お勉強コーナー
SSPD-080
バレットリヴァース・オープニング。サウンドが俺好み。
ここまでくると良くも悪くもAVじゃない。
バレットリヴァースはOVAの特撮シリーズ「ビットバレット」の後日嘆という位置づけの作品で(パケ見ると「ビットバレットⅡ」ってあるよ)、R18ではあるが絡みの割合はあまり高くない。そんなせいもあってか、オープニングでの雰囲気作りはピカイチでいろいろ期待させるものがある。が・・・実際のデキは学芸会レベルだった('A`) まあR18つかAVって時点で敬遠されたにせよ、絡みのない出演者にもある程度の露出が求められたことで起用可能な女優の幅が狭くなり、それが多少なりとも作品の完成度に影響してるような気がする。コンセプトや世界観の演出は秀逸なだけに、いろいろもったいないなあ、と思う。いちおう本作だけでも楽しめるようにはなっているが、可能であれば「ビットバレット」を見ておいたほうがいい。
全体通じての物語の主役は前回優勝者の南マヤ(小出あかり)となるのだが、実際には天野舞姫(あすか伊央)中心に描かれているといってもよい。このあすか伊央がかなりの演技達者で、正直感心した。たぶんドラマパート出演者の中でも、特に対戦シーンでの演技はいちばん上手でいい雰囲気だったと思う。他の出演者もそれぞれ個性的な役付けがされていて、森アリエス(深月ユリア)のロボトミーや鳴海ノア(河合風花)の豹変っぷりとラスボス感などなかなか見応えあるんだけど、特撮っぽさっていうの?特殊効果なんかの演出がちょっと物足りなくてせっかくの熱演がもったいない。あと肝心の小出あかりがイマイチで、それが学芸会レベルと感じる一番の要因かな。存在感はそこそこあるんだけどもうちょっと演技なんとかならなかったものか。
なお使い回しの利く触手系を除くと、本作を最後にアタッカーズの特撮系作品はリリースされていない。特撮AVの大御所GIGAが絡みも含めて大幅にクオリティアップしている以上、真っ向勝負はリスクが高いので賢明な判断だろう。
説明するまでもないとは思うんだけど、特撮は普通の作品に比べてコスチューム、着ぐるみ、セットと単純に余計な制作費がかかるだけじゃなく、撮影にしてもカメラの移動範囲がハンパ無く広範囲で機材費が嵩む。ものによってはワイヤーアクションやらスタントやらで人件費も倍どころじゃない。ロケにこだわれば移動費やショバ代もかかるしポスプロでも特殊効果やら何やらで余計に手間がかかる。バレットリヴァースが三部作になったのも、1本じゃとてもコスト回収がおぼつかないからで間違いない(それでも回収しきれたのかどうか・・・)。GIGA作品がめちゃくちゃ高いのもそういうわけ。ちなみに触手ものは最初の造型こそカネがかかるけど、セット自体は通常のAVと特に変わりないし何しろ使いまわしが利くので、初期投資の回収にあまり神経質にならずに済む。まあ作りにもよるけどね。
そんなわけで、DMMのレビューでも書いたけど、A-side、B-side、C-side、アタックゾーン版の4つのうちC-sideの完全版だけ見ればおk。残りはコスト回収のためのおまけ。などと書くとアタにいい顔されないだろうが、そもそもビットバレット自体どんだけ売れたのか怪しいもんで、せめてダイジェストか何か事前に流せなかったものかと思ったり。つかGIGA/ZENくらいリソースの使いまわしができないと継続的にセクシー&アダルトの特撮作るのは無理って話だわな。