入れて足りないものを単体で補っていくのが最も確実。コーデックパック以外にも動画絡みのソフトはインストールすると勝手にフィルタ順を変えられて、無理に変更するとソフトが動かなくなるようなものがいっぱいある。

コーデック以外にはコンテナごとにスプリッタが必要だけど、コーデックほど種類は多くないので先に既存のコンテナのスプリッタを全部入れてしまうのもありかも。

セッティング for Windows XP by わし

2013年4月版。ベストかどうかは知らんが「ffdshow を無効にしても困らない」を基準にしてる。

  • Windows Media Player のインストール/アップデート( ASF コンテナ)
  • Windows Media Video 9 VCM のインストール
  • iTunes/QuickTime のインストール
  • Media Player Classic のインストール
  • GOM Player のインストール
  • MP4 Splitter のインストール( MP4 コンテナ)
  • FLV Spliter のインストール( FLV コンテナ)
  • CoreAVC のインストール
  • CoreAAC のインストール
  • Real Alternative のインストール( RealMedia コンテナ)
  • QuickTime Alternative のインストール( QT/MOV コンテナ)
  • Matroska Splitter のインストール →MP4 Splitter は無効
  • OggDS のインストール( OGM コンテナ)
  • Ogg Vorbis DirectShow Filter のインストール
  • Ogg Vorbis ACM Codec のインストール
  • ここで一回 GOM Player 設定
  • ffdshow も設定
  • DirectShow Filter Tool でメトリック値チェック
  • 念のためもう一回 GOM Player 設定

GOM Player のところはメイン使いのプレイヤーに置き換えればいいんじゃないでしょうか。

めんどくさいなあ、という人は

  • WMP のアップデート
  • iTunes のインストール
  • K-Lite Codec Pack Mega ( MPC-HC 含む)のインストール

で、あとは手付けず( RealMedia は WMP に任せる)か、自分で多少設定するよってひとは

  • WMP のアップデート
  • iTunes のインストール
  • CCCP ( MPC-HC 含む)のインストール
  • Real Alternative のインストール

で、あとはお好みがよろしいんじゃないでしょうか。

セッティング for Windows 10 (64bit) by わし

2016年4月版。あまりにもマシンが不安定なので OS を再インストール。ベストかどうかは知らんが「 ffdshow を無効にしても困らない最小構成」を念頭に置いてる。

  • WMP12 のアップデート(必要なら)とコンテンツ情報自動取得の無効化
  • QTTabBar のインストール
  • iTunes のインストール
  • VLC のインストール
  • MPC-BE のインストール
  • GOM Player のインストール
  • Windows Media Video 9 VCM のインストール
  • Real Alternative のインストール
  • QuickTime Alternative のインストール
  • OggDS のインストール
  • Ogg Vorbis ACM Codec のインストール
  • Matroska Splitter のインストール→ MP4 Splitter を無効
  • ffdshow のインストールと設定
  • CoreAVC のインストール
  • CoreAAC のインストール
  • CoreVorbis のインストール
  • CoreFLAC のインストール
  • Xvid 1.2.1 VAQ のインストール
  • Win7DSFilterTweaker のインストールと設定
  • ここで一回各プレイヤーの設定チェック(必要な関連付けはここで)
  • DirectShow Filter Tool 等でメトリック値チェック
  • 最後にもう一回 GOM Player の設定チェック

恐らくこれで出回ってるファイルの「再生」はほぼ可能だろう。プレイヤーのインストール順はデフォで使うプレイヤーを最後にすると関連付けを変更する手間が減る。ただし FourCC が同じでもファイルによって最適なデコーダーやスプリッタなどの組み合わせが異るのはザラで(恐らくエンコーダに起因する問題と思われる)、「これで万全!」という状態は存在しないのではないかと。

具体的には、同じ Xvid + Vorbis の MKV という組み合わせであってもファイル A は GOM の内蔵スプリッタ&デコーダでスムースに再生できるのにファイル B は Matroska Splitter と公式の xvid コーデックでないとまともにサーチできない、さらにファイル A は Matroska Splitter と公式の xvid コーデックではカクカク、みたいな。結局ファイルに応じて適用するフィルタを変えてやるんだけど(上記の Xvid 1.2.1 VAQ も手持ちの一部にこれじゃないと映像が破たんする AVI ファイルがあるので仕方なく)、どうやっても最適な組み合わせがない場合はストリームコピーや再保存、再エンコードなどで対処してる。とにかくエンコがいい加減だと後始末は大変なのよね。

スプリッタは複数のコンテナをサポートするものが多いが、Matroska Splitter と LAV Splitters と MP4 Splitter のようにコンテナによっては競合が生じ不具合の出る組み合わせもある。

修復とその限界

動画ファイルはコンテナとストリーム(エンコードされたデータ)から成るわけだが、コンテナとコーデックの相性的なものは修復ツールではなくコンテナ変換で解決することも多い。また DivFix++などのツールを使って修復できるファイルは、基本的にエンコードそのものが正常に行われているものに限られる。たとえば、何らかの理由(たいていが尻切れ)でインデックス情報が破損・欠損したような場合だ。

従って、エンコードの段階でコマ落ちやブロックノイズなどが発生しているような、もともとの映像に問題のあるファイルをこうしたツールで修復するのは不可能である(もう一度作り直したほうが早いがすでにソースが存在しなかったらお手上げだ)。またバッファ管理が正しく行われていないエンコーダでエンコードされたような動画だと、たまたま現在使っているデコーダーではスムーズにデコードできたとしても、将来にわたってきちんと再生できる保証がないものも存在するらしい(恐らく時間軸圧縮、つまりフレームの前後参照を行うコーデックであればみな起こりうるトラブルと思われる)。要するに「得体の知れない動画変換ソフトの類は使うな」「定番が定番とされる理由はちゃんとある」というお話。

参考:MPEG ラボ 問題のあるソフトが多い MPEG のバッファ管理

音声同期不良

動画ファイルの五大トラブルのひとつ(適当)、音ズレは大きく 3 パターン。どの位置でも一定の間隔でズレる等間隔のズレ)だけなら簡単で、ぶっちゃけファイルに手を付けなくてもプレイヤーで十分補正できるし、適切に音声トラックのオフセットを設定すれば無劣化のまま修復できる(もちろんコンテナによっては無理)。

時間とともにズレが大きくなる正比例のズレ)のは映像と音声の長さが合ってないせいでフレームレートの違いに起因することが多いが、映像と音声それぞれの頭とお尻を特定できればわりとキッチリ直せる。

問題はランダムにズレが発生する、もしくはズレの間隔が大きくなったり小さくなったりするもの不規則なズレ)で、原因は可変フレームレートとか AVI に VBR 音声入れたもののうまくフレームオーダーを処理できなかったりとかエンコード時のマシンパワー不足とかいろいろ。修復はちょっと難しいけど、Mux し直すことで運よく解決する場合もある。

五大トラブル残り四つの内訳はそのうち考える。

再生環境に関して

21 世紀になって発売されたパソコンならまずスペック面で問題になることはない。それでもサクサク再生できない原因のほとんどはバックグランドプロセス、つまり常駐系プログラムが目一杯動いてるせいと思われる。iTunes とか。QuickTime とか。中には別ユーザーで winny が動きっぱなしになっていたケースもあった。

繰り返そう。今世紀に発売されたまともなパソコンで動画再生に関してスペック不足なんてことはまずあり得ない(組み込み系とかは別だから、な!)。重い原因はほかにある。

2009-02-06 追記:初稿の時点では上記に違いなかったのだが、H.264/AVC はマシンパワーが足りないとカクカクになる。MPEG-2 もビットレートが 20Mbps ともなるとかなりきつい。さらに 4K/8K といったフル HD 以上の解像度ではさらに負荷は厳しくなる。

圧縮率の高いコーデックはそれだけ複雑な処理を施しているためデコード(再生)時の負荷も高い。同じ画質の映像の場合、MPEG-2 と H.265/HEVC では後者のほうが処理量は多い。但し同じ画質であれば後者のがファイルサイズは小さいため、リソースが不足がちな環境で解像度の高い映像では前者のほうが処理が重くなることもある。重いか軽いかというのは環境や再生ソースによっても変わってくるということ。このあたりに気づかずに「重すぎ」とか言ってる人に限ってメーカー製パソコンを使っていて買ってきた状態から不要な常駐プログラムを消すという基本はおろか、負荷のかかるソフトを入れまくってたり目も当てられない、なんてオチだったりするし。

面倒が嫌なら市販のパッケージメディアを市販の再生機器で楽しむのがいちばん。エンコードとか最適化なんて本来とてもマニアックな領域であって。

おまけ

いずれ整理する。

いわゆるチャプターの扱いについて

GOM Player の項で触れた抜きどころの管理についてもう少し書く。GOM Player 最大の魅力である DVD のチャプターに相当するブックマーク機能。非常に役立っているのだが、どういうわけか少なくとも有名どころのプレイヤーでこのようなユーザーブックマーク機能を備えているものは皆無である。おかげでどれだけ使い勝手や機能、画質に優れていようが、他のプレイヤーは GOM での再生に支障をきたしたものの検証くらいしか出番が無い。

GOM のブックマーク機能は bookmark.ini というファイルにファイルパス+タイムラインの記述というシンプルな仕組みで実装している。そのため編集も容易なのだが、この方法の最大のメリットは対象となるファイルを選ばない点だろう。ただし、扱うファイルの数が増えると bookmark.ini ファイルのサイズが肥大化し、起動時の読み込みに時間が掛かったり異常終了した際に bookmark.ini の保存に失敗する可能性が出てくる。俺のエロ動画はこの調子でいくと今年中に1万ファイルを越す勢いで、bookmark.ini 単体での管理はとっくの昔に破綻。レーベルごとにファイルを作成し、該当する動画を再生するときに bookmark.ini に上書きしてなんとかやりくりしている。またファイルパスが変わると機能しなくなるのでその都度 bookmark.ini を修正しないといけないから、うかつにファイルの移動をすると大変なことになる。

ブックマーク機能のもとになっているのは DVD のチャプターだが、これをフォーマットレベルで規格に盛り込んだのが MKV である。ファイルそのものにチャプター情報が記録されているので別途管理ファイルは要らないし、ファイルをリネームしたり場所を移動しても機能しなくなることはない。プレイヤー対応も徐々に増えている(ただ、使い勝手がイマイチなものばかりだが)。DVD ソースであればチャプターをそのままエンコード時に組み込むツールもある。デメリットは新規にしろ修正にしろ、既存のファイルに対して任意のポイントにチャプターを設定するのが容易ではないこと。コンテナの再構築を行う必要があるのでプレイヤーの機能として実装するのはかなりハードルが高いし、実現してもそれなりに時間がかかるはず。またフォーマット依存の機能だから MKV と MP4 と ASF 以外ではそもそも利用できない。

とりあえず既存の MKV ファイルへの組み込みは、MKVtoolnix などチャプター編集のできるツールに GOM のブックマークファイルの該当部分をコピペでいけるような気がする。新規にエンコードする場合は、俺様御用達のTVMW5で出力コンテナを MKV にした場合、編集画面で設定したキーフレームがそのままチャプター箇所になることがわかっている。まあエンコ時にそれに夢中になると鑑賞前に燃え尽きてしまう、という弊害があるんだけど。

そんなわけで、ブックマークと MKV のチャプター機能を併用するのが当面の現実的な解決策と思ったんだが、肝心の GOM が MKV のチャプターに対応してないとか、もうね。ひょっとしてチャプターってみんなあんまり使ってないのかねえ。

なお見かけたことは無いが、動画ごとにブックマークファイルを用意する、という手法はあまりしてほしくない。同じ理屈の外部字幕によるソフトサブがどんだけ扱いにくいことか。

ツール向けローカル環境の考察

コマンドベースの海外ツールはパスに 2 バイト文字や空白などが含まれると正しく認識できないものが多い。そんなわけで、テンポラリのファイル置き場はデスクトップなどではなく、C:\Temp といった感じで ASCII だけにしておくとよい。ツールの保存フォルダも C:\Tools なんてのが望ましい。さらに俺の場合 ffmpeg のフルパスは C:\Tools\ffmpeg\ffmpeg.exe なんだけど、環境変数で C:\Tools\ffmpeg\をパスに追加してるので、どこからでも ffmpeg を走らせることができるようにしてる。パスの設定はシステムのプロパティ→詳細設定で環境変数から。複数追加する場合はセミコロンで区切る。

またパスの最大長が 255 文字ではなく 255 バイト扱いなものも多いので、完全に FIX するまではファイル名に日本語の作品名などを用いず品番にしておく、といったようになるべくパス長が短くなるよう工夫するとよいだろう。

さらに窓の手などを使って、任意のフォルダからコマンドプロンプトを起動できるようにしておくと便利。

これやっとくとメチャクチャ作業が楽になる。なおファイルの入力元や出力先で相対パスを指定する場合、ffmpeg からではなくカレントディレクトリからとなることに注意。

WMVConcatGUI でインデックス再構築がエラーとなった WindowsMedia ファイル

映像/音声のコーデックとエラーの状況整理用メモ。AsfBin Master での成否、コーデック判定は MediaTab。

  • FourCC:WMV2 ( Windows Media Video 8 )、Codec Id:161 ( Windows Media Audio V8 )、すぐにエラー→○
  • FourCC:WMV3 ( Windows Media Video 9 - Professional )、Codec Id:161 ( Windows Media Audio 9.2 )、完走直前にエラー→○

これだけだと何の手掛かりにもならないけれども、ある程度ストックが溜まって傾向がわかれば原因の特定やエラー回避ができるかもしれないので。

なお AsfBin Master で不具合が出るのはバージョンの問題とほぼわかってるので気にしない。

脚注

ファイル名の最大長
ファイル名の最大長≒パスの最大長は定数MAX_PATHで決まっているが、この値がバイト換算なのか ANSI 換算なのか UNICODE 換算なのかは環境依存。Windows2000 以降であればほぼ UNICODE 換算。エクスプローラやコマンドプロンプトで試してみればすぐわかる。
定数は 260。内訳は 3+255+1+1 で、ドライブレター及びディレクトリ区切り文字、C 言語形式の文字列の終端記号を意味するヌル文字 '\0'も含まれる。
トランスコード
デコードを伴わない再エンコード。一般的なエンコーダーが符号化されたデータをもとの情報(静止画)に復号し再度符号化を行うのに対して、符号化されたデータをそのまま再符号化するのがトランスコード。
トランスコードのメリットは再エンコードよりも高速に処理できる点にある。変換工程がデジタル→アナログ→デジタルとなる再エンコードよりもデジタル→デジタルのトランスコードのほうが劣化が少ないような印象があるが、符号化効率はツールが制約されるぶんトランスコードのほうが落ちることもあり一概に比較はできない。
OSD
On Screen Display。表示されている映像の上に文字などの情報を載せることをいう。タイトルやコーデック、再生時間などを表示するようなプレイヤーの機能のほか、モニタそのものに備わっている調整機能などでも見かける。
オーバーレイも広義では OSD といえるが、狭義ではレンダリング方式を表すので分けて使ったほうがよい( OSD は純粋に上乗せの意味。
メトリック値
DirectShow Filter において、フィルタの適用順を決める値。00000000 (優先度最低)から FFFFFFFF (優先度 MAX )の間で設定する。お気に入りのデコーダーの優先順位を上げたりエンコーダとデコーダーの相性問題を検証したりする際に値をいじくることになるが、フィルタの依存関係を理解しないうちに無闇に設定するとまともに動かないソフトが出てきたりするので注意。
VFR
可変フレームレート。状況に応じてフレームレートを切り替える。対義語はCFR。動画というのは静止画のコマをパラパラマンガさせてるようなものだから、動きの激しいシーン(ハイモーション)ではたくさんのコマ、少ないシーン(ローモーション)では少ないコマと切り分けることでエンコードリソースの効率的な配分を実現できる。
アニメや映画などの 24FPS と TV の 30FPS を AviUtl の自動フレームシフトプラグインで混在させた動画も VFR となるが、厳密な VFR は 1 フレーム単位でレート変動を可能にしたものを指す。そのため AVI などタイムコードに対応していないコンテナでは VFR を扱うのは難しい。というか無謀。
現在の主要コンテナである ASF/MP4/MKV はすべて VFR 及びタイムコードに対応している。コーデックも H.264/AVC や WMV が VFR 可能になっている。ただし2013年の執筆時点でもエンコード・デコード問わず真の VFR に対応しているソフトウェアはまだまだ少ないのが実情で、たとえば代表的なエンコーダーである x264 も長いことパッチによる非公式対応が続いていたし、TMPGEnc は未だに VFR は読み込みのみ可能で出力は未対応。プレイヤーも正確に VFR を再生できるのは VLC や MPC ( ASF 限定)などごく一部である。
なお WindowsMedia はリリース当初より VFR を採用しているものの、エンコード時に指定できるのは平均フレームレートで、ビットレート不足と判断すると自動的にフレームレートを削るようなアルゴリズムになっている。再生時のシーク性が悪いのはおそらく WMP の実装の問題と思われる。
VMR
VMRは WindowsXP で採用された DirectDraw によるシステムの描画方式(レンダリング方式)。VMR7 と VMR9 の 2 種類があり、XP にデフォルトで組み込まれているのが VMR7 で、DirctX 9 のインストールで使えるようになるのが VMR9。ビデオカードのハードウェアオーバーレイを利用する従来のオーバーレイミキサに対し、VMR はソフトウェアオーバーレイに対応し、また複数のストリームやグラフィックスの混合も可能となった。これによりアプリケーションが映像に文字や画像を重ねることができるため柔軟性が増した。
なお VMR には windowed と renderless の 2 つのモードがあるが、前者は従来のレンダラとの互換モードで、アプリケーションがレンダリングを行うためには renderless モードを選択する。ただ(オーバーレイ未使用でも)処理負荷は Video Renderer < Overlay Mixier < VMR7 < VMR9 の順に高くなり、また windowed モードよりも renderless モードのほうが高いのでスペックに難のあるマシンで VMR9 renderless で出力すると再生にけっこうな影響が出てくる。
WindowsVista 以降は新しいマルチメディア API として Media Foundation が用意され、レンダリングにはEVRが採用されている。VMR よりも負荷が高いぶんレンダリングの精度も高いので何か理由がない限りこっちを使うほうがよい。
AACS 2.0
UHD BD ( 4K Blu-ray )で採用されたコピープロテクト。PC で UHD BD を再生するハードル※をやたら高くしている要因となっている。
※ UHD BD の再生は BDXLドライブをはじめ、CPU 、マザーボード、グラフィックボード、ディスプレイといったハードウェアが ACCS 2.0 の要件である HDCP 2.2 / HDMI 2.0a / Intel SGX の各規格を満たしている必要がある。CPU は Core i7 第七世代の KabyLake 以降が Intel SGX をサポート。必然的にマザーボードも 270 以降となるが、Intel SGX と HDMI 2.0a 出力をサポートする製品はハイエンドのごくわずか。また現時点ではグラフィックボードからの出力は Intel SGX に対応していないため、マザーボードからの出力に限られる。
2017年3月の執筆時点で AACS2.0 を解除できるツールは存在しない( BD Bridge を介してのリッピングは可能だが、DRM が解除されるわけではない)。

なるべく一次情報かそれに準ずるソースに基づいて記述するよう心がけてるけど、間違ってたら教えて。覚えるの理解するのめんどくせえ、って人はおとなしく YouTube でも見てろ。