exB - extreme B-AREA -

無敵の中年男性!的確な中年男性!難攻不落の中年男性!

お勉強|アダルトビデオ - 業界・メーカーメモ

アダルトビデオ業界とメーカーに関する考察。何か問題提議をしよう、ってつもりはなし。着想というか起稿は 2010年くらいで、記事として体をなしたのが2013年くらいから(もっと早くに取り組んでりゃよかったわw。

最終更新:2017-04-22

出演メーカーベースの男優メモを書いてるうちにメーカーの特長にも触れ始めたらキリがなくなったのでページ分けた。ヒマみて随時加筆してるけど状況が流動的でぜんぜん追いつかないし、速報性にもこだわってないので(そこにこだわると事実関係の誤認が起きやすくなるんで)ご承知おきのほど。 CA ガサ入れの件だとか瀧本梨絵の事実上の溜池ゴロー≒SOD告発についても何らめぼしいネタはないから。

なお、わしは物覚えが悪いから忘れても困らないようこうして記事にすることで調べたことの交通整理も兼ねてるんだけど、関連情報のザッピングにすぎない、いわゆる“まとめサイト”に目を通しただけでわかった気になるのがいちばん危険と思う。アダルトビデオ業界なんていかにも主語が大きくなったり、ちょっとの情報で先入観や憶測がどんどん先走りがちだからさ。

2017-01-28

野本監督、代表就任から3か月で早くも正念場。こうなってみると貧乏くじを引かされると知りつつ引き受ける以外の道もなかった、そんな印象で「僕はどうしたらいいんでしょうか?」の第一声にはなかなか深いものがあったわけだな。

で、溜池ゴローなんてぶっちゃけ清水大敬みたいなかつての鬼畜大魔王からしたらぜんぜん可愛いもんで、可愛いもんだからなかなか可視化された社会に感覚の基準を適応させられないんじゃないかね。もうそういうひとはどんどん見限ってくしかないと思うけど、それができないのは結局のところみんな表にできんことをいろいろ抱えてるんじゃろうな(尻尾切りの仕返しにいろいろ暴露、ってのは十分考えられること。

ちゃんと統計取ってるわけじゃないけど、廃盤や発売前に回収される作品、デビュー作だけで姿を消した女優さん、意識してるとそれなりの発生率というかここんとこ若干増えてるような気がしないでもない。それは業界が正常化に向かってる証なのか、はたまた業界が変わろうとしない証なのか。

あとはやっぱ、人材不足は深刻だろうねえ。頭数はともかく、溜池ゴローにせよ瀧本梨絵がやり玉に挙げた担当にせよだけど、感覚基準をなかなか時代に適応できないのって業界全体の人格レベルが世間のボーダーを下回ってるのもかなり大きいと思うよ(ただでさえ質の高い人材なんて集まりにくいだろうし、いたとしても多勢に無勢というか。

そんなわけで、今こそ作り手は「AV はファンタジー」の名言に倣いリアルとリアリティをしっかり線引きすると同時に、消費者もあんまガチンコにこだわるなよ、というお話(でも需要に対して供給が多すぎる状況が続く限りは待遇や労働環境の厳しさも変わらんのだよね、厄介な話じゃよ。

2016-09-21

ディープス、SOD やめるってよ。

【重要なお知らせ】9/30 よりお取り扱い終了・出荷停止 ディープスご購入際してのご注意

このページの趣旨的には、出演強要問題よりもよっぽどショッキングなニュースである※。ディープスったらクリエイトと並ぶ SOD 生え抜きの大黒柱ですぜ(一昨年の V&R や 今春の Hunter 離脱とはコトの重大さが違う)。同時にアウトビジョンからも新規取り扱いメーカー追加のご案内が。

そんなわけで、メーカー解散以上に SOD としては深刻な事態なわけだが(ドコモが NTT グループ離脱してソフトバンク入り!って例えればインパクトの大きさわかるかね)、わしとしてはマジックミラー号の扱いがアウトビジョンマターになる→はじめ企画に MM 号が再登場する可能性もあるのか!と思うとワクワクが止まらない!という仁義なきお話。

2016-10-07:追記

ディープス離反の理由には野本監督の代表就任への抵抗もあるようだ。

古参の人間にとって「若造に上に立たれるのはプライドが許さん」となるのはまあわかる話だが、そんなのはたぶん口実に過ぎんのじゃろう。

「老朽化して騙し騙し使ってたマジックミラー号など餞別代りにディープスにくれてやるわ!」でも商標は渡さないのはこういうことね。総工費 1 億とかさぞ業界内の反発を招きそうだが、SOD はそういうメーカーだ。

2017-01-28:追記

ディープスの離脱も、ひょっとしたら出演強要問題が大なり小なり影響あったのかもね。

はじめに

古くレンタルの時代からセル店やメーカー直販、ネット配信の一般化した今に至るまで「AV の生命線は流通ルートの確保でこれを制するものが勝者として君臨する」というのがわしの持論。オンラインとて例外ではなく。

そう考えるに至ったのはベンチャーに身を置いていた頃にビジネス書籍を発行する機会があり、雑誌コードや取次の仕組みなどを学ぶうちに流通の重要性を理解したこと。さらに大人のおもちゃの卸売りに関わった際、全国展開してる小売のうち 18 禁グッズの取り扱いがあるのはドンキホーテくらいで、マージンほかもろもろの条件で言いなりにならざるを得なかったことが影響している。どの業界でも販路の確保は大事だけど成人対象の商材はいろいろ制約が多いのだ。いくら良いものを作っても売り物として消費者の目に入らなければないのと同じ、ってね。裏を返せばモノは平凡でも目に付く機会が多ければそれだけで圧倒的に有利、ってことでもある。

あるとき、わしが考案したロングセラーの自社商材“大人の粗品”をヴィレッジヴァンガードでも扱ってもらえることになったんだけど、半年くらいで住民の反対にあい R18 コーナー自体が潰された。ドンキの六本木店も以前はアダルトグッズの売り場面積が全店中最大級で売上もトップだったのに、近所に住む株主の物言いのおかげで大幅縮小され売上も半分以下に落ちた。とかくアダルト商材ってのは店頭に並べるのがまず大変なのよ。

わしについて多少触れておくと、初めて AV を見たのは1983年、当時まだ小学生でオヤジの隠し持ってた「秋冬」(「洗濯屋ケンちゃん」「家庭教師」に並ぶ裏ビデオ初期の名作)だった。AV にここまでのめりこむようになったのは 21 世紀に入ってからだけど、大学時代レンタルビデオ屋でずっとバイトしてたこともあって、宇宙少女や薄消し、黒木香、マジックミラー号、飯島愛、ジャポルノのような象徴的な事柄については伝聞ではなく自分の体験としてそれなりに記憶してる(要するにおっさんだ)。業界との関わりは仕事の相方がアダルト界隈に通じていたほか、女優の撮影会(撮るほうじゃなくて運営のほうな)や動画配信、SM などのサブカルイベントでちょこっとあった程度。最後の関わりから何年も経ってるし今となっては関係者の知り合いもいない。嗜好に合わないジャンルについてはいい加減にもなる。そーゆー奴の書いてることだから勘違いや思い違いもあるって前提で読んでもらえれば。

参考:B 地区 ex|お勉強:わし

そんなわけで、とっくに時代遅れとなったセルとレンタルやビデ倫・ソフ倫のような区分けに代わる機軸としては物流(販売チャネルといってもよい)が適しているのではないか、という仮説をもとに、業界では常識でもこのことをきちんと説明してるサイトや記事をほとんど見かけないので、まとめてみた。なお業界構造を正しく理解するのにアダルトビデオの歴史的経緯を避けて通ることはできないけど、体系的・網羅的な記事を書けるほど詳しくないし、安田理央なりの業界ライターに任せたほうが無難なので、本稿では必要に応じて取り上げるに留める。

ちなみに PINK 板( 2 ちゃん)はそんなに見てない。定期巡回してるのはアタッカーズスレ、スーパーヒロインスレ、はじめ企画スレ、濡れ場のタマラン映画スレあたり。女優に関してはたまにこの子誰?スレや引退情報スレをチェックするくらいで、あまり深入り~感情移入しないようにしている。ツイッターもアクティブにフォローしてるのはメーカーやショップの公式、監督、脚本家、男優、ライターなど。女優さんは新人を備忘録がわりにリストに入れる程度でメンション返すことは滅多にない。

総論:AV 業界の 4 強

現在、AV 業界には 4 つの大きな販売チャネルが存在する。この傾向が表面化したのはセルとレンタルが完全に逆転した2005年くらいからで、顕著になったのは2010年くらいと思うけど、あくまでも外から見て感じたことなので、業界がどう受け止めていたのかまではわからない。

繰り返すけどこれはあくまでも販路や流通による区分で、制作スタッフ※や男優、プロダクション、自主審査団体など AV 業界を構成・分類するキーはいろいろ存在するし、それぞれ大なり小なり影響力がある。さらに作品を体系立てて捉えようとする場合、販路の垣根を飛び越えた繋がりはいくらでもある。アフィリエイトも重要な切り口だろう。ただこれらは業界内部に精通してる人間じゃないと把握や線引きが難しいものばかりなのでわしには無理。

※たまに誤解してる人を見かけるので念のため書いとくけど、制作現場のスタッフ=メーカーの人間、とは限らないからな。出版社と編プロみたいなもん。普通の映画だって女優が配給元と直接契約してるわけでもなければ配給元が現場で汗水流してるわけじゃないし、テレビ業界だって放送局と実際の番組制作は別じゃん。

ほか、薄消しや無修正については少なくとも現行法のもとでは国内で正規流通できないしヤミ業者までいちいち追いかけられないので基本はスルー。同様にジャポルノや無修正配信サイトも分けて考える。

CA (北都/アウトビジョン)
業界最大手。CA 出資の直系メーカーはエスワン、ムーディーズ、マドンナ、プレミアム、アイディアポケットなど。事実上のグループ会社である DMM を通じ、資本関係のほか販売委託やインフラリソースの提供などで多くのメーカーと繋がりを持つ。
ちなみに社名が CA (旧・北都)でアウトビジョンは卸売部門の名称。転じて直系を中心とする CA 傘下メーカーの総称がアウトビジョングループ。今はそのまんま CA であんまりアウトビジョンって言わないみたいだけど通じないわけじゃないので文中表記はそのまんまにしとく。
SOD(ソフトオンデマンド)
直系メーカーは SOD クリエイト。他にアイエナジー、ナチュラルハイなど。SOD 自体は持ち株と流通が事業中核。CA はグループ企業と連結決算の形を取っていないので見かけの売上は SOD が最も多い。
プレステージ
メーカーであり販社。自社レーベルが非常に多い。また総合販売という扱いでラストラス(再販が主体)、フルセイル、DOC、ONE MORE、MAGIC、MAD、ZeTToN といった子飼いのメーカーを持つ。プレステージという一本の大木に中小メーカーがたくさんぶら下がってるイメージ。配信は MGS。
KMP(トップパートナーズ/トップマーシャル)
KMP ミリオンを中心に、レアルワークス、宇宙企画、S 級素人などで構成される。トップマーシャルが販路でトップパートナーズは持ち株。通販や配信はSMM。母体はCCC≒TSUTAYA グループ。クリスタル映像とはかつての制販倫仲間。
その他
h.m.p (芳友舎)、JHV、アテナ映像など、ありていに言うなら旧ビデ倫と独立系メーカーのうち、IPPA ≒ 五大審査団体の影響下にあるメーカー(シェアは少ないが五大審査団体未加入で大手流通を経由しないメーカーもけっこうある)。

以上がAV 業界の四大勢力で、市場の大半( 8 割くらい?)はこの四大グループによって占められている。グループの構造は四者四様だけど共通しているのはいずれも非・ビデ倫もしくは脱・ビデ倫メーカーを主体としていること。四強の間で取引がないとか作品扱うのを拒否するようなことはない。まあ先行発売や予約特典、独占供給といった付加価値を限定することで差別化を図るくらいのことはする。当然だ。

KUKI ( X-City )、グレイズ、ネクストイレブン、ホットエンターテイメント、隼エージェンシー、ディップ(ピーターズ/ロータス)など四強に依存しない独自販路を持つメーカーやグループもある。あとは h.m.p (芳友舎)、アリス JAPAN (JHV)※、アテナ映像、クリスタル映像といった老舗の単体メーカーや新興メーカーのマキシングが比較的独立性を保っている(※JHV は2016年3月からアウトビジョンに販売委託を始めたもよう)。他にもフェチ系のマイナーレーベルなど、全体に占める売り上げのシェアは低いものの四強とまったく無関係のメーカーの数はけっこう多い。なお最盛期は北都や SOD と並ぶインディーズ大手だった桃太郎映像出版は、薄消しブームが去りセル市場が顕在化して以降頭打ちとなり、レンタル参入からほどなくして自社販路を諦め、セル/レンタルともに流通をアウトビジョンに委託している。

そもそもメーカーとは

AV 業界でいうところのメーカー制作ブランド単位の名称で、会社組織単位と一致しているとは限らない。たとえばSODという会社はあるが SOD というメーカーは(今は)ない。SOD クリエイトディープスは会社名=制作ブランド名。エスワンというメーカーはあるがエスワンという会社はない。CAは会社名でムーディーズ本中は CA の制作ブランド名。マキシングは会社名=制作ブランド名。K.M.Produceは会社名でミリオン宇宙企画は KMP の制作ブランド名。プレステージは会社名=制作ブランド名。JHVは会社名(略称)でアリス JAPANは制作ブランド名。

なお CA や KMP のようにひとつの会社で複数の制作ブランドがある場合、個々の制作ブランドを内部メーカーと呼ぶこともある。社外の制作ブランドは外部メーカーとなるが、資本出資してるメーカーと販売委託のみの関係では当然影響力に差があるので一概に系列メーカーに括れるわけじゃない。たとえばJHVを CA 系列とみなすかどうかは現時点では保留にせざるを得ないし。

余談

ところでアダルトビデオの歴史についてはそれなりに情報が存在するものの、こうした AV 業界の動向・・・特に販路や物流視点となると、ざっと見渡しても我が屁理屈のほかオンラインでまとまった記事はAV メモくらいで、CA やアウトビジョンのことを調べようとググってもめぼしい情報は長いこと彼のサイトしかヒットしなかった(たまに雑誌で特集組んでたりはする)。

ただし AV メモの業界分析は一見するともっともらしい論調だけど、実際には偏見だらけでたいして重要でもないことを大げさに取り上げ“大正義アウトビジョン”を印象付けてるにすぎないものが多い。要は自分の好き嫌いや贔屓を客観論や正論っぽく語ってるだけだから、あまり鵜呑みにしないほうがよいかと。

と感じてる人は他にもいたみたいで、いつの間にかAV 板にスレが立ってた。AV メモの KAZE 氏は「業界に巣食う悪を潰せ!」「女優の敵を許すな!」とばかりにライターの大坪ケムタやみんくちゃんねる叩きにご熱心なんだけど彼自身も偏見が酷い。雇われ工作員を疑うくらいのアイポケ信者で、やたらと SOD やプレステージや KMP を dis るのはその裏返しだし、身バレのような女優の嫌がるネタを平気で記事にする。いっとき女性ライターのアケミンをヨイショしてたときも彼女の監督作品(かなり困ったのがアタッカーズから出てる)には触れずじまいだったりで、マガジンを読んだこともないジャンプ信者が講談社叩きに熱くなってるとでもいうか、批判や主張に作品鑑賞が伴ってる感じがしない。CA はグループ全体でみれば圧倒的な規模だしここまで手堅くやってきたけど、メーカーとしては平凡、レンタルに対する優位性も消え業界の売上が冷えこんだ今が正念場、ってのが妥当な評価では。最近もうしじまいい肉に粘着したけど、やると決めたらとことんやるキモの座った人だから痛い目を見るのは自分と思うぞ。

AV 出演強要騒動はいい燃料になったみたいで、久々に覗いてみたらさすが業界のクオリティブログ()、鬼の首獲ったようなはしゃぎようで断罪!断罪!また断罪!のオンパレード。いっぽうで引退女優の素性晴らしとか平気でやっちゃう無節操さも相変わらずだったり。アフィの規約違反といいツイッターのアカウント凍結といい、まとめサイトが悪乗りして破滅してく典型的なパターンというか、ソースが2ちゃんとツイッターだけでよく続くもんだわ。そこまでの熱量がわしにはもうないから、ちょっとだけうらやましくもある。AV 板のほうも 4 スレ目に突入したけど、ツッコミどころ出尽くしたのか最近はあんまり盛り上がってないようで。

参考までに、わし自身はAV は限りなくプロレスのようなものと思ってるので、中出しが擬似でも素人がキカタンでも作品における振る舞いに違和感がなければ別に構わない(演出に手を抜いたらアカン)。真正じゃない素人じゃないと文句つける人もいるけど、そこは言わない約束でファンタジーを楽しむのが AV 鑑賞の作法ではないかと。そもそもガチンコ追求したら犯罪だらけになっちゃうからね。

将来展望については、セル時代に入って一気に価格破壊が進んだおかげでギャラは下がるわ制作費もギリギリだわ、業界全体がボロボロと感じてる。手っ取り早く中出しやレイプで気を引く傾向に歯止めが利かないし、女優の旬もどんどん短くなって単体女優の過激な作品への出演も珍しいことではなくなった。しかもそれは無修正配信にまで及んでる。安くて豊富な品揃えなんて消費者としては一見ありがたいけど、市場規模がこれ以上拡大する見通しはないしここまで飽和状態だとアウトビジョンがどうこうよりも体力的に生き残れないメーカーが大半で、業界全体が縮小サイクルに突入している状況である。そっちのほうがずっと心配。苦境だからこそいいものを作る、ってのは口でいうほど簡単なことじゃないし。

アダルト産業の市場規模とアダルトビデオ業界

余談ついでに予備知識のようなもの。業界の現状については知っておいたほうがよいかと。

一説によるとアダルト産業全体の市場規模は 6 兆円とも 10 兆円ともされる。そのうちアダルトビデオ業界の占める割合は一割にも満たないが、多角的な利用ができる人的リソースを握っているのは強みかもしんない。

SPA 調べの信憑性などタカが知れてるので数字そのものはアテにならないが…というより見えない数字が多すぎてアダルトビデオ業界の市場規模がどれくらいなものなのか、ほんとうのところ誰も実態を把握できてないのだろうが…中村淳彦氏によれば 4 千億、5 千億というのは付随するビジネスや無修正配信など表に出ないカネの流れまで含めた消費者ベースの数字で純粋な国内正規盤の市場は 500 億円程度としている。業界の二強、SODCAが公表している年商がそれぞれ 150 億円程度(2014年度)なので確かに辻褄は合う。

いっぽう、矢野経済研究所の調べによれば2014年のアダルト産業全体のパイが約 50 兆円弱、うちアダルトビデオは 703 億円となっている。

参考:矢野経済研究所アダルト向け市場に関する調査結果 2016

全体で 50 兆円規模に達するのは、衰退の一途でも未だ 30 兆円規模の巨大産業であるギャンブルもカウントに含んでいるため。アダルトメディアと性風俗( 3・5・9・10 )に限定すると2010年からの5年間で 3 兆 2 千億円から 3 兆 9 千億円に拡大している。これはひとえに風俗産業の伸び※によるもので、アダルトビデオは 815 億から 703 億まで減少している。

風俗業界の成長分はほぼデリヘル。条例によってハコの新規開業がほぼ不可能、かつ既存の店舗も深夜営業の禁止など風営法の制約が厳しい状況のため、無店舗型性風俗特殊営業…つまりデリヘルへの転換が今なお続いてる。2020年の東京五輪開催決定により「見える部分だけキレイならよし」という歌舞伎町クリーン大作戦の石原イズム再来が予想されるし、ハコもの風俗の衰退は避けられないだろう。祭りの後に広がるのは廃墟か焼野原か。

なお2010年の Gigazine の記事世界のポルノ市場 970 億ドルのうち、トップ 3 位はアジアが独占。日本は中国、韓国に次いで第 3 位で約 200 億ドルを消費していますというかにも数字が独り歩きしそうな興味深い記述が。お金ってある水準を超えちゃうと平民は感覚が追い付かなくなるので鵜呑みにしそうになるけど、オフラインや無修正配信含めてもポルノで 2 兆円は、うーん。実際にそんだけ使ってたら業界もっと余裕あると思うぞ?

ポルノ業界にカネと利権の温床のような印象を抱いてるひとをたまに見かけるけど、マックスに見積もっても数千億円なんて他の産業と比べればぜんぜんちっぽけな市場だぞ。車なんて輸出も含めりゃトヨタ一社で 27 兆円だからな。2014年の決算数字でみるとソフトバンクとソニーが 8 兆円、ドンキが 7 兆円、楽天が 6 兆円ってところだけど、このへんの企業の純利益にも満たないわけよ。

何にせよ、AV 業界が右肩下がりなのは疑いようのない事実(国内がこんな状況だからそりゃ大陸進出もするわな)。さらにタイトルあたりの売上本数が落ちたぶんをリリースタイトル数を増やして補おうとしてるんだからそりゃ制作費も制作時間もカツカツになる。どこもかしこもハメ撮りだらけになるのは当然のこと、クオリティが上がるはずもない。むしろこんな状態でよく今の水準を維持してると思うよ。女優さんをはじめ、制作現場のひとたちはすごい。

ビデ倫が摘発され、セル vs. レンタルの争いが完全決着したあたりが市場の臨界点で、あとはもう底が見えてしまった器をみんなで食い合ってる…言い換えれば世の中全体のパイがうっすらと見えてしまい、富の配分はとっくに済んで攻めの時代は終わってるんだなー、という印象。AV 業界に限った話じゃないか。また売上げの減少もさることながら、TPP の進展如何では凌辱系を筆頭として成人コンテンツの表現範囲が大幅に制限される可能性がある。TPP 抜きにしても世の風潮が表現規制側に傾いているのは間違いないし、強制出演の件でも初手をミスって HRN にいいようにやられてるし、わし好みの作品がいつまであるか不安。取り越し苦労であることを祈りたい。

各論:4 大グループと系列メーカーの特徴

業界分析はともかく、メーカーの特徴や傾向を把握するのは大事。レビューに期待ハズレってコメントあっても「そりゃおめーさんが悪い」と感じることはけっこうあるし( MUTEKI デビューの元芸能人にガチハメや Kawaii でハードレイプ期待する奴がいたら脳みそ腐ってるだろ、というお話)。

では個別に見ていきましょう。どうしても鑑賞本数や頻度の高いメーカー中心になっちゃうのはしょーがない。順序は 4 大勢力のうちグループ成立時期の早いものから。続いて 4 強以外、配信系の順。全部を網羅してるわけじゃない。

ソフトオンデマンド系

参入は1995年。AV 市場の主流をレンタルからセルへと変えた立役者で、一般メディアでの露出が高い高橋がなりが出資者のひとりということも手伝って一時期は飛ぶ鳥を落とす勢いだった。ビデオ安売王との連携と独自販路の確立、メディ倫(現在は CSA を経て映像倫)の設立、社員やマジックミラー号に代表される企画ありきの作品作り、森下くるみらアイドル女優による本番路線、TENGA をはじめとするアダルトグッズに対する取り組み、STOP THE AIDS のアピール、定点自動追跡モザイクシステムデジエモンの開発、手コキや隠語の普及など SOD が業界に与えたインパクトは大きい。

TENGA は SOD が販売元になってるだけで、SOD が作ってるわけじゃない。手コキや隠語も広めたのは菅原ちえだけど考案者ではない。

本来なら王者 CA の独走にまったをかける存在なのだが、企業としていろいろ未熟なところが多い。菅原ちえ体制になって発生した第 2 回 AV オープンでの自社買い発覚による優勝取り消し騒動、他メーカー企画の丸パクリ、関連スレでの工作員多用など企業体質に倫理や自制心が欠けている。さらにはじめ企画やブリット(甲斐正明)、ワンズファクトリー、V & R などグループを離脱したメーカーもあり先行きが不安になる(系列メーカーの人から困った話も聞いたことあるけどちょっと書けない)。2013年に女帝菅原ちえが退任、がなりが現場復帰することになったが、さて。

どんな業界でどんな優良企業でも一社独占状態はよろしくない、ってだけで CA が嫌いなわけじゃないよ。特別好きでもないけど。SOD もそのバカさ加減は好きだがすべてを受け入れてるわけでもない。

余談だがわしが前職時に考案した「大人の粗品」のパクリ商材まで出しやがったwww 汚いさすが SOD 汚い。

※売ってたのはビレッジヴァンガードってのもゲスい。

企画作品はお家芸だけあって質量ともに他を圧倒している。また体質が目立ちたがり屋なのか、大規模なイベントや祭りのような作品も他ではあまり見かけない SOD の持ち味。作品内では男優より監督の存在感のほうが大きいのも SOD の特徴だろう。ネガティブな面では中出し演出を本物と言い張るわパクリも日常茶飯事だわ、プライドとかないのかな、って思うことも多い。あとファン企画の“ユーザーさん”がおよそ一般のファンには見えない(だいたいメディア購入者に対して“ユーザーさん”はあんまり使わないだろ)。

至らぬところは多々あれど、「それでも仙道SOD なら何かやってくれる」と思わせるような雰囲気は持ってるんだからしっかりしてくれよな、というのがわしのホンネ。

SOD クリエイト( SODC、旧ハムレット)

SOD 直系にして中核の総合メーカーで単体専属メーカーの一社。本社は中野。SOD 制作部の分社化によって誕生したが直接の資本関係はない。もっとも高橋がなり出資って時点で運命共同体なのは推して知るべしだが。

単体から企画までなんでもありだが、クリエイトといえば SOD の十八番芸、社員シリーズとマジックミラー号( MM 号)に代表されるバラエティ&ドキュメンタリー型の素人企画。この分野を切り開いた先駆者だけあって作りにソツがないし、特に女優を素人っぽく見せる演出やメイクに関しては他も見習ってほしいところ(“ユーザーさん”がプロにしか見えないのは別)。

中でもイチオシの監督は野本義明で、恐らく生え抜きで長いこと MM 号に関わっているだけあって素人企画において大切な場作りや進行、会話の運びが抜群に上手く、ヤラセ臭を消し去ることに長けている。中出しも真性率が高い。単体も手掛けるがやはりドキュメンタリータッチが得意のようでドラマはほとんど見かけない。

「カップル限定」マジックミラー号の中で、自慢の彼女を「寝とって」真正中出し! 10

CHAIN 宗も野本作品と似たような企画を手がけてるけど素人カップルの絡みでフィニッシュを半中半外にしちゃうようなトチ狂った演出が困りもの。明らかにアダルトビデオにおけるリアリティを履き違えてるので(そこで大事なのは真正性の担保じゃないだろ)あんまりオススメしないけど、前フリや過程をふっ飛ばして結果さえ中出しならおk、ってひとはどうぞ。

系列の中で最も企画が充実しているとはいえ、他社のパクリも意にしないあたり直系だけあって SOD の遺伝子をガッチリ受け継いでる。まあ多かれ少なかれパクリはどのメーカーもやってることだけど、同じ SOD 系列(ナチュラルハイ「痴漢シリーズ」や V&R「透明人間」)をネタにするのはさすがに遠慮すべきだろ。

二番煎じも含めてクリエイトの企画モノの信頼性はおおむね高いが、社員系の常連MEWはいただけない。企画モノと女性司会はただでさえ相性が悪いのに、場がヒートアップしてるときに限ってごちゃごちゃ話しかけたり割り込んでくるから一気に萎える。絡みで第三者の存在感を消すなんて基本中の基本なのだが、あれで持ち味とか思ってるならプロデューサーは頭おかしい。

単体モノはいまひとつ。専属女優は他メーカーに比べて元芸能人など注目度の高い人選を好む傾向。その裏でキカタンの新名義による似非新人デビューもちゃっかりやるあたりはさすがというか。ただ女優自身にポテンシャルや付加価値があっても中出し天国やらファン感謝企画やら媚びすぎて安っぽく感じる作品のおかげでメーカー自ら旬の期間を縮めてる印象。ここ数年で大事にされてたと感じるのはやまぐちりこ神野はづきくらい。まあどっちも短期間か。ほんとのところ専属女優の扱いなんて部外者のわしが知る由もないけど、なぜエスワンやアイポケが中出しを事実上封印してるのかちょっとは考えてもいいのでは。

まあ SOD 専属の早期引退や移籍、デビュー中止は他のメーカーに比べて確かに目立つんだけど、もともとがリスクの高い人選でもあるし、そもそも専属といったって契約相手はプロダクションなわけで、SOD のマネジメントに問題あり、と決め付けるのはさすがに乱暴かと。トラブル起こしそうな人にばっかり白羽の矢を当てるのはいかがなものか、くらいは思う。

なんでここに書くかなあ。

アウトビジョン系主要メーカーの中出し対応 [2012年現在]

看板のエスワンは設立から今に至るまで中出しは水城奈緒ただひとりで NG っぷりが徹底されている。アイディアポケットは近5年を見ると上原カエラ丘咲エミリが専属終了間際に中出し作品に出演している。独立メーカーとなってからは延べ10人と頻度は低いものの、要所に限って解禁しているようだ。プレミアムも女優の質にこだわるメーカーだが過去 30 本以上とアイポケよりずっと多い。プレミアムの専属は他メーカーからの移籍、レンタル出身者、ブレイクしたキカタン、引退からの復活・・・と既に何かしら実績のある女優と契約するケースが多く、生え抜きの新人と違って純粋に中出しのメリットが活きるためと思われる。

ムーディーズの専属も生え抜きよりエスワンやアイポケからのスライドを含め他メーカーからの移籍が目立ち、もともとハード志向で絡みを重視するメーカーということもあってかムーディーズで中出し解禁となる女優も多い。アタッカーズの専属はベテラン主体で人気女優は単発かレンタル契約。掲げるテーマの関係で作品に中出しは不可欠だがドラマの演出のひとつにすぎず、中出し自体をセールスポイントにしたり堂々とパケで謳うようなことはない。マドンナも中出しには消極的で、年に数本程度。

そのほか専属女優を抱えるメーカーで中出しをまったく用いないのは kawaii*、消極的なのは E-BODY人によるのが E-BODY、中出しに積極的なのは kira☆kira ( BLACK GAL & Festival )とダスッ!、どちらともいえない(判断基準が読めない)のは溜池ゴロー。専属形式を取らないメーカーの場合、女優に対するギャラの発生が作品ベースなので消費期限のリスクはない(それでも安易に中出しに頼るのは長い目で見れば下策だが)。

なおわしはリアルとリアリティは別という観点から、擬似については肯定派である。それに真正を濫発されるとありがたみが薄くなるし、男優のスタミナにだって影響するだろうし。

2014-09-30:追記

初稿当時は上述のとおりだったのだが、今年に入ってエスワンは緒川りお、アイポケは玉城マイとここのところ中出し採用(それも真正)の動きが活性化されつつあるようだ。プレステージも直系の主流レーベル「ABSOLUTELY PERFECT」で玉名みら星野千紗など専属の中出し(これまた真正)に踏み切ってる。

2015-01-05

いやーまいったね、新年早々ついにエースのあやみ旬果まで中出し解禁しちゃったよ。ここ数年のプレステージは明日花キララの抜擢やカトリナの大ブレイク、そしてあやみ旬果と少数の強力なエース級による打点の高さを戦略にしてきたように思うけど、ひょっとしたら攻撃の軸をホームランバッターからアベレージヒッターにシフトしつつあるのかも。

ついでに移籍直後の瑠川リナがいきなり中出し解禁と、相変わらず SOD は我慢が効かないというか。CA だとプレミアムがさらに中出し比率が増えもう毎月のことに。

2016-04-01

現役のエスワン専属でいちばんのお気に入り、夢乃あいかに白羽の矢が!中年男性大喜びである。それはともかく、CA の主要単体メーカーの中出し率に目立った伸びはなくワンポイントリリーフ的な使い方に留まっている。ついに中出しの導入に踏み切った kawaii*も移籍したての鈴木心春で定着させる気配はない。それが賢明と思われる。



そりゃエース級の中出しは最高にありがたいシロモノだけど、女優の旬がどんどん短くなって使い捨てに拍車がかかることを思えば、中出しが増えることを単純には喜べないよなあ・・・。

アイエナジー

設立は2000年。良くも悪くも SOD 系列の特徴が色濃いメーカー。アタッカーズの石川社長がスピンアウト?して立ち上げたとは思えないほど大味でクオリティに問題のある作品が多い。企画のパクリも大好きでその多くは劣化コピー。単体モノは中出し 20 連発シリーズが有名だけど 100 %擬似。演出なら演出でいいんだけど作りが雑で、それを本物と言い張るんだから始末に終えない。バラエティものでは常連監督であるクニオカかりくんの作品でアドリブ進行が目立ちすぎで、クリエイトやディープスほど作り込まれておらず、場の雰囲気もイマイチ。最近手掛ける作品の目立つバンビーノ☆プリンもぐだぐだでリズムに欠ける。さらにレイプ傾向が強く後味の悪いものも多い。

まるでいいとこなさそうだけど、ぐだぐだなバラエティと違ってドキュメンタリータッチの企画にはけっこう良作が多い。アイエナジーを主戦場とする監督のひとりである菊淋の「姉に「擦りつけるだけだよ」という約束で素股してもらっていたら」シリーズにはいつも愚息が世話になっている。単体も 20 連発以外はわりとまとも。

ヒビノ

設立は2002年。何しろ日比野正明キモ入りのメーカーだけに SOD 系列の中でも作品の内容で勝負できるまじめなよいメーカーなんだけど、全体的にちょっと地味。パケ写の雰囲気や質感のあるドラマを得意とするあたり“SOD の FA プロ”といえなくもない。やたら近親相姦ものが多いが中出し演出は総じて控えめ。ヒビノを主戦場とする監督では鳥浜浩がけっこう好き。

代表の日比野正明はクリスタル映像時代より村西とおるの右腕として鍛えられたが、ダイヤモンド映像が倒産したのち SOD の立ち上げに協力。これが縁となり SOD 系列で自身のメーカーを設立するに至った。現在は SOD 会長も務めている。

以前はバラエティやナンパ系の企画モノ、特撮にもけっこう力を入れてたけど最近あんまり見かけなくなった。それともうずいぶん前のだけど「消費者金融受付嬢 鬼畜輪姦中出しレイプ」の前半に出てくる女優さんがどうしてもわからない。

扱いは露払いだが演技はメインの女優さんよりずっとよかった。「業界秘話 素人娘オーディション 断りきれずに輪姦された私達」といい、この頃のヒビノは同種のものが一切ない孤立した作品がけっこうある。

ナチュラルハイ

2000年設立の痴漢・レイプドキュメンタリー専門レーベル。本社は初台。ハードレイプの印象が強く作品の大半を痴漢と銘打ったレイプ(本番までやって痴漢もクソもないだろw)が占めるものの、中には「ど素人思いっきり生電マ」などライトな作品がないわけじゃない。また出演者のほとんどは素人扱いだが、まれに女優名を前面に出した単体作品もある。中出し演出はシリーズ次第。好みの監督はレモンハート中島

ドキュメンタリーとドラマ

ドキュメンタリーとドラマに本質的な違いはないという意見も多く、内容による線引きは正直難しい。当記事では演出を控え事象のままに記録した映像をドキュメンタリー、創作もしくは事象に大幅な脚色を加え演出も多用する映像をドラマとして分類している。大雑把にいえばノンフィクションとフィクションだが、わしとしては内容の真偽よりも撮影技法がどちらに近いか、または作り手がノンフィクションに見せようとしているのかどうかが大事。またライブ感の有無もポイントのひとつ。

極論をいってしまえばアダルトビデオに狭義のドキュメンタリーは存在しないし、存在してはいけない。あるのは手法だけを取り入れたフェイク・ドキュメンタリーだ(なぜ言い切れるか、って事実の記録なら大半が犯罪だろがw)。それを端的に表したのが高橋がなりの名言AV はファンタジーだろう。

痴漢バス興業やクラブ痴漢の頃は好きだったけど、さすがに最近はネタ切れ気味で企画が一巡した感。ソフトレイプ(結果的に合意と判断できるセックス)作品も増えている。

DANDY & COSMOS

2006年、ナチュラルハイから分化する形で発足(法人名はヒロスンエンタテインメント)。主な監督はダンディよしの。自らを「ちょいワル」「ロクデナシ」メーカーとしているが、その言葉どおりロクでもない作品を延々と量産している。奇抜な発想だか何だか知らんがどうもタイトルに設定のピントがズレてると感じるものが多いのよね。初期にはそこそこ見応えある作品もあったけどずいぶん長いこと手に取ってない。ちなみにパケ写は HUNTER ばりに謳い文句で賑やかだが、実際のタイトルの長さは常識の範囲にとどまっている。

2013年に長瀬ハワイを中心とした新レーベル COSMOS がスタート。上品な奥様の下品なセックスを切り口とした人妻ものがお題だが、わしにはパケを見てもぜんぜんお上品な匂いを感じ取れない(単なる下品な人妻でしかないような)。好きな人は好きなのだろう。

それでも DANDY よりは入りやすく、たまにツボにくるものもある。

アキノリ

(執筆中)

傾向が似ているのは作品に限られず、事務所と複数本契約でもしているのかある作品の出演者がそっくりそのまま別の作品にも出てることがけっこう多い。お気に入りばかりのアタリな組み合わせであればよいが、お目当てがひとりしかいないと悲劇は繰り返される。

東京ティンティン+

2012年設立のドラマ専門レーベル。コスト度外視の作りで SOD 系列とは思えないほど高いクオリティ、むしろ AV 全体でもかなり上位。ちなみに設立者の本田教仁は舞台経験もあるらしく、メーカー名ももともと氏が関わっていた劇団?の「東京ティンティン」にちなんだものらしい。アタッカーズで「対魔忍アサギ」の監督もやってる。

海賊版対策だか何だかわからんけどセル DVD オンリーの特典映像が「こっちが本編じゃねーの?」ってくらい目いっぱい力の入ったシロモノ。セルと配信は倍の価格差があるので差別化としてはありだし実際 DVD 買った人には好評かもしれないが、知らずにレンタルや配信を利用するとけっこう損した気分になるわけで…。

立ち上げからしばらくは意欲的な作品が多かったけど売り上げがよほど芳しくなかったのか、2014年にそれまでの本格派ドラマから“ガチ素人ナンパドキュメンタリー”へ大幅に方針転換。もともとアダルトビデオでガチを追及することには否定的なわしはちょっとついていけずスルーしていたのだけれども、2016年に入ってからリリースがなくツイッターの更新も止まってるのでおそらく打ち切りとなったのだろう。

↓ 1年後 ↓

ありていにいえば「どうしてこうなったwwwww」

正直な感想としては、展開としては最悪のパターン。業界全体が予算繰りに四苦八苦してる中でカネを投じたメーカーが尻すぼみに終わっちゃったら「それみたことか」とますます金太郎飴が加速するわけで…。内容も途中から企画・構成と演出が噛み合わず空転してた。わしが期待していたのは“映画の延長にあるドラマ AV”なのに、途中から映画の機材でバラエティを撮ってるようなちぐはぐさを感じたのよね…。

そんなわけで、見るなら2013年の春くらいまでかな。

V&R プランニング、V&R プロダクツ ※2015年8月より KMP グループ入り

業界参入は1986年の老舗。代表の安達かおるはもともと TV 畑出身で、当初よりショッキング・ドキュメンタリーの方法論を業界に持ち込んで次々とサディスティックな作品をリリース。特に「ジーザス栗と栗鼠スーパースター」シリーズの、そのダジャレ混じりのタイトルには程遠い、長時間に渡り休む間もなく女優を責め立てる壮絶な絡みのインパクトはとんでもなかった(大袈裟な言い方をするなら、これを機に AV は殻を割った、リミッターを解除した、真の意味で作品と呼べるものになったように思う)。若手育成にも熱心でカンパニー松尾、バクシーシ山下、平野勝之、ゴールドマンといった従来の作りに捉われないアバンギャルドな監督を送り出した。ちなみに V&R は Visual and Retail、映像と小売の意。

2004年、一部スタッフのスピンアウトによってできた子会社が V&R プロダクツ。その後内部衝突によってプロダクツの立ち上げメンバーが離脱、新たに ROCKET を立ち上げた。残りのメンバーによりプロダクツは継続するもプランニングは事実上活動停止。

とまあ、いろいろあったメーカーで、最近は「時間よ止まれ!」「中出しクリニック」のような現実味の薄い企画というかバラエティが多いけど、割り切ってやってるので作品としてはデキがよいというかバカバカしくて面白いものが多い。ドキュメンタリーもたまにある。

2015-01-01 追記

昨夏、突如 V&R プロダクツが SOD グループと決別、8月8日発売作品より新たにV&R PRODUCEとしてトップマーシャルに販売委託を鞍替えした。これまでにも離脱したメーカーはいくつもあったけど、グループの中でもけっこう存在感が大きかっただけにいろいろ影響が出るのでは・・・と思いきや、記事にしたのは東スポくらいで、しかも 3 ヶ月遅れ(まあ訴訟沙汰にまでなってたのは知らなかったが)。

参考:流通問題で大手AVメーカー訴訟沙汰…我々の AV ライフにどんな影響が?

PRODUCE 以降、作品の質があからさまに良くなっている。

ROCKET

前述の通り V&R プロダクツの中核メンバーが設立。有志による作品作りといえるけど内容はアイエナジーを企画に特化したような印象で、しかも劣化コピーの劣化コピーに近い。二、三度見ると飽きる。

Hunter ※2016年3月よりHHH グループ入り

2007年設立。主な監督はボルボ中野で主流はオムニバス企画※注)だが過去にはキカタンのピンも作っていた。今じゃ HUNTER といえば無駄に長いタイトルの火付け役であり、業界に広めた罪は重い(仲でもモリキHUNTA-029は惨い)。

Windows ではパスの最大長( MAX_PATH )が 260 文字という制約がある。ファイル名に作品のタイトルを含める人は決して少なくないはずで、クソ長いタイトルは害でしかない( PC で動画ファイルを鑑賞するみながみな違法ダウンロードや P2P で入手してるなんて思い違いも甚だしい)。しかもシリーズもので番号が末尾にあったりすると環境よっては表示し切れずに何作目なのかわからない、なんてことにもなる。一部の通販サイトは自主的に最初の句点にあたる部分で番号を入れるといった工夫をしているが、それが裏目に出て同じ作品でもタイトルがまちまちなんて状態だ。こういうのはメーカーが気を遣ってやるべきで通販サイトに非はない。せめてパッケージ用(宣伝用)と管理用それぞれ別に公式情報としてのタイトルを用意するとかねえ。

ただ悔しいことに HUNTER の中身はしっかりしたもので、作風に若干のバラツキはあるがカメラワークや絡みは安定している。このジャンルでは DOC の Real Document シリーズと並んで安定銘柄だろう。余計に小手先の技に溺れるのが惜しいというか。

ATOM ※2016年3月よりHHH グループ入り

わりと最近の企画専門レーベル。企画にそこそこ独自性があり中身も期待通りの作品もあるのだが、タイトルと中身にズレを感じたりあからさまな擬似本番といった悪質なものに出くわすこともあり、安定性は悪い。パケ写で「これは」と期待した作品でそんな大ハズレが 2 度続いたからもう買わない。

Apache ※2016年3月よりHHH グループ入り

わりと最近の企画専門レーベル。ナチュラルハイとアイエナジーのセカンドソース的な位置づけなのか、両社の二番煎じがやたら多い。中身がまた煮詰めの足りないやっつけ感が強く、わしは二、三度見てサヨナラした。

ディープス ※2016年10月よりアウトビジョングループ入り

1999年設立の SOD 直系メーカー。本社は西新宿。クリエイトのセカンドソース的な位置づけで類似の企画が多いが、クリエイトよりも悪意のあるダークな味付けの傾向にある。またマジックミラー号を所有しているのはディープスなので、MM 号を舞台とする作品も基本的にディープスとクリエイトからリリースされる。系列の中では作品のデキは安定してる部類だけど、素人モノは顔モザイクが基本なので手を出しづらい。

現在の作品は安定の MM 号に加え「一般男女モニタリング AV」シリーズが中心だが、かつてはハードレイプ作品をコンスタントにリリースしていて、凌辱よりも残虐に近いドキュメンタリーが多くわしの口には合わなかった。ただジャンルを問わず暴力表現は年々減るいっぽうなのでオラオラ系のハードな作風はある意味貴重ではある。

巨乳女子大生限定!!箱根でデート中の素人カップル対抗 勝ったら賞金100万円!負けたら連続生中出し!混浴温泉中出し野球拳

中出し演出の頻度はそれなりに高く、ここ最近では“温泉+野球拳+女子大生+巨乳+寝取り+連続中出し”とツボをよく抑えた「混浴温泉中出し野球拳」シリーズのデキが非常によい(女優さんもさとう愛理里咲しおり伊東真緒春海紗奈とこれまたど真ん中よ。

企画の SOD の象徴として誕生から20年近くに渡って活躍してきたマジックミラー号は、老朽化のため2013年をもって廃車との噂が飛び交い、広範囲で話題となった。

実際にはメンテナンスで一時的に戦列を離れただけで済んだ。というよりも現状の SODC / DEEP'S に新車に移行するだけの余裕がなく( cf. 車体費用+公表されてる改造費が三千万円)、かといって看板シリーズを止めるわけにもいかず、ってところかと。

参考:GAZOO.com

SUMU-128「「カップル限定」マジックミラー号の中で、自慢の彼女を「寝とって」真正中出し! 11」より(2014年10月9日発売)

クラウドファウンディングでもすりゃそこそこカネ集まるんじゃないかな。

CA系列(旧・北都/アウトビジョングループ)

絶対王者。業界四強の中でも抜けた存在。グループの総売上は年間 1000 億円以上と推定されているが、グループ内の取引も含まれるため相殺した売上や正確な利益は不明。業界ではアウトビジョングループとして知られていたが、2009年11月に社名を北都から CA に変更してからは純粋にメーカーを指すときは CA、グループを総称するのにアウトビジョンと使い分けることもある。いずれにせよ DMM グループと呼ぶ人はほとんどいない)。

1990年の設立当初はごく普通の企画系インディーズメーカーだったが、セル市場の拡大をみて1994年に総販部門としてアウトビジョンをスタートしてからはビデ倫の脱退&VSICへの加盟や販売と制作の分離など時流の読みが功を奏し、単独でも年商 150 億円企業にまで成長した。また1998年にスタートした EC サイトのDMMもセル市場の拡大とともに発展、2013年の時点で年商 500 億円、会員数は800万人に達してる。国内最大級のエンターテイメントサイトとなった今なお成長を続け、グループを支える揺るぎない基盤となっている。

アダルトの枠を超えた活動にも積極的に取り組んでいる。ソーラービジネスや 3D プリンタ、オンライン英会話など不発だったり発芽前だったり怪しげな動きもありすべてにおいて順風満帆というわけでもないが、自滅に近いレンタル陣営の体たらくとは対照的に業界の衰退を見越して証券業をきっちり育てあげたのは括目に値するし(証券の売上純利益はアダルト事業よりはるかに多い)、近年でも「艦これ」の大ヒットが記憶に新しいように、王者となってもその座に甘んじることがない。こうした目先の成功に慢心しないのが CA 最大の強みなのかも。

参考:技評 ウェブ DB プレス Vol.78 - 「DMM.com 開発ノウハウ大公開」

わしは元へっぽこエンジニアなので興味深い記事。

業界の誰もが認める王者でありながらその実体は(少なくとも業界の外からは)つかみどころがない。アウトビジョングループ発足後、多くのメーカーを抱える業界最大勢力となっても直系以外の傘下メーカーに対して CA の存在感はなく、グループ構成も謎が多い。メーカーの CA 以外に EC のDMM.comとそのバックサポートDMM.com ラボ、先述のDMM.com 証券、ロジスティクスのKC、小売店向けのTIS、出版部門のGOT、ネトゲ開発のOVERRIDEなど、創始者・亀山敬司氏の息の掛かった企業である種のコングロマリットを形成している。これが一般企業ならそれぞれ連結対象にするなり持ち株として CA ホールディングスなりがありそうなものだけど、CA は旧・北都の頃から徹底した秘密主義を貫き外部への情報開示が極端に少ない。資本関係はあったりなかったりで、そもそも株式も未だ非公開のままでどれが中核企業なのか(いちおう KC が元締めということらしい)、もっというと意思決定の主体が何処 or 誰なのか謎である。ま、資金繰りに困ってないなら上場なんて身動き取れなくなるだけだから妥当な判断なのだけど、最近の亀山会長のメディア露出の高さを見ているといろいろ腹案を抱いてそうでもある。ともあれグループ間でどんな会計になってるかとても興味深い。

参考:【公開対談】北朝鮮から FC2 まで、DMM にまつわる疑惑の真相とは

DMM 会長の亀山敬司×我らが切込隊長やまもといちろうの公開対談。これはまいった。ぜんぜん肩肘張ったところがないユルさにはちょっと惹かれる。氏がアダルト事業に携わることになったそもそものきっかけは地元の石川県で営んでいたレンタルビデオ屋で、大手フランチャイズであるゲオの進出でスパッと見切りをつけている。

2014年夏に WOWOW で放送されたドラマ「モザイクジャパン」の舞台となったメーカーは、明らかにアウトビジョングループをモデルとしている(社員女優のように SOD を意識したと思われる設定も混ざっている)。過去にアダルトビデオを題材とした映画や OV はいくつかあるが、切り口が男優や女優だったり舞台の中心が撮影現場だったりといずれも限定的だった。経営者視点でメーカーを捉えたりアダルト業界そのものを題材とする TV ドラマ、というか映像作品はたぶん初めての試み。それもなかなか深いところまで切り込んでいて、メーカーや関係者をちゃんと取材して作ってるのが伺える(話が無修正配信まで及んだのはちょっとびっくりした)。有料チャンネルだから実現できた意欲作で地上波じゃまず無理だろう。この企画にゴーサイン出した WOWOW はもちろん、この内容で OK した取材先も偉い。

もっとも、あくまでも娯楽ドラマであって別に業界の姿をありのままに描いているわけではないし、おふざけシーンや過剰演出もいろいろ目立つ。業界に生きる人間模様としてもどこかピントのズレた中途半端な印象はある(特にヒロイン・ハマカワフミエの台詞には「はぁ?」と首をかしげたくなるようなものが多い)。これはこれでありだしわしも好きなんだけど、何せ前例があまりないのでおかしな誤解をする人が現れなきゃいいのだが(現れねえよ。

そんなわけで、少なくともこのページの内容に興味を持つような人であれば十分楽しめる内容だし、何よりハマカワフミエ 宮地真緒 黒木桃子 神﨑沙織 木村智早 愛奏 立石純子 秋山タアナと有名無名のおっぱい盛りだくさんで初脱ぎもけっこう多いからまずは鑑賞してみるといいよ(抜けるかどうかは保証しないが。

機を読むのには長けていたとしても、“メーカーとしての”CA に特別優れたアイディアやセンス、企画力があったという印象はあまりない。ただ他のグループに比べて(トータルでみれば)合理的な経営&大衆志向の制作をしてきた結果が今の勢力図となっているのだろう。北都時代の本社は石川県だったが、恵比寿ガーデンタワーにヘッドオフィスを構え系列メーカーの多くが利用している(ただし現在の CA の本店所在地は六本木)。業界では恵比寿=アウトビジョン、中野= SOD として語られることも多い。

直系御三家のエスワン、ムーディーズ、マドンナにアイディアポケットを加えたグループの中核メーカーをアウトビジョン四天王と勝手に呼んでる。基本は単体女優ものの王道路線で、作品傾向は良くいえば無難で手堅い内容、悪くいえばテンプレ化したステレオタイプの絡み、特徴のない平凡な絡みで、メーカーとしての実力に疑問はある。ただ現在はレンタル全盛期に比べるとあれこれ冒険しづらいのも確かで、大衆志向が進むのもやむなしというかアリスや h.m.p などの老舗単体メーカーにしても内容にたいした進歩が見られないため、抱える女優の質と量、メディア露出度を考えると、大きく外すことのない安心感と提供することでユーザーを繋ぎ止めている(まあアダルトビデオからカルチャーを消し去り単なる消耗品にした張本人、という見方もできるけどね)。なんのかんのアウトビジョンの優位は揺るぎそうもない。

個人的には、特に直系メーカーについては、作風だなんだよりも総集編やオムニバスがアホみたいに多いのが目障り。生涯出演本数 5 本程度の女優さんでも DMM で検索すると 50 本とかヒットしてウザいことこの上ないので、わしは検索時に“ -数量限定 -アウトレット -DMM 限定 -総集編”を引数にして結果から除外してる。

CA 専属を襲ったマスター流出騒動

2015年のゴールデンウィーク真っただ中、マスター流出という名の同時多発エロが麻美ゆまを筆頭に希志あいの並木優瑠川リナ春菜はなみひろ佳山三花大橋未久藤崎りおといった CA の専属女優を襲った。大半が無修正どころか企画落ちすらしていない大物女優で、連休に浮かれるリア充をよそにいずこへ出かける予定もなく独り部屋でオナニーにいそしむ全国の中年男性どもが突如訪れたサプライズに狂乱歓喜したのはもちろん、前代未聞の事態に業界も騒然となりあちこちで様々な憶測が飛び交った。わしもいくつか耳にした情報はあるけど、確定的な真相は得られていない。あれはいったい何だったのだろう。

…そりゃわしも誇り高き独身中年男性の務めとして一通りチェックしたわ。まあお宝には違いないし生々しさは感じるけど、基本的にこの手の流出モノは画質を筆頭として作品基準に達しないものが多く、観たというよりも眺めたに近い。当然の話だけどね。

CA を襲った AV 出演強要事案

デビューは 2010年3月に kawaii* から。摘発されたのは ムーディーズの「MOODYZ ファン感謝祭 第 2 回 バコバコ中出しキャンプ 2014」。不自然と感じないほうがおかしい。表裏合わせて 200 タイトルを超える出演作がありながら、家宅捜査食らったメーカーは CA だけ、それも出演強要とはまるで別の、難癖としか思えないような理由なんだからたまらないわな。

無論わしは…持っておる

この件のキモは「なぜ藤原ひとみなのか?」に尽きる。寄せられている被害が多数あるならツッコミどころ満載の彼女ではなくもっと深層に切り込める人もいたはず。そうしなかった理由はいくつか考えられるけど、結果としてはっきりしているのは業界の反発を促し世間から孤立させるにはうってつけの存在だったということ。

女優さんをはじめ一緒にやってきた人たちにとって背中から撃たれたも同じで裏切られたような気分だろうが、もし訴えてきたのがほしのあすか真の被害者だったら受け止め方も違ったのではないか。戦局を優位に進めるため、業界の対応が悪手となるようあえて言い掛かりから入ることで対立構図にするのがハナから狙いだった、そんな気がしてならない。

もちろん真相はわからないし意趣返しを責めようとも思わない。そこをほじくり返したところで今さら手遅れだからね。ただ「それで藤原ひとみは救われたのか?」と。後になってより苦しむことにならなきゃいいが。

※過去に出演強要が行われたことを否定するわけじゃないよ。回りくどいやりかたを取ったことが解せない、ということ。罰するべきものは罰さないといけない。

それでも アウトビジョン は強い

2016年に入り出演強要問題や U18 着エロの締め出しなどネガティブな話題で取り上げられることが目立ったが、そのいっぽうで JHV 系列や SOD 主要メーカーの販売委託を取り付けて、セルの重心がますますアウトビジョンに偏りを見せている。よほどのスキャンダルでも起こらない限りアウトビジョンが揺らぐようなことはまあ、ないわな。

ただ、倫理感のコンセンサスや消費傾向といった世の趨勢の変化に業界そのものが対応や体質改善を迫られてるのが 2017年現在の状況だから、DMM の機能や位置付けをゲーム業界でいうところの Steam とし CA とは完全に切り離すことでオンラインマーケットの一本化やプラットフォームとコンテンツ管理の一元化、ひいてはアダルト市場の透明化に繋げてくのが今考えられる先を見据えた策と思うんだけど、他のグループや小売り以前に消費者が反対するよなきっと。わしも嫌だし。

エスワンナンバーワンスタイル

アウトビジョンを代表する直系のセル専用メーカー(のちにレンタル進出)。単にエスワンとするのがほとんど。S1 =セルでナンバーワン、ってところか。単体専属メーカーの一社で、ギリギリモザイクの採用と女優のクオリティの高さで一躍トップメーカーとなったが、絡みそのものはソフト志向でセル化が浸透しモザイクの優位がなくなった現在では女優の質以外にアピールポイントは特にない。その女優も明日花キララをはじめ上玉は移籍組が目立ち、生え抜きに元気が無いというかピントを外してると感じることが多い。主観ではあるがアイポケのほうが専属のクオリティが安定しているように思う。

個人的には生え抜きだと堀咲りあ、現役なら夢乃あいかが飛び抜けてよい(アタ出演を心待ちにしている)。あとは SOD時代からずっと桜井彩に注目してるけど、おっとりしたタイプなのでマドンナとか溜池ゴローあたりの寝取りが合ってそう。

歴代の専属の中でもエスワンの発展に大きく貢献したのは蒼井そら(生え抜き)、麻美ゆま(デビューはアリス JAPAN )、吉沢明歩(デビューはマキシング)の3人だろう。それぞれ息の長い活躍をしているが、中でも吉沢明歩は2003年のデビューから途中休養を挟むこともなくコンスタントに新作をリリースし2014年現在でも安定した売り上げを維持している。30年あまりの AV 史を振り返ってもこれだけ長期間高いレベルで人気を維持している女優は例がなく、ある種の超人と呼んでいいかも(もっとも新人を育てるノウハウの不足で長期政権に頼らざるを得ない、という側面も少なからずあると思う)。いっぽう蒼井そらも恵比寿マスカッツの初代リーダーとしてメディアミックスに活躍、特に映画や V シネでの起用が目立つほか(どういうわけか)中華圏で絶大な人気がある。二代目リーダーの麻美ゆまはバラエティやドラマなど TV 出演が多く、不幸にも卵巣腫瘍が判明し事実上の引退となるも子宮と卵巣の全摘という苦難を乗り越え芸能活動を再開。3人とも超人だわ。

近年はシナリオや出演男優のワンパターン化が著しい。中でも最近の「秘密捜査官の女」シリーズの手抜きはちょっとひどい。どれもこれもまったく同じ構成でストーリーも何もあったもんじゃない(ただし脚本を六会研が担当した七海ななの「秘密捜査官の女 性開発された美人エージェント」だけは例外で、他メーカーの作品も含め女捜査官の最高傑作かもしれない)。その「秘密捜査官の女」をはじめ監督は沢庵がメイン。絡みの組み立てやカメラワークなどの演出はこなれてるけどドラマ性はあまり高くない。また凌辱系作品では女優の気分出のが早すぎて「なんだ、ビッチか」ってなりがち。デビューした瞬間から企画落ちする日を待つのが鬼畜なギガ男爵。

…最近はずいぶんマシになってきてる。

ムーディーズ

直系御三家のひとつで、北都時代のレーベルだった Mr.プレジデントが DMM 設立を転機に独立して誕生した。単体ものメインで専属女優の質はエスワンに比べてやや見劣るものの、ぶっかけ、レイプ、中出し、アナル、黒人とエスワンよりもハード志向の作品が多い。ファンとの交流を大事にしているのも特徴で、汁男優の公募もよくやっていた。溜池ゴローのようにムーディーズの内部レーベルから独立したメーカーもある。特記事項としては、ガチだかフェイクだか紛らわしい真性中出しの創始者で、その際に用いる朝バナナ擬似精子はファンタジーザーメン(名前のセンスは評価する)と呼ばれている。

個人的によく鑑賞していたシリーズは「強制中出しエロ玩具」「ドリーム学園」「女教師レイプ輪姦」「ぶっかけ中出しアナル Fuck」あたり。エロゲのクリムゾンとのコラボ作品もけっこう気に入ってる。ただ「レイプx中出し」の組み合わせが意外と少ないのが残念。ひょっとしてアタッカーズと食い合いになっちゃうのを避けてるのかも。

マドンナ

人妻・熟女を専門とする直系メーカー。単体メーカーだが専属は少ない。作品の多くはストーリーもので、クオリティはなかなか高く CA 系列の中でも上位の存在だが、人妻という設定に意味を感じない作品も目立つ。熟女はあまり得意じゃないのでコメントを控える。

またマドンナを主戦場とする監督、きとるね川口はわしのお気に入りでまめにチェックしてる。この人の作品ってデジタル一眼でも使ってるのかやけにヌケが良かったり、シーンによって被写界深度の取り方をうまく使い分けたり、カラーグレーディングを凝ってるのかシネマライクだったり、とにかく映像の演出が印象的なんだよね。熟女を艶やかに魅せるのが上手とでもいうか、マドンナ向けなのは間違いないけど、アップスとか S 級素人あたりでもよく見かける(そっちもけっこう気に入ってる)。

「痴漢 人妻囮捜査員 愛花沙也( a.k.a.秋元まゆ花)」の序盤とか、緊迫感溢れてて感動したわ。

中出しは少ない。というか基本的にない。凌辱ものもわりとソフトレイプな傾向で、たぶんアタッカーズと共食いになっちゃうのを避けてるんだろう。

アイディアポケット

エスワンと並ぶアウトビジョンの看板メーカーで単体専属メーカーの一社。凌辱専門メーカーであるアタッカーズのソフトコア路線を担う内部レーベルとして誕生するが、その後アタッカーズのアウトビジョン入りに伴い独立メーカーとなる。結果的にアタッカーズはメーカーの色が曖昧になるのを回避でき、アイディアポケットも女優の確保が容易になり単体メーカーとして定着した。ちなみに、CA 系列の中で最初にレンタル進出したメーカーでもある。

絡みの内容と女優の消費期限・賞味期限

SM やレイプなどハードな絡みのイメージが強いアタッカーズ作品は昔も今も人気女優から敬遠されがちだが、出演拒否よりも戦略的自粛に近い(以前ならいざ知らず、このご時勢に現場を選ぶ余裕のある女優なんているんだろうか)。

女優・・・特に専属女優にはいうなれば消費期限(旬の期間、恥じらいや清潔感が興奮材料)と賞味期限(鑑賞に耐えうる期間、熟成して妖艶さや演技力を駆使)が存在する。大半の女優はデビュー作の売上が最も高い。つまり女優の鮮度は出荷直後・・・デビュー時がピークで、あとは下降カーブを描くのみ。人気の女優でもレイプ系のダーティで過激な作品に出ると女優から恥じらいや清潔感が薄れてしまい魅力が減る。ユーザーの購買欲を煽るためにはさらにハードな絡みを・・・と一度手垢が付いてしまうと歯止めが利かなくなる。単体メーカーのレイプ作品が得てして温い絡みなのも、契約本数をこなすまでは女優の鮮度・・・消費期限をできるだけ先送りにするために他ならない。そのへんはグラビアアイドルの乳首解禁と同じ話で、擬似だろうがなんだろうがデビュー作で中出しなんてもったいないことは本気で単体女優として売る気があればまずやらない(名義を変えたキカタンの似非デビューに多い)。専属契約終了時まで消費期限が持てば中出しの出番は無い。

作品のウリとして極めて高い訴求力がある中出しの解禁は、契約本数や期間を残しているなら売上が芳しくない≒もはや鮮度がなく消費期限切れと判断されたに等しい。女優にとってはここで引退するかどうかひとつの区切りとなる。以降は賞味期限内であっても専属終了や単体落ちなど、扱い≒ギャラが下がることがほとんど。やがてピンでは声が掛からなくなり主戦場も企画系に移る。プレイはますます過激になり、ハードレイプに野外露出にレズにアナルに真正中出し・・・となんでもありの女優になればあとはもう時間の問題で、残すところは無修正(わしは魔界入り、魔界堕ちと呼んでいる)。ここも引退のひとつの区切りだろう。ただプライムエージェンシーやロータスのように事務所が無修正への出演を認めない場合もある。また女優の性癖や適応力によっては途中でBDSMやスカトロなどのマニアックなジャンルに向かうケースもある。

近年の単体女優の辿るパターンはこんなところ(もちろん当てはまらない人もいる)。視点を変えると女優のクオリティに頼るメーカーほど消費期限を意識するし、作品の中身で勝負するメーカーは無修正に出てようが何だろうが賞味期限内であれば普通に起用する。

もっとも単体だけが女優じゃないし、単体メーカー作品だけが AV じゃない。企画系のプロダクションの場合いきなり配信系の無修正でデビューする女優だって珍しくない(むしろ表作品に出ないほうが身バレのリスクは少ない)。ギャラの水準が下がっていると同時に性風俗や AV に対する認識もずいぶん変わったってことで。

その後アタッカーズに対しては契約女優を期間限定で移籍させたり、逆になぎら健造監督の人気シリーズ「夫の目の前で犯されて」、通称夫目、オトメをコラボ作品としてリリースするなど現在でも協力関係が続いている(最近はほとんど弟子に任せっぱなしだけど)。

またアタッカーズ時代はピンの Angel 以外に女子校生ものの複数ものも手掛けていたが、独立以降はピンに落ち着いている。傾向はエスワンと近くバリエーションがやや多いものの、中身が女優推しだけで特徴のない絡みなのはいっしょ。女優の傾向はエスワンが爆乳のグラビアアイドルならアイディアポケットはスタイリッシュなレースクイーン、という印象。どちらも嫌いではないが、アイポケのほうが好みの女優が目立つ。

アタッカーズ >>男優メモ

凌辱といえばアタッカーズ。アタッカーズといえばレイプ。幸せな日々を突如襲う理不尽極まりない暴虐と凌辱、抗い虚しくズタズタに引き裂かれる心と肉体、貞操と背徳の狭間で芽生える情念、救いのない結末は肉欲に屈した報いなのか。

そんなわけで、人間のクズで鬼畜でゲス野郎なわしの指定銘柄、アタッカーズである。

わしのハンドル名“ギガ男爵”は大好物の特撮 AV メーカー・ギガに因んだもので、はじめ企画大好きだった頃ははじめ男爵だった。そのギガやはじめ企画のさらなる高みに君臨するのがアタッカーズなんだけど、アタッカーズ男爵じゃなんか締まりがないし、アタック男爵は語呂はいいけど洗剤とかクイズ番組っぽい。アタッカーズを代表するシリーズの「奴隷島」から奴隷男爵も考えたけど、偉いんだか偉くないんだかわからないのでこれも却下することに。もうひとつの代表作「女豹」から男豹なんてすると新宿二丁目あたりで「やらないか」と声を掛けるような人と思われそう。なお今世紀初頭に一部の界隈で名を馳せたアナル男爵とは一切関係ない(もちろん戸田アナル子とも無関係。

96年にインディーズメーカーとして設立、今なお続く凌辱の歴史がここに始まる。翌97年2月に「死夜悪」レーベルから 4 タイトルをリリース(記念すべき品番 SHK-001 は椎名純の「女教師 暴虐の時間割 ~歴史教師・純子~」)、。初期作品の中でも「鬼畜輪姦」、通称キチリンはすぐに人気シリーズとなり永きに渡ってアタッカーズを支えることなるのだが、中でも「鬼畜輪姦 10」秋山みほはわしの中に潜んでいた凌辱嗜好を完全に目覚めさせてしまった(それは同時に残りの人生をオナニストとして生きる道を選ぶことになる運命的な出会いだったのだが、当時そこまで深く考えてはいなかった)。当時のハード凌辱系作品の女優はやもすると単体クラスから 3 つ 4 つランクが落ちるのが当たり前で、秋山みほのようなタイプはまずお目にかかれなかったのだ。

キチリン以外の作品も三原夕香有賀美穂といった美形女優の積極的な起用や緊縛中心の SM レーベル「蛇縛」の立ち上げなどで着実に支持を増やしていった。そして99年、トップ女優の小室友里を起用した「女豹」の大ヒットによって「凌辱といえばアタッカーズ、アタッカーズといえばレイプ」という認識が AV ファンの間で完全に定着した。

もっとも知名度の向上と引き換えに何をやるにしても凌辱やレイプの印象が付きまとってしまうため、ソフト路線を展開するにはアタッカーズのダークなイメージを排除する必要があった。そんな経緯で誕生したレーベルがご存知アイディアポケットであり、「Angel」シリーズである。その後のアイポケの独立や自身のアウトビジョン入りを経た今でも傍目には両者の関係は良好のようで、コラボ作品の提供や女優のレンタル移籍など、互いにないものを補い合っている。なお過去には上原留華月神サラ滝沢麻美とアタッカーズで専属デビューする女優もいたが、姫咲りりあ以降生え抜きはいない。ここ最近は灘ジュン鈴木麻奈美西野翔石原莉奈夏目彩春(旧・原更沙)と、長期専属に引退からのカムバック組が目立つ。単体作品専門メーカーだが自社専属前提のメーカーではない…ゲスな言い方をするとお古になってからのリサイクルが中心なので、単体専属メーカーとしてカウントすることはあまりない。

北都グループ入りしたのは2004年と傘下メーカーの中でもけっこう早い時期で、Wikipedia を見ても CA の内部メーカーに名を連ねてる。もっとも、CA そのものといえるエスワンやもともと自社レーベルだったムーディーズとは上記のように成り立ちやスタイルが大きく異なっていて、系列の専属女優を融通してもらいつつ作品作りは独自路線とある意味 CA グループのメリットだけを享受しているに近い(それに胡坐をかいていたとしか思えない節も多々あるが、とりあえず置いとく)。

作品は凌辱を土台として、技巧や方向性、テイストの違いにより「死夜悪」「蛇縛」「淫魔( in mad )」「蛇縛」「大人のドラマ」のレーベルに分かれている。ほかに大作やコラボ、単発ゲストの大物女優を起用した際に「スーパースペシャル」としてレーベルを超えた扱いをすることもある(特別なのは値段だけになりつつあるが・・・)。これらレーベルの棲み分けが上手く回っていたおかげで今世紀に入ってからの10年くらいはとにかく作品の幅が広くてめちゃくちゃ充実してた。ひとえにレイプだ輪姦だといってもシナリオや切り口に個性的なものが多かったし、特撮や時代劇≒くノ一ものもコンスタントにリリースしてたから毎月わくわくしてた。この10年の間に生み出された作品の残り香が漂ってるおかげでメーカーのブランドイメージを保ててるけど、今のアタッカーズは毎月の新作リストを見ても以前のように胸躍ることがとんと減ってしまった(中でも「淫魔」のトーンダウンが目立つ)。正直に書くとわし指定銘柄のリアルタイムランクはもうギガに逆転されてる。

レイプに輪姦に凌辱の王道を走る「死夜悪」と奴隷調教を強く打ち出した「龍縛」は昔も今もアタを支える両輪だが、ゆえに思い切った冒険をしづらい。スーパーヒロインに近未来・異星人などの SF、サイコサスペンス、ホラー、バトルアクション、デーモニズム、ドキュメント、はたまたや中出し 20 連発や触手ものと型にはまらない実験レーベル的な位置づけにあたるのが「淫魔」で、ここから「タイムソルジャー・ティマ きこうでんみさ」「エーデルヴァイス 監禁病棟 松下桃香」といった傑作も誕生した。もちろんわけのわからない作品だってたくさんあったけど興味は失わずにいられたし、どのレーベルも新鮮味に欠け内容より出演女優に一喜一憂するような今よりもずっとよかった(最後にドキドキしたのは「バレットリヴァース」かな)。「淫魔」の低迷はつくづく残念である(「監禁ドキュメント」とかアホか、何が悲しゅうてアタッカーズでわざわざハメ撮りなんぞ見なきゃあかんのや。

そうはいってもアタッカーズに取って代わる存在がなかなか現れそうにないのも事実で、アタにしろギガにしろ FA プロにせよスタイルを貫くのは楽ではないが、それゆえに価値がある、というお話。

アタックゾーン

ひとことでいえば“アタッカーズブランドの V シネ”。とはいうものの抜けそうな女優はまず脱いでないし、シナリオも完成度も露出も過激さも既存の V シネ以下で、シネマ志向な一部関係者が採算度外視でオナってるような印象。強いて挙げれば見るに値するのはさくらい葉菜の「美しい徳子さんの不幸せ」くらい。

元ネタはマルキ・ド・サドの代表作「ジュリエット物語あるいは悪徳の栄え」と対をなす「新ジュスティーヌあるいは美徳の不幸」でこちらの映像化はなかなか珍しい。凌辱と S&M メーカーの面目躍如といいいたいところだが、どうせなら AV でやるほうがよかったんじゃないかな。

MUTEKI

カッコ笑い、が似合ういわくつきの直系メーカー。有名人の AV 出演が最大にして唯一のウリ。確かに大物の出演もあるけど、どのへんが有名なのか何やらわからない女優もいれば、内容も「オレはモニタの前で“アタッカーズ”を見ていたと思ったらいつの間にか“アタックゾーン”だった!」に近い、AV と呼んでいいものか疑問に感じる作品がときおり混じってたり。

…まさかアタ専属になるとはねえ。

もちろん MUTEKI だから本番ナシ、とは限らない。元 SKE48 メンバー三上悠亜の二作目や高橋しょうこのデビュー作はガチンコファックで堪能できた。まあ芸能界経験のある人にいきなりガチの本番はいろいろ抵抗があるだろうから、わしとしては MUTEKI の役割は真のデビュー前のワンクッションとして機能することじゃないかと思ってる。そういうもんだと割り切ってしまえばそれなりに面白い。叩く人いっぱいいるし気持ちもわからんでもないけど、この期に及んで MUTEKI に普通の AV を望むのは学習能力が足りないんじゃないかと。ただし「擬似どまりのまま MUTEKI で引退」は思いっきり叩いていいよ。

なお単体専属メーカーだがその性質上レギュラーではないし、作品のリリース自体が不定期。

未満

着エロと AV の橋渡し的な位置づけにあるメーカー。イメージに分類されるが、機能として存在するメーカーという意味において MUTEKI に近い存在なので取り上げることにした。“着エロアイドルをイメージ撮影中にどんどん脱がして本番までやっちまおう”というのが基本スタイルで(もちろんフェイクだが)、多くの出演者はその後 AV 進出している。これがエスワンや Kawaii*など CA 系単体メーカーの専属としてデビューが決定している新人女優の期待値&付加価値アップを目的としているのは明白であるが(女優にとっても本番前のカメラリハ的な効果があるのかもしれない)、そういうものだと割り切ってしまえばけっこう抜ける。

MMND-110「AV 無理」 あかね杏珠 くらいからジャケのデザインワークが変わった。特にここ数作はずいぶん垢抜けてきたように思う。

ただ、前から気になってるんだけど、イメビや着エロ~特に初脱ぎの場合~はパケ写オモテで堂々おっぱい出すのは避けたほうがいいんじゃないかね?イマジネーションを阻害するだけだし、“初めて○○○○する”ってのは生涯一度切りなのだから大事に扱ってほしいし。

今でこそ“新人デビュー前のプロモーションの一環”という性格がはっきりしているが、メーカー設立のヒントになったのはおそらくエリス「AV 未満 赤 神藤美香」及び「AV 未満 黄 神藤美香」だろう。現在の過激着エロを先取りしたイメビの歴史に残る傑作で、出演者の神藤美香はこれ一発きりで、エリス自身 4 タイトルを残して消えてしまったことも含め過激イメージの伝説的な作品となった。その“未満”の名を擁しているだけに、表層だけをなぞったような「AV 未満」に対して当初はガッカリ感がハンパなかったが、こうして振り返ってみると軸はブレていないことに気づく。ワンパターンだの出来レースだの批判が耐えないけど、かれこれ 100 タイトル越えてるのに未だにこのメーカーの本質を理解できずに文句いってるのは自分はバカですと喧伝してるようなものかと。

構成はともかく、趣旨の近い存在はREbeccaの「初裸」シリーズだろう。出演者がその後専属デビューを飾るのは同じだが、こちらはマキシング、JHV、h.m.p と旧ビデ倫系や独立系が既定路線で(たまに KMP も)傾向がはっきり異なる。もっとも倉持結愛逢沢つばさのように「未満」と「初裸」の両方に出演する女優もいるから(音無さやかもそうだけど着エロアイドルのキャリアがそれなりにあるので微妙に売り出し方が違う気がする)、CA 資本の未満ほどガチガチではなさそう。

着エロとアダルトビデオ

ちなみにグラッツターンテーブル心交社などそれ自体が限りなく AV 予備軍を扱ってるような販社もあるがデビュー分類はキカタンか企画女優がほとんどで、出演者が単体専属デビュー確定なのは未満と初裸くらいだろう。オルスタックピクチャーズスパークビジョン( TWCC ) はむしろ逆で AV デビュー済みのキカタンや企画女優が別名義で出演していることも多い。このパターンはインディペンダンスな低予算着エロの常套手段だけど、中でも写女素人着エロ倶楽部シリーズは未判別の出演者が多く撮り方も好みで毎回けっこう楽しみにしてた。とりわけ『素人着エロ倶楽部 84 みなみちゃん』は傑作で、もう8年前の作品だけど未だにこれを超える素人系着エロにはお目にかかっていない。

語り調子、表情の作り方、ポージング、ポロリのさじ加減、どれを取っても素晴らしい。『イメージビデオは見せるではなく魅せるものだ』をよくわかってる逸材だけど、残念ながら他の出演作を見つけることは叶わなかった(知ってたら情報おくれ。

・・・イメビ業界については他にもいろいろ思うところがあるけれども、カオス過ぎてどう分類したらよいのかさっぱりわからんのでこのくらいにしておこう(シリーズやメーカー次第で出演が黒歴史になるならないの線がはっきり引かれてるのは、わかる。

kawaii*

単体専属メーカーの一社。その名の通り“かわいこちゃん”が出てる。少なくともパケ写は。ただそれだけ。だがそれがいい。さしずめ現代に甦った宇宙少女 by CA。登場したのは Kira☆Kira や BeFree と同時期(2006年?)くらいだった気がする。

かわいこちゃん最優先なので絡みは眠たくなるほど温い。レイプなんてとんでもない。間違ってもハードプレイ好きは近寄っちゃいかん。好みの女優さんがいても専属離れてからが勝負、って感じ。というのもソフト志向≒プレイの選択肢が限られすぐネタ切れになるからよほどの売れっ子じゃないと本質的に長期専属が成り立たないのよ。もっとも専属終わったらそのまま引退する女優さんも多いので油断はできないけど(これまた普段温い絡みしか経験してないからギャップが激しくて現役続行を思い留まっちゃうのかもね)。

2013年12月発売の「痴漢に狙われた女子校生 安土結」は我が目を疑った。さてはコラボかとなんどもパケ写確認した。それくらいビックリした。まあ中身は二階堂あいの痴漢電車(マックス・エー)程度だったにせよ kawaii から電車痴漢が出るなんてちょっとした事件では(ちなみに安土結はこれで kawaii 卒業、移籍したムーディーズでいきなり真正中出しの洗礼を浴びた)。以降、ソフトレイプな作品がポツポツリリースされるようになっている。

2016年1月、ついに中出しに踏み切る。鈴木小春好きだけど、それはほんとうに kawaii*でやることなのか?と悩んでしまう。

女優さんがどんなかわいくても、それだけじゃ 1、2 本で飽きちゃうので普段はちょっと距離置いてるメーカーなんだけど、あるときたまたま目にしてしまった咲田ありなには魂抜かれた。パケ写見ただけで&純粋にルックスだけでわし殿堂入りしたのはこの子が初めてでごじゃる。

咲田ありな

かわいい。超かわいい。クソかわいい。現役でダントツどころか長いこと AV 見てきた中でもかわいさとみを上回る衝撃。移籍を待ちきれずにデビュー作から全部買ってしまった( kawaii に手を出すなんて仲間いつき以来だわ)。で、パケ写が可愛いいだけならありがちな話だが(それでも丼 3 杯は軽い)、中身はさらにかわいいじゃねえか!なんだその声、その仕草、わしを狂い死にさせる気か!内容の温さも吹っ飛ばし女優の魅力だけでスッカラカンになるまで抜きまくったわ。なんでこの子が企画落ちするのか世の中ほんとわからんが、わしは筋金入りの凌辱好きで最低の鬼畜野郎で人間のクズなので、是非ともアタッカーズ作品への出演を熱望している。実際、この子は絡みも積極的で十分エロいし、台詞のアドリブはともかく、ふわふわしたゆるキャラとドエロギャルと純朴女学生と作品ごとの使い分けに違和感がないように立ち振る舞いのセンスはかなり高い。わしの好きな、自分で自己肯定できるタイプなのかも。

そんなわけで、この子を発掘した kawaii *というかニューゲートは本当に偉い。

マインズ移籍に伴い2015年より現在のなつめ愛莉名義に。咲田ありな時代に比べて飛躍的に企画系の出演が増え、中出しや凌辱系もずいぶん見かけるようになった。特に最近の出演ペースは尋常じゃなく正直鑑賞が追い付かないほどである。いったい何が起きてこうなったのかは知らんが、わしの念願だったギガ出演も果たしたし残るはアタッカーズからの声を待つばかり(当然「キチリン」だろ)。いやこの勢いだとまさかの魔界入りの可能性も、ほんの少しだけど、出てきたか。その裏では担当女優の仕事を断ったり評判を落とす基地外マネージャーに悩まされてたり。表の顔だけ見てその人のすべてを知ったような気になってはいかんよね。

咲田ありな以外では「未満」でもダントツの可愛さだったさくらゆらがちょっと抜けてる(久々に専属で1年超えた)。この子をはじめ、若菜ねね逢田みなみ桜川かなこ茉莉花みく稀夕らら、と未満から kawaii*専属はエスワンと並ぶ基本ルートのひとつなのでチェック対象。

あまちゃん

2015年7月にリリースされた「ほろ酔い美少女デートファイル No.1 れな」( KAWD-660 )と「本デリ生ハメ素人娘 Vol.1 凛」( KAWD-661 )が布石となって誕生した kawaii*のキカタンレーベル。品番はKWSDで今のところ中出しの採用は「ヤリサー新歓コンパ ~彼氏がいる真面目な新入生を酔わせてみんなで中出ししちゃいました~」のみだけど、これひとつ取ってもちょっと kawaii*のカラーには合わないというか、今さらこの手のキカタンのピン作品というプレステージあたりが得意とする土俵に足を踏み入れてもしょうがないのでは。やるにしてもなにも kawaii*ブランドで展開する必要はないわけで…。

作品そのものは可もなく不可もなく。女優さんは単体に比べて若干落ちる。そう遠くないうちに独立するか、消滅するんじゃないのかな。

…なんて書いたとたん、2月以降リリースがない。「若手声優を騙してエロゲーの現場に連れて行き演技指導と称してセクハラしまくり強引に SEX してそのまま AV として発売しちゃいました あんず」はけっこう満足したのだが(星あんずめちゃくちゃよい)。

Kira☆Kira

設立は2007年。単体メーカーだが単体専属メーカーとしてカウントしてよいかは微妙。「No.1 ギャルメーカー」の謳い文句どおり、ひとことでいえばギャル専、それもビッチ。特に黒ギャル率が高いが絶対条件というわけでもない。ナンパ(逆ナン)、乱交、逆レイプなど痴女傾向が極めて強く凌辱要素は皆無。またコンセプト的に海のロケも多い。

中にはギャル設定に無理のある女優の起用もけっこうある。たとえば咲田ありなにはびっくりというか目を疑った。何をどうすればこの子を黒ギャルにしよう、って発想になるんだろう(でも似合っちゃうのが咲田ありな)。

当初中出しは Kira☆Kira Street や Kira☆Kira Festival の素人設定シリーズだけで女優名を公表してるメインストリームでは見かけなかったけど、Kira☆Kira Black GAL が定番ラインに落ち着いてからはほぼすべての作品で中出し演出が採用されるようになった。もっとも確認した範囲ではすべて擬似だが。

カルマ/レッド

正直、この両メーカー違いがかわからない。立ち上げ当初はともかく(レッドのほうが1年くらい早い)今となっては完全に路線カブリで、どちらもパワハラやセクハラによるプチレイプ的ドキュメンタリーを延々と作り続けている。まあカルマはレッドとの差別化や手詰まり感の打開を狙ったのかいっとき単体作品に取り組んでたけど、成功したとはいえないよねえ。“ウラ美少女”なんてシリーズ名の時点で表街道で売れるとは思えないしw(その点、ピーターズ MAX は見事)。

企画作品の多くは4時間尺に20人以上の女優を詰め込んでるため個々の絡みは大味で擬似本番も当たり前(どのメーカーでも収録人数の多い作品に共通の傾向)。そのためこのカルマ/レッドで抜くには「弱みに付け込まれ体を弄ばれた」という設定だけでおっきできるような妄想力が不可欠。そのへんは常日頃から鍛えている(何)んだけど、できればセットはなるべく違いを出すようにしてほしい。「大学受験・センター試験カンニング不正した女子校生たち」と「社会保○庁職員と年金未払い者の H な裏取引」と「極悪クレーマー K 氏からの投稿 飲食店クレーム 身体で誠意を見せる店員たち」で部屋も小道具もまるで同じってのはさすがに萎えるのよ。まあこのへんはラハイナとかスターパラダイスとか、見出し詐欺系の作品全般にいえることなんだが、パケ写とコピーの 2 割程度の内容を想定しておけば間違いが少ない、と誰かに教えられた。なお作品の性質上固定カメラによる隠し撮り中心でロングアングルの比率が高いため、うっかりレンタル盤を借りようものなら女優まで遠いわモザイクはデカいわで地獄をみる。最近はわりとアングルもこなれ、ちゃんとハメ代が映ってる作品も増えたけど、ここで発掘した女優さんを別作品でじっくり鑑賞するのがわしのセオリーのひとつ。

擬似本番が多いということは、男優には勃起力やスタミナなどの絡み的な資質よりも状況に見合った振る舞いや醸し出す雰囲気といった役者力が要求されるのだが、いかにも「テンプレ通りやってます」って感じが多い。セットに手間かけないのも含め、設定がどれだけ秀逸でも幾度となく興醒めさせられた。それでも引っ掛かっちゃうんだよね。ドキュメンタリーとしては微妙でも肩に力入ってないというか、バラエティやコントの感覚で見るとけっこう面白い。レッドの「新宿歌舞伎町気功師より投稿 中国四千年の秘技!気功エロツボ治療院盗撮 2」( POST-146 )や「問題作第 2 弾!母娘が!?カルト教団流出!! A 教祖の H なマインドコントロール 2」( PLOD-237 )、「東北地方某所 霊場関係者投稿 悲願!霊媒師に乗り移った彼と再会した女性たち」( PLOD-264 )、カルマなら「着ぐるみレイプ」( KRMV-332 )などもうどこに向かってるのかわからない怪作もけっこうある。

“着ぐるみ”より“気ぐるい”が似合うシュールな内容だった。

印象に残ってる男優は何人かいるんだけど、基本的に男優の顔にはモザイク掛かってることもあって日高涼志戸哲也くらいしか名前わかる人いなかった。つか男優の顔モ、マジでうざいんだけど。男優は存在感ないほうがいい、って意見はわかるんだけど、下手な小細工はかえって絡みのジャマになるんだよ。特にベロチューのときは女優の顔にまでモザイク広がっちゃって腹の底から怒りがこみ上げてくる。おまいらもあるだろ、そう感じたことが。

なお女優の質はピンキリで蓋を開けてみるまでわからないのが困り者。大人数でも全員スカだったなんてザラにある。企画が一巡して新鮮さを感じなくなったこともあって最近はあんまり手をつけてないけど、出演者が多いだけにキカタン発掘場という側面は捨てがたい。「猥褻神父の本番映像流出! 美女が浴びた卑猥な洗礼」の1人目の女優さんの名前がわかったときの感激ったらなかったよ。まあ出演から5年経過していてとっくに引退してたんだけど、この子のチャプターは素人騙し系企画のお手本のような素晴らしい出来栄え。題材も女優さんも場の雰囲気も演出も会話の内容も進行具合も言うことなしでアングルも盗撮の中では優秀な部類。たぶんカルマ/レッドの最高峰だから(ともか出演作のベストでもある)見て損はないよ。逆にこれでも食指が動かなかったらカルマ/レッドは無視したほうがいい。

ああ、レッドといえば「突撃隊」シリーズを忘れちゃいかん。ナンパにせよバラエティにせよ企画・設定・構成・展開すべてに無理のある内容でおよそまじめに作ってるとは思えないのだが、やたらハイテンションしかし熱いのか冷めてるのかわからんイェーイ高嶋(この男優さんすごい好き)のおかげで「これはこれでアリかも」と妙に納得してしまう。

そんなわけで、わしはけっこう気に入ってる。いつからあるのかレッド突撃隊のテーマ、こういうバカバカしいノリ大好きなんだよね(ロボとかアホだろwwwww)。さらにレッド公式の企画投稿では優秀なアイディアに対しオリジナルの突撃隊 T シャツをプレゼントしている。欲しい超欲しい。

FA プロのような完成度が高いドラマやハマジムのようなサブカルチャー性とは違うけど、この手のユルい作品を許容できるゆとりも AV の発展に必要じゃないかと思う。

ダスッ!

2007年設立。有名単体女優のハードなプレイがウリで、大人数によるレイプやぶっかけや中出しがやたらと多いメーカー。なんだけど、いたりいなかったりする自社専属の直近2人(小泉なほ七瀬ルナ)が中出しやらずじまいで引退したのには拍子抜けした。じゃあ何をダスのかと。

そんなわけで、ここの作品が気になるのは女優さんの初中出しや初レイプのときくらいだけど、ジャケやサンプル映像だけ大味なのが十分わかるから結局手を出すこともなし。存在意義がわからん。

溜池ゴロー

ムーディーズのレーベルだったけどいつの間にか独立。アタッカーズの「オトメ」と「あな許」を足して 5 で割ったような NTR やソフトレイプ~背徳系の人妻不倫もの中心で、たまに輪姦も。これはこれでありなんだけど、最近はアタッカーズの溜池ゴロー化が進んでてなんだかなあ、という感じ。専属は不定期。路線のカブるマドンナ同様、やや年齢は高めだが熟女まではいかない、(設定上は)アラサー前後がメイン。中出しの採用はは女優さん次第という印象で、偏りがけっこうある。

看板シリーズは「私、実は夫の上司に犯され続けてます…」。最初は無理矢理、次第に体が肉棒を求めるようになり、とまあ NTR の定番のひとつなので大外しはない。女優さんの年齢層が守備範囲なら安定銘柄ではある。個人的には初期の春原未来出演作が、展開と相手役の花岡じったの演技が噛み合ってて良作だった(春原の艶技が冴え渡るようになったのはこの後くらいからと思う。

E-BODY

2007年設立。単体専属メーカーの一社。その名の通りナイスバディ・・・出演女優は基本的に巨乳だが、他の巨乳がウリのメーカーが不自然なほどおっぱいを強調するのに対し、おっぱいそのものよりもカラダ全体の肉感を大事にしているのが E-BODY という印象。視覚的な女体美の捉え方に留まらず、電マやバイブなどのおもちゃによるギミックを廃した、純粋に絡みを追求する姿勢も素晴らしい。

それゆえ中出し演出には消極的だったがここ最近は美竹すずなど採用が増えている(お気に入りの鈴木真夕まで解禁でわしの中の E-BODY 株は急上昇)。あとはレーベル「花ざかりの妻たち」のように人妻志向やドラマ性を取り入れた作品も目立つようになった。

デザインワークにも女性の肉体美に対するこだわりの表れか、おしなべてジャケットのデキがよいのも E-BODY の特徴。

中でもこのパケ写には脱帽。特に巨乳好きというわけじゃないわしだけど、構図とポーズが素晴らしいのはもちろんのことメガメロンを零に見立てたアートワークもいい仕事してるし、ここまで素材(女優さん)の良さをフルに活かしきったジャケにはお目にかかったことがない。2014年の最優秀ジャケットはもちろん、わしの知る範囲での最高傑作。中身興味ないのに買っちゃったよ。

本中

立ち上げは2010年暮れでわりと新しい。単体専属メーカーに含めるかは微妙。単体女優物のほかドラマもぼちぼち出あるが、「本物中出し」をメーカー名にしているようにすべての作品で中出しがある。ただ中出し専門メーカーのパイオニアであるモブスターズほど真正へのこだわりはないようで、「これは擬似だろ」と思うことがけっこうある。ま、そこにこだわってもそれこそモブスターズの二番煎じだし、中出し演出にモブスターズよりもクオリティの高い女優を組み合わせるだけでもそれなりに魅力的な商品にはなる。

でもそれって他のメーカーだってやろうと思えば簡単にできちゃうんだよね。実際に擬似も含めた中出しの採用率はどこも年々高まってるわけで。CA だけあってトータルパッケージの完成度は高いけど、「本中ならではの何か」プラスアルファがないと先々苦しいんじゃないだろか。ドラマ作品なら中出しをする理由付けにこだわるとか、中出しの後始末にまで踏み込んでみるとか。

…この記事読んだわけでもなかろうが、上原亜衣の100人シリーズや「-40℃の極寒の地で中出しされた精子は凍るのか?」( HNTV-001 )など、最近は(デキの良し悪しはともかく)“本中ならではの何か”を感じるタイトルも増えつつある。それは喜ばしいことなのだが。

ジャケに載せている内容や種類を示すアイコン。アイディアはありなんだけど、100 %本物精子と表示すればホンモノと証明できるわけじゃないだろ(むしろ疑わしさは増すわけだが)。わしとしては「中出しへのこだわりを形にしろ」ってだけで別に「真正にこだわれ」といってるわけじゃない。

…女優側の視点でみると先日大団円を迎えた上原亜衣のようなレギュラーはいるものの総じてあまり専属向きではない。板野ユイカとか kawaii* 専属でも不思議ないような逸材もいるのだが、中出しを看板としているだけに手垢のついた感や行き着いた感はほかのメーカー専属以上に大きく、事実上の企画落ちに近いものがあるため本中で専属デビューした女優さんがその後単体女優として活躍し続けるのは難しい。単体専属メーカーとして微妙と感じるのはまさにそのへんで、だからこそ作りに手を抜いてほしくないんだけどねえ。キャラに合わないお嬢様設定や 3 作中 2 作がおよそ単体メーカーとは思えない薄っぺらな中身だった橋本さゆりが気の毒。

無垢

2007年設立。背徳×生姦をテーマに制服少女のハメ撮りが基本コンセプトでオーロラプロジェクトの CA 版といった感じ。中出しは多いがおそらくすべて擬似。

ぶっちゃけオーロラとの差別要素が見当たらないんだけど、着エロ系モデル水森あゆむ( a.k.a.諏訪野しのぶ)唯一の AV 出演作( MUKD-114、みゆき名義)がポイント高い。

たぶん一切演技してないので予備知識のないまま鑑賞すると物足りなく感じると思う。G-Works のご法度シリーズで水森あゆむを知ってる人にとっては神作品。

はじめ企画 ~ Yo Yo Hit ! ~

素人企画を代表するメーカーで、かつて名乗っていたハンドル“はじめ男爵”の由来でもある。作風をたとえるならほのぼのレイプ

SOD 系列だった頃と北都(アウトビジョン、現 CA )傘下となってからで作品の傾向がかなり違う。前者は元祖はじめ監督を中心に素人ドキュメンタリー色の強さを押し出していたが(初期の作品はマジックミラー号を舞台にしたものもある)、後者は完全にデザインされた企画となっている。男優面は森林原人、瀬恒秀幸、保坂順、イェーイ高嶋といったパワフル巨根系の起用が目立つ。寝取り寝取られ系がウリのひとつなのでそういうセレクトになるわけだが、可愛い子の登場でテンション上がったのにいざ絡みとなったら相手が田中レイという罠を毎回用意している、視聴者にとって鬼畜レーベルの側面を持っている。

なお、かつては他に出演作が見当たらない“通名のない企画女優”の起用が多く、その発掘や探索も楽しみのひとつで「おっぱいコピー」シリーズが人気だったのもそれが理由だった。近年は有名キカタンの起用が増え質は高まったものの楽しみは減った。

現在のはじめ企画の専売特許ともいえるのが寝取り寝取られシリーズで、中でも「彼女なら!彼氏のち○ぽ当ててみろ!!」はアイエナジーほかいろんな B 級メーカーにパクられたが、上っ面だけなぞったようなものばかりで本家を超える作品にはお目にかかったことがない。さすがに企画のマンネリ感が漂うとはいえ、バラエティパートの丹念な作りこみに関してはこの手の企画メーカーの中で頭ふたつ抜けている。難点は、リアリティを追求するあまり、絡みまでが長い&肝心の絡みが短いところか(裏を返せば2時間尺に10人とか詰め込んだような作品は絡みまでの流れが大味で興醒めしやすい)。

むしろここ数年は考え無しにあれこれ安易な手段を取り入れてるのが気になる。たとえばはじめ企画の作風に中出しはちょっと馴染まないと思う。ただでさえ寝取られ系のバラエティ企画は時間を掛けて(作品世界における)リアリティを丹念に積み上げても彼氏役の喜怒哀楽が希薄なせいで台無しにされやすい。目の前で彼女がひん剥かれて、ちんぽ突っ込まれて、挙句の果てに中出しまでされてヘラヘラしてられるような男なんて最初っから彼氏でもなんでもねえだろが。中出し演出をダメとはいわないよ、ただ“現実離れした企画だから演出もなんでもあり”ってのは絶対間違ってる。早くそのことに気づいてほしい。

それと新作リリースは毎月3 タイトルだけど、ここんとこずっと実質月2 本、ひどいときは 1 本で残りは総集編ってのが続いてる。その総集編でコンプリートだの完全収録と謳うなら当然ノーカットって思うし、むしろ作風考えたらノーカットじゃなきゃ意味ないのに、インタビューやバラエティパート削るって正気を疑うよ。

余談だけど、マスコットキャラの 3 匹がぼったくり電気のオンボロ編集マシーンに大喜びするオープニングムービーが好き。2014年までは季節ごとの壁紙も作っていた。時代の変化とともにメーカーからこういう細かい部分を大事にする姿勢がどんどん消えていくのは寂しい。

ワンズファクトリー

設立当初は SOD に販売委託していたはずが気がついたら独立してた。さらに最近 CA 入りしたらしい。とりわけワンズならではの特徴があるわけでもなく、印象に残ってるのはあんずさきくらい。CA 系列になったら作風がややハード志向の単体ドラマが増え、ムーディーズやダスッ!とバッティングしてさらにまずいんじゃね?なんて思ってたところ、「美人潜入捜査官」シリーズは意外とイケてる(オワコン扱いしてすまんかった。

川菜美鈴って美形でスタイルもいいし演技もそつがないのにあんまり目立たないのもったいない

他メーカーの捜査官ものとシチュエイション(舞台は病院が多い)が違うほか、犯し役にありがちなコワモテではなく杉浦ボッ樹など「こんなチョロそうな奴に…」ってタイプの起用が多いので新鮮に感じるし、デキそのものも悪くない。女優に稲川なつめ桜井あゆといった人気キカタンも起用しているのもよい。まあさすがにずっと病院では芸がないので飽きられる前にテコ入れを。

中出しは典型的な擬似だけど、ドラマがけっこう多いのであんまり気にならない。

キャンディ

2012年設立(リリースは翌1月から)の内部メーカーでキャッチは美少女"発掘"メーカー。色合いはピーターズ MAX に近くデビューする女優にナンチャッテもいないが、専属契約に積極的ではなく一度限りの出演でキャンディを後にするケースも目立つ。また女優の位置付けも曖昧でキカタンとも単体ともいえない(デビュー時に単体の新人としてカウントされ名義も前面に出しているが、その後の動きはキカタン的だったり)。

なお立ち上げ間もないうちに鈴木心春が「奇跡の美巨乳 18 歳 絶・対・美・少・女 AVDebut」でデビューし好評を得たが、もともと予定していたのか二匹目のドジョウを狙ったのか、以降続々と「絶・対・美・少・女 奇跡の○○○ Debut 鈴木心○」をリリース、ほどなくして作品を見渡せばどれもこれも鈴木心○という、何をやってるのかさっぱりわからねー行動に出て「大人の事情とか戦略とかそんな立派なもんじゃねえ、もっと愚かしいものの片鱗を見たぜ!」と各方面で笑い話題になった。もちろん鈴木心春に続く人気女優が現れなかったのはいうまでもない(ピーターズからあべみかこが移籍してきたのはけっこう笑った)。

そんな「絶・賛・開・催・中」の鈴木心○祭りに隠れてあまり目立たなかったものの、川越ゆいさとう愛理湊莉久夏海いく茉莉花みくと何気にポテンシャルの高い女優もけっこう送り出してる。それぞれキカタンとして単体として活躍するんだから運が悪いというか間が悪いというか頭が悪いというか。そういえば引退後におつむの緩い早大生として話題になった川原里奈もキャンディ出身。

もともと地味な存在だったのが、心○祭りが終わりあべみかこや鈴木心春が去るとさらに影の薄いメーカーになった。それでも“発掘”は地道に続けられ「チ○ポに触れずに射精させる!?現役エスパーアイドル」や「噂の大道芸舞踏家 金粉ショウダンサー」「燃える大和魂 プロ和太鼓奏者」といった希少種の捕獲にも成功。さらに極め付けはこれだ。

ワケってなんだよワケって。よくある「現役〇〇」の肩書は本来ドキュメントもののリアリティを高めたり作品の流れを作るためのネタのひとつと思うんだけど、ここまでくると現実味がなさすぎてむしろどう作品に仕上げたのかが気になってしまった。恐る恐る鑑賞してみたらこれがまたけっこうしっかり作り込んであるんだわ(何しろ男優からして殺陣の名手栗原良だからな)。奇抜な設定のわりにあんまり不自然な感じがしないし、全体の流れ、演出、絡みの組み立て、顔バレのタイミング、どれを取っても頭からお尻までちゃんと筋が通ってるんだよね。女優さんも女優さんで、こんなわけのわからない役どころ演技もクソもないんだけど、くノ一らしく振る舞おうとするんじゃなくごく普通に受け答えしていた(そもそも現代に生きるくノ一が実在したとしてどんなものなのか想像もつかん以上、それが正解なわけだ)。正直キャンディをナメてたしドラゴン西川にも期待してなかったけど、得てして出オチで終わったり持て余しがちな題材をよくここまで仕上げたと感心したわ。奇抜な企画こそしっかり作るべき、というよいお手本。

そんなわけで、2015年の年度代表濡れ場は「現役くノ一 ワケあり AV デビュー! くノ一メイ」に決定。

ナンパ JAPAN

2013年12月設立の素人ナンパ専門レーベル。枯れたテーマだけに目新しいものはない無難な構成だが、女優さんの質はわりと高い水準で安定してる。この手のナンパ企画が苦手でないならお手頃の抜きやすいオカズかと。

ピン 2 タイトルに複数もの 3 タイトルがおおむね基本。中出し(もちろん擬似)には積極的でこの一年くらいほぼ全ての作品で採用しているが、例外はレズ及び企画専門レーベルでは珍しい専属女優の椎名そら。在籍時ずっと封印してたのに次がいきなり本中で吹いたけど確かに効果的な解禁だわ。

サンプル(しみけんが出てるやつ)で流れるノリのいい BGM が耳から離れず、思い切ってメーカーに問い合わせたら「お答えできません」とのお返事。版権クリアしてなかったとか、オリジナルで特に名前はないとか、理由はいろいろ考えられるが残念じゃ。

追記:Instant Music Licensing という音源サイトの「L.A. Alternative Rock」に収録されている「I'M Better Off - Full Mix With Male Vocals」と判明。ライセンスのお値段は最低 35 ユーロで、どうしょうかちょい悩む(※結局ポチった。

ヤリマン伝説

2016年1月にスタートしたあなたの街のヤリマンを発掘するドキュメンタリー AV メーカーが謳い文句の内部メーカー。わしはあけっぴろげの淫乱女やあからさまな痴女の類が苦手なので本来なら手に取ることのないメーカーである。

ところがだ。記念すべき一作目の「ヤリマン 3 名に囲まれた地味女子は合コンでヤリマン化するのか?」これすごい良かった。恥じらいや慎みがあってこそ暴かれたエロスに価値があると考えるわしにとってまさにドンピシャの切り口と展開なのよね。主演の優和も役柄ピッタリだし掘り出し物に出くわした気分。もっともアングルやシーンの切り替えなど不満がないわけでもなく、他の作品は切り口が好みに合いそうもないので以後スルーしている。

FA プロ系(エフエー映像出版プロダクト、サイドビー)

ここでは FA プロを立ち上げたヘンリー塚本長江隆美ナックル原田を加えたドラマ AV の大御所3人による一連の作品群を勝手にFA プロ系と括ってる。

現在の FA プロ(のセル部門シネマ・コーポレーション)はアウトビジョンの外部メーカーだが、1985年の設立より現在に至るまで一貫してドラマにこだわり続けてきた業界の古株である。AV30年の歴史において業界のトレンドがどれだけ移り変わろうとも、昭和のロマンポルノをまんま AV に持ち込んだような背徳感と退廃感の漂う泥臭い作風を頑なに貫き、世に送り出した作品は実に 2000 タイトルを超える。

長江隆美はヘンリーのもと監督経験を積み重ね、2006年に FA プロから独立して「ながえ STYLE」を立ち上げる。さらにサイドビー(有限会社 BEAST )を起こし、ここに求人広告を見て面接にやってきたナックル原田が加わって FA プロ(ヘンリー)ともまた異なる世界を作り上げている。

作品の共通点をひとことで言い表すならボカシと本番のあるピンク映画で、三者ともドラマのデキは AV 業界の中でピカイチ。一度 FA の作品を見ちゃうと他社のドラマがどれもこれも陳腐に映ってしまう(アタッカーズにしてもまともに対抗できるのはなぎら作品などごく一部だろう)。オープニングやエンディングも作品ごとに異なりスタッフロールをきちんと別テイクで撮りおろしたり、すべてにおいて濃ゆい。まあデカダンなシナリオや随所に漂う昭和の空気は見る人を選ぶので、ハマる人はとことんハマるしダメな人はとことん拒絶すると思う。

ドラマ命なので必然的に演技達者のベテラン中心になってしまうのが難点。熟女気味というか平均年齢が高くなりがちで、さらに男優も女優も常連ばっかりなので新鮮味が薄い。なのでわしは定常的に鑑賞するのではなく、ある程度間をおいて楽しむようにしてる。なおオムニバスがやたら多い。

2013年には FA プロxアタッカーズのコラボ作品「力づくの和姦」がリリースされた。我が道をゆくヘンリー塚本が自社作品以外の監督を務めるのはこれが初めて。

御大曰く「台詞がキチッと出来なければ駄目(キリッ」なのに主役周防ゆきこっすか。カントクもずいぶんお茶目ですねえ。

妄想族

2006年に誕生したアウトビジョンのグループメーカーで、妄想族を窓口に多くのフェチ系マイナーメーカーを抱えている。やはり寄り合い所帯の五右衛門や、HEROエマニエルHEROなどのアウトビジョン系メーカーを吸収し一大集団となった。現在公式サイトの一覧には 250 を超えるメーカーが名を連ね、中には老舗のアートビデオマルクス兄弟CROSSモブスターズといった有名どころの名前もあるが大半は聞いたこともないメーカーで、さらに現れては消えを繰り返しているのでわしもよくわかっていない。

田町ナンパ天国は他メーカー(ハヤブサとビッグモーカルが多い)の企画作品の再編集がやたら多いので基本的には手を出さんほうがいい。まあハメ蔵ほか撮りおろしのレーベルもあるし、だいたいサンプル映像も用意されてるから見分けるのは容易いけどね。

中核となっているのはFirst Star(品番体系がカオス)で実体はマーキュリー / メインキャスト。以下 ABCジェントルマンエマニエルデモンズ幼獄 LiTEBoinBBキチックスなど。これら妄想族の内部メーカーの多くは表記に“ABC/妄想族”とサフィックスをつけているのが特徴。

…素人 Wiki の言葉を借りると位置付け的には BRAVO に近い。女優はロリが目立つがマーキュリー直系プロダクションのファーストスターがそういう方針なのだから当然か。また巨乳か微乳の両極端なのも特徴だが、素人キカタン+ハメ撮り+中出しというアングラメーカー定番の(手抜き)構成が目立つのでわしは敬遠気味。何が嫌って生々しさを感じないハメ撮りほど不愉快なものはない。ジャケに惹かれて期待すると痛い目に合うとわかっていながら、つい手に取ってしまうキカタン発掘現場。ここで見初めて抜くのは他メーカーの作品で入魂の一発、というスタイル。

GDKT-031

特に“キチックス”はジャケットのデザインワークや作品紹介といった見かけのスペックがそこそこ秀逸なのだが、作品によってサンプルがあったりなかったりでマジ困る。そのうえセル限定とかなかなかレンタルに回らなかったりで始末に負えないから最近はもう手を出してない。

HHH 系

どこぞの配信系みたいな名前の、2016年3月に登場したメーカーグループ。スタートアップの時点で参加しているのは Hunter、ATOM、Apache にお夜食カンパニー/妄想族、ゴールデンタイムの 5 つで、個々の詳細については割愛するが共通してるのはいずれもオムニバスの企画ものが主体の比較的新しいメーカーであることか。

その実体と思しきはリンク一覧を見れば軒先を貸してるのがDMMなのは一目瞭然。念のためドメイン情報も調べてみると取得は去年の8月で、少なくとも半年以上前から話が進行していたことになる(※)。公式サイトの鯖に同居してるのも未満やヤリマン伝説、恵比寿マスカッツといった CA と縁浅からぬ名前が並ぶ(ちなみにサーバー証明書の名前は kawaii*だ)。後述する妄想族はもともと DMM に販売委託してるし、ゴールデンタイムのALL GROUPも独立系みたいなもんでどこに気兼ねすることもないだろうが、問題は Hunter、ATOM、Apache の SOD 勢。直近の作品をみても制作に行き詰まってる感じはなく、何よりSOD 生え抜きのメーカーが一挙離脱ってのはただごとじゃない。業界の古株で近年低迷していた V&R のトップパートナーズ入りとはワケが違う(SOD 公式のメーカー一覧から Hunter 以下の名前が消えていることからもコラボ的な動きではなく謀反と考えたほうが自然だろう)。

※よく見ると 2015年11月発売の HUNTA-073( Hunter ) AP-259( Apache ) からパケの背表紙にあったデマンドのマークが消えていた。

ほとぼりが冷めればもっと突っ込んだ事情もいろいろ明かされるんだろうけど、いったいどうなっているのやら。企画の乏しさは CA のウィークポイントのひとつだったから、SOD にとって Hunter 離脱のダメージは見かけの数字以上に大きいように思える。パワーバランスが一箇所に集中するのはあんまりよくないよなあ…。

プレステージ系

2002年参入。名前は威厳・威光・名声・魅惑を意味するフランス語のPrestigeが由来(英語の Prestage ではない)。メーカーであると同時に販社としての側面も強く、直系レーベルのほかインディーズメーカーを扱う総合販売とで一大グループを形成している。2012年の創立 10 周年で大幅なレーベル再編を行った。以降、数年おきにレーベルのリフレッシュを行っている。本社は南大塚→道玄坂、審査団体はソフ倫→メディ倫(CSA)~映像倫を経てEJCS(東日本コンテンツ・ソフト)。

総合販売を除いた2014年の年商は 50 億円を越すが、資本金200万円の有限会社のままである( CA にしてもだけど、外部資本に頼らず運転できるなら何かにつけて縛りが増え融通の利かなくなる株式会社より有限会社でいるほうが楽だよね、それに今じゃもう会社法変わっちゃって新規に有限は作れないし)。

プレステージ(直系レーベル)

単体専属メーカーの一社。完全独立系絶対的美少女メーカーの言葉通りまったくの門外漢による業界外からの参戦で、四強の中でも 20 世紀から活動するメーカーと唯一繋がりを持たない異色の存在(門外漢からすると 北都 以上にここがわからない)。ソフト面・ハード面とも既成概念に捉われない戦略が功を奏して瞬く間に有力メーカーに成長した。気を引きやすい洗練されたパッケージングと素人演出の作風で「働く女」「エスカレートするど素人娘」など現在も続いている数々のヒットシリーズを生み出したが、多くの模倣作とともにパケ写詐欺と擬似中出しが氾濫する嚆矢ともなった。

企画力とパケ写のデザインは優秀なのでつい手にとってしまうが、作品自体は基本的に量産化前提のオーソドックスな内容。その影響か、どのレーベルもハメ撮り率が異様に高い(ハメ撮りは機材もスタッフも大幅に減らせる≒ENGに比べて制作コストが安く済むのだ)のでカメラワークや画面の明るさなど鑑賞面の不満を抱くことも多い。

ネットではかねてから擬似中出し確定メーカーとされ、一部ではプレステージ=素人or 美少女中出しなんて謳い文句も見かけるが、実際のところ(擬似)中出しを多用しているのは総合販売系列のキカタン作品で直系レーベル特に専属契約女優の中出し演出は総じて控えめ。ないとは言わないが、SOD や KMP のように手あたり次第ぶっこんでるわけじゃなく線引きした範囲内に留めてる。なお生中レーベルの「生中出し記録 01 シコまれた撮影会」は 4 回のフィニッシュすべてがきっちり半中半外で最初に見たとき我が目を疑ってしまった。

オカズとしてもリアルにおいてもわしは中出し命である。

真正中出しと擬似中出し

・・・辞書で調べればわかるが、真正と真性は意味が違う。前者は本物、後者は本物同様。つまり真性は本物と見分けのつかないフェイク。ムーディーズとかムーディーズとかムーディーズとかの真正と見せかけた擬似作品で多用されている。見分けがつく時点で真性ですらないんだけど、そっとしといてやろう。それはともかく。

妊娠するしないに限らず性病予防も大切なわけで、ほんとは生ハメだってやらないにこしたことはない。「安全日だから」「ピル飲んどけばいい」なんて単純には片付けられないんだから「AV の中出しはほぼ擬似」なんてちょっと考えればわかる話。単体作品ならまだしも、たいした予算も手間も掛かってない企画ものまでやれ擬似だなんだといちいち目くじら立ててる人たまに見るけど、子供じみてるというかなんというか。

そもそも女優のあえぎ声だって感じるそぶりだってほとんど演技じゃないか。内容だって現実にはありえないようなものばかりじゃないか。レンタル時代は本番自体が擬似で当たり前だったじゃないか。中出しが擬似でどこに問題があるのかと。それを必要以上にガチにこだわったり全部リアルにやろうとしたら AV なんて成り立たないだろ(その行き着いた先がバッキー事件じゃん)。だから擬似そのものを否定するのはナンセンスで議論の余地もないけど、問題はそこじゃない。

わしの場合どういう流れで中出しに至ったかが大事で、“中に出した”という事実はさして重要じゃないからいちいち真偽のチェックなんてしない。とはいえモザイク越しでもありありとわかる色つきコンドーム、「中に出すぞー(中に出してー」としつこく連呼する男優&女優、フィニッシュ直前のあからさまなジャンプカット、女優の顔にカットイン→動きと噛みあわない喘ぎ声、ハメ撮りでよくあるフィニッシュでの結合部の見切れ(フレームアウト)、ちんぽ抜いた瞬間に溢れ出す露骨な量のファンタジーザーメン…。例を挙げるとキリがないが、こうした違和感のおかげで擬似そのものは肯定してるのに擬似中出しにゲンナリしちゃってるんだわ。ちなみに擬似という言葉の印象があまり好きじゃないので、わしはなるべく中出し演出と呼ぶようにしている。演出なんだから効果的にやってくれよ、って話。

理想は挿入から発射まで局部のフレームアウトやジャンプ・カット(画面が切り替わること)がないことなんだけど、仕込みから 2~3分が擬似ザーメンを膣内に保てる限界らしく、仕込みの瞬間が意味のないジャンプ・カット喘ぎ声と噛みあわない体の動きとなって表れるのもある程度仕方のないことではある。キングオブオナニストのギガ男爵を引き合いに出すと発射までの待ち時間は30秒が基準タイムで、これより長ければ勃起率 5 割以上の状態から画面に集中し白濁の魂を昇天できるので、せめてそれくらいはワンカットで納めてほしい。

真正中出しとセットで用いられることの多い半中半外は、半分だけ膣内(ザーメンがすぐに膣から垂れ落ちるよう入り口付近に発射することが多い)に射精し、残る半分は膣外で亀頭からザーメンが出るところを見せて中出しの証明とする方法である。確かにこれなら真正性の担保とすることができる。でもわしはあまり好きじゃない。だって普通にセックスしてたらそんなフィニッシュありえないじゃん。膣内っても入り口にしか出さないとか、セックスしてるんじゃなくて「これなら納得するんだろ」てな感じの事務的行為としか感じられないんだよね(別に半中半外考案者のモブスターズを否定する気はないしニーズを徹底して追求する姿勢には感服してるけど、安易な模倣は逆効果というだけ)。だから真正を謳う作品の場合、中出しが複数あるならそのうち 1 回か 2 回を半中半外で、残りは自然な射精にするのがいいんじゃないだろうか。最近このパターンが増えてるのは喜ばしいが、オナニー/おもちゃ責めパートのお約束になってるザーメンこすりつけ&流し込み。個人的にはドン引きなんだよね。凌辱・鬼畜系ならともかく和姦でやるようなプレイなのか?

まあ苦しい台所事情にいろんなやしがらみでなかなか思い通りに作品を作れるもんじゃないのはわかるけど、作品のキモが中出し(「ナンパ中出し」「監禁奴隷種付け調教」な感じでタイトルに盛ったり表ジャケに堂々と中出しを載せたり)なのにその演出で手を抜くとか、真正を謳ってるのにフェイクだとか、理屈に合わない筋も通ってないじゃさすがにアカンだろ。そのへんの線引きはしっかりしとかないと自分で自分の首絞めることになるわけで(なってるわけで。

そんなわけで、わしは流れ重視なのでいちいち厳密にチェックなんてしないから、手っ取り早く真正か疑似かを知りたい人は AV 総合の真偽スレへどうぞ。個人的には真正か擬似かよりも中出しの有無でギャラに差はあるのかが気になっている。特に専属女優さんの疑似解禁で。

プレステージ(直系メーカー)は中出しに対し節度のある上手な付き合いを長いことしてきたけど、ここんとこ雲行きが少々怪しくなってきた。絶対的存在のカトリナからエースのバトンを受け取ったあやみ旬果がバス痴漢ものを出したり看板レーベルABSOLUTEの主戦力だった朱音ゆい藤井あいさが中出し解禁したりとらしくない動きで、プレステージもそろそろ苦悩する時期に入ってるのかもしれない。

なんてまとめようとしたらいよい手詰まりなのか、過去の無修正出演が発覚した玉名みらはまだしも、以後シリーズ化した「なまなかだし」であやみ旬果に柚月あい鈴村あいりとエース格まで解禁(半中半外を装ったフェイクだけにタチが悪いw)。全体的に売り上げを計算できる旬の期間が短くなってるのかなあ。まあいったんそっちに舵切っちゃうとなし崩しで消耗戦になりがちだから、“最初で最後”と銘打つことで中出しに付きまとう安っぽさの払拭と作品やシリーズの商品力アップを図ったのは良い判断と思う。みんながみんな出るわけじゃないのもよい(個人的には橋本涼宮地藍西野セイナあたりに期待していたのだが「出るか出ないかわからない」というのもありがたみに繋がる大事な要素である)。

むしろ深刻なのは素人TV シリーズのマスター流出に歯止めが掛からず修正前映像の配信が後を絶たない配信部門の MGS か。エース級は今のところないみたいだけど不本意な無修正映像の公開に女優さんたちは当然おかんむりだし、頻度が頻度だけに作為的なものと受け取られても仕方ないと思う。このままじゃプレステージ系列の仕事を拒否するプロダクションも出てくるんじゃないの。

わしとしては公式サイトのサンプル掲載期間が短すぎるのをなんとかしてほしい。実質は MGS 動画でそっちには残されてるんだけど公式サイトからのリンクがリリースすると消える謎仕様。かといって MGS に発売前の作品は掲載されないし、めんどくさいったらありゃしない。そりゃ DMM でチェックするわな( DMM にサンプルが載るのはプレステ公式の 1~2 週遅れ)。

ラストラス

プレステージの姉妹メーカー。プレーステージの売れ筋を寄せ集めた低価格のオムニバスや総集編を手掛ける。設立当初は「呼び出し」「騙姦」「GIRLS GRAPHICA」など素人もののオリジナル作品も作っていたが、2011年2月の「TOKYO STREET STYLE 04」を最後に新作のリリースは途絶えている。

以下は総合販売の主要なメーカー。

DOC

総販でも比較的新しいがすぐに主力メーカーとなった。メインは Real Document (現在は Real Document Plus )シリーズに代表されるオムニバス企画。さすがに手慣れたもので作りにソツがない。この手のジャンルでは Hunter と並ぶ安定銘柄で出演する女優の質も高いのだが、無駄に長いタイトルはほんとどうにかならないものか。

おおむねデキはよいのだけれども、ときおり流れが不自然に感じることもある。↑にしても処女を否定して引っ込みつかなくなった流れで愛撫されても「感じてない」と言い張るのはおかしくないか?そこは〝感じたフリしてたら本気で感じてきちゃった”だろ。まあこのシリーズに限った話でもないんだけど、作り手の変な思い込み(今回でいえば「感じてない」と言い張るほうが視聴者は喜ぶに違いない、ってところか)はどうにかならんものかねえ。

あとはもうリリース止まってるけど、凌辱ドキュメンタリー専門の Cherish レーベルがお気に入りだった(作風や絡みは好みなんだけど絡みのある女優ですら主役以外はクレジットに載せなかったりするのは困る)。中出し演出は 10 本に 1 本くらいの割合。

のちの人気キカタンさとう遥希もこの頃は無名に近い存在だった(ひとめで「コイツは大物になる」と見抜いたわし偉い。

メーカーの正式名称は単なる語呂合わせだろうな。

MAGIC

DOC と並ぶ現在の総販の主力メーカー。特にタブレットレーベルは直系に劣らぬ勢いを感じる。

「イキ過ぎた着エロ」シリーズがお気に入りだったけど、「着エロのはずが気が付くと AV に!」という流れが持ち味なのに、モデルが状況を受け入れる下地を作ることもなくセクハラパワハラのレベルを飛び越し特に段取りも伏線もなく勢い任せに犯す、ただのレイプに作風が大きく変わってしまった(やっぱり不評だったのかシリーズ終わっちゃった。

※新の大西りんかはごにょごにょ

ONE MORE

総販の老舗。主力シリーズの「24 / 7【TWENTY FOUR / SEVEN】」も「恋夜【ren-ya】」もハメ撮りの絡み相手がとにかくキモい&自己満ファック連発でアングルも最低(顔あんまり出ないけどひょっとしたら大塚祐作かな?)。さらに中出し演出がデフォだけど非常にデキが悪いので非推奨。パケ写がソソるからって油断してはいけない。

2015年6月リリースの「模範的優等生美少女初撮り AV デビュー 木下麻季」( ONEZ-049 )以降、パッケージのデザインワークがそれまでのシンプルな作りから最近のプレステージ作品に共通する豊富なテキストと多色使いの派手なものになった。作風も良い意味で S 級素人ライクにガラリと変わっている。差別化の要素を失ってしまったけど、元が優れていたわけでもないので、個人的にはよい判断と思ってる。ただ DRM を掛けるようになってしまったのは残念(それ以前の旧作は DRM フリーで提供されている。

ZeTToN

総販の老舗。中出し演出がデフォ、デキはまあまあ。Fixer レーベルの「当日仕事アリマス!」が大のお気に入り(すでにシリーズ終了)。初期の作品は女優が気の毒になってくるほど男優のリズムが悪い。せめて抜けるレベルに達してくれと思いつつ、そのぎこちなさがリアルドキュメンタリーっぽい雰囲気を醸し出してるのも否定できない。シリーズ後半になると緊張感が薄れてしまい面白みがないので、鑑賞するなら初期の 10 タイトル。

フルセイル

かつては総販を代表するメーカーだった。AV 男優の平本一穂が代表兼監督を務める。

MAD

凌辱専門メーカー。作風はベイビーエンターテイメントに近く強制アクメ作品が主流だが、凌辱ドキュメンタリーや野外露出なども多い。

ProjectDiamond

2013年設立。いわゆる男の娘専門メーカー。

トップパートナーズ系( トップマーシャル / KMP / CCC )

K.M.Produce、いわゆるKMPの設立は2002年と何気にプレステージと同じ。インディーズで活躍する有名女優を多数専属に迎え入れた看板レーベルのミリオンがヒットを連発して一躍有力メーカーに。さらに後発のレアルワークスや老舗のメディアステーション(宇宙企画)を傘下に加え業界の一大勢力を形成している。トップマーシャルという呼び方は KMP やレアルワークスなど関連メーカーの販売業務をやってるのがトップマーシャルだったからだけど、新たに持ち株会社トップパートナーズが設立されトップマーシャルも KMP もその傘下企業になった。またレアルワークスやメディアステーションも結局 KMP に吸収されている。当初はビデ倫に所属していたが、JVPS(日本映像ソフト制作・販売倫理機構) に移行している。

トップパートナーズ自身は個人情報絡みで何かとお騒がせなCCC グループの一社(四強で唯一、業界の外にバックボーンを持つ存在)。主流がセルに移行したといってもレンタル市場だって無視できるものじゃない。全国にチェーン展開し知名度も高いレンタルの代名詞、TSUTAYAの運営母体CCC グループがバックに控えているのは心強い(つか、KMP が短期間で飛躍できたのも CCC を抜きには考えられない)。またトップパートナーズ傘下のジャム・ティービーはスカパーと強い繋がりがあり、スカパー大賞など放送分野における活動も積極的。わしは競馬中継しか見ないので関係ないけど。本社は CCC/トップパートナーズが南平台で、KMP は広尾。

ビデ倫陣営にとってレンタル最大手の TSUTAYA は戦略の要であり影響力は非常に大きい。その TSUTAYA と母体を同じくする KMP がメーカーの列に加わるのは掟破りに近いものがある。2000年代半ばにセル化の流れが加速したのは CCC グループに業界を牛耳られることへの危機感も手伝っていたように思う。

コンテンツの雰囲気作りはそこそこ上手で女優の売り出しもスカパーとの連携をはじめ媒体戦略に長けている。メーカーの存在感はしっかりあるんだけど、KMP の作品に共通する印象としては「血が通ってない」もしくは「作り手に愛を感じない」が近い表現かな。SOD ほどじゃないにせよ作品作りに節操がないし(パクリの常態化した業界だけど「オーダーメイドオナニー」はいくらなんでもひどい)、絡みもその場しのぎで表面的に映ったりカメラ意識が強すぎると感じる作品が多い。女優さんに非はないんだけど、ブログなりイベントなり一生懸命になればなるほど悪い意味で KMP の存在がチラついてしまう。どうも他のグループの悪いところばっかり兼ね備えてるように感じる。

これはわしの主観でしかないが、メーカーの存在感が表に出すぎなのは SOD の伝統芸だけど、彼奴等は企画から演出から戦略からバカっぽさが滲み出てるぶん人間味を感じる。KMP のそれは画面に映らない間接的なものでビジネスライクな乾いた匂い。喩えるなら SOD が体育会ノリのブラック企業で、KMP はインテリヤクザのフロント企業。たぶん。

インフラに目を移すと、王者 CA 躍進の原動力となったのが DMM の存在であることは疑う余地もないが、DMM の強みのひとつは映画やアニメなどの一般作品も多数扱っていること。アダルト専業な他グループの通販・配信ポータルに比べて裾野の広さ≒顧客獲得機会が段違いなわけだ。これに対し KMP と TSUTAYA はともに CCC 系列ではあるが、KMP の通販&有料配信サイト「SMM」(運営はジャム・ティービー)と TSUTAYA の動画配信部門「DISCAS」がシームレスに連携しているわけではない。どんなオトナの事情か知らんけど、せっかく DISCAS があるのにわざわざ SMM を別に立ち上げたのはぶっちゃけ戦略ミスじゃないの。DMM の劣化コピーを連想させるような名前もセンスないし。ちなみに立ち上げ当初のシステムは EC-CUBE (現在は EC-Orange )で、DMM ほど自社 SI 部門に力を入れてないように映る。てか SOD もプレステージも大差なくて DMM が異常なんだけど。

そんなわけで、母体こそ強力だけど何から何まで後手に回ったり打つ手がズレてるように見える。やり方はそれぞれなので否定する気はないものの、個人的にはどうも印象がよくない。

ミリオン

単体専属メーカーの一社( KMP として同一カウント)。KMP のエース級女優の単体作品を担当、今でもトップマーシャルの看板になるのかな?新規参入でいきなり及川奈央紋舞らんをインディーズから引っこ抜き専属に起用、その後もコンスタントに大物女優を起用し瞬く間に人気メーカー(レーベル)となった。

個人的なミリオン全盛期は如月カレン(ミリオン最大の功績はカレンの発掘、異議は認めない)や沢口あすか早坂ひとみの在籍していた 2004~2005年。この頃に比べるとずいぶん専属が小粒になった感がある。実際2010年くらいを境として超のつくような大物女優は見かけなくなったが、他メーカーに比べ人気女優の移籍やキカタンの下克上が目立ち、また生え抜きにもこだわらないのがミリオン流(つまりは KMP )の大きな特徴だろう。プロモーションは強力だけど、長期専属と呼べる存在が藤井シェリーを最後に見当たらないのが気になる。このあたりは専属の育成や管理が苦手というより意図的にホームラン王を置かずアベレージヒッターを並べてるように感じる。

現在の作風は「やることはやってます(棒」という感じでいかにも KMP らしい淡々としたもの。中出し演出の採用に節操がないので女優の実力が問われるメーカー、という見方もできるか。

S 級素人

キカタン専門としては上々のヒットメーカー。もとはトップマーシャル傘下の単独メーカーだったけど KMP に吸収されてレーベル扱いになった(2010年9月発売分、品番 SAMA-311 以降)。もっとも最初から一社一レーベルみたいなものだから何が変わったということもないが、それから時が経つにつれ勢いが鈍ったのがこれまた KMP らしいというか。パケから中身まで随所にプレステージの影響が伺えつつ、S 級素人なりに素人を口車に乗せて AV 出演させる一連のドキュメンタリーを基本とするスタイルを確立、特に導入部分の演出を大事にしている。女優はキカタンで中出しの採用率は極めて高いがすべて擬似。

ずいぶんと売れたようで、いっときは類似の作品が各所から続出(中でも「素人S 級ストリート」は笑った、どういう意味だよw)。わしの場合、のちに KMP のトップクラスまで成長した麻倉憂成瀬心美(売れっ子になってからのここみんはあまり好きじゃないけどこの頃は抜群によい)をはじめ S 級素人で初めて存在を知る女優がやたら多く、キカタン発掘でかなり世話になった。特に月野りさで抜いた人は多いんじゃないだろか(内容は淡白だけど)。

売れ筋となった「現役 OL の裏バイト」「東京中出し女子校生」のように一見するとシリーズ作もあるが共通してるのは名前だけで、作品ごとに監督も異なるため作風や内容もマチマチ。ただ監督による当たり外れはそれほどなかったように思う。南★波王きとるね川口紋℃末武有情倉田大明望永斉あたりの起用が多い。ハメ撮りや隠し撮りも数多く見受けるが全編通してのハメ撮りはほとんどない。

品番 500 番台後半あたりからピンの 2 絡みだった作品構成が複数ものやオムニバス主流となり中出しも控えめになるなど大幅にテコ入れされた。正直なところレアルワークスやバズーカのオムニバスと違いがわからず、個人的にはあまり歓迎できない方向性。新たに増えた SABA 品番の作品もワンダフルあたりとモロ路線被りで、さらにナンパスカウトものはよりによって隼の素人ナンパ系と同じ構成になり(たぶん委託先が同じなんだろ)、おかげで天敵の今井勇太に苦しめられている。

これぞ S 級素人といえる作風はせいぜい SAMA-600 番くらいまでだろう。擬似中出しの多用などを批判する人もいるだろうし名作や傑作の類ではなかろうが、変に監督のやりたいことに懲りすぎたり小細工を打ったような作品よりよっぽど抜きやすく、オカズに特化した素人風ドキュメンタリーのひとつのスタンダードと個人的にはけっこう評価してる。

なお“S 級素人”はトップマーシャルに商標登録されている。

宇宙企画(メディアステーション)

単体専属メーカーの一社( KMP として同一カウント)。業界最古参の一社。黎明期に AV の存在を世に知らしめビデオデッキの普及に大きく貢献。さらにかわいさとみ(「ボクの太陽」といえばかわいさとみのデビュー作に決まっとる)や秋元ともみ小森愛といった美少女路線の与えたインパクトは AV そのもの対するイメージまでひっくり返すほど強烈だった(中身はぬるま湯だけど)。社名をメディアステーションに変更し90年代のインディーズの台頭も傘下の英知出版とメディアミックス(有賀美穂をはじめ Beppin で初脱ぎ&宇宙で AV デビューというスタイル)で切り抜けてきたものの結局はセル化の波に飲みこまれた格好になった。が、KMP に吸収された現在でも宇宙企画の名は中高年にとって美少女を意味する偉大なブランドネームであり、アテナとともにアダルトビデオの歴史を語る上で避けて通れない。ちなみに「すっぴん」「デラべっぴん」などを発行していた英知出版はアウトビジョングループの GOT に吸収されている。

がまあ、今残ってるのはほんと名前だけ。女優全体の底上げがハンパないのでちょっとやそっとの美少女じゃ看板に見合うインパクトは与えられない。それを差し引いてもミリオンと違いがいまいちわからないし、KMP の中でも選りすぐりの美少女を厳選しているというわけでもなく、レーベルとして残した価値があるのか疑問に思うほど訴えるものがない。ぶっちゃけ kawaii* のほうがよっぽど現代の宇宙企画を地でいってる。S 級素人でも感じたことだけど、KMP 本体がでしゃばるとみんな同化してカラーが消えちゃうんだよなあ。制作体制やワークフローがどうなっているのかけっこう気になる。

発売元の切り替え時期は S 級素人と同じで、2010年8月リリース分までがメディアステーション(「MDS-611 いもうと。 宇宙少女 みおん」まで)、9月以降は KMP 扱い。BAZOOKA もメディアステーション扱いは「MDB-230 憧れの教育実習生 3」までとなっている。

ここ最近だと未来綾波優以来のアタリだった。宇宙少女なのかはちょいと悩むけど。

ONE DAFULL

トップマーシャルの素人系作品作りを象徴するようなレーベル。パケ写のデキはとてもよいのでつい手にとってしまう人は多そうだけど、基本ハメ撮りで中出しはすべて擬似。それもかなり質が悪い。こういう手間と演出の手抜きが露骨なハメ撮り&中出し作品はマジ滅んでくれないかな。

キカタン発掘場としてくらいしか使い道がないけど、それなら同じトップマーシャルでも S 級素人のほうがずっとマシ。

レアルワークス

KMP のスタッフがスピンアウトして設立。当初は単体作品メーカーで、ミリオンの専属をシェアしてもらうことでそれなりに存在感はあったけど、気がつくと KMP 本体に吸収されていた。今はキカタンのオムニバスが中心で特に見るべきものはない。

BALTAN

2010年設立のキカタンメーカー。V&R はさておき、トップマーシャル生え抜きにもかかわらず独自のカラーを放ち続けているグループの異端児。HUNTER 同様タイトルの奇抜さが目を引くが、HUNTER をダラダラと要点を絞り切れない粗悪なウィキペディアの記事とすれば BALTAN は良くも悪くも攻めすぎて盛大にスベることも多いアンサイクロペディア公式ツイッターのユルさも手伝ってネット人気はまずまず高いか。配信コンテンツを DRM フリーで提供しているのは素晴らしい。

6 つのレーベルはそれぞれ「素人初撮り」「ブルセラ」「OL」「コスプレ」「アラサー人妻」「ギャル」とわかりやすいテーマにフェチ要素を盛り込み、絡みのアプローチもレーベルに応じて味付けを変え、画一的ではあるのだがいろいろ考えて作ってるのは伝わってくる。

ただ 1 タイトル 1 絡みが基本なので物足りなさは否めない。また中出しは KMP 軍団にしては控えめだけど演出がどうにも不自然で抜きづらく、結果的にジャケ(これがまたいいデキなんだわ)で抱いた期待値を下回ることが多くて最近あんまり見てない。

V&R Produce

2014年夏に SOD グループを離脱した V&R プロダクツが、8月発売分からは委託先をトップマーシャルに変更し、V&R Produce と社名も新たに(何度目かの)再出発。経緯が経緯なので金太郎飴のようなトップマーシャル軍団において異色の存在。詳細はSOD の V&R 追記を参照。

そんなわけで、SOD時代末期が嘘のように元気を取り戻し精力的に作品をリリースしている。よいことだ。ま、安達かおるが健在のうちは飲み込まれることもないだろうて。

各論:その他の主要グループ・メーカー

主に旧ビデ倫系を中心に、関心のあるメーカーを。

JHV

老舗の単体レーベル、アリス JAPAN を中心に、企画レーベルの EROTICA や関連会社のマックス・エー、アップス、最近できたホイップで構成されるグループ。単にジャパンと呼ぶことも。アリスと EROTICA は映像制作会社ジャパンホームビデオの成人向けレーベルで、JHVは同社の一般作品のレーベルだけどグループを総称する際に便宜上 JHV と呼ぶことが多い。本社は神保町。

※2016年3月よりアウトビジョンに販売委託をしている様子。

新規メーカー紹介にアリス JAPAN、MAX-A、EROTICA の名前が見える。

追記:5月より ディーアイエス ( ダイワボウ情報システムじゃなくて、DMM の出版部門な)が配布を始めた販促用のフリーペーパー、イベルト通信 にも JHV 関連のメーカーがでーんと載ってた。

思ったよりも本腰というか、そのうち CA 関連グループになっちまうんじゃないだろか。

アリス JAPAN

86年開設。単体専属メーカーの一社。当初より今に至るまで王道の単体作品を作り続けている、ある意味単体ものの業界標準メーカー。作風はよく言えばマイルド、悪くいえばガッカリ。例外は「人間廃業」と「レイプ狂い」くらいか。中出しには消極的。

単体の老舗だけあって小林ひとみ吉沢明歩のようなレジェンド女優にはじまり、小向美奈子小沢なつきやまぐちりこといった芸能界からの転身組、お菓子系のビッグネーム萩原舞や地上波でレギュラーを持っていた葵つかさなどのグラビア出身者がアリスより専属デビューしている。

やまぐちりこをはじめ、女優さんのデビュー作品でしょっぱなの絡みにイタリアン起用しちゃうような救えない部分もあるけど、正直ここが潰れるようなことがあったら日本の AV 業界はおしまいと思ってる。

まあこれはどこのメーカーという話でなくてね。単体女優の初撮りはごくオーソドックスなものでいいんだよ。デビュー作の絡みって初々しさをいちばん期待できる最大にして唯一の機会なんだから、冷や水ぶっかけるようなことはやめてくれ。ぶっちゃけボディチェックと称してのフルヌードやオナニー、おもちゃ責めの類を挟むのもできれば勘弁願いたい。せいぜい着衣での手コキやフェラ抜き程度に留めてほしいところだけど、尺が持たないんだろうなあ(それこそ無理に2時間だの3時間に引っ張る必要ないと思うんだが)。

EROTICA (エロティカ)

95年開設。前述のとおり JHV≒アリス JAPAN の企画作品を扱っているが、近年は 0.01mm の極薄構造を採用したすぐに破れるコンドームを作っていることでも知られている。関係者によると中出しを不本意な事故で処理できるスグレモノとして好評らしい。また、その名もズバリ EROTICA (エロティカ)の専属女優、絵色千佳(えいろちか)がある日突然姿を消した。すぐに破れるコンドームと何らかの因果関係があるのではないかと一部で噂されたが、事故は事故である。

絡みはソフト志向で出演作に3 大 NGちっくなものはほとんど見られなかった。ペースも事実上の企画女優としてはそこそこで、普通に考えれば理由は身バレと思うんだけど、陰謀論好きな人にはいろんなものが見えてるようだ。それはさておき、細身で感度がよく犯され表情も映えるいい女優さんだった。

ほか EROTICA 出身女優では、ヒートアップすると舌を出す茜笑美もすごいお気に入りだった。

設立以来ずっとピン作品だったけど、方針が変わったのか最近はプレステージや Hunter によくあるオムニバス企画にシフトしている。もう少し様子を見ないとなんともいえないが、今のところ可もなく不可もなくといった感じ。

マックス・エー

92年設立。正式な名称は中黒(・)が入るけどマックスエー表記されることも多い。単体専属メーカーの一社。本社は中野。名前は MAX Alice なんだろうね。アリスが王道ならこちらはチャレンジャーにでもなるのかな。ともあれ作品のノリが全体的に軽い傾向にある。作りは悪くないものの絡みは温いというより淡泊で、凌辱や痴漢ものでも被虐感に乏しい。女優は同系列のアリス JAPAN とダブル専属になることが少なくないが、古くは高樹マリア沢木まゆみ、近年でも柚木ティナ(現Rio)、宮路ナオミ小西那奈伊東遥原更沙(夏目彩春でカムバック)、河西陽菜二階堂あいと定期的にレベルの高いわし好みの女優を発掘してくるので目が離せない。最近だと南紗彩はかなりイケてて注目してたのだが訳あり引退っぽい消え方で実に残念。忘れた頃に中出しがある。

なおマックス・エー資本の三社のコンテンツ管理は株式会社ドラゴンコンテンツが担当、ネット配信のほか海外展開も行っている。

ときどきマキシングとごっちゃになるが、こっちは品番 XV / XVSR 始まり

アップス

2007年設立。当初は女子大生をテーマとしていたが、やがて「ハナザカリ OL」「OL のアフター 7」「援交 転校生」「地元で有名な女子校生に中出し」と OL や女子校生も手掛けるようになった。いずれにしても主流は素人設定のピン作品で、オムニバスの制作はわりと最近から。DMM のレンタルや配信にあまり回ってこないので鑑賞機会は少なめだけど、JD や OL 好きであればわりと口に合うんじゃないか。

アップスで印象的だったのは今村美穂の「地元で有名な女子校生に中出し 13」( UPSM-089 )。

シリーズを手掛けたきとるね川口はマドンナの項でも触れたようにもともと演出面で信頼のおける監督のひとり。特にこの作品は 2 度の中出しがいずれも最後の挿入から射精まで結合部のフレームアウトやシーンの繋ぎ目がないワンカットで、違和感のない自然な演出となっている。内容自体はどう見ても S 級素人の「東京中出し女子校生」だけど中出し演出の手本として他の作品も見習って欲しい。

ホイップ

2014年設立。ピーターズ MAX に触発でもされたのか、キカタンのなんちゃってデビューっぽい作品がやたら多い。

マキシング

設立2006年かな。単体専属メーカーの一社で、独立性を保っている中では最後発になる。本社は宮益坂。当初より吉沢明歩などの大物を専属に抱えメーカーの存在感はそれなりにある。がマキシングならではの何か、といわれるとなんとも(かんとも)。最近でも愛沢かりん瀬名みずき桃瀬れもんとアタリを掴んでるにもかかわらず回転が速いというか、せっかくの好素材を食い散らかしただけで終わらせてる印象。マックス・エー同様、思い出したように中出しがあり、ここ数年のエース由愛可奈も4年目にしてついに解禁。逆に三原ほのか白石優杞菜などデビューや二作目から解禁する専属もいて、女優の鮮度や価値の維持に一貫した姿勢はなさそう。真正率は低め。

ときどきマックス・エーとごっちゃになるが、こっちは品番 MXGS 始まり

アテナ映像

アダルトビデオ元年の1981年に設立された三社の中で現存する唯一のメーカー。三大始祖のひとり代々木忠を擁する(あとの2人は豊田薫と村西とおる)。「ザ・面接」は90年代前半から今なお続く長寿シリーズで、もうひとつの看板シリーズ「おはズボ」とともにアテナの代名詞となている。当然ながらビデ倫系の最古参でセルへの参入も2009年と最後の最後だった。現在はトップマーシャルに販売を委託している。

残る 2 社は85年に日本ビデオ映像が倒産(直前にスピンアウトしたメンバーが JHV≒アリス JAPAN を立ち上げている)。宇宙企画(メディアステーションに社名変更)は2006年に KMP に吸収された。

何が悪いってわけじゃないんだけど個人的には苦手なメーカー。作風が好みに合わないのよね。でも作り手にこだわりがあるのは確かで、公式サイトもほとんどのメーカーが新着や女優紹介、イベント情報でお茶を濁す程度だが、撮影現場レポートを(細々と)更新し続けているのは立派(ツイッターもいいけど瞬間消化型でコンテンツとしての重みはないからね。

クリスタル映像

設立は84年でアリス JAPAN と並ぶ老舗(厳密には SM の 2 社のほうが古い)。系列メーカーに CHERRIES (チェリーズ)を持つほか社外レーベルを十数社抱える。自社作品は一般的な単体女優もの中心だが、社外レーベルは不夜城やテクノブレイクなど熟女や人妻、淫乱系の企画作品を得意としている。中出しは古参の中では積極的なほう。

村西とおると黒木香のコンビがお茶の間にも進出した80年代後半から、のちにタレントにまで上り詰める飯島愛を輩出した90年代前半はレンタル陣営の最重要メーカーの一社だったが、21 世期に入ってからはセルの攻勢に耐え切れなくなり自主審査団体の制販倫を設立。ビデ倫メーカーの大御所だったクリスタル映像の離脱で事実上レンタル陣営は瓦解した。ちなみに制販倫には KMP も参加、IPPA会員 5 団体の一角となっている。

現在の作品の雑感としては、全体構成や撮影の雰囲気はわりと好感持てるんだけど編集に難のある作品が目立つ。たとえばシーンの繋ぎ。画面変わるといきなりおっぱい見えてたり、ちんぽくわえてたり、ちんこ突っ込まれてることがザラにある。もうアホかと。この手の“行為の起こり”ってのは欲情の起爆スイッチなんだよ。オムニバスやダイジェストならまだしも単体作品で大事な抜きどころをすっ飛ばしてどうすんの。

「咲田ありなのギャルでしようよ」でも絡みの前にわざわざ“女優さんにとって初 3P”って話振ってるのに、前戯がひと段落しぼちぼちフェラの頃合ってタイミングにシーン切り替わってすでにチンコくわえてた。何をどうしたら AV でこういう編集になるのかさっぱりわからん。この作品に限らず、その女優さんにとって、あるいはその作品において“初めての○○○”をないがしろにされるとほんとうにやるせなくなる。

h.m.p

芳友舎として1984年にスタートしたが、81年からサム・ビデオ・センターとして SM 作品を手がけていた、真の業界最古参。97年、現在の h.m.p に改称。なお h.m.p は芳友メディアプロデュースの略と思われる( KMP の K は何なんだろうね)。グループ企業として銀河映像やビデオバンク、メディア・ジャックなどを抱える。

設立と同時に美形路線レーベルのミス・クリスティーヌを立ち上て以降、80年代から90年代は葉山レイコを筆頭に星野ひかる浅倉舞白石ひとみといったレジェンド級の専属を擁し(この成功がレンタル時代の擬似本番路線を定着させたといえる)、「処女宮」「口全ワイセツ」といったシリーズも安定した人気でアリスや KUKI と並ぶビデ倫の最大手だったが、2007年に新基準モザイクを採用した乙音奈々の「萌え~イジられるの大好き」及び竹内あいの「巨乳若奥様ねっとり誘惑エッチ」が摘発対象となり、これがセル vs. レンタル戦争の終焉を迎える分岐点となった。

単体専属メーカーの一社。本社は江戸川橋。老舗ではあるが作風に古臭さはなく、良い意味で手堅い印象。大きく外すことがなくわりと安定&安心できる。リリース本数も少なめ。中出しはあまり見かけないものの今をときめく明日花キララ唯一の中出し作品は h.m.p の専属時代だったりする。個人的に近年の h.m.p 専属でいちばん良かったのは綾音ゆりあ。他にも亜希菜佐倉カオリ松下桃香石原莉奈などポテンシャルの高い女優がいっぱいいるのだが、(今となっては)メーカーの印象が地味なせいか在籍時にあまりトップ女優扱いされないのが悩ましい。

2016年 9月の AV OPEN 向け作品「寝取られた箱入り女子校生」を皮切り皮切りに新レーベル h.m.p DORAMA がスタート(今さらドラマ専門てどうなのと思わんでもない。

KUKI

これまたビデ倫系の老舗。九鬼ともいう。初期には今でいう流出モノのはしりとなった「消し忘れビデオ」が大ヒットし、90年代もアダルトポータルの先駆けとなるXCityを立ち上げる(運営は系列会社のアルケミア)など時代の読みには長けていたものの、インディーズ勢の台頭に太刀打ちできずかつてのような存在感は失われている。

ちなみに XCITY の目指したものは単なる通販ポータルではなく業界シンジケート(当時そうとまでは思わなかったが)である点も革新的だった。ビデ倫系メーカーも多数参加したが、ネット通販そのものがまだ黎明期でレンタルが生業の陣営だけに EC の敷居はちょっと高かったのかもしれない。

擬似が当たり前の80年代に積極的に本番をこなす中川えり子らが活躍し、またレンタル全盛期に豊田薫や実相寺昭雄、伊勢鱗太朗などの個性的な監督が在籍し業界でも一目置かれる存在だったが、セル化の流れに対応できずどんどん影が薄くなってしまった。現在の作品作りはごく平凡・・・なんというか h.m.p をさらに地味したような印象。いちおう単体専属メーカーの一社なのだが、最近は並木優というここ10年で最高レベルの上玉を抱えながら作品も PR もいまひとつでまったく活かせてなかった(ちなみに日本最強のおっぱい女優・亜紗美も KUKI 専属で AV デビューしているが忘れていい)。

その並木優(アイポケ移籍は大正解)と七沢るりが専属を離れたあたりがどうやら限界だったようで、設立 30 周年の節目としてレジェンド女優の復刻盤をリリースするも撮りおろしの単体作品は2014年1月、企画ものも同年7月を最後に止まっている。このまま制作からは撤退するのか、踏みとどまるのか…。思えば2013年は最後の業界専門誌「ビデオ・ザ・ワールド」が休刊した年でもあり、各所で見られた派手なアニバーサリー企画とは裏腹にアダルトビデオに存在していたカルチャー性の消滅を見たような気にさせられる。

TMA

総合メーカーだけど、近年はもうコスプレ AV の総本山みたいな位置づけになってる。中でも TMA の名をアニヲタに知らしめた「ひぐらしがなく頃に」がいろんな意味でホラーだったため、その界隈(何処)で大いに話題になった。興味のある人は実写盤の前にまず原作アニメの「ひぐらしのなく頃に」を先に見ることをオススメする。

男優さんにとって惨劇の意味が違う(つか惨劇に挑むのは視聴者かもしれない)。なお V シネで一時代を築いた TMC とは関係がありそうでない。

TMA とギガは人気アニメの AV 版という点で共通するものがあるが、前者はコスが主体だが、後者はストーリーにおけるヒロイン性重視という違いがある(と勝手に思ってる)。

品番体系が独特でメディアコンテンツより機械部品みたいな印象。なお配信コンテンツは DRM フリー。

隼エージェンシー

企画系メーカーで業界歴はそれなりに長い。主流は擬似中出しを多用したナンパやレイプなどの素人風マルチ構成企画だが、JAGUAR レーベルでピン作品もポツポツ出してる。

また隼といえば「売れりゃなんでもいい」って感じの球磨田社長で普段から口が悪い。ドヤ顔で業界のフリーライダーを自認してるくらいだから独自性をまったく感じない大味な作品が目立つのもわかる話というか。んま、ホンネで生きてる人なのは確か。

ピーターズのパクリとそこらじゅうで突っ込まれてる「素人ナンパ中出し」シリーズは本家よりも可愛い子がそこそこ多く、キカタン好きとしては目が離せない。特に OL 編 1 ( DVH-588 )の1人目がすごい気に入ってるんだけど未だに誰だかわからない。

ただ、ベタな内容や中出しが疑似なのはいいとしても、フィニッシュ間際で唐突にシーン切り替わるわ、次のシーンでいきなりフィニッシュだわ、そのフィニッシュが見切れてるやら、撮り尺がどうなってるかは知らんが繋ぎがグダグダでほんと困る。謳い文句にしてるんだからそこは手を抜いたらアカンだろ・・・。男優の会話もボキャブラリが異様に乏しい。ハメると漏れなく「これ気持ちいいわ」「締まるわ」でも動きやテンションがぜんぜん伴ってないから白けるったらありゃしない。そこへもってわしの天敵今井勇太の出番がどんどん増え、パケ写で期待してもいざ鑑賞してゲンナリすることがザラ。女優さん目当てに耐えてきたけどさすがに見切りをつけ最近は手を出してない。素人ナンパシリーズに限らず複数ものはみな作りがいい加減だけど、ナンパ以外は今井勇太遭遇率が低いぶんマシか。あとピン作品( JAGUAR )の「素人口説き撮り」シリーズはそこそこしっかりしてる。

そんなわけで、およそ他人に勧められるものじゃないが、以前のわしの職場の自社製品、豹柄の防水電マ「シルフィ」を頼んでもいないのに作品内でガンガン使ってくれることには礼をいっておく。

ホットエンターテイメント

1991年設立。甲斐正明をはじめ積極的に監督名を出してセールスを競わせるスタイルを取り話題を呼んだ。今は人妻ナンパものが多いけどメイン男優のひとりが田中レイなのであまり手を出してない。最近は後述のブリットと差別化できていないのがちょっと気になる(しかもブリットのほうが完成度高い)。

田中レイは典型的なヤンチャ系なのでナンパものは適役ではあるんだが、とにかく陰湿で暗いんだよ・・・。たまに「素人カップルイジメ!」シリーズのように役どころズバリの作品があるのはちょっとした救い。

Hot で忘れちゃいけないのが同社における 21 世紀最初の作品、「淫獣大戦キトラ 死神戦死キラーボーン ~女体を貫く恐怖の恥骨!~」。なかなか刺激的なタイトルの特撮モノである。ジャケがまたナイスな仕上がりでね。

品番のせいか広告ブロックに弾かれてしまうのだ!

↑ここにジャケ写を載せているのだが〝 AD-359 ”という品番のせいか広告ブロックに弾かれてしまう。

“しっかり抜ける特撮 AV 大作登場!!”なんて思わず苦笑いしそうな煽り文句だけど、これ当時の特撮 AV のレベルがどんなものだったかを雄弁に物語っているわけよ(そのくせジャケ裏には堂々と“史上初”※の文字が躍っているのが可愛い)。さらに内容で二度びっくりすること間違いなし。それが 4 作もある。黒歴史にするのはあまりにもったいない(気持ちはわかる)。

※メジャー製作としてはキトラが初だけど、マニア(何)の間で商用ベースにおける最初の特撮 AV とされるのは、1998年センターアイランドよりリリースされた「愛の戦神パルテオン」で見解が一致している。パルテオンのほか「雪姫七変化」「小悪魔大戦」などいくつかのセンターアイランドのタイトル( VHS )は現在も再編集版の DVD が DMM レンタルで借りられるので、どんなものかを見たい人はどうぞ。

ブリット

もともとは甲斐正明事務所で SOD 系(販売委託)だったが、気がついたら離脱していた。また独立を機に社名をブリットに変更、外部監督として制作協力していた縁の深いホットエンターテイメントをメインチャネルにしている。

作品の中心は素人系や企画もの。特に企画ものは導入部分に手抜きのない堅い作りで、おちゃらけ感ノリで押し切るようなことはなく演技・演出ともに高いレベルで安定している。女優や設定が好みに合えばおすすめのメーカー。

ノリで押し切るのがダメってわけじゃない。状況によっては場当たりのアドリブ感がリアリティをアップすることだってあるし、バラエティ系やナンパなら「こいつバカだろ」ってくらいのほうが相手だって気軽に話しやすい(と自然に解釈できる)。ただキレの悪いバカは萎えるわイラつくわで始末におえない。しかも圧倒的にそっちのほうが多い。業界の人材不足は深刻というかなんというか。

ルーダス系

ルーダスは通販サイト。ここを公式の通販としているマニアックなメーカーや個人レーベルがけっこうあるのでひとまとめ。もっともルーダスの独占販売ってわけじゃなくて DMM とか Amazon でも扱ってるし、ルーダスのほかに公式認定されてる通販サイトもあるのでルーダスグループと呼ぶのはちょっと違うかな、と。

ルーダスの拠点が大阪なので参加メーカーも関西が多い。

マリオン

けっこう最近のメーカーで、実録出版の関係者を中心に個人レーベルとして多数の監督が参加している。地味でマニアックな作品が多く、持ち回りみたいな感じで毎月1 本リリースがある。ちなみに公式のサンプルは解像度 960x540 & 3Mbps の MP4 とやたら高画質なんだけど、ファイルのインデックス情報が末尾に配置されてるので全部ダウンロードしないと再生できない。初心者のエンコかよ。

現在の参加レーベルは、IRIS、OPPY、小林電人、HyonHyon、みのる、ツナ艦、マリオンマニアックス、欲望解放、YouthfulVideo、JACKPOT、粘膜接触、THE WORLD、EVE。ざっと何本か見たけどマニアックというよりもクセの強い作品が多い印象。

Beauty-Jav

けっこう最近のメーカーで、きれいなおねいさんがテーマ。一発目の「清楚なお姉さんの誘惑中出しセックス AV デビュー「一条美麗」」がいきなり大当たりで女優も内容もすごい良かった。ルーダス系でいちばん期待してたのに 10 本くらいでリリース打ち止め。

unfinishued、美少年出版社、小林電人、ぱんちか、サムシング、ラマ、ヘリポビデオ

ブルセラやら素人やら M 男やら美少年やら羞恥プレイやら。

ラマは典型的なキカタン中出しもので、やたらチンコの太い男優が特徴だけど、監禁レイプ系でもなんというか知能指数の低い作風や演技がめちゃくちゃキモくてわしは受けつけない(あそこまで頭悪そうな内容ってたぶん演技じゃないと思う)。

ジュエル系

KI プランニングを販売元とする素人ハメ撮り系の中小メーカー群。ヒットシリーズとなった「世田谷の妻たち」や「交尾する人妻」をリリースしていたのがジュエルだったため、自然とジュエル系と呼ばれるようになった。メーカーやシリーズによって女優傾向にバラつきがあるものの主流は人妻もので、作風は男優と 1 対 1、暗めの照明、固定カメラの多用、終始無言、ねちっこい責め、といった一貫性を持ち、パッケージもアングラ臭の漂うもの。その独特の淫靡さに根強いファンがいる反面、いってしまえば根暗で陰湿な作りともいえるので受け付けない人も多い。また基本的に一作限りの名義を用いるので女優の特定が面倒だったりする。

ジュエルへの関心が飛躍的に高まったのは「世田谷の妻たち」13 作目に平瀬あゆみの名義で現役ネットアイドル「ポポロ」が出演していたと判明してからと思う。ネトアの AV 出演といえばきこうでんみさが極めつけだが、こちらはもともとメディア出演に対し積極的だったし AV 出演を隠すこともなく単体デビューしているので、衝撃こそ大きかったけど後ろめたさやスキャンダラスな臭いが煩悩を刺激するようなことはなかった。まあ、きこうでんみさの凄さはネトアという肩書き抜きに純粋にひとりの女優として優秀だったことなんだけど、それゆえ隣りのおねいさん的存在のポポロが見せた初々しさや生々しさは持ち得なかったというか。

ジュエルのほか主なレーベルはメガ・ハーツマギーアーロンパフュームリアルエレメントMDMA豊彦など。ちょっと多すぎの印象で、かつてのような生々しさは薄れつつある。なお中出し率はかなり高いが擬似とガチ入り乱れた状態というか、カメラワークが悪くて釈然としないものが多い。

ビッグモーカル

創業1986年の老舗で企画専門メーカーとしては最も古い部類になる。現在の主流は人妻ナンパものだが、ハヤブサやピーターズのそれに比べると作り込みが丁寧だったり、テンプレの完成度が高かったりする。適当な作品もまあ、当たるには当たるけどこの手の企画メーカーでは良心的なほうじゃないかな。配信コンテンツに DRM をかけないのでとても助かる。

わしのお気に入りは「全国女子大生図鑑」シリーズ(特に鹿児島編の愛内希が好き)。モデルを口実に地味な JD を街で引っ掛け、メイクアップでテンションの上がったところを口説き落とすベタな展開で、男性陣もけっこうウザいんだけど、メイク後の変身っぷりに喜ぶ女優さんがそのウザったい連中に好き勝手ハメ倒されるもんで、グッとくるのよ。それと男優の顔モザイクってマスキングが雑だとベロチューもディープスロートも台無しでやらんほうがずっとマシなのだが、このシリーズちゃんとキスやフェラんときモザイク避けてるのが、偉い。

グレイズ

独立系。チーム川崎などのメーカーと二十前後のレーベルを抱える。基本は企画ものだが系列メーカー・レーベルはピン・オムニバス問わずロリ風作品と中出し演出が目立つ。本社は向島。

かつて配信サイトのGLAY'z.TVを運営していた頃はディップ系メーカーとの繋がりが深く作品を重点的に扱っていたが現在は閉鎖。XCREAMにダウンロード販売を委託している。

ディップ系

独立系。いつ頃から存在するのかわからないが、気が付けばピーターズとロータスを双璧とした複数の企画メーカーを抱える、業界 5 位か 6 位くらいの有力グループ(もちろん四大グループとはけっこうな隔たりがある)になっていた。オンライン配信・通販チャネル( dip-av.jp 更新停止に伴いグループの公式サイトも兼ねている)として PEA-TV を持つ。こちらの運営は株式会社 A & T 名義。本社は錦糸町。

ここも昔から配信コンテンツに DRM をかけない系。

ピーターズ

ディップの代表的なメーカーで、こちらの名で呼ぶこともある。ナンパと人妻とレズの複数素人企画を延々と作り続けている。中でも人妻ナンパシリーズ※はメーカーの代名詞だった、現在も軸こそブレていないが見た目はもういろんなメーカーのヒット企画を手あたり次第盛り込んでるような感じで、かなりカオス。傍目にも手詰まり感は見て取れたくらいだから、ピーターズはもちろんディップ系として既存の枠を超えた新しい路線を打ち出す必要があったのだろう。

ピーターズ MAX

そんなわけで、現状打開のため 2010年に発足したのがピーターズ MAX。ピーターズの名は冠しているけどまったくの別もので、透明感のあるピンの美少女にこだわった単体作品をウリとしている。当初こそキカタンでスタートしたが、ほどなく専属デビューした尾野真知子平原みなみあべみかこらが続けてヒットしカラーが確立、単体メーカーとして軌道に乗った。

ピーターズ MAX 以降表面的な体裁を真似たメーカーをやたら見かけるようになったけど、キカタンのなんちゃってデビューが多すぎて大御所の新作情報サイトからも単体メーカーとしてはもちろん、新人デビュー認定もされていない。ナンチャッテはピーターズ MAX もそれなりに混じってるのでわしはあまり単体メーカー認定したくないのだが、同路線の二番煎じよりははるかにマシ。

ロータス

企画メーカー。ナンパ+人妻に加えエステ(マッサージ)と JK・ロリのウェイトが高い。作風や傾向はピーターズよりもグレイズに近く、マニアックな個人レーベルを抱えている点も共通している。家は違えど親戚のような存在なのかも(ディップとグレイズの本社はともに墨田区でオフィスが近い)。

ナンパものはイマイチだが定番の「ママには言わないで…」シリーズをはじめショートドラマ系の企画はソツのない作りでクオリティは安定している。ただ作品がワンパターン化しやすく目新しさに欠ける印象がある。中出しは演出が基本だけど個人レーベルの一部にはガチっぽいものも。

総じて手抜きはあまりなく、個人的にはわりと好きなメーカーのひとつ。

ネクストグループ

独立系。基本は企画ものだけど地味というかとりわけて特徴がないのが特徴か。前の職場んとき仕事でドンキのアダルトコーナーに出入りしてた頃、よく営業と顔を合わせた。

イマージュ

ネクスト系列の総合メーカー。

ネクストイレブン

熟女ものに強いネクスト系列メーカー。

スターパラダイス

ネクスト系列のアングラ系インディーズメーカー。基本は企画もの。作りは雑だけど映天やラハイナからしたら幾分マシでオリジナリティもある。ただ旧作のパケ替えやオムニバスをそうと謳わずに新作扱いでリリースするのは勘弁してほしい。

配信コンテンツに DRM をかけない系。

映天

映天は総販会社。創業は 2005年と比較的新しい。自らをフェチの総合商社としているだけあって OFFICE K'S を筆頭に取扱いメーカーは中小かつマニアックなジャンル特化型が多い。

OFFICE K'S

映天の直系メーカー。7年ぶりに行われた AVOPEN2014 のエントリー作品が「小便アイドル」でわかる通り、ノーマル志向の人にとってなかなか敷居が高い。。

ラハイナ東海

執筆中。やってることは映天と似ているがこっちのが古い。名古屋を地盤に横浜闇倉庫、sniper、ベリーベリープラス、月刊パンチなど得体の知れないマイナーレーベルの怪しい企画ものを大量にリリースしている。サンプル映像がほとんど用意されてない上にパケから中身を想像できないものが多く、思わせぶりなタイトルやパケ写に釣られて購入しても擬似挿入ばかりで萎えることになるので素人にはおすすめできない。

ぶっちゃけ地雷メーカーだがまれに「グラビアアイドルの犯し方 撮影会編」のような良作や迷作もある(「撮影会編」以外も出すのかと思ったら単発とかw)。

インフィニブレイン

設立は2000年、Lilith ブランドでエロゲの制作や販売を行っているその方面(何処)ではおなじみの会社で、ヒット作「退魔忍アサギ」の実写化を機にアダルトビデオ事業を開始。現在 ZIZ、E ドラ、BECKAKU の 3 メーカーを抱えている。

こうした経緯から既存グループ・メーカーとは縁のない独立系だが、もともと扱っていたのがエロゲなのでアダルト商材のネット通販やサイト構築、CG デザイン、同人・コスプレ界隈との接点といった部分で強みを持っているのは想像に難くない。案外こういう異端児のほうがこの先の業界を生き抜いていくのかもしれない。

ZIZ

ごく最近のメーカー。Lilith ソフトの人気 R18 ゲーム、「対魔忍ユキカゼ」のアニメ版及び実写版を製作している。R18 に限らずゲームやアニメ・コミックの実写化が原作ファンから酷評されるのはお約束で「対魔忍ユキカゼ」も ZIZ 版・アタッカーズ版ともにけちょんけちょんだったが、特撮 AV としての作りこみはなかなかのもの。キャスティングもたぶん演技力重視で完成度は高い。

もともと R18 のゲーム・アニメは作品に不相応なやたらとクオリティの高いサウンドが珍しくないが、対魔忍シリーズのオープニング曲も軒並みかっこいい。中でも「無限連歌」は傑作。サウンドもリリックも小田ユウのボーカルもめちゃくちゃシビれるぜ!

「対魔忍」以外にも R18 作品の実写化に取り組んでいるほか、2016年からオリジナルコスのピン作品も出している。 リリース本数も徐々に増えてきた。立ち位置が特殊で数少ないギガに対抗しうる存在だろう。

E ドラ

2015年に誕生。メーカー名ともなっているように、“エロドラマ”をテーマにエンターテインメント性の高い様々なジャンルの作品をリリースしている。業界の潮流に逆行した完成度重視の作品創りで、脚本やロケーション、コスチュームなどかなり丁寧に取り組んでいる(空回りしてるのもあるが)。

BECKAKU

執筆中

アキバコム

アキバコムはブローウインドの運営するフェチに特化した通販サイト。具体的にはアスリート系スポーツコス、プロレス・キャットファイトなどの格闘系、ギガに代表されるヒロピン系※、パーツや特定プレイのフェチズムなどマニアックな作品が並び、取り扱いメーカーは実に 500 を超える。個々に資本関係などの繋がりあるわけではないがライジングSuper Sonic Satellites煩悩寺など他で扱いが見当たらないものが多いためひとまとめにした。なおアキバコム自身も制作部(まんまバトル)を持ち、キャットファイトやミックスファイト、正統派からエロプロレスまで様々なタイトルをリリースしている。

※ヒロインピンチを略してヒロピン。強靭・孤高・高貴・清楚などのヒロイン性を貶める系統の総称。凌辱の範疇を飛び越えると残酷・残虐の極み、リョナに至る。

フェチ作品だけにまず単価が高い。絡みも一般的な AV に比べるとずっと見劣りがするし擬似本番も多い(あるいはそもそも絡みがない)。普通の人は手を出さないほうがよいだろう。姉妹サイトに動画ダウンロードのABVが存在する(k本的に DRM フリーだがギガは別。

煩悩寺

男女ミックスマッチのプロレス、具体的には「謎の極悪プロレス団体“煩悩時”に挑む自信満々の女性レスラーを蔭山(煩悩時の代表)が返り討ちにするコント」を延々作ってる。重点はバトルでの責めにあるが、ほとんどの作品で性的プレイがあるだけ間口は広い部類と思う。ときどき誰が主役なのかわからなくなる。

なお同名の漫画も存在する。2007年設立らしいのでこっちのが1年早いが、公式サイトにもっともらしく掲載されてる会社情報がどこまでほんとなのか定かではない。

ライジング

ある意味もっともアキバコムらしいメーカーで、20 近いマイナーレーベルの集合体。中心は競泳水着とレオタードだけど、スポコス、全タイ、ゴム、マスク、ウェットスーツ、ブルセラ、くすぐり、風船、黒髪、鼻フック…と様々なフェチで溢れている。

わしが好きだったのはPENGINS GATEで、「新体操戦士ジャッカル」「レディクローバー 復讐の天使」「忍者少女朱美 復讐の天使」などギガのさらに上をいく“なんじゃこりゃ”なヒロピンが並ぶ。中でも「競水たちの沈黙」( RPT-01 )は DMM あたりじゃおいそれとは見かけない、スルリとサスペンダー溢れる迷作フェチドラマ。

ギガ >>男優メモ

たぶん世界的にみても相当レアな、特撮 AV 専門メーカー。設立は1995年で当初はスカトロ作品を手掛けていた。2015年に 20 周年を迎え記念作品をリリースしている。

参考:GIGA20 周年のあゆみ監督インタビュー

「愛の戦士パルテオン」や「淫獣大戦キトラ」「実写版 怪獣教室」「淫造人間オルガ」などギガ以前にも特撮 AV や OV は存在したが、特撮ヒロインの凌辱をひとつのジャンルとして確立し、採算に見合うだけの市場開拓に成功したのは特筆に価する。

TMA、アタッカーズ、hibino など特撮と AV の融合に本気で取り組んだメーカーはいくつかあったし、同時期の内容を見比べるとシナリオ、女優の質、演技、演出、どれをとってもギガよりアタッカーズのほうが手間ヒマ掛かってるしデキもよい。ただ通常の作品と比べてロケやセット、衣装、気ぐるみ、小道具などコストは高くつくので利益率が下がる。実売数も読みにくく、どこも継続的なリリースまでは至らなかった。

これらのメーカーとギガの決定的な違いは単価の自由度で、普段作ってる作品とかけ離れた無茶な値付けというのはなかなかできるもんじゃないが、ギガはすでにスカトロメーカーとして認知されていた…つまり強気な価格設定を通しやすい下地を備えていたわけだ。現在もギガのメインストリームは1万円、2日撮りの PLATINUM レーベルは1万6 千円と一般的なメーカーとは大きな隔たりがあるが、敷居の低い3000円前後のリーズナブルなラインやシチュエイションを絞った30分程度のスマートフォン専用作品を用意し裾野の拡大を図っている。

分野が未開拓だったため、ギガの作品では既成の概念とは異なる独自の演出が多数見られる。たとえば拷問はギガにとってウリのテーマのひとつだが、一般的な SM の常套手段であるロウソクはほとんど使わず代わりに電気ショックを与えたり鈍器のようなものでボコ殴ることが多い。拘束シーンも手枷や足枷による固定が大半で縄緊縛は極わずか(こぶ縄はやたら多い)。鞭は多用するものの実際には当てていない。大事なのは視覚的効果で実際に高圧電流を流したり苦痛を与えることはないため(当たり前だ)、出演者に SM の経験や適性がなくてもなんら問題ない。また CG などの映像効果、着ぐるみの造形やギミック、小道具といった特撮の構成要素を重視し、さらにアクションでも殺陣師を導入するなど単なるコスプレ作品との差別化に力を入れている。

性行為は悪役を務める男優( AV 男優じゃない人)の都合もあってか、セル時代以降の作品にもかかわらず擬似本番が当たり前で、さらに作品の性質上そもそもヒロインの相手が人間・・・いやヒューマノイド型ですらないことも多く、ディルドやペニスバンドを装着した着ぐるみの怪人や触手に見立てたバイブを操る怪物がヒロインを責め立てるキワモノ感の強いもの。アテレコの台詞回しもドラマというより舞台演劇風の大げさなもの(それはそれでギガの様式美のひとつでもあり個人的にはとても好きなのだが…)が目立ちおよそ一般的な AV の絡みとはかけ離れていた。

値段に加えて内容も普通の人が抜くにはずいぶん敷居が高かったわけだが、2010年前後を境として作品の完成度が一気に高まってきた。理由としては

  • 演技力に定評のある AV 男優の起用が増え、絡みも本番の割合が増えていった
  • コスプレがブームを超えすっかり市民権を得たことで出演に対する抵抗が薄れ人材確保のハードルが下がった
  • 監督やスタッフのノウハウの蓄積が一定ラインを超え安定ゾーンに入った
  • コンピュータの性能向上で CG などポスプロで補える特殊効果の範囲が拡大した
  • ネットインフラの整備がアクセス回線・バックボーンともに進み動画配信やダウンロードでのストレスが大幅に減少した

といったところだろうか。現在でも価格面でのハードルは高いものの、作り込み、女優の質、絡み、それぞれ十分受け入れやすいものとなっている。

監督名を前面に出すのもギガの特徴のひとつ。10人前後のレギュラーを抱え、毎年“G1 グランプリ”と称し作品の売り上げを競わせている。

女優さんにとってギガは他のメーカーに比べて桁違いに労力の大きい現場であることに最近気が付いた。出演が決定するとあらかじめ台本や香盤表を手渡され、これを覚えるだけでなく事前の衣装合わせやアクションの稽古などにも時間を割かれる。撮影当日は当日で他の AV の現場とはまるで異なる空気の中、演技力の問われるドラマシーンやわけのわからんシチュエイションでの絡みが朝から晩まで…NG 続出なんてことになると拘束時間が丸々一昼夜に及ぶことも珍しくない。いくら気持ちの上では抵抗がなくても“割に合わない”と思う女優だって多いだろう。単にカメラの前で男優とセックスするのとはわけが違う。特撮 AV の敷居の高さはこんなところにもありそう(だからこそ常連女優さんは凄いなあと思うし、ファンもみなそのことをわかってるから女優の人気や評価が他のメーカーと一致しなかったり)。

長寿シリーズ“忍者”のひとつだが、敵にとっ捕まってアナルに洗脳薬を塗りこまれるシーンの葉月麻理愛嬢の嫌がり方がおよそ演技とは思えない。黒歴史として封印されかねないので鑑賞はお早めに。

完全に独立系で、メーカーとしての立ち位置はアダルト業界より映画やテレビ業界に近い印象がある。販路は通販&直営店以外だとアキバコムくらいしか扱いがないような状況が長いこと続いたけど、一般の AV と比べても絡みの質が見劣りしなくなったこともあってか、最近は DMM にも新作を卸すようになった。売れてるのかどうかは知らんけど。

ヒロインの凌辱が軸なのでシナリオはバッドエンドが基本。ヒロインが死ぬ展開も珍しくない。むしろ拷問や処刑など残酷表現はスカトロと並ぶギガのお家芸。もっとも、性的嗜好としての凌辱と残虐は本質がまるで異なる。後者はいわゆるリョナの類で、ギガにとって両者のバランスをいかにとるかがキモなのかもしれない。そんな事情もあってか、ほとんどの作品でパッケージの裏やサイトの紹介記事でハッピーエンドかバッドエンドかが明記されているのもギガならではの特徴。最初は「メーカー直々にネタバレかよw」と思ったけど、ただでさえ普通の AV よりはるかに高いわけだし、嗜好の違いによる不毛な作品論争を起こさないためにもそれが正着なのだろう。それでもやっぱり、せめてサイトくらいデフォルトで伏せておきクリックで表示とか、パケ写のハッピー/バッドエンドマークも掲載画像はマスクかけておくとか、できないものかなあ。

できる!ヒロイン凌辱

戦闘員から見たおおまかな流れ。

  • ボスよりヒロイン捕獲 or 討伐の命が下る
  • 正攻法じゃ勝てそうもないので事前に人質を確保しておく
  • やっぱり相手にならなかったので人質をタテにしてアジトにお持ち帰りする
  • 何かしら理由つけて適当にボコる
  • よく見るといい女なのでおっぱい揉んだりバイブ突っ込んだりして遊ぶ
  • そろそろぶちこもうと思ったらおいしい所をボスに持ってかれる
  • ボスご自慢のチンポが唸りをあげてヒロインを肉欲に目覚めさせる
  • スッキリしたボスが用済みとなったヒロインを肉奴隷処分にする
  • 戦闘員の時代、来たる

ボコった際、メットが消えて素顔が拝めたり、強化スーツがボロボロになっておっぱいがこんにちはしてショータイム突入、も黄金パターン。

ちなみに毎回メイキングが充実している。これも楽しみのひとつ。

不満な点は、まず変身シーンでの全裸。絡みの前のシャワーシーンと同じで、サービスのつもりなんだろうけど余計なお世話である(悪党にひん剥かれるからいいんじゃねえか)。バッドエンドが多すぎるのも気になる。展開が読めちゃうのばっかりなんだよね。ストーリーどうでもいい人が多いんだろうか?ストーリーでいえば、前フリが弱くて感情移入し切れないまま捕獲される展開も目立つ。何もコスプレ AV が見たくて大枚払ってるわけじゃないんだからさあ…。あとこれは不満というより要望だけど、1年くらいかけて「奴隷島」のような長編にも取り組んでほしい。できれば既存のキャラを使わずに(単刀直入にいえばギガ流の「奴隷島」作ってほしいわ)。

ZEN ピクチャーズ

ギガの姉妹メーカーで過激描写を廃し全年齢向けとした特撮ヒロイン作品を制作している。中には「バトルオブヘブン」のような完成度の高い本格アクションもあるが、大半のクオリティは V シネ以下。稀におっぱいが顔を出すことはあるが性交シーンはない。素人(誰)が手を出すべきではないが、B 級グラドルにとっての黒歴史という視点で楽しむのが真の変態だろう。常連キャストでは辻彩加藤岡範子がすごい好き。あとスーツアクターに大島遥も出演していた。

ここんとこ主演に AV 女優の起用が盛んなわりに乳首のひとつも出てこない、どんな客層を想定してるんだか謎の作品が目立つ。

同人サークルと R18 作品について

R18 の同人作品はここ数年で一気に増えたけど、その多くは節税対策やら何やらでサークルを装ってるメーカーだったりする。有名どころでは @factory、SEVEN DOLLS、SEVEN D SISTERS、コスプレイヤー素人撮影、アキバ同人AVサークル、ピンキーweb など。出てる女の子も事務所

その他特記すべきメーカー

いずれはちゃんと分類するとして。

VIP (メディアバンク/アトラス 21 )

VIP エンタープライズの創業は1981年で御三家よりも古い。当初はスカトロ作品が中心だったがアダルトビデオ市場が形を成してくると単体女優ものに移行、小林ひとみ松本まりな桜樹ルイと AV 初期を支えたビッグネームを送り出している。1994年に子会社のアトラス 21に業務を移行し VIP そのものはメーカーとしての幕を下ろした。

1999年、ビジュアルインフォメーションプロダクツの設立に伴い VIP レーベルが復活したが実質はアトラス 21 とメディアバンクで、レンタル作品を VIP、セル作品をメディアバンクからリリースする形をとっていた。が、時代はインディーズ優勢で市場の変化に適応できず2006年末でメーカーとしての活動を停止。現在はレンタル時代の作品を VIP ブランドから配信している(運営はホット・ポイント)。

マルクス兄弟社

創業は1996年。当初はビデ倫のレンタルメーカーでセル作品を TMA に販売委託していたが2003年に脱退、翌年VISIC に鞍替えするとともにアウトビジョン入り。この動きは業界でもかなり注目され、さらなる“脱ビデ倫”“セル進出”を促すきっかけとになった。

最近だと「制服失禁レイプ」シリーズがお気に入り。愛璃みい皆瀬ふう花有村千佳西野まお葵なつ、と内容・出演女優ともにわし好みなのだ。それとサンプル映像がそれだけで十分抜けるほど長い。

後から知ったことだけど、設立にわしの知り合いが関わっていたようだ(桃太郎にも噛んでたらしい)。どうでもいいか。

トライハート

1994年設立。ビデ倫メーカーとしてはかなり後発だが単体女優レーベルの SexiA (セクシア)が好調で、主要単体メーカーの一社に数えられていた。2004年には穂花がデビュー、瞬く間にトップ女優となり最盛期を迎えるが、旧態然としたレンタル陣営に見切りをつけビデ倫を脱退。その後アウトビジョンに吸収される形でメーカーとしての活動を停止した。

アリーナ・エンターテインメント

現在の法人登記は1996年だがそれ以前にも活動はしている。いつ始まったのかわからんが(たぶん80年代の終わりくらい)「ザ・ナンパスペシャル」はアテナの「ザ・面接」と並ぶ長期シリーズで、島袋浩&通称しみけんで知られる清水健の男優コンビともにナンパをジャンルとして確立・定着させた。

今は志摩紫光監督の作品を中心に人妻・凌辱・SM などのドキュメントを延々作っている。作風がわし好みじゃないので手に取ることはほとんどない。

桃太郎映像出版

執筆中。

エムズ

アダルト業界には 3 つのエムズが存在する。

  • 秋葉原駅電気街口出てすぐんところにある大人のデパート、エムズ。
  • 松本和彦が立ち上げた現 CA 系のザーメンフェチメーカー、エムズビデオグループ。
  • アロマ企画作品の販売元であるエムズファクトリー。

これらはすべて別もので、単にエムズと呼んだ場合どれを指すのかわからないので注意。

笠倉出版社

ビデ倫系。80年代から90年代にゴロゴロしてた書店メーカーのひとつ。書店メーカーにの例に漏れず雑多&フェチ臭のするラインナップだけど作りはまっとうな部類。

笠倉で忘れちゃいけないのが、わりと最近まで続いてた「くノ一」シリーズで、AV に時代劇は少ないからありがたい存在だった。ここ数年笠倉は作品のリリース自体がないのでどうやらアダルトからは撤退したっぽい。残念だけど倒産するよりはマシだわな。

アダルトビデオと時代劇

女性を主人公とする実用的なジャンルは限られ、事実上AV の時代劇≒忍者(くノ一)ものと考えてほぼ問題ない。ただし“現代に生きる忍者の末裔”のようなケースでは忍者(くノ一)ものだけど時代劇には含めない。当たり前か。

DMM のジャンルで絞り込めば一目瞭然だが、特撮と同様に制作コストや手間が掛かるため手を出すメーカーは少なく、アタッカーズと笠倉出版社を除いて単発に終わっている。つまり時代劇ものはただそれだけで貴重。

ギガの場合、くノ一や魔女狩りなど舞台設定や背景事情に特定の時代を連想させる作品は多いものの、史実とはまったく関係のない創作の脚本と舞台で演出やギミックも SF のテイストが濃く、強いていうなら時代劇風だろう。また TMA あたりでは女優が巫女に扮した作品も多いが大半がコスプレの域を超えていないので時代劇とはちょっと呼べない。

AV のみならずエロ V シネの時代劇も同様に貴重で、制作費をふんだんに使えた90年代は「くノ一忍法帖」のような名作も存在したが、21 世紀以降まともな作品は TMA の「真田くノ一忍法伝 かすみ」シリーズなどごくわずか。ENGEL の「くノ一忍法伝」シリーズもうんこ作品ばっかりになったけどど、かつては「くノ一忍法伝 外伝 忍妖女 しのび」のようなしっかりした作品もあった。

なおビデ倫系メーカー・トライハートのセル作品には笠倉出版社を販売元とするものもあった。トライハートは笠倉のレンタル参入や自身のビデ倫脱退、アウトビジョンへの販売委託などを経たのち、休業に至っている。

大洋図書

ビデ倫系。数少ない現在も活動中の書店系メーカー。当初は「スレイブハンター」シリーズのようにシネマジックへの委託制作が中心だった(逆にシネマジックからの委託販売もあった)。

大洋図書自体はいわゆる取次(出版社と書店との間で書籍や雑誌の流通を行う卸業者、日販&トーハンが二大取次として有名)なのだが傘下にミリオン出版やワイレア出版を持ち、投稿系写真師の草分け「アップル写真館」をはじめ SM の新たな潮流を築いた「S & M スナイパー」やお菓子系の名を広めた「Cream」など、マニア性の強いアダルトコンテンツを手がけていた。

もっともネット時代以降の出版不況の例に漏れず、定番誌の休刊が相次いでいる。特にギャル雑誌「egg」の休刊はショッキングだった。

こうした背景から作品は SM 傾向やクラシカルな和風テイストが目立つ。ほか、「昭和色情」「女人講」「Neo」あたりが印象的なレーベルで、FA プロとはまた違った昭和の臭いはけっこうクセになる。2012年くらいからめっきりリリース頻度が落ちたけど、S & M スナイパーやミラ狂美&月花の SM タッグによる作品提供は現在も細々と続いている。

現在公式サイトに作品情報は掲載されていないが(というか AV そのものの情報がない)、別にアダルトと一線を置いてるのではなく単に更新の手間ヒマが面倒なだけのように思う。なお直販は行っておらず、動画配信サイトの XCREAM に作品提供という形をとっている。

参考:XCREAM

XCREAM の運営は有限会社クリーム。ワイレア出版のお菓子と関係があるかどうかは知らない。

大陸書房

元はオカルト系に強い出版社。80年代後半から90年代初頭にかけて、書籍ルートを通じて様々なビデオ(文字通り VHS ビデオ)を手頃な価格で販売する書店売りビデオを展開。そのうちアダルト向けの「ピラミッドビデオ」は83年の「ブラックパックビデオ」以来となる販売専用 AV の成功例となった。共通しているのはどちらも既存のビデオ流通ルートを用いていない点である。

ちょうど東映ビデオのV シネマが登場し、ビデオ専用コンテンツが脚光を浴びていたのも幸いした。書店売りビデオのヒットは当然出版業界でも注目の的で、コンテンツさえあれば既存の流通ルートで売りさばけるとあってビデオ事業に参入する出版社が相次いだ。これが笠倉で触れた書店メーカー。もっとも、セルビデオがまだ未開拓で潜在市場としての可能性を秘めたものであっても、書店売りビデオのヒットはレンタル店の地域展開の隙間狙いが功を奏した格好で、市場規模はタカが知れている。一社独占が崩れたら供給過多となるのは時間の問題だった。また当時の媒体はカセットテープの VHS で単価を下げにくいことも災いした。

結局大陸書房は真っ先に大量の在庫を抱えるハメとなり参入からたった5年で倒産に追い込まれてしまった。功績を考えると泣けてくる話だが、他の書店メーカーも大半は 21 世紀を迎えることなく撤退か倒産。専業メーカーの作品も価格破壊が進み流通形態にネット通販が加わったこともあって書店売りビデオは姿を消した。

書店売りビデオはアダルトに限らず様々なものが存在したがコストダウンのため収録時間の短いものが多く、また購入動機が「本や雑誌のついでに」と駅やサービスエリアのそれに近い位置づけのため内容も自ずと絞られる。主流はカルチャーやバラエティ、スポーツ、ハウツーあたりだったように思う。成人向けはもともとアダルト雑誌や書籍を扱っていた出版社が多い。大陸書房や笠倉出版社のほか「アップル写真館」の大洋図書、「すっぴん」「Beppin」の英知出版、SM 系の司書房(桃園書房)、桜桃書房ほか多数。修正不要のものやイメージビデオまで含めると竹書房や心交社をはじめリーガル出版、明文社など正直キリがない。

書店売りビデオは消えたがそれに代わる存在として、現在は DVD を付録にした雑誌・・・DVD 雑誌がコンビニや本屋に立ち並んでいる。むしろ DVD メインで雑誌がオマケなのだが、DVD 単独では雑誌コード取得できない≒出版の二大取次であるトーハンと日販に流せないのだ(売れ行きの落ちた雑誌が廃刊ではなく休刊扱いなのも限られた資源である雑誌コードを再利用するためである)。AV メーカーもまずプレステージが自社媒体を発行、顧客の裾野を広げる戦略として積極的に利用しているほか、他のメーカーもアダルト雑誌にソースを提供するなど、書店・コンビニの雑誌コーナーがメーカーの販促的な役割を果たしている。

ダイヤモンド映像

昭和の終わりから平成にかけてアダルトビデオの帝王と呼ばれた男が不本意ながら作った。「ナイスですねー」というわけにはいかず何十億って負債抱えて倒産、現場向きの才能がトップに立つべきじゃない、というお話。なお廃業により修正前のマスターテープが大量流出、桜樹ルイ卑弥呼らの裏作品が出回った。

実際、「SM ぽいの好き」にせよハメ撮りにせよ顔射にせよ駅弁にせよ、奇才村西とおるの主だった功績はクリスタル映像在籍時の産物ばかりで、ダイヤモンド映像時代は巨乳ブームを作ったってよりも松坂季実子と日比野正明に助けられた印象が個人的には強い。それもそのはずで、設立したその月に児童福祉法容疑で逮捕され、これに絡んで翌月にはビデ倫による村西だけを狙い撃ちにしたような、事実上の追放処分となる通達を受けている。もっとも翌年他のメーカーも過去追放条件に抵触していたことが発覚し通達は撤回されたが。

改めて思い起こせばわしが大学時代レンタルビデオ屋のバイトをしていた期間は村西のダイヤモンド時代とほぼ重なる。店員特権で新作はほとんどチェックしていたけど、黒木香はさておきハメ撮りも顔射も駅弁も当時から大の苦手としていたので、ダイヤモンド映像の作品はあまり手に取りたくなかった記憶がある。巨乳ブームにしても「すっぴん」や「Cream」を幾年にも渡って買い続けたようなわしにとって、ダイヤモンドの専属女優はどうも好みに合わなかった(むしろ貧乳貧尻の早坂麻衣子林由美香がストライクゾーンだったからな)。そんなわけで、村西とおるの作品は何本も見てるけど、文字通り作品のパッケージを見ただけで中身を知らないのばっかりなのである。そりゃ松坂季実子の(作品名「乳酷管理法違反」の)印象のほうが大きくもなるか。

作風は合わなかったけど、作品の切り口にせよ己の生き様にせよ何かと型破りな村西とおるに対し「そんなふうにわしも生きてみたかった」とある種の憧れは抱いてる。

ワープ

執筆中。ドリシャの名で顔射にこだわってる。わしは苦手。

クロスワールド [CRØSS]

2003年設立。初のレンタル DVD 専門メーカーで、監督として KUKI やトライハートを渡り歩いていた当時24 歳の松嶋クロスが代表を務めた。現在は一連の関東連合の騒ぎで槍玉に挙げられることが多いけど、作品はけっこう真剣に作ってたし先見性もあったと思う。まあメーカー業や監督業とは別に業界人脈に強く影響が大きいのも確か。ティーパワーズはじめ連合系ダクション然り、前科持ちとなった小向美奈子の AV デビューに渡りをつけたのも然り。

関連関係者を業界の闇扱いする人もいるけど、話題性の大きさで目立ってるだけで似たような経歴やうしろめたい過去を持つ人間なんて別に珍しくもない。

最近だと「美人AD さんヤっちゃった。」シリーズはお気に入り。

ハマジム [HMJM]

浜田一喜の事務所。ハメ撮り御三家のひとりカンパニー松尾のホームグラウンド。カン松の功績やカルチャーセンスの高さは認めつつ、ハメ撮りが苦手なわしとしては正直とっつきにくい。作品のデキの良さと純粋にオカズとして使えるかどうかは別問題、というお話でもある(普通の人はオカズにならない作品に何千円も出さない)。ただこういうテイストが廃れるのもそれはそれで寂しいのでエールは贈りたい。テレクラキャノンンボールなどパッケージやメーカーの枠組みを超えた活動を今でも精力的に続けているのは立派。

カン松のほかにもタートル今田平野勝之などクセの強い監督が多い(タートルはリストラになったが。

アートビデオ(アヴァ )

1983年設立。社名はアヴァだけど SM を代表する専門レーベル、アートビデオが有名。わしは SM にあまり興味ないのでそれ以上のことはよくわからん。

シネマジック

1983年設立。アートビデオと並ぶ SM の二大ブランド。わしは SM にあまり興味ないのでそれ以上のことはよくわからんけど、アタッカーズを代表する監督のひとり川村慎一が長いことここで SM 作品を撮り続けていた。ちなみに昔は SM 以外の作品も普通に出してた(浅倉舞の「復活の女神 奈落の舞」(1999年)は傑作。

ベイビーエンターテイメント

2003年設立(作品のリリースは前年5月から)。名物の「女体拷問研究所」をはじめ性的拷問を主体とした作品が多く、パケ写も女体責めをアピールしてるため一見すると SM や凌辱っぽいが、テーマそのものは“女体とアクメの追及”で、ばば★ザ★ばびぃKoolongの両監督を軸に肉体的刺激による快楽の映像化に取り組んでいる。流通はアウトビジョン。逆嗜好(男魂責め)のMotheRsを姉妹メーカーに持つ。

プレイに特化しているためセットに変化がない、セックス(絡み)は限りなくオマケと作風は特徴的で、女体とアクメ以外の要素の簡略化が図られている。わしはメンタルの伴わない凌辱にはさほど興奮しないのでメインのオカズにはならないのだが、「女体拷問研究所 OUTSIDE BEHIND THE MASK」「同 LAST DANCE」(アタッカーズ)など他メーカーとのコラボでたまに見かけるとけっこう新鮮だったりする。

ヴィ

2006年設立の CA 内部メーカー。(当時の)アウトビジョン系に欠けてる要素として SOD を意識でもしてたのか、立ち上げからしばらくはナチュラルハイの『痴漢バス興業』ライクな集団凌辱やラッシャーみよしあたりが好きそうな悪ノリ企画の“チョイ不良実行委員会”、はては「女優のマネージャーをやっちまえ!」とキャプテン江原の芸風も取り入れたりしてたけど、ほどなく Kinky な嗜好が目立つようになり、1年もするとレズ、アナル、スカトロ+強制アクメに作風が落ち着いた。まあ当初より監督を務めてたのがばば★ザ★ばびぃやその人脈なのでそっちに収斂するのは自然な成り行き。

わしの勝手な思い込みだけど、たぶん SOD の企画ものはあそこの社風というか組織に根を張ったドクトリンみたいなものがあって、それも含めて成立してるようなところがあるから、表層を真似たところですぐにネタに詰まったりメーカーのカラーがぼやけちゃったりするんじゃないかな( SOD の単体もののデキがいまひとつなのはきっとその副作用)。2016年の Hunter 謀反?についても近視的にはそりゃ痛手にせよ、単純にノウハウやリソースをごっそり持ってかれた、って話でもないよきっと。

シャトルジャパン

インディーズメーカー。設立は1995年。今やすっかり定着したぶっかけとその副産物である汁男優の生みの親。海外でも BUKKAKE で通じる。ちなみに「ぶっかけ」はシャトルジャパンの登録商標。コスプレもけっこう作ってた。

制作は終了してるけどサイトはまだ生きてる。もっとも、シャトルジャパンといえば無地の白いケース(当時はまだ VHS カセットな)に生写真を貼り付けただけの簡素なパッケージ、これなくして語れない。内容なんてまるでわからないけど、この手作り感あるいは手抜き感がかえって妙なリアリティや裏ビデオに通じる生々しさを醸し出してやたら興奮した記憶がある。配信なりで映像だけ見てもあまりピンとこないかも。

ユープランニング

ブルセラとコスプレといえばユープランニング。「ポニーテール」や「ぽしぇっと」などブルセラブームに乗っかって大量の作品を捌いた。出演者にせよ内容にせよ良くも悪くも素人くさい作風で、時折「コスプレネットモデル」や「COSPLAY IV」のような煩悩に突き刺さる刺激的なものもあって侮れない。その手の過激作品を手がけていた雅監督はスピンアウトしてルナティックアーツを立ち上げた。

※月本れいな名義だが出演は若月まりあ

いっとき妄想族よりユープランニング JAMという扱いで個性的な単発作品がリリースされていたが現在は休止中。最近はほぼコスプレ中心でブルセラの担い手は事実上オーロラプロジェクトか(こっちもこっちで何でもありになりつつあるけど)。

ブルセラブームとアダルトビデオ

わしが高校の頃は耳にしなかったので、ブルセラという言葉が広まったのは90年代に入ってブルセラショップが流行ったからじゃないかな。で、ブルセラショップが注目された時期はちょうどインディーズメーカーが雨後のタケノコ状態だったから飛びつくメーカーはいっぱいあった。AV の題材としてはすっかり定番化。やっぱみんな JK 好きなんだよ。

ブルセラショップは未成年犯罪の温床と目を付けられて速攻で規制されちゃったけど、ネットと携帯が浸透する前だから確かに援交の接点にもってこいで、実際インディーズのブルセラビデオの中にはリアル援交や未成年の出演者もけっこう混じってたらしい。代表的なシリーズは HVF の「すけべっ子倶楽部」で、ブルセラ・援交・ハメ撮り・薄消し・素人と当時のエッセンスがすべて集約されていた(クリスタル映像の「すけべっ娘倶楽部」はまったく別物)。特に SC-21 みき の評価が高い。なお後述の「ルームサービス」とともにわいせつ図画として当局より摘発された。

ちなみに「関西援交」あたりをブルセラビデオには含めない。だってリアル未成年の本番無修正じゃどう理屈をつけても店頭に並べられないっしょ。AV の歴史や事件簿がテーマならともかく、闇流通しか手段のないものをメーカー考察に加えたくないの。

オーロラ・プロジェクト

AV 監督の葵刀樹がブルセラブームに乗っかって立ち上げた、素人ハメ撮りを主体とするインディーズメーカーのひとつで気がついたらブルセラを代表するメーカーに。途中からDSMM、いわゆるデジモを導入しこれも人気の原動力になった。初期はほんと素人ハメ撮りっぽかったけど、今は VHS時代のような生々しさはずいぶん薄れていわゆる素人風、という印象。今はブルセラ以外の作品も多いけど、「制服が似合う素敵な娘」は相変わらずハメ撮り中心でわしは苦手。

ハメ撮り系の中でもとりわけカメラワークがひどく目が回る。こういうのが好きな人もいるんだろうけど、わしとしては仲間いつきみたいにただでさえ出演作少ない女優がオーロラ中心だとマジ萎える。

姉妹メーカーにオーロラプロジェクト・アネックスがあるけど正直何が違うのかよくわからない( DMM に卸してるのはこっち)。

ハリウッドフィルム

90年代末期の伝説のインディーズメーカー。代表作は98年リリースの「ルームサービス」、具体的には「超薄消しの初期 10 タイトル」、厳密には「小室友里出演の品番 KR-001」。恐らくこの先も語り継がれるであろう、業界の分岐点となった伝説の作品。

何しろ小室友里は90年代後半を代表する超人気女優、その事実上の無修正とくればそりゃ大騒ぎ、いや大事件ですよ。さすがに警察も動いて摘発が強化され薄消しブームは終焉に向かったけど、当局のお墨付きとして新聞や雑誌も取り上げたことによりインディーズ陣営にとってむしろ追い風となった。

ルームサービスの3年前に摘発を受けた桃太郎は店頭在庫を全部引き上げるハメになったけど、それでも売上伸びたらしいからね。ついでにべらぼうな量の桃太郎の海賊版まで出回った。ビデ倫が免罪符として機能するレンタル陣営は確かにセーフティだけど既存メーカーに流通ルートをガッチリ抑えられてるし、摘発リスクを考えてもセル≒薄消しインディーズはカネになった。製作していたメーカーは摘発逃れのためころころ社名を替えたため「関西系」「COOL 系」「マグマ系」「ナチュラル系」などと呼ばれた(関西系の監督が村西とおるなのはけっこう有名な話)。

ハリウッドフィルムは自主廃業したが、(小室友里の)ルームサービスのインパクト、同年に SOD から専属デビューした森下くるみの成功によってインディーズ≒セル&自主規制はブームを超えた。これ以降 AV 業界はセルとレンタルの全面戦争に突入、趨勢の決する2005年くらいまでが AV 業界の最盛期だったのではないかと。2007年、寝耳に水のビデ倫摘発でレンタル陣営は崩壊。戦いの幕は降り新たな局面に入る。

セルとレンタル、ビデ倫と自主規制

AV 業界における レンタル vs. セル の構図は、表面的には利用形態や流通手段の違いだが、実態はレガシーとベンチャーによるデファクトスタンダード争いである。具体的にはモザイク処理の強度を発端とした、老舗が主体のビデ倫加入メーカーと自主規制を掲げた新興メーカーの対立で後者をインディーズと呼んだ。要するに SOD だろうが薄消しのヤミ業者だろうがビデ倫以外のセルメーカーは売上や規模に関係なくすべてインディーズで、メジャーの支配力が圧倒的かつ自主制作のニュアンスが強い音楽や映画のインディーズとはずいぶん趣旨が異なる。

アダルトビデオ黎明期、いち審査団体であるビデ倫は天下りの受け入れと引き換えに「ビデ倫を通った作品はお上のお墨付き」として存在を黙認させた。今日の AV の礎を築いたのはこのビデ倫のロジックのおかげといっても過言ではないが、それは「ビデ倫を通ってないものは危ない」という無言のプレッシャーを小売に与え、メーカーや市場に大きな影響力を持つことになった。もとよりその意図があったか否かは知る由もないが、結果を見れば既得権益を持つ者にありがちの閉鎖体質や権威主義だったといわざるを得ない。

セル vs. レンタル戦争の具体的な起因となったのは1991年に発売された宮沢りえの写真集「サンタフェ」で、映画や写真集はヘア解禁ブームに沸き、AV 業界も当然審査基準の見直しを熱望した。が、なぜかビデ倫は動かなかった。その後新興メーカーがモザイクやボカシを薄くした自主規制で対抗するようになっても、さらに新たな審査組織(ちなみに協会を名乗っても加盟が一社だけだと自主規制でしかない)を立ち上げても、老舗メーカーの焦りをよそにビデ倫は審査基準の見直しに消極的だった。市場が逆転しセル主流が明らかになってようやく重い腰を上げたものの時すでに遅く、2006年にビデ倫の新基準を採用した作品が h.m.p からリリースされたが皮肉にも摘発対象となってしまった。もっとも、同レベルのきわどい作品は他にいくらでもあったし「よりにもよってビデ倫を摘発したのは別の理由があったのでは」という疑念が起こるのは当然だ。真相に関する噂もあれこれ飛び交ったが、時代の終焉を象徴する出来事なのは変わりない。

ビデ倫そのものが存在しない今となってはかつての所属メーカーもすべてインディーズとなるわけで、旧作の評価や人脈のルーツなど過去の経緯が影響する話題でもない限り、消費者にとってセルとレンタルの線引きは意味のないものとなった(むしろ紛らわしい)。

・・・そんな経緯もあってか、セル陣営の雄であるアウトビジョン系のレンタル盤はセル盤の上からさらにモザイクをかけた、それはそれは見るに耐えないものだった。収録時間もセル盤より短いものが多く、さらにレンタル解禁はセル発売から半年後で、女優によってはレンタル盤をリリースしないこともあった(戦略ではなく女優がレンタル NG のケースもある)。こうした嫌がらせ差別化はもちろん消費者の間に「レンタルよりセルのほうが格上」と印象づけるためのものである。

レンタル陣営が崩壊してからもしばらくの間この嫌がらせは続いたが、2013年5月にようやくセル仕様と呼ばれる同一内容のレンタル盤が TSUTAYA 等に出回り始め、8月から DMM でも採用された。差別化の理由が消滅した以上、手間ひまかけてセルとレンタルの 2 パターン編集するのがさすがにバカバカしくなったのだろう。もっとも内容が同じだけで半年のタイムラグは据え置き。そんなことよりも次なる敵は消費者といわんばかりにバッドセクタやダミーファイルでコピー対策が強化され、簡単には吸出しできなくなったのがキツい。特に2013年9月~11月リリース分は環境によってはまともに再生すらできないものまであり、さすがにこのときばかりは多少ガードを緩めたようだ。

個人的な感想を加えせてもらうと、ビデ倫消滅は時代の変化と消費者の選んだ結果であってビデ倫の存在そのものが害悪だったわけじゃない。女優視点で考えれば本番デフォルトの今よりも擬似がまかり通ったビデ倫時代のほうが肉体的にも精神的にも負担が少ないのは間違いないだろう。(どことは言わんが)掟破りの参入者に対する各種障壁としての機能も業界全体の安定に繋がった可能性は高い。長い目で見ればそれが消費者のためでもあるように思う。

参考:弁護士ドットコムニュース

バッキービジュアルプランニング/コレクター

設立は2002年。残虐でハードな内容がウリだったのだけれども、ハナっからその気満々だったのかやってるうちに感覚が麻痺しちゃったのかはわからんが、演出やプレイの範疇を超えたガチンコの拷問が恒常化、女優の命に関わる騒ぎになってやっと事態が発覚、主だったメンバーは実刑判決を下された(代表は懲役18年)。いわゆるバッキー事件として世間にも知られメーカーは廃業、ググれば事件の概要や誰が関与してたのかはいろいろ出てくる。

シャバに残ったバッキー関係者が新たに設立したのがコレクター。バッキー時代ほどの過激さはなくなったけど、コレクター出演を最後に見かけなくなった女優がけっこういるのはちょっと気になる。

バッキー事件のように明るみになった例に限らず、女優(というか自分より下とみなした存在)をゴミ扱いする監督や男優、ライター、そして消費者は昔も今も存在する。また SM ではプレイが嵩じると男優/責め手も女優もスイッチ入っちゃってやりすぎに気づかないようなケースもザラにある。その点でAV 女優は危険な職業と思う(主に零細ダクションの企画女優な)。

ここ最近また過激さを増してる気がする。“個人の性癖と呼べる範囲なら”別に構わんし今さら蒸し返してヒステリックに騒ぎ立てるつもりもないんだけど、ただでさえ暴力表現に対する風当たりが強くなってるご時勢なんだから、くれぐれも面倒ゴトは起こさないでくれよ。

モブスターズ

設立は2004年。挿入から射精まで連続したシーンや複数のカメラを使ったマルチアングルなど、当初より中出しの真正性に魂を懸ける。モブスターズ最大の成果物である半中半外を「真正中出しの証明に大きく貢献した功労者」と捉えるか、「リアルではあり得ない不自然なフィニッシュを広めた元凶」と捉えるかは人それぞれ。まあ両方だけど(二律相反するものでもない)。

わしは中出し大好物だけどそれだけがウリの作品には魅力を感じないので作品を手に取るかどうかはさておき、モブスターズとそのこだわりに対しては敬意を抱いてる。公式サイトの作りも好印象。

AVS collector's

ビデ倫系。人気作は「非日常的悶絶遊戯」「淫語中出しソープ」シリーズ。構成は標準的なピンの 2 絡みに軽目のフェチ要素を取り入れているのが特徴で熟女作品が多い。固定ファンもそれなりにいるっぽいけどちょっと地味かも。

で、2012年に AVS-museum の名で本家の修正前のマスターが配信サイトや裏 DVD 通販に流れた。国内作品の原盤流出や出演者に無断でリリースは久しくなかったことに加え、菅野しずかがツイッターで「聞いてないよ!」とブチ切れたのも手伝ってプチ祭りになった。

エスワンやアイディアポケットなど CA 系人気女優のマスターが流出し大騒ぎになったのは記憶に新しい。またプレステージ系配信サイト、MGS 向け撮りおろし作品が立て続けに流出したが、継続的かつ頻度も高かったことから事故ではなく計画的なリークの疑いもある。ともあれこの手のマスター流出はお宝としての価値以外にも、最初は生ハメでもフィニッシュが近づくとゴムはめてるのが明確だったりでいろいろ面白い。まあ女優さんにとってはえらい迷惑だろうし、オカズとしてのクオリティは決して高くないが。

Smiley

少女フェチにこだわった単体系インディーズレーベルで、企画制作は明和プランニング。オーロラプロジェクトよりもゴスロリ寄りで作りも落ち着いているからこっちのが鑑賞向きかな。

本来はわざわざ取り上げるほどのメーカーではないが、「Fairy Doll 4」の山中りくは衝撃だった。

おかげでシリーズの知名度も上がりスマイリーの人気シリーズとなった。それでも Fairy Doll 4 の生々しさはちょっと突き抜けてて、山中りくもこの一本限りと出演自体が奇跡だったのかも。

わしレジェンドの一本なんだけど、今になって評判だけ聞いて鑑賞しても、作品のつくりはアマチュアに毛が生えたレベルなのでたぶん期待値を超えないんじゃないかな。

アロマ企画

フェチ特化メーカー。フォントの錯視を利用した AA で一躍有名になった。

画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画企マロ
画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画企マロ
../⌒ヽ                    /⌒ヽ
( ^ω^)                  ( ^ω^)
アロマ企画アロマ企画アロマ企画アロマ企画アロマ企画
アロマ企画アロマ企画アロマ企画アロマ企画アロマ企画
                       ../ ⌒\
                       (^ω^ )
     画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画
../ ⌒\ 画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画
(^ω^ )ざわざわ・・・ざわ・・

変態度が高いので知名度のわりに作品は見たことない人が(わしを含め)ほとんどと思われる。

ジャポルノ・配信系~これより魔界~

タテマエは現地(邦)人向けのサービスなので無修正配信そのものは別に違法でも悪でもない。撮影も制作も法人登記もデータセンターも日本にないなら日本の法に従う理由はないし、日本からアクセスがあったところでそれはアクセスした人の問題であり、それを罰する法も存在しない。何を今さら。

わしはマンコ見えてりゃ抜けるってわけでもないので国内と海外で力の配分9:1 くらいなんだけど、国内の業界動向に比べて海外の無修正配信事情を取り上げているサイトや記事はかなり多い。それもけっこう突っ込んだ事情まで。ただ書いてるのはたいていアフィリエイターなので、そりゃ自分に不利なことは書くめえ、って調子で読んでる。

ちなみに国内の配信系は、G-AREA や StreetAngel、HimeMix の素人御三家(わし命名)ができたばかりの、まだコンテンツが画像しかなかった頃から愛好していて、一時期は出演者のまとめサイトまで作ってたけど(うちのドメイン B-AREA.ORG はその名残だ)、さすがに飽きた。配信じゃないと手に入らないもの、というわけで、いわゆるひとつの無修正を中心に。

海外からの配信が無修正動画の流通手段になるなんて裏ビデオ時代には想像すらできなかったことで、ティム・バーナーズリー万歳!といったところだが、その裏ビデオのような独特の怪しさは今の無修正にはない。裏本や裏ビデオに取って代わったものを挙げるとすればPGFや PIXY など投稿系のリアル素人もの、動画なら関西援交など未成年の無修正、さらにはケツ毛バーガーを筆頭にキンタマウイルスで流出したプライベートファイルなどで、担い手が業者から個人に移ったと感じる。これもネット時代ならではというか。

海外の配信系やスタジオの無修正作品は 21 世紀に入って新たに登場した分野で、にっかつロマンポルノなどを源流する日本の AV とは成り立ちが異なる。国内向けの作品に比べると量質ともに劣るのはいさ仕方ないが、当初から今に至るまで全体構成や絡みの組み立て、カメラワークといったものが(良くも悪くも)一定の範囲に収まり、バラつきがほとんどないのは興味深い。また単体作品のクオリティは国内のそれに対し映像効果で若干劣る程度の差だが、どういうわけかメイクにコレジャナイ感の強いものが多く、国内盤で抜いた実績があるのに配信だとまるで別人といったパケ写詐欺率?がわりと高い傾向にある。

問題は配信系の素人風撮りおろし作品。まず男優のレベルが総じて低い。前戯と本番のバランスや構成が適当で、ちょっとの抜き差しで何度もダラダラ体位変えて絡みの組み立てを考えてない。適当で魅せる意識がないとしか思えない。さらにカメラワークも素人レベル。アップばっかりで表情や体の動きがちっともわからなかったり肝心なところで見切れてるとか目も当てられないものばかり。せっかくかわいい子を起用してもスタッフに足を引っ張られて抜きづらい作品はとても多い。完成度不足をリアリティと受け止めることもできなくはないが、男優の中折れは見てるこっちのリズムが狂うのでマジ勘弁して欲しい。

女優はピンキリで、中には無名でも単体 A 級に引けをとらない子もいる。スチルを別撮りしてない関係か紹介画像は本編映像の動画切り出しが多い=パケ写詐欺は起きにくい。ただし無料だと目線入りで結局開けてみるまでわからないことも多いし撮影んときメイクつけないのもザラだから、外すときは盛大に外す。

ちなみに無修正でも擬似中出しはけっこう多い。見分け方は国内盤と同じで射精前のカメラワークでだいたいわかる。ただ真正であっても射精タイミングでの見切れを筆頭にカメラワークの練度不足で抜けないことはザラにある(だからハメ撮りは嫌なんだよ。

海外配信系とアフィリエイトグループ

当たり前の話だけど、ジャポルノや海外配信系は作品を国内盤のルートに流すことも店頭に並べることもできないため、早くからネットを積極的に活用していた(いやネットのおかげで本格的な日本市場の開拓が可能になった、というのが正しい)。ネット商売はどんだけ立派なサイトを作りよい商品を並べても宣伝しなけりゃ客は寄ってこない。ただでさえ肩身の狭いアダルト、まして表向きはご禁制の無修正コンテンツともなればなおさらだ。つまり流通以前の段階…集客の重要性は国内のネット商売よりさらに高いものとなる。

東スポをめくれば日替わりでおすすめ女優が載ってるし、職場や学校の帰りに TSUTAYA に寄るなり給料入ったらラムタラで大人買いするなり、(見えない壁は存在するにせよ)特に手段を意識することなく日常生活の範囲でオカズの調達は十分賄える。このことは Windows と インターネットが登場するまでは国内流通盤の強みでもあった(裏ビデオなんてそもそも買い方がわからないひとのほうが多いだろうし、知ったところで二の足を踏むひとが多いだろう、というお話)。

その集客手段として(一般商材も含め)頭角を現したのがアダルト専門の成功報酬型広告、いわゆるアフィリエイトサービス(以下 ASP )。ただアダルトお断りの業者は多いし、そもそも国内の業者じゃ無修正を扱うわけにもいかないので ASP もまた海外のサービスを使うことになる。ならいっそのこと自分らで作っちまえ、という感じで DTI は自グループのサイトをスポンサーとする自社 ASP を立ち上げた。他の商材が霞む破格の還元率の高さは当然多くのアフィリエイターの注目を浴び、どこをクリックしてもカリビアンコムみたいな無修正アダルト(の宣伝)サイトが瞬く間に量産され、他の主要サイトもこれに続いた結果、海外配信系サイトとアダルト ASPは切っても切れない関係となったが。

だいぶ端折ってるしスタジオの存在もスルーしてるけど、大まかにはそんな流れ。

そんな背景と経緯から、海外配信系における勢力図は物流ではなく集客力= ASP を切り口とした。ただわしはアフィリエイトに興味がないので把握してる ASP もタカが知れてるのはご勘弁を。

余談。出演強要以降 AV に対するネガティブキャンペーン(何)が繰り出されてるけど、日本におけるアダルトビデオ市場は国内正規流通と配信系の二重構造となっているので、本気で踏み込むなら海外拠点組の動向にもしっかり目を配る必要があるのではないかと。特に ASP は類友というか、版権ガン無視のような無茶(無修正と無法は違う)を平気でやるヤンチャ系はヤンチャ系で 特定の ASP におおむね固まってる。というか ASP 自体がヤンチャというかマフィアみたいなもん。

海外配信と決済代行業者

これ忘れてた。繰り返しになるけど、何事においてもアダルトの間口が狭く、決済代行もまたアダルト専業(もしくはほぼそれに近い)の海外サービスを用いる。決済代行は ASP やコンテンツ制作、サーバ・回線などのインフラ提供よりも設立のハードルが高いためかほとんどが外部業者に委託している(東熱の JSKY は身内かも)。

DTI 系( Dreamroom 系)

※ドリームトレインインターネットではない。

無修正配信の代名詞、ご存じカリビアンコムの運営母体。いうなれば無修正の DMM※。立ち上げは Windows 95 フィーバー冷めやらぬ 1996年と配信ビジネス全体で見ても古株であとは RealMedia と Winamp くらいしかなかったと思う。当初からホスティング事業も行うことで参入者を呼び込み市場拡大を図るいっぽう軌道に乗ったサイトの囲い込みや吸収によってグループを強化していった。集客や利便性においても前述の自社 ASP の立ち上げや無料ブログサービスの提供、20 を超えるグループサイト間のシングルサインインサービスD2PASS の導入と打つ手がとにかく早い。ちなみに現在の運営事業者は Dreamroom Productions, Inc. だけど普通に DTI グループで通る。

※業界における位置づけが似てるという意味で、DTI のバックが DMM ってわけじゃない( DMM の関与が囁かれているのは旧 XVN ≒ 99bb で、DTI の母体はインター Q )。20世紀最後の数年でネットは爆破的に普及が進んだけどインフラの主流は INS64 で動画を扱うにはまだまだ貧弱だった。規制によりダイヤル Q2 での荒稼ぎに終わりが見えていたにせよ、ブロードバンドの概念すらなかった時期に無修正配信がビジネスになると読み切って足場を据えるんだから脱帽というか決断や行動が 5年は早い(熊谷さんが「インターネットとは何か」という本質にいち早く迫り答えを得ていた、ってことなんじゃろう)。ちなみにインター Q がレジストラ最大手となる お名前.comをスタートしたのが 1999年で、21世紀に入ると社名を現在の GMO に改めるとともに Q2 から完全撤退している( Q2 自体は何気に 2014年まで続いてた)。 とまあ、国内と海外で異なる業態をゼロベースから立ち上げてそれぞれトップシェアを握ってるんだから恐れ入るよ、ほんと。

それはまあいいとして、天然むすめと1000人斬りの撮影スタッフどうにかならんのか。

天然むすめ

素人系。かつては無修正配信の素人系の中でもひときわ出演者のレベルが高かった。ただし男優は最低。いい女のときに限って喋りがキモい&リズムが悪い短小の早漏が相手。中折れも日常茶飯事だわマジ最悪。

1000人斬り

素人系。いちおうコスプレ&ブルセラがテーマになるのかな。これまた男優のトークがウザいわカメラ最悪だったりするけど、「めっちゃシタイ!!改」シリーズはけっこうお気に入り。何しろ男優が終始無言なのだ。センスのない挑発なんかよりよっぽど集中できる。ただキスしないことが多いのと基本ハメ撮りなのでカメラワークが安定しないのが難点。ハメ撮りはどこも局部アップ多すぎ。ずっと結合部写されたって面白くねえんだよ。そのくせ肝心のフィニッシュで見切れてんだぜw

ムラムラってくる素人のサイトを作りました

素人系。天然むすめ、1000人斬りと合わせて DTI の素人御三家と勝手に呼んでる。出演者はピンキリで、他 2 つが普通の素人風ハメ撮りに対してここは企画に特化してるのでツボにハマるとめちゃくちゃ抜けるぶん有利かも。んまあ例によってハメ撮りなのでカメラワークが微妙だったりするけど御三家ではマシなほうだし、企画自体もいい加減なものが目立つ配信系にしてはまとまってる部類。

メス豚 2

素人系。数少ないハードレイプ特化型。もっとも表作品ですらハードレイプや輪姦はカメラワークの難易度が高くて何が何だかわからない作品が多い。況や配信とくればまあ、お察しレベル。それと男優の演技がとにかくグダグダでウザい。マジでイライラする。無修正の鬼畜系ってだけで貴重だけに、作り手がその上であぐらかいてるのが気に入らない。

アキバ本舗

素人。普通のハメ撮りとたまに企画も。天然むすめと路線カブリで何がアキバなのかよくわからない(でも「コンビニ愛 なみ」はすごいよかった)。最近リニューアルしたけど見た目が変わっただけかな、と思ったらアジア天国に吸収されていたらしいwww

カリビアンコム

総合。無修正配信の老舗にして代名詞。DTI ( D2PASS )系列の中核。現在は単体スタジオ作品がメインで Sky High などジャポルノの先行配信に積極的。撮りおろしも若干ある。人気単体女優の初裏デビューとか、だいたいカリビアンである。

内容にしても実績にしてもナンバーワンであることに間違いないのだが、手を広げすぎたのかクオリティにバラつきがけっこうある。特に安定した作り※で一定水準を保っていたスタジオ向けタイトルも最近手抜きが目立つ。表も含めアダルトは人の出入りの激しい業界だけど、無修正配信の世界もコストカットの波が押し寄せてるのかねえ。

※女優の質や出演者の演技力、シナリオの良し悪しは作品ごとに異なるし見る人の好みにもよる。対して全体の構成や進行のリズム、画質も含めたカメラワーク、要所での演出にはいわゆるセオリーがあるから、担当する人間のスキルがものをいう(コピーライティングやジャケットの構成などパッケージングも該当するけど、映像に関してはとりあえずポスプロまで)。

一本道

総合コンテンツのカリビアンコムに対して単体女優に特化してるくらいで、とりわけ目立った特徴はない。配信ファイルのコーデックが AVI 系というのが前時代的だったが、2015年のリニューアルでついに H.264/AVC へと変更された。

Heyzo

カリビアンコムと一本道の中間のような存在だが全配信作品がフル HD 化されているようにクオリティはかなり高い。脳細胞が硬化しつつあるカリビアンコムよりも勢い上じゃないかと思う。たまに Hey 動画と間違われる。

HEY 動画

いうなればアダルトポータルサイト。DTI 直系なのだが非 DTI 系コンテンツも扱っている。良くいえばすべてを網羅しているが、正直何が主体なのかよくわからない、新しくコンテンツやルートを確保した際に DTI 内の振り分けというか、どこで扱うか決められないものはとりあえずここに放り込んどけ、みたいな印象でもある。ただ他の DTI 系とは異なる大きな特徴がある。軸足を PPV に置いてる点と、自分で作ったコンテンツをアップできるマーケット機能で、素人マニア爆釣状態。

そろそろ秒読み入る気もするけど、国内も Gcolle、FC2、infopot の御三家のほか、CosMax 改め Gyutto とかの同人系が相変わらずお盛んですね!

そのほか国内メーカー隼の MAX BROTHERS レーベルのタイトルが Uncensored のインターナショナル版(何)で配信されてる(まんま月額チャンネル MAX BROTHERS )。わし的にはけっこうポイント高い。

Night24.com

DMS の 別名義。そのうち追記する。

東京熱( TOKYO-HOT )( JSKY 系 )

老舗のひとつ。東熱で通る。独立系だが DTI から離脱した「問答無用」( mondo64.com )をシリーズとして組み込むなど他系列との関係は少なからずあるようだ。

良くも悪くも唯一無二な存在で、単体女優の乱交前半・乱交後半・ブッカケ or 流し込みの 3 パート構成を基本に輪姦と中出しにこだわった独特の作風を持つ(ただ東熱を凌辱と呼ぶのはどうも抵抗がある)。男優は今井勇太を筆頭にタケルほか何人かのほぼ固定メンバーで絡みは充実、コアなファンもついてる。わしは今井勇太が天敵なので苦手だけどここで無修正デビューする女優がそれなりに多いのでチェック&収集対象にせざるを得ない。課金が異様にわかりにくく、さらに DRM も掛かってたりで作品よりも使い勝手の部分に難がある。

2012年7月にオープンした新サイト( my.tokyo-hot.com )ではわかりにくかった課金方法がかなりスッキリし、DRM も廃止されている。

国内メーカーの専属だった女優が東熱デビューすると「落ちるところまで落ちたなあ」といった感想をたまに目にするけど、ギャラ的には悪くないどころか表の専属よりもいいくらいで。別に東熱が魔界の底というわけでもないのだ。

なお ASP 及び決済代行は JSKY だが加盟サイトが東熱のみで事実上の専用サービスとなっている。また m.tokyo-hot.com は 胡散臭い ASP として頻繁に名前の挙がる TMP のシステムを流用してる可能性があるようだ。もともと東熱自体が異色の存在なのでどうなってるのやらさっぱり。

Pacrimlink 系列

Sign Board Shop 系列

通称SBS。DTI と二分するアダルト ASP (アフィリエイト・サービス・プロバイダ)の最大手でサポートの質もよいのだが、加盟サイトに恵まれないのが弱点というか。

トリプルエックス

アダルトポータルとして業界最大級の規模で、扱うコンテンツの幅も広い。またカリビアンなどの DTI 系に比べて低めの課金設定も手伝って利用者はそれなりに多いようだ。

av9898

ジャポルノスタジオの最大勢力、AMORZ グループの直営サイト。

XVN( XVN 系 )

今はもうない。確かオランダかどこかの欧州に鯖があったはずで、当時 DTI に次ぐ勢力だった99bb虎虎虎を吸収、いっときは世界最大級のポルノサイトにまでなった。とにかく掲載本数が多くて人気はあったけど、無修正といえども版権は存在するわけで、そのへんに無頓着なのが気になって わしは距離を置いてた。2008年、サイトトラブルの発生でサービス停止、そのまま再開することなく閉鎖。原因は内輪揉めとも噂されてるけど、その後のユーザー対応ほっぽりだしたので DRM のかかってるコンテンツが見れなくなって困る人続出。また 99bb のシステムを請け負ったのが DMM のバックオフィス業務を担っていたドーガ(現DMM.com ラボ)だったことから報酬未払いのアフィリエイターが怒りの矛先を DMM に向けられたりもした(別に補償の義務なんてねえけどなw)。

X1X.com

2candys と SukiSuki69 が統合してできた比較的新しいサイト。オーナーは違うんだろうけど XVN の臭いがプンプンする(そもそも 2candys がカリビアンや東熱の作品を無断配信やってたくらいなのであんまり驚きはしないけど)。DTI 系に比べると新作がショボい。ここにしかない動画もあるんだけど静観が無難かと。

Affiliate Creative Engine 系列

通称ACE。後発のアダルト ASP だが系列サイトは軒並みヤンチャで他社版権素材だろうがお構いなし。それを束ねる ACE も推して知るべし(しかも SBS 加盟サイトの作品だけ見かけないとかある意味わかりやすい)。

ZIPANG

個人撮影・流出系の配信における最大手。この手のサイトの存在意義は祭りに乗り遅れた人の駆け込み寺というか、流出ネタを手に入れるのにカネを出すのはアホくさいというのがわしのモットーなので基本的に利用することはない。

RealDiva

安さがウリの ZIPANG の姉妹サイト。ZIPANG 以上にえげつなく、ちょっと前の DTI 系素人配信や FC2・G コレなどのマーケットコンテンツが名を変えズラーッと並ぶ(どうせなら元ネタがわかりやすいほうが整理するぶんにも都合がいいんだけどな)。くどいようだが無修正=無法ではない。こういう恥も体面もかなぐり捨て他人の褌で荒稼ぎするような連中ばかりになるとそのしわ寄せが製作者と出演者にいくわけよ(最後にツケが回ってくるのは消費者というお話。

イチゴ大福

珍しいイメージビデオ中心のサイト。もちろん無断利用だけど、やもするとアメリカあたりじゃ児ポ認定されてお縄になりかねないわけで、そんな無茶するだけの旨みが U15 にあるのか謎。

StreetGals

個人撮影・流出系配信の老舗。

スタジオ

A6 や Oriental Dream、AMORZ、Sky High Ent.など海外のジャポルノ作品の制作集団はスタジオと呼ばれている。なぜメーカーじゃないのかは、国内作品のメーカーとは立ち位置が違うので同じ呼称を避けたんだと思う。たぶん。作品作りの方向性は当初海外のアジアマニア向けといった印象もあったけど、配信の浸透に伴い最初から日本人目当てに移行した感じ。

なお現在では多くのスタジオが DTI などの配信系と業務提携しコンテンツを提供している。Queen8 や虎虎虎のような配信と一体になってるスタジオは少数派と思われる。

当初は台湾マフィアが一口噛んでるスタジオばっかりだったけど、最近はいろいろ。どことは言わんが積極的にスタジオにリソースを提供している国内のプロダクションも多数ある。逆にプライムエージェンシーなど所属女優に無修正作品がないダクションはスタジオとの付き合いがないってことなのだろう。

撮影場所について

スタジオ系作品の制作は国内法に抵触するのを避けるため撮影は海外で行うのが基本だが、ハメ撮り系配信は普通に国内で撮影していることが多く、稀に摘発されてる。

マーケット系について

ひとことでいえば素人さん作品(を扱う市場)で、ある意味 AV 業界にとってもっとも厄介な存在。素人ゆえの生々しさは作品の魅力なのだけれども、中にはルールもモラルもあったもんじゃない製作者(特に海外系)も混じっている。具体的にどことは書かないが、いくら業界が健全性を訴えても目先の利益さえあげられれば結果どうなろうと知ったこっちゃない、焼き畑農業感覚の連中によって世間一般の AV に対するネガティブイメージが深まってしまうのは悲しい。

その他雑感(≠まとめ)

メーカーが違っても監督と撮影スタッフ、男優が同じなら内容も事実上同じ。特に単体女優ものは差別化をしにくく、メーカーの違いは専属の違い程度でしかないことがほとんど。裏を返せば監督の主戦場がそのメーカーに偏っているならそれがそのメーカーの味といってよい。監督の起用にこだわりのないメーカーはいくらでも潰しが利くともいえる。

たぶん現在の業界を動かしてるのは、AV の誕生からビデ倫全盛期を知ってるわしの前後世代より上が中心だろう。いっぽうセル時代になってからの消費者がどんどん増えてるので、そう遠くないうちに AV のありかたを巡って見えない対立が起きるような気がする。いやもう起きてるのかもしれん(熟女作品が増えたのも、主な購入層の高齢化が影響してるのは間違いない)。わしの青春時代(何)に比べて消費者の選択肢がものすごく増えたのに可処分所得は大して変わってないかむしろ下がってるくらいだから、わしより若い世代はそもそも AV にカネをかけない人が大半だろう。AV はネットで無料で見るもの、なんて悪気なしに思ってる人もけっこう見掛けるくらいだし。だから業界も若返りなり何なりに迫られるんじゃないかなあ。

ただ「AV がつまんなくなった」「ワンパターン」って意見については、半分は当たってるけど半分外れてる。確かに CA の単体作品やプレステージあたりはテンプレートというか判で押したようなのが目立つけど、月に 2000 タイトルもあるんだよ?その中にはいろんな作品があるんだよ?ワンパターンなのは自分の選択肢じゃないの?と思うことは多い。それに昔の AV がみんな面白かったなんて幻想もいいとこだけど(はっきりいってストーリーものの演技水準は今のほうがずっと上だからな)、あえて言うなら「つまんなくしたのはお前らの選択の結果でもあるんだよ」というお話。

あと、わしは興味ないけど、シルクラボにはがんばってもらいたい。男性のアプローチが女性の望むセックスと乖離している、その原因として既存のアダルトビデオが大きく影響しているのは間違いない。まあシルクラボというか女性側のアプローチだけがんばっても解決するわけじゃないが、セックスに対する抵抗を減らしたり、性欲を無理に抑える必要はない、と安心する手助けにはなるだろうから。

以上、すべてわし個人の雑感。好みの違いだってあるだろうし鵜呑みにはしないこと。

AV における「やってはいけない」

選者は当然わし。

  • ピン作品なのに全編ハメ撮り
  • 射精の瞬間に画面の見切れ(特に中出しの場合
  • 男優の顔にモザイクで台無しのキスシーン
  • シーンチェンジで機微のない唐突なヌード
  • ここぞのタイミングで余計な口を挟む進行役
  • 設定が素人カップルなのにフィニッシュで半中半外
  • 罰ゲームを受ける敗者がハズレの女優
  • アタリの女優が脱がなかったり本番なかったり
  • センスのかけらもないトーク
  • 暗すぎる照明
  • ほか、随時追記予定

パケ写詐欺や過剰な謳い文句は、ある程度は必要なことと思ってる。

参考文献とか

ペーパーメディアは廃刊多し。中村淳彦氏は鬼畜で人間のクズだけど取材能力は高く業界を知る上で彼の各著作は必読。Wikipedia でのアダルトビデオ関連の記事は質がピンキリなのであんまりおすすめしない。マスメディアのネット記事も〝適当なこと書いてもアダルトだから平気だろ”ってノリを感じるものが多いので裏取りできないものを鵜呑みにしてわかった気になるのはとても危険。まとめはもっと胡散臭い(ソースへのリンクどころかソースの投稿日時すら隠すとか問題外だからな)。業界のライターにしてもネットの記事は基本提灯持ちと思ったほうがよい。要するに「単一ソースだけでわかった気になるな」というお話。

業界そのものを断罪したい人は、自分の知りえる範囲の情報とすり合わせて辻褄は合うかとか、張本人はどう感じてるのかとか、いろんな検証を経てからのほうがいいと思うよ。叩きやすいから叩くってのは簡単だけど、ただでさえ何かと後ろ指をさされがちな業界だけに世間体が悪くなることに鈍感な連中はむしろ淘汰されてるし(っつーか国内メーカーとヤンチャ系を一緒くたに AV で括るからおかしなことになるんだが)。ウラの顔とか業界の闇みたいな喩えも芸能界にしろ何にしろ表向きは健全を装ってる他の業界のほうがギャップはずっと大きいから。

各論レベルでの批判は当然あってしかるべき。特に権利絡みの部分とかね(典型的なのは出演名義)。もっともそれが業界特有のものとは限らんだろうが。

あと「過激なエロコンテンツは性犯罪抑止力になってる」って意見には賛同しかねる。たとえばわしは凌辱中出し命の鬼畜嗜好だけど、仮に規制されたとしても生きる気力を失うだけだぞ?誤解を恐れずにいえば、襲う気があったらとっくにやってる(テストステロンの薄い奴はどこまでいっても強硬策には出れないんだって)。そうじゃなくて「規制はほどほどにして統治者のコントロール下に置いとくほうが非合法な活動の抑止になる」ってほうが肯定の論拠としては現実的じゃないかな。管理売春を採用してる国はみんなその考えだし。くどいようだけど、痴漢やレイプに手を染めるのはもともとテストステロンの濃い奴じゃないと無理(行動を起こすのにはそれなりの材料が必要ってだけでテストステロンが濃いから性犯罪者、ってわけじゃないぞ。

脚注・補記

取次
厳密には出版取次で、出版社と小売店を繋ぐ…要は物流を担う存在。黎明期は出版元あるいは書店に備わる機能だったのが、市場規模の拡大で取次の専業化が進み、さらに書籍と雑誌の一本化や委託販売(返品制)と再販制度(定価販売制)による返品対応が確立する流れの中で、様々な手順を(事実上)標準化する作業およびその運用、窓口の単純化、回収代行や与信ほか業界内での金融調整、といったプラットフォーム的な要素も取次の範疇に加わり、今に至る。シェアの八割近くを占めているトーハン日販が“二大取次”で、単に取次といった場合もこの二社を指してることが多い(実際にモノを店頭に並べるためにはこの二社との取引が絶対条件、ということでもある。
ちなみにコンビニで扱ってる雑誌には必ず雑誌コードがある(正式には“定期刊行物コード”に変わった)。もとはトーハンの内部コードだったのが業界標準となったもので、これがないと取次が扱ってくれない。雑誌コードの取得は与信や実績、計画性といった取次による審査があるし、廃刊となった雑誌コードは再利用まで10年くらいの休眠期間が設けられてるから、既存コードはある種の財産とか権益のような扱いになる。売上が不調な雑誌が廃刊ではなく休刊の形を取るのも雑誌コードを活かしておくのに都合がいいから。

雑誌コードがないと扱えない、ってのは裏を返すと雑誌コードがあれば物流を取次が売り場をコンビニが担ってくれるってことでもある。そこを突いたのがムック本であり、成人コーナーに並んでる DVD 雑誌、というわけ。

そんなわけで、出版社 - 取次 - 書店(小売)という三者の関係がかれこれ 100年くらい続いてきたんだけど、今やその体制は崩壊寸前。紙媒体の市場規模が大幅に縮んじゃったからね。ネットの影響は間接的というか、たぶん80年代くらいから加速を始めたニーズの多様化が市場の多様化や細分化を引き起こしたのが今の状況で、お金の流通量に大きな変化がなければ相対的に個々の市場に対する消費が目減りしてる、ってのが本質と思うよ。アダルトビデオ業界にしても同じで、耐えられない業者が潰れてくことで適正な規模まで落ち着けば需要と供給のバランスがまた安定するんじゃないかね。
オムニバス企画
現在のアダルトビデオでは様々な女優によるいくつかの短編を組み合わせた作品が、特に企画ものでよく見られる。この手の作品の統一名称、どうにかならんものかね?グループじゃひとつの話に集団で出てるみたいだし、アンソロジーは傑作集や総集編だし、マルチ構成とか呼びづらいわマルチアングルと紛らわしい。放送業界でいうコンプレックス番組が限りなく近いけどたぶん誰もピンとこない。本稿ではひとまず“オムニバス企画”で統一することにしたけど、本来オムニバスは既存作品の組み合わせなので、撮りおろしの新作に対して用いるのは不適切。
企画≒オムニバスみたいな使い方もたまに見るけど、そもそもアダルト業界での企画って言葉の定義もかなりあやふやなところがあるので、わしとしてはそこをごっちゃにしないでおく。
ティム・バーナーズリー
World Wide Web の考案及びハイパーテキストによるマークアップの実装に貢献した人。要するにウェブの父。インターネットの父ではない(インターネットの父は TCP/IP プロトコルの開発に大きく貢献したヴィントン・グレイ・サーフとロバート・カーンというのが業界での一般的な解釈)。
この人がいなかったら、大学時代(1994年)のゼミ室で Mosaic 越しの本場ポルノ画像を見て「21 世紀はこれだ!」などとわしが狂乱することも、その後のぐだぐだの人生を過ごすこともなかったのではないか。といった感じの人はいっぱいいるのではないか。
DVD の登場とその影響
もともとビデオテープ時代の産物だったアダルトビデオは60分1 本勝負で単価も1万5 千円程度だった(レンタルが強かったのはこの単価の高さも大きく影響しているというか、レンタル以外選択肢として考えられなかった)。それが DVD の登場によって単体作品は2時間で 2 ないし 3 絡みプラスアルファ(オナニーやフェラ抜き)が標準構成となり、企画ものに至っては4時間超えの作品も当たり前で、自ずと撮影の手間や負担が増大。さらにインディーズ陣営の台頭もあって単体で 3~4 千円、企画系だと 2 千円前後まで価格破壊( VHS などビデオカセットに比べて構造が単純で複製の容易な光磁気メディアはパッケージ原価を大幅に下げることが可能だったが、それにしてもやりすぎた)が進んだ結果、採算性や利益率がガクンと落ちた。出演者やスタッフはそのしわ寄せをモロ喰らい、ギャラはピークの半分から 1 割という目も当てられないことになっている。
また DVD への転換はコンテンツのデジタル化でもあり、媒体の安定性向上とマルチユースが可能となった反面、複製での劣化がないため海賊版をはじめとする違法コピーを蔓延させることにも繋がった。もっとも、VHS のビデオデッキ同様、DVD の普及を後押ししたのは間違いなくアダルトコンテンツ(とプレイステーション)で、皮肉といえば皮肉なもの。Blu-Ray がなかなか DVD に取って代らないのも、アダルトビデオの移行が進まないことがひとつの要因ではないか。
ネットの登場とその影響
アダルトビデオに限った話でもないが、ネットはメーカー直販と動画配信という流通におけるパラダイムシフトを業界にもたらした。もっともこれだけメーカーが存在するとそれぞれが個別に直販をしても消費者へのアプローチは簡単ではないし、消費者としてもいちいちメーカーごとに作品を購入するのは手間が掛かるだけである。結局間口がリアルからネットに変わっただけで、特定の企業に支配力が集中するのは避けられないことだったのだろう。
動画配信については、サーバなどの設備の初期コストこそ高価で高品位な配信を行うにはそれに見合う維持費を伴うが、自社構築しなくても外部に運営を委託すれば規模に見合ったコストで済む。さらに配信では物理メディアが存在しないので在庫リスクがない。収録時間の制約もないので作品単位(課金単位)にも融通が利く。
もっとも、コンテンツ配信の売り上げは徐々に増えているが全体の売上の一割にも満たない。それ以上にセル・レンタル市場の落ち込みが激しく、また配信をコストのかかる自社構築ではなく外部に委託してもマージンが高すぎてなかなか儲けに繋がらないのが現状である。さらにコンテンツのデジタル化は複製の容易さでもあり、DVD の普及と相まって違法コピーが蔓延する土壌にもなった。
コンテンツ以外の面では、ソーシャルメディアやCGMといった新たな販促手法が登場した。その効果のほどはケースバイケースだが、ネットメディアのコントロールはなかなかシビアでちょっとさじ加減を間違えると炎上&バッシングに繋がるためローリスクとはいい難い。また女優さんの身バレ対策の面でもネットを媒介にした発覚・拡散が事務所を悩ませている。
アダルトとブログ
把握してる範囲でアダルトおkな国内の無料ブログサービスは ライブドア、ぶっとびねっと、CSCblog の3つしかない。ここまで酷くはないにせよ以前から選択肢は乏しいし、無修正は当然ご法度。APEX や DMM の国内アダルト ASP からアフィリエイトを始めるにせよ、あえて制約の多い国内の無料ブログにこだわる理由がちょっと思いつかない。

となれば海外のブログサービスから選ぶことになるわけだが、ゼロ年代の前半は日本語サポートに対応してるアダルト可のブログが FC2 くらいしかなかったのよね。そこで DTI は ASP とともに無料ブログも用意し、アダルトおkで、無修正おkで、日本語サポートおk、さらにバナー素材の組み込みやリンク解析の埋め込みといったアフィリエイト導入に必須の作業も自社向けサービスだけに(ほかのブログに比べたら)手間が少なく初心者でも扱いやすかった。

その後 SBS も無料ブログを始めたけど、当の DTI は新規受付をけっこう前に終了している。「お膳立てはするからドンとこいやあ!」とスタートアップのハードルを下げ、ある程度育った段階で見切りをつけるのはホスティング事業も同様で、 DTI の十八番なんじゃろう。

ENG とハメ撮り
ENG は Electronic News Gathering の略。カメラ、照明、音声等を専門のスタッフで行うロケ取材の方法。スタジオ撮影はそれが当たり前なのでわざわざ ENG のような言い回しはしない。AV 業界の屋外ロケなどで ENG という言葉が使われているかどうかは知らない。

ロケ取材としての用法で通ってるけど、厳密にはフィルムに対する VTR 取材なので、本来はハメ撮りも ENG のひとつ。

ハメ撮りはこれらをディレクターひとりで行う(もちろん男優も兼ねる)。それぞれ本来であれば分業が必要な作業であり安定性を捨ててでも臨場感を打ち出したいケースで使う手法なのだが、現在はコスト削減を目的にハメ撮りにするケースがとても多く見られる。TV 取材などでも ENG をつけないケースは増えてるっぽい。この場合 ENG をつけないメリットはコスト削減のほか、単独行動できるので機動性に優れる点がある。
ピル
ピルは効果や副作用の個人差が激しく、また継続して服用しないと効果が保証されない。人によっては副作用で著しく心身不調をきたしたり、服用をやめても長いこと生理不順が収まらずに苦しんだりと、健康や体調面でリスクが存在する。決して万能でもなければ万人向けの避妊手段でもない。「ピル飲んどけばいいじゃん」なんてのは生理のない男ゆえの勝手な言い分である。
事後服用のモーニングアフターピル(アフターピル、後ピル)はピルに比べればずっと手軽で副作用のリスクも低いが、あくまでも緊急避妊の手段であり排卵抑制が 100 %保証されているわけではない。中出しの大半が擬似なのも当然だ。
専属契約制度と専属女優
AV 業界における専属女優とは出演するメーカーと本数に制限のある女優をさす(複数メーカーと同時に専属契約を結ぶ女優もいる)。原則月1 本の出演で、1 回の契約につき 3~6 本≒3 ヶ月~半年が一般的。十分に売上を見込める場合は契約の延長もある。契約料≒出演料は自由な出演を縛る対価・・・拘束料金でもあり100万円単位と高額。1 回の出演ごとの金額なのでトップ女優ともなれば年収八桁の大台にも乗る。(複数の)専属女優の出演料を継続的に捻出できるメーカーは現在十社前後しかない。また単体専属メーカーもしくは単体メーカーとカウントできるのは出演女優の名義が固定されているのが条件で、その場限りの名義を使うメーカーは含まない(主要な AV 情報ブログで新人のカウントがこれら十社前後の専属契約女優に限られているのも、他のメーカーは新人といっても名義を変えた企画女優によるなんちゃってデビューがまかり通っているため)。
このため数千人~一万人とされる現役 AV 女優のうち専属として活躍できるのは百人にも満たない狭き門で、いわば AV 女優のエリートである。もっとも専属契約料は卑弥呼(村西とおるがメーカーから引っ張り出したのが 6 本で推定3000万円とされる)をピークに下降線を辿っており、21 世紀に入って景気のよい話は成城に御殿を建てたとされる紋舞らんくらいか。例外は話題性が高く桁違いの売り上げを期待できる元芸能人の AV 出演。通常の出演料のほかインセンティブ契約を結ぶこともあり、デビュー作が空前の売り上げを記録したやまぐちりこが手にしたギャラは 6 億円と推測されている。

単体専属女優に対する無修正の出演料は表作品以上に高額で、複数本契約で1000万を超えるケースも珍しくない。魔界入りする女優のレベルが上がっている理由のひとつは間違いなくこの出演料のギャップだろう。

数千~一万というのはアダルトモデルとしてプロダクションに登録している人数で、すべてが“いわゆるアダルトビデオ"に出演しているわけではない。プロダクションの紹介する仕事はアダルトビデオ(業界では“V”と呼ぶのが一般的)以外にも着エロやヌードグラビア、セミ・フルヌード撮影会、パーツモデル、チャットなど多岐にわたる。風俗も含まれるが AV 出演経験があったほうが指名を取りやすい。またアダルトビデオでも絡みのないエキストラとしての出演のみの場合、消費者視点では AV 女優としてカウントしないのが一般的。つまり広義の AV 女優はプロダクションに所属するアダルトモデル全般で、そのうち絡み OK のモデルが狭義の AV 女優ということになる。が・・・たとえばプロダクションの求人募集にあるお決まりのパーツモデルなんて、ちょっと考えれば「どこにそんな需要あんの?」って気づくだろ。扱う仕事の種類は様々だけどまともに稼げるのは AV 女優とチャットモデルくらい。狭義の AV 女優に含まれない AV 女優は仕事を選んでるのかというとそうとも限らなくて、今は完全に買い手市場で応募しても事務所によっては半分以上が門前払いという狭き門だから、微妙な水準のモデルは出たくても出られない状況だったりする。

ことルックスに限れば、並木優希美まゆ初美りおん天海つばさらが登場した 2008~2010年あたりでひとつの区切りがついたように思う。現在の水準に慣れてしまうのはなんだか不安でもあるが、ルックスが AV における最重要の指標であることを疑う余地はなく、元アイドルや芸能人といった後押し材料がなくてもここまで質が高ければ本業の AV 出演以外でも競争力を発揮できるだろう。もっとも枠を広げれば広げるほどルックス一点突破は苦しく、それが飯島愛の後継者がなかなか現れない理由のひとつでもある。

専属制度は AV 業界がまだ右肩上がりだった頃の名残ともいえる。近年は全体の売上が下がってることもあって高額な契約料に見合うような利益を上げるのが難しくなり、さらに契約料のほか販促費も当然発生するため、見方によってはメーカーの足枷でもある。かといって「○○先生の作品が読めるのはジャンプだけ!」という縛りはなんのかんの効果的で、仮に専属制度をなくしたらなくしたで、女優の魅力に頼ってきたメーカーと内容で勝負するしかなかった企画系メーカーが同じ土俵でガチ対決、なんてことになるわけで・・・。
キカタンと企画女優
もともと女優の区分は単体契約とそれ以外の 2 種類で後者を企画女優もしくは企画モデルと称していたが、90年代後半に朝河蘭長瀬愛のような企画作品専門でもピンで多数のヒットを飛ばす女優が現れ、こうした単体専属に劣らぬ人気を持つ企画女優を企画単体女優、略してキカタンと称するようになった(この逆に専属契約の切れた女優さんが企画系作品に出るようになると“企画落ち”)。
もっとも後追いで自然発生した区分なのでキカタンと企画女優の線引き(具体的には契約=出演料の違い)がわりとアバウトなメーカーもあるが、ひとまずクレジットに出演者名が表示され、かつ複数作品に出演しているならキカタン、表向きの出演名義が統一されていないあるいは存在しないようなら企画女優、くらいで(単体女優とキカタンに関しても、単体契約の作品と企画もの両方に精を出す女優さんはけっこう多いから境界線を引きづらい)。
参考:マークスジャパン|出演ギャランティー一覧
専属に劣らぬ高い質の子からデブ専やブス専など特定のマニア受けを狙った子までバラエティに富んでいる。また専属のようなプロモーションはほとんど行われないので身バレのリスクが(ちょっとだけ)低いことから、副業として AV に出演するのに企画女優を選ぶ人も多い。1 本あたりの出演料はキカタンで十万~数十万円(ピン出演の場合で、メーカーや作品の内容によっては大幅に下回ることもある)、企画女優は数千円~数万円程度と専属に比べて格段に安いが、出演本数やメーカーに縛りがないぶん人気と根性と体力の 3 つさえあればキカタンのほうが稼げる総額は多くなることもある。また専属でこそないが月イチの出演ペースでギャラもキカタンよりは優遇されているような、実態としては専属に限りなく近い女優さんも中にはいるが、それなりの売上を計算できる子でないと厳しいので数は少ない。たとえば h.m.p からデビュー→早期引退しアイポケ専属としてカムバックした石原莉奈は、その後 1 本ないし 3 本単位で複数メーカーをいったりきたりしているが作品の位置づけはピンで出演も月イチペースを守っている。それはメーカーや事務所から売上の計算ができると評価されている女優、ということでもある(少なくともわしは大好きで毎月の指定銘柄女優になってる)。
ハードルの高い専属とは絶対数が圧倒的に違うのでトータルの本数も桁違いに多い。月に 2000 タイトルを超える新作の大半を占めるのが企画系女優の作品で、さらに専属単体女優の出演作では見られないハードかつマニアックな変態プレイのニーズに応えるのもキカタンの役割といえる。想像の限りを尽くしたような日本の AV の幅広さはキカタンが支えているといっても過言ではない。

幅広い反面、欧州のハードコアに見られるような突き抜けた嗜好はあまりない。それは日本の AV がファンタジーの域を踏み外していないことを意味している(それはよいことだ)。

女優の中には作品によって名義が異なる人もいる。これは企画女優で顕著だが、単体女優でも事務所移籍など大人の事情で名義を変えることがある。また引退→カムバックなどのブランク明けや人気が低迷しイメージチェンジを図るために名義を変えるケースもある。いずれにせよ本名で出演する人はいないと思ってよい。
女優と事務所(プロダクション)とメーカー
たぶん女優さんにとっていちばん大事なのが事務所選びで、どこに所属するかでその後が決まるといっても過言ではない。
作品をリリースするのはメーカーだが、トラブルに事欠かない業界だけに現在では出演する女優とメーカーが直接契約を交わすケースは極めて稀(大手では皆無)で、メーカー - 事務所 - 女優 という形態を取っている(事務所はケツモチの存在を抜きに語れないのだが女優と直接の関係はないのでひとまずここでは無視する)。事務所によって取引メーカーや営業力は異なるから、初めにどこに所属するかでデビュー時のランク、ジャンル、出演するメーカー、さらには将来性までおおむね決まるといっても過言じゃない。
また先述の契約料・出演料はメーカーから事務所に支払われる金額で、ここから事務所のマネジメント料を差し引いた残りが女優自身の手取りとなる。いわゆる中抜きの割合は様々だが良心的なところで 5 割、アコギな事務所は 8 割以上抜くこともあるようだ。さらには事前の話にない騙し打ちのような AV 出演、無修正作品の強要、出演拒否に対する莫大な違約金の請求といった悪質な行為も存在する。もちろん大多数の事務所は騒ぎになる事態を招くような行為を慎んでいるのだが、問題は一般企業に比べ良し悪しを事前に見分けるハードルが高いこと。事務所のウェブはアテにならないし、そっち系のブログやスレもどこがどんな特色か程度なら多少参考になるものの、それ以上の突っ込んだことは女優さんを含む業界人の口コミくらいしか有効な手立てがない。

とはいっても、たとえばグラドルの新人でプロフィールに“プライムエージェンシー所属”とあれば「着エロ → AV」が既定路線なのはお察し。ところがそうは思ってなさそうな子もけっこう見かけるんだよね、契約してから AV もやってること知ったとか。どんな説明受けたにせよちょっとググるだけでアダルトプロダクションかどうかなんてわかりそうなものだが…。ちなみにプライムエージェンシーは例として挙げただけで他意はない(着エロで引退できるし無修正とは距離置いてるし、ギャラはともかく所属タレントの扱いは良心的なほうじゃないだろか。

参考:AV 出演を断った 20 歳の女性に芸能プロダクションが2460万円の違約金支払いを求め提訴。
※書いてるのは「秋葉原には児童ポルノや児童買春が溢れている」で一躍有名になった歴戦の半日フェミにして偏見の塊、伊藤和子女史なのでこの記事も根拠レスな可能性はけっこうある(ってよりもこの人が関わってる時点で事実を捻じ曲げ逆主張してる可能性を否定できない)。読み手の感情を煽る大袈裟な装飾がやたら多いしね。この件が事実なら別の人に託すべきだった。
参考:「AV 出演強要」報告書に人気女優ら猛反発!
ほらね、ここでも大活躍ですよ。今は AV 女優を志望したって門前払い喰らうような時代ですぜ?ただでさえ利ザヤ減ってどこも楽じゃないのに誰がわざわざ危ない橋を渡るかっての。仮に強制出演が横行してるとすれば配信やマーケットの野良集団じゃねえの?国内メーカー潰しなんてむしろ無法者に餌やるようなもんだろが。そうなったら誰がいちばん被害を受けるかわかってんの?つか出演の強要ってことなら AV 業界の前にU15 のイメビどうにかするほうが先だろ(何しろあっちは親までグルだったりするわけだからな)。あとマークスジャパンの起訴内容は労働者派遣法違反、つまりは出演強要させた事実を証明できなかったから別件で釣り上げたわけ(とばっちりで書類送検食らった『バコバコ中出しキャンプ 2012』に出演した藤原ひとみ以外の女優さん8人(AIKA内村りな篠田ゆうHIKARI芹沢つむぎ友田さやか北川瞳朝倉ことみ)にすりゃ収まらん話だわな。
強いてあげるなら有名人の AV 出演に関しては本人の自発的な意思ってのはあんまり考えられないけど、それはそれで「断罪する相手間違えんなよw」って感じ。あと AV を悪しきものとして扱っていちばん苦しむのは当の AV 女優さんと思うぞ。

出演強要の問題を矮小化するつもりはまったくない。ただセンセーショナルな煽りで注目を集めるやり方なんぞに実績を作られたくないのだよ。

だいぶ話がそれた。AV 女優がある程度認知された存在になったこと、セックス産業そのものへの心理的抵抗がかつてほど高くないことなど、現在は女優探しに困ることはあまりないが、稼げる女優を得られるかどうかは別の話。優秀な人材の獲得の手段としてかつてはスカウトが一般的で、迷惑防止条例が全国的に広がったためおおっぴらなスカウトはできなくなったが、ハードルが高いぶん見返りも大きいので今でもスカウトは存在する(何しろスカウトマンに対する報酬は紹介料+フルコミッション~売上の 1~2 割が相場~が基本で、一流女優ともなるとスカウトバックもハンパない額になるからやめられるわけがない)。スカウトが紹介するのは主に単体系の事務所で、企画系はてぃんくるなどの風俗求人誌やネット募集が目立つほか、縁故採用も多い。
発売中止・回収について
発売の前後を問わず、とくに告知もなく作品が消えることは、よくある(配信コンテンツの場合、あらかじめストリーミング期限が無期限となっている商品でも商品の取扱いが終了になった時点で再生ができなくなりますといった具合で契約に免責条項が盛り込んである)。
主なケースは
  • 出演女優さんが 18 歳未満だったことが判明した場合。児童ポルノは世界的にデリケートなシロモノなので出演者本人の意思に関係なく有無を言わさず消える( U18 と知ってて出演させたのではなく、出演者の年齢詐称に事務所やメーカーが後で気付いて、人知れず回収されるか店頭に並ぶこともないままお蔵入りするケースがほとんど)。
  • パブ NG 女優さんなど、出演が親バレ・身内バレした場合。必ずお蔵入りするとは限らず、相手の対応や本人の意思によってはそのまま女優を続ける人もいる。
  • 元芸能人など、過去所属していた組織からの横やり。デビュー前に頓挫することが多い。
もともと肩身の狭い分野なので波風立てたくないところへもって、権力のヒエラルキーにおけるアダルトビデオ業界の位置づけは決して高くないので他方面からの圧力には意外と脆い。ま、ここまでは絶対的な件数が少ないのでさしたる影響はなかったわけだが、新たに脚光を浴びているのが出演強要問題を発端とした、女優さん自身の要望による出演作の販売中止要請である。
参考:IPPA|AV プロダクション 関係者逮捕について:HRN の要望 5)
これはかなりやばい。2016年7月の執筆時点ではっきりしているのは藤原ひとみだけだが今後どの程度の女優さんがどのタイミングで販売中止を求めてくるかはまったく未知数で、配信も含めたコンテンツのライフスパンが読めなくなれば当然ながら回収リスクが高まる。かといって売り上げは右肩下がりで作品単価を上げられる状態じゃないから、利益率を維持するためのしわ寄せが製作費や出演料のコストカットという形で現場スタッフや女優さんに回ってくるのは火を見るよりも明らかだ。しかも一度市場に出た作品は正規ルートでの回収はできてもヤンチャ系の地下流通までは止めようがないし、本来メーカーに落ちてくるはずのカネも得体のしれない海の向こうの連中のもとに流れていっちまうことになる(現状をいちばん喜んでるのは司法の及ばない版権ガン無視のヤンチャ系海外マフィアじゃろ)。そこまで国内メーカーに責任を負わせるのはさすがに厳しいし現実的じゃない。
なお著作権法におけるアダルトビデオの扱いは映画と同じで出演者には著作隣接権が発生するが、いわゆるワンチャンス主義により出演=撮影を許諾すると差止権の行使はできない。いくら AV 業界が胡散臭いといっても出演者の報酬・二次的使用料請求権も含めこういった権利処理はさすがにクリアしている。出演者側の都合で回収に応じさせるとなるとメーカーからの損害賠償は避けて通れないが、HRN だってそれくらいわかってるはずで、出演強要問題で追い風が吹いてるうちに明文化を急ぎたいのだろう。
そんなわけで、要望 5) が現実のものとなった場合どういう形で契約に盛り込まれることになるのかはまだ想像の域を超えないけど、妥当な落としどころとしては“差止権を手放さないかわりに安い出演料”と“差止権利を放棄するかわりに出演料アップ”を契約時に選ばせる、そんな形じゃないだろうか。
IPPA
特定非営利活動法人 知的財産振興協会( Intellectual Propeity Promotion Association )の略称。2010年に設立された。主な活動内容は海賊版の取り締まりだが、コンテンツ・ソフト協同組合(CSA, 主力は SOD と JHV などの旧ビデ倫系メーカー)、ビジュアルソフト・コンテンツ産業協同組合(VSIC, 中核は DMM などの旧ビデ倫脱退組)、日本映像ソフト制作・販売倫理機構(JVPS, 同 CCC = KMP とクリスタル映像)、一般社団法人東日本コンテンツ・ソフト(EJCS, 同プレステージ)、一般社団法人全日本コンテンツソフト倫理審査会(AJCS, 桃太郎・映天・プラム) と審査の主要 5 団体が加盟≒主要メーカーがほぼ全部加盟しているようなもので(※主要 5 団体の加盟メーカーで売り上げシェアのほとんどを占めるけど、加盟してない零細メーカーも相当数ある)、7年ぶりに復活した AV OPEN や Japan Adult Expo を行うなど事実上業界全体の音頭取りとしても機能している。
なお CSA は2015年6月30日に解散、また映像倫は2016年1月に一般社団法人日本コンテンツ審査センターへと名称を変更した。IPPA (というか経産省)の思惑としては将来的には映倫も含めて審査団体をひとつに統合し基準を一本化するのが目標らしい。また何やらの温床となりそうだけど、今は残された市場を守るべく業界が一団となって健全化・透明化に努めるとき、ってところかね(エロティズムがいかがわしさを失ったら元も子もないような気がしなくもないが、。
リョナ
猟奇的行為でオナニー→猟奇オナニー→リョナニー→リョナ。転じて女性(とは限らんのだが)、たとえばヒロインが傷つき苦しみぬく姿にエクスタシーを感じるような嗜好の人たちを示す国際共通スラングとなった。痛めつけるといっても双方向性を伴う SM や主従の絶対関係に裏付けられた信頼が存在する BDSM とは異なり、相手はいるけどいない。興奮する感度分布には個人差があるので同じリョナでもストライクゾーンが殴る蹴るの肉弾戦はまだしも、スプラッターのその先を極めんとするハード嗜好はもう通常のアダルトビデオとは別ジャンルといってもよい。
ハード嗜好になると作風はまず絶命がデフォルト。尺の早い段階で勝ち目が見えなくなって、あとはもう一方的にいたぶるられ、場合によっては失明したり腕が捥げたりと不可逆なダメージを受け死亡不可避のフラグが立つ。ちなみにリョナでセックスは必須の要件じゃないから最後までちんこ未挿入も多い。そのかわりまんこに長槍ブッスリいっちゃったり、突入した触手が腹食い破って出てきたり、散々苦しんで息絶えたのちも体をバラバラに切り刻まれたり、モンスターの胃液でドロドロに解かされたり、3 ヵ月後白骨死体が見つかったり、不死の呪いをかけられて拷問の無限ループにハマったりとなかなか天国にいけない。
凌辱は「お前のまんこにワシの(クサレちんぽ/ドロドロの子種)を(ぶちこんで/ぶちまけて)やる!」のがミッションクリア条件ゆえ(オプション追加するなら「上の口は嫌がっていても下の口は正直だな」「そろそろ聞こえる頃かな、お前の心のへし折れる音が」あたりの言葉責め)、バイオレンスの限りを尽くしたり血だるまで元の顔もわからないような状態までは求められない。これがわしがよく口にする凌辱と残虐は違うってことなんだけど、ギガに限らず、凌辱と残虐の線引き・・・バイオレンスのリミットがはっきりしない作品や、バイオレンスを伴わないソフトレイプで終わると思いきや遠まわしなヒロイン死亡エンドみたいにどっち寄りを想定してるんだか意図が読めない作品は怖い。
三大 NG
AV 女優が拒否する代表的な 3 つのプレイ。単に三大とも呼ばれる。厳密な定義はなく人によって内訳が異なるものの、おおむねスカトロハード SMアナルレズのうちの 3 つで、スカトロ&ハード SM &レズスカトロ&ハード SM &アナルのパターンがほとんど。もちろん NG 項目は他にもある。中出しも三大に含まれそうなものだが、擬似が一般化してるので真正でなければ OK、ということなのかもしれない(真正中出し OK =生ハメ OK でもある)。まあスカトロも偽糞が多いわけだが…
これらのプレイを単体系メーカーの作品で見かけることは少ないが、企画系での需要は高く三大が OK だと仕事の幅が増え依頼を集めやすくなる。しかしハード SM やアナルセックスは身体への負荷なので我慢が効いてしまうが、相手のスキルやプレイ頻度によっては一生傷跡や障害が残ることもある。レズ&スカトロの場合は生理的な向き不向きがあるので、不向きな人がやるとメンタルの負担がきつくこれまたトラウマを残すこともある。女優さんってすごいよ、ほんと(男ってやつはゲスやね、ほんと。

アナル作品もずいぶん増えたので危ない印象はないかもしれないけどナメちゃいけない。知り合いの中にもアナルセックスやりすぎて括約筋が緩んだまま戻らなくなり、うんこダダ漏れで半年くらいオムツの世話になった女の子がいる。その後オムツは不要になったけど完全に元には戻ってないらしい。サバサバした子で「まいったわ、アハハ」って笑ってたけどぜんぜん笑い事じゃない。ま、個人差やパートナーにも拠るんだろうけどね。

パブ NG
パブリシティ NG の略。身バレ対策で人目に付きやすい媒体への露出を制限してる女優さんのこと。東スポとか、グラビアとか、スカパーとかには載せられない。もちろんパブ NG じゃないほうが依頼は集めやすい。女優さんがパブ NG かどうかはメーカーや事務所ではなく個人ごとに異なる。見分け方は単純で、週刊誌とかスポーツ新聞のエロ面に載ってたらパブおk(パブ NG の女優さんを Wikipedia に載せるのはどうなのか、と思う)。ネットの普及によりパブ NG であっても身バレする女優は後を絶たず突然の引退や発売中止も珍しくない。
パブリシティの対象となるのは地上派、BS/CS、有料/無料放送、新聞、一般誌、週刊誌、男性誌(コンビニ売り/書店)、インターネット( PC/携帯)、業界紙など。すべて OK の場合パブ全開となる。
今のご時世、パブ NG は出演に対する心理的ハードルを下げる方便みたいなものでさほど意味はないように思える。というかここまで飽和状態だとパブに限らず NG なんていってられないのが現状であって。
引退とカムバック
引退宣言できる女優さんは少ない。ほんとうに少ない(理由はお察しください)。引退作品を出せるのは単体女優であっても少数派である。それに引退宣言できることが幸せなのかどうかも人それぞれ。だから無事引退を宣言した女優さんに対しては格別の思いを抱いてしまう。
引退後しばらくして現役復帰する女優もいるが、小室友里の言葉を借れば「カムバックして引退前より成功した女優はいない」女優が一番売れるのはデビュー作品であとは右肩下がりなのは業界の常識で、実際にトップクラスの活躍をした女優でもカムバック後はみなせいぜい並の単体女優どまりに終わっている。いや単体扱いしてもらえるだけでも僥倖だろう。現在のような供給過多の状況では望んでも復帰できないことも多々ある。また業界慣れすると現場での扱いや金銭感覚が抜けず、かといってカムバックできるとも限らずで普通の生活や仕事ができなくなり風俗や水商売に向かうのがパターン化している。

業界 30 年の歴史において AV 女優を踏み台に芸能界に進出したり一般女優として成功した事例はほんの数えられる程度。ゴールデンタイムでレギュラーを勝ち取ったのも未だに飯島愛ただひとりで、むしろ AV 女優が大衆化し希少性が下がったぶんその後の成功のハードルは跳ね上がったのではないだろうか。

引退する女優さんにかける言葉は難しい。AV 業界に足を踏み込んだ理由や事情が様々であるように出て行く理由もまた人それぞれ、何をいっても神経を逆撫でする可能性があるから「お疲れ様」「達者でな」程度に留めてる。最後まで自分のペースを守れるのはおそらく当初から強い目的意識や決意を持って臨み、保ち続けた人だけだろう。だがそれは AV 女優に AV 業界に限った話だろうか。

とまあ、メーカー、プロダクション、監督さん、女優さん、みないろんな事情を抱えてるわけで、本稿で触れたパターンに当てはまらないケースはいくらでもあるだろうし、わしもイベントや風俗に関してはかなり疎い。何かの記事(何)で見た情報鵜呑みにしてあーだこーだと決め付けて視野狭窄起こしたり、自分の価値観や正義感を押し売りするのはとてもみっともないのでお互い気をつけような!

おことわり

いろいろ書き並べたけど勘違いしないで欲しいのは、わしは事情通を気取りたいわけではなく、裏事情に首を突っ込みたいわけでもなく、はたまた女優さんを追っかける気もなく、純粋に好みのオカズでオナニーを楽しみたいだけであり、そのために必要な情報を整理していているのであって、誰かさん(誰)とは、違う。

あとこういう情報のサイトがないから作ってるんで、記事に納得できない方はぜひ作ってくださいな。メーカーの特徴一覧とか、ノンケ向けの見やすい男優まとめとか、監督人脈図とか、プロダクションと取引メーカー一覧とかあるとわしも助かる。